聖也と千尋の深い事情

フロイライン

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Deep emotion

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あくびをしたのは何回目だろう?

俺は暗闇で、声を押し殺しながらあくびを繰り返した。


寝不足でもなんでもない。
千尋が選んだ映画が、俺には退屈すぎたからだ。

そしたら、千尋も退屈なのか、あくびをして涙目になっていた。

いや、あくびでじゃない!

映画を見て、感動し、ポロポロと涙を溢していたのだ。


そう、この映画は千尋がどうしても見たいって言ってきたんだ。

フランス?アメリカ?
どこの映画かは知らないけど、ただの恋愛映画だった。

アニメか漫画原作を実写化したものしか見たことのない俺にとっては高尚すぎて、ちょっと意味もテーマも何もかもわからなかった。

だって中2だし。

退屈な二時間をなんとか我慢して、ようやく映画が終わり、解放された。

エンドロールまでしっかり見て、館内が明るくなってから、俺たちは席を立った。

千尋の方を見ると、泣き腫らして目を真っ赤にしてる。

泣いてたのにも驚いたが、一番ビックリしたのは、千尋の横顔があまりにも美しかった事だ。
ずっと見惚れていたいくらいのレベルだ。


俺の視線に気付くと

「ごめん、感動しちゃった」

って言って、照れくさそうに笑った。

俺は、ポケットからハンカチを出して、黙って千尋に手渡した。

「ありがとう、聖也」

千尋は受け取って、それで少しだけ目のところを押さえた。


「これ、洗って返すよ」

と、千尋は言ったが

「そんなの気にせえへんでええよ」

と、俺はハンカチを千尋に返してもらった。


「聖也、退屈したんやない?」

俺に心配そうに聞いてきた千尋だったが

「いや、面白かったで

俺にはちょっと難しいところもあったけど」

と、答えて、千尋の肩をポンと叩いた。  








俺は家に帰ってきて、自分の部屋に入り、ゴロンとベッドに寝転んだ。

そして


ポケットからさっきのハンカチを取り出し、鼻に押し当ててクンクンと匂いを嗅いだ。

もう涙も乾いてて、それは匂いも何もしなかったけど、俺は何か抑えられない感情に包まれて、ハンカチを鼻に押し当てたまま、オナニーをした。

千尋の顔を思い出しながら…

想像の中の千尋は大きな乳房があって、裸で俺に覆い被さっていた。

俺がおっぱいを揉むと、切ない喘ぎ声を出して体をくねらせた。

そこまでだった。

射精してしまった…



何というものを想像してしまったのだろう

俺は非モテすぎて、親友、それも男をオカズにしてしまったのか…

自己嫌悪に陥ってしまった。
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