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第5章 抗争
第百六十二話
しおりを挟む「では早速ですが契約に移りたいと思います。ファントム様お手を拝借致します」
「!?」
さくらさんは僕の右手を両手で包み込むように手にとった。
かあっ!と自分の顔が熱くなったのがわかる。
きっと今の僕の顔は真っ赤になってるんだろうな///
ん!?
手を通じて、なにかが僕の中に入っていくのを感じた。
でもそれは不快な感じはしない。
なんて表現したらいいんだろう?それは温かいなにかが腕から僕の身体中に染み渡っていくような感覚だ。
「はい、これで契約は完了しました」
さくらさんは僕の手をとったまま微笑む。
「これで私とご主人様は一連托生。ご主人様が死ぬ時は私も死に、私が死んでも主人であるご主人様の命も絶たれる事になりました」
「はあ!?なんで!?」
「何故と申しましても……」
小首を傾げてさくらさんは満面の笑顔を僕に向けた。
「仕様で御座います♪」
「………………((((;゚Д゚)))))))」
僕はビックリしすぎて空いた口が塞がらなかった……。
ていうか契約っていうより呪いじゃない?
「ご安心下さい。私は家事はもちろん戦闘もできる万能型メイドです。更に造物主が得た全ての魔法、スキル等をこの身にインストール済みですので今の私を倒せる者は神々、大魔王、神クラスの勇者、迷宮のレイドボスくらいなものです」
「……それってボスクラスの敵じゃなきゃ、さくらさんには勝てないってことですよね?」
「…………」
何故か不満そうに黙るさくらさん。
「えっと……(汗)」
えっ!?僕なにかした?なんか怒ってる気が……
「ご主人様。私などに敬語は不要で御座います」
「あ、はい、わかりました…あっ!」
「( ̄^ ̄)………(ツーン)」
「わ、わかったよ。さくら」
「( ◠‿◠ )♪」
それはもう満面の笑みで僕に笑いかけるさくら。
「はい、よくできました(^^)」
と言って、いい子いい子するさくら。
ていうかご主人様の頭をいい子いい子撫でるのはメイド的にアリなのか?
……アリでいいか。恥ずかしいけど可愛いし。
「先程の質問ですが、そこら辺にポップする雑魚いモンスに遅れはとりません(^_-)」
胸を張りドヤ顔でウインクするさくら。
「ですが造物主からあるスキルを持つプレイヤーには充分気をつけろと申し付けられております」
「あるスキル?」
「大罪スキルです」
「えっ!?」
大罪スキルって……
「あの、僕持ってるんですけど……」
「ご主人様、ですはいりません( ̄^ ̄)……(ツーン)」
えっ!?今の敬語扱いなの!?めんどくさっ!
「ご主人様……今私の事面倒くさい駄メイドだと思いましたね?悲しいです……(◞‸◟)」
「いやいや!そんなこと思ってないよ!?ホントだよ!」
「……なら良いのですが」
「で、あの、僕大罪スキル持ってるけどいいの?」
「問題ありません。確かご主人様は【忿怒】スキルを習得してますね。【忿怒】は七つの大罪スキルの内、最強の戦闘性能を誇りますが、感情型ですので正直なところ使い勝手が悪いスキルです」
たしかに、一番仲のいいNPCが死ぬと発動するスキルって使い勝手悪いよね。
再使用時間も一月近くあるし、ぶっちゃけチートだけど使えないスキルだと思ってる。
「スキルを極めればある程度は使えますが、使い勝手が悪いスキルなのは否めません。因みにご主人様……(`・ω・´)」
さくらはキリッとした真面目な表情で言った。
「今ご主人様にとって一番大切な方はどなたですか?」
え?急にそんなこと言われても……誰だろう?
「以前、大罪スキルが発動した時、誰が死にましたか?」
「えっと、あの時はゼルって人なんだけど」
「なるほど。名からして男性と推測致します。では今もそうですか?」
「さ、さあ……?変わってなければそうなんじゃない?」
「はあ……ʅ(◞‿◟)ʃ」
これ見よがしにため息をついて、やれやれだぜとおどけたように首をすくめるさくら。
「いいですかご主人様。人の心は移ろいやすいもの。ましてや殿方同士の友情よりも異性との愛情の方が勝る時もあります。昔一番だった相手が今も一番と言い切れるでしょうか?否!断じて否で御座います!」
一転して力強く断言するさくら。
挑発的なっていうか、蠱惑的な笑みを浮かべて僕を見つめてきた。
「私のような超絶美少女メイドと出会ったことにより、ご主人様の好き好きランキングが変動するかもしれません」
す、好き好きランキングってなに?(ぷ、クスクス)
視線を逸らして笑いに集中しようとする僕。
でないと、さくらの視線に耐え切れない……!
「私がご主人様の中で人気急上昇のメイドになり、ランキング1位になることもあるかもしれません。いえきっとそうなりますね( ^ω^ )」
な、なるかなぁ?ていうかなにこの状況?僕は今口説かれてるのか?
「今のご主人様の中でどなたが大切な方かよく考えておいて下さい」
その想いが必ずご主人様の糧となり力となりますとさくらはそう言って締めくくった。
「で……気をつけなきゃいけない大罪スキルってなに?」
落ち着いたところで僕はさくらに訊ねた。
「【強欲】スキルです」
「強欲スキルって警戒しなきゃいけないほどヤバいの?」
「はいヤバいです。ヤバすぎてなにがヤバいのかわからないくらいヤバめのヤヴァイスキルです」
「ごめん……なに言ってるのかわからない」
「ただの冗談です。そこは聞き流して下さい(〃ω〃)」
「ごめんごめん。で、その【強欲】スキルってどんな能力なの?」
どうやらさくらは大罪スキルのことを知っているようだから、この機会に聞いておこうと思った。
攻略サイトや掲示板にも大罪スキルのことは噂話程度くらいのことしか載ってない。
多分チートクラスのスキルだから、習得方法とか能力などを公表しないんだろうけど。
それに僕も基本隠してるけど、ぶっちゃけ使えないスキルだと思ってたから特に公表することなくスルーしていた。
有用なスキルなら公表したけどね。
「【強欲】スキルは各ステータス6.66倍アップ。状態異常無効。各耐性1.66倍アップ。強欲の特殊スキル、及び魔法の使用解放。そして……」
さくらは息を吸い込んでこう言った。
「相手のスキル、魔法の強奪」
「おおっ!」
つまりアレか。敵のスキルや魔法が使えるようになるってことでしょ?
アニメやラノベでよくある能力ってことか。
いいなぁ。僕もそういう特殊能力が欲しかった。
「奪った能力をそのまま使いこなせるスキルで、この特殊スキルの恐ろしい所は大罪スキル使用外でも使用できるという点です」
「ん?それっていつでも使えるってこと?」
「その通りです。職業、スキルに関係なく使用できる消費HP、MPがあれば使用可能となります」
マジか…!?
それが事実ならマジでチートじゃん。バランスブレイカーにも程があるでしょ……!?
「前の主人、私の造物主たるアリシア様は最近自宅周辺に怪しい人物を見かけるようになりました」
「え?」
いきなりなんの話???
「それをウザったく感じたアリシア様は曲者を魔法で撃退しました。しかし、曲者は日に日にその数を増していったのです。曲者は隠蔽スキルや監視魔法を多用し上手くアリシア様の攻撃魔法を避けていきました」
淡々とロボットのように語るさくら。
僕は黙ってさくらの話に耳を傾けていた。
「そんなある日の晩、アリシア様は曲者共の襲撃を受けました。引きこもりのニートゲーマーとはいえ、アリシア様は【大賢者】であり【聖女】の力を有した英雄。曲者に遅れを取る事は万に一つもあり得ませんでした。ですが、曲者共は多くの味方を犠牲にアリシア様の隙を突いたのです。その隙を突いた者は【強欲】スキルを持つプレイヤーでした。一瞬の隙を突かれたアリシア様は【強欲】スキルにより古代魔法をひとつ奪われました……」
アリシアが襲われた?
それでPCに魔法を奪われた?
しかも最上位魔法の古代魔法を……!?
ていうか、アリシアって強かったんだ……知らなかったよ。
「アリシアは無事なの?」
僕の問いに、さくらは口を開き話を続けた。
「恐らく曲者共はどこかでアリシア様の御力を知ったのでしょう。そして調査し戦力を集め、アリシア様から魔法を奪いに襲ったのでしょう。その夜はなんとか撃退しましたが、最上位である魔法を敵方に奪われてしまいました。【強欲】スキル持ちがいる事に懸念し今後の襲撃を恐れたアリシア様は私に自身の習得した魔法、及びスキルを全てインスールされました。そしてご自分の魔法を悪用しない信用のできる方に私を託したのです」
それって……
「アリシア様はインスール前に【千里眼】スキルを使い、ファントム様がこの街にいる事を確認しました。そして佐○急便に頼み私とご自分の宝をファントム様のいるNPCの拠点に送ったという次第です」
話し終えたさくらは、じっと感情を押し殺したような無表情で僕をじっと見つめていた。
ていうか肝心な事をさくらは言っていない。
フツフツと沸き上がる苛立ちを押し殺しながら僕はさくらに訊ねた。
「だから、アリシアは無事か?って聞いてんだけど…!?」
「……送られる前に私は封印凍結されてしまいましたから、現在アリシア様がどうなっているのかわかりません」
「ちょっと待って。じゃあ今もこうしている間にも、アリシアは敵に襲われてるかもしれないってこと!?」
「……その可能性は十二分に考えられます。というか襲われているでしょう。アリシア様は自身を囮に私を逃したのですから」
それを聞いて僕の怒りが頂点に達した。
「なんでそう落ち着いてられるの!?」
まるで他人事のように語るさくらに僕は怒りをぶつけた。
「これが……これが落ち着いているように見えますか……!」
きっと僕を見つめ返すさくらの瞳には涙が零れそうなほど溢れかえっていた。
「私は……メイド型人造人間です。主人に尽くし奉仕する為に生まれた存在です……!それなのに……それなのに、私を生んだ母であり尽くすべき存在である主人の命とはいえ、主人を守ることすら出来ずに、逃げる事しか出来ませんでした!」
涙をポロポロと零しながら叫ぶさくらを見て、僕の怒りは冷めきっていった。
我慢してたのがわかったから。
「アリシア様はなにが起こるかわからない。だから絶対に助けに来るなと命じられました。ですがファントム様と契約を交わした今、前主人の命令よりも現主人の命令を優先されます」
さくらは、僕の目の前で跪き三つ指ついて頭を下げた。
「ご主人様、どうかお願い致します……!アリシア様を、母を助けて下さい!」
僕は膝をつきさくらの肩に触れた。
「立ってさくら」
さくらは涙に濡れた顔を上げて僕を見上げた。
「アリシアは僕の友達だ。そして僕のメイドのお母さんだ」
僕はさくらに笑いかけた。
「そんなの、絶対助けに行くに決まってるじゃないか」
僕がそう言うと、さくらはすくっと立ち上がった。
「流石アリシア様が認めたお方。私のご主人様になるだけはありますね(๑>◡<๑)」
さっきまで泣いていたとは思えないくらいの眩しい笑顔でさくらは言った。
「これなら泣き落とししなくても了承してくれたかもしれません(ボソッ)」
「ん?なにか言った?」
「いえなにも(≧∀≦)」
さくらは僕の手を引き入り口に向かって歩き出した。
「さあご主人様行きましょう。初めての共同作業ですね(=´∀`)人(´∀`=)」
すごいノリノリだ。こっちが引くくらいのテンションではしゃいでいる。
「今の私は俺TUEEEのチートメイド!幻想大陸解放隊などという不逞の輩なんて私達主従の前では塵芥も同然です!」
「えっ!?」
思わぬ敵の名前に僕の足が止まった。
「どうしましたご主人様?」
「あのさ、ちなみに聞きたいんだけど……【強欲】スキル持ちって誰?」
「確かドンペリキングという名でした」
「アイツかああああああ!!?」
その名前を聞いて僕は頭を抱えてしまった。
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