女神の幼女体で異世界生活

さんらいず

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第1章 復讐

05

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村長であるお父さんへの報告を少し豪華な部屋(こんな部屋があるなんて知らなかった)の片隅で聞いていると、大体のことは把握できた。
この部屋は村にやって来た外部の者を迎え入れるための部屋のようだ。

今のところ、不審な行動は無いし、やってくる人の馬車の中にも生命反応はないらしい。

…そんな魔法もあるのね。僕の魔法は属性から考えるから、どうも当てはまらないものはイメージしにくいんだよなぁ…いっそのこと無属性みたいなのがあったらいいけど…

それと、見回り部隊が馬車の後方も調べたけれど、人は見つからなかったそうだ。まぁ、これなら大丈夫だろう…やって来る人がまともならば、の話だけど…

「リア、この後この村に客人がやってくる。リアも一緒に向かいいれるけれど、なるべく喋らないでいてくれないか?」

まあ、幼い子供が口を出したって何の意味もないからな。

「うん、わかった!」
「うん、いい子だ!」

お父さんはそう言って頭を撫でてきた。
精神年齢的に拒絶するはずなんだけど、親だからなのか逆に心地がいい。まあ、リアの記憶もあるんだろうが…

それに、喋るという程の大きさの声でなくとも、詠唱は成功するからな。無詠唱は相変わらず使えない…というか、この世界に存在するのかさえもわからない。

それにしても、さっきから僕には馬車の走行音が聞こえるんだけど…この耳のよさもリアだけなのかな?
そういえば、僕の種族ってなんだろう…耳が長いからエルフって決めつけていたけれど…この世界でも耳が長いのがエルフって決まったわけじゃないし。それにリアの記憶の中には種族については何もないのだ。

…ほんとに耳の良さはリアだけなのかな? 少し感知魔法で距離を調べてみようか。
…お父さんやその他の人達にバレないように…

「ーーー風 空気振動 拡散 条件付加 反射波収集 選別ーーー」

この魔法は、音(超音波)を拡散させて、その反射波を感知して位置情報や周りの様子を知ることができる魔法だ。しかし、超音波といえど、障害物があればそこで反射してしまう。
そこで! 魔法法則の出番だ!
風属性はおそらく、空間に関するものも操作できる。というか、操作できている。だから、自分が欲しい情報…今回の場合は、自分と馬車の位置関係について…を得られるように改造できる。今回使ったときは、建物と森の木々を対象から外している。
因みに、この効果をもたらす詠唱の部分は「条件付加」だ。少し意味が異なっていても、自分のイメージを込めれば殆ど問題はない。
まぁ、「水」と唱えながら「火」を出すとかは無理だけれど…

僕と馬車との間の直線距離はだいたい10km。かなり遠い…ていうか、化け物じみた聴力だな。しかも、余分な音を拾わないときた。もうこれだけで十分チートだ…

さて、まだ馬車が来るのには時間があるみたいだから…なにをしようか。することがないや。まぁ、今回の馬車が襲撃とかだった場合の、攻撃魔法を使用するシミュレーションでもしておこうか。まあ、目の前にお父さんがいるから、使わせてはくれないだろうけれどね…というか、お父さんは魔力を感知できるのかな? 試すと危ないから今度聞いてみよう。


そして、僕がずっとどんな風に魔法を使うか考えていると、馬車がやってきた。
…まあ、何もないことを祈ろう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はじめまして、スティル帝国の商人、ラムイズ・フェイスアウトと申します。本日は我が商会の取引を承認してくださり、ありがとうございます…・・」

商人がやってきた。さて、心を読んでみようかな…

「…ーーー闇 精神 表層思考 読取 聴覚化ーーー…」

途端に、目の前の商人…ラムイズの思考が流れ込んできた…が、その思考は同じことを繰り返しているだけ、という、異様な結果になった。
ずっとこの商人の思考は『ご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のためにご主人様のために…』となっている。
これが何なのか、僕にはわからない…けど、異常な状態なのは分かる。すこし、状態異常解除をかけてみようか。

「ーーー光 状態異常調査 回復ーーー」

…が、何も変わらない。お父さんは気づいていないようだが…まあ、心を読もうなんて誰も思わないだろうからね…

ラムイズとお父さんは、さっきまでいた応接用の部屋に向かう。このときも、ラムイズは不審な挙動をしなかった…

「…もう、何が何だかわかんないや…」

まあ、わかんなくても、お父さんにそばに控えていれば、危ないときに助けることができるかもしれない。ただ、また人を助けて自分が死ぬのはごめんだけど…
僕がいろいろ考えているうちに、ラムイズとお父さんは話を進めて行く。話の内容は、取引内容についてだ。もう、取引自体については決定してしまったらしい。大丈夫なのかな…
取引内容は、食料と、魔道具…魔道具ってなんだろう。僕は魔法は使いはじめたけれど、魔道具とかそれっぽいものは見てないなぁ…
部屋の照明とか? そういうのがそうなんだろうかね…

お父さんはさっさと話を進めたいらしく、契約書を出すのを急かしている。まあ、何十年ぶりの人間の訪問だからね…って、取引の決定は何処でしたんだろ…もう、疑問だらけだな…そういう魔法があるということにしちゃえ! 無理があるけれど…

そうして、取り引き自体は済んだらしく、今回の馬車の中に積まれた荷物の買取についての話に移っている。内容は、干し肉と胡椒などの調味料のようだ。
こういう世界って調味料が高かったりするんだよね? この村にそんなにお金があるのかな…あ、物々交換らしい。原始的だね…

と、話が終わったみたいで、ラムイズは外に出て、馬車の積荷を下ろしている。
そして、すぐに馬車に乗って帰って行った。

結局、ラムイズの思考内容については、置いておくことにした。


ーーーその判断が、災いをもたらすとも知らずに…
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