26 / 44
第2章 平穏を求める
25
しおりを挟む
「えと…よろしくお願いします…?」
と、一応挨拶は返したのだが…先程から颯人さん? と一巳さんが見つめ合っている。しかし、甘い空気など流れておらず…そして颯人さんの笑顔からものすごい覇気が…うぅ、怖い…
「…あっ!? リアちゃん、どうしたの!?」
「い、いえ…何でもないです…」
涙目では説得力無いだろうけど…颯人さんが怖いだなんて言えない…
「…じゃあ、2人で相談してくれ。俺は戻るからな…じゃあな、また明日」
「あ、うん…」
一巳さんはそう言って逃げるように部屋を出て行った。
「……リアちゃん」
「? 何ですか?」
「っ……何でもないよ」
「??」
あれ? 最初は今にも飛びついてきそうだった雰囲気が…なんかしょぼくれているように見える…
何考えているか気になるけれど…『読心』はなんか使う気分じゃない……
「……それで、リアちゃんはこの部屋で寝るんだよね?」
「…はい。お邪魔でしたか?」
「いや、別にそんなことはないよ。というか、何でお邪魔になるのさ」
颯人さんはそう言って笑った。
優しい人だなぁ……
そういえば……
「あの…寝る場所がありませんけど……」
「……あ」
この部屋はかなり質素だ。帝国の城は結構普通だったから、部屋もそんな感じだろうと思ったけれど……思ったよりも物が少ない。僕がこの世界に来た時にいた部屋よりはかなり広いけれど……その広さが逆に違和感を醸し出している。
部屋の中にはベッド(これは普通に高価そう)と、普通に日本にあるような机、そして、小さめのテーブルと椅子だけだ。トイレは…あった。部屋の隅に小さなドアがある。その奥がトイレだった。なぜわかったのかって? 魔法だよ!
「……ベッド広いし、一緒に寝ればいいんじゃないかな?」
「……それしかないようですね……」
小説の主人公だったら、床で寝るとか言い出すんだろうけれど……僕は寝心地を犠牲するほど強い人間エルフじゃないんだよ…!
それに、ベッドは横に4メートルくらいって、本当にでかいなぁ……地球でこんなでかいベッドは見たことないや…こっちの世界でもはじめてだけれど。
…寝る場所の話なんかしているが、まだ寝る時間ではない。そろそろお風呂の時間……お風呂ってあるのかな?
「あの、颯人さん」
「なに?」
「お風呂ってあるんですか?」
「……」
あれ? 颯人さんが驚いた顔をしている…?
「颯人さん?」
「っ……あ、あるよ。僕たちの希望で造られたからね。そろそろみんな出ただろうし、入りに行こうかな」
「そうですか! 一緒に行きましょう!」
みんな出た頃ってのは、多分私が秘密で帝国内に来ているからだろう……感謝しなきゃ!
さて! お風呂にやって来ました!
お風呂の中は……和風でした! 何でだよ!
まあ、勇者の希望で造られたらしいからね……
お風呂の中には誰もいなかった。あれから時間が経って、地球時間で夜の9時ごろだからね。訓練をして疲れた勇者たちが夜更かしなど出来るわけがないから、早めに入っているんだろう。
颯人さんが何か気まずそうにしている。
何でだろう?
僕はリアとしての記憶が入っているから、気まずさなんてないし、興奮したりもしないのだ! 元男っていう自覚はあるから、少し申し訳なさは感じるけれど……
颯人さんは……なんというか、可愛かった。ちょっと幼い感じかしてね。
勿論今の僕よりは身長も高いし胸もあるよ!? って、なんか悔しい……
さて、部屋に戻って早く寝よう…
おはようございます。現在私・は混乱中です。
なんで颯人さんが抱きついて来てるの!?
「あ、あの…颯人さん?」
「………ぅ…」
な、なんか可愛い…日本人としての可愛いだけれど…
そ、それよりも!
「は、颯人さん! 起きてください!」
「…うぅ…?……っ!?」
あぁ、この距離に驚いている様子……
「ご、ごめんっっ!……おはよう、リアちゃん」
「あ、おはようございます」
それにしても、颯人さんはなんで申し訳なさそうな顔をしているんだろう…?
そういえば、僕は信用を保証するためにここに来たんだよね? 堂々と一緒に寝ていいのかな…?
まあ、大丈夫だろう!
今日はまずは戦争反対派の人達を視察? みたいな事しないとなぁ…何となく面倒臭い…けど、依頼だからちゃんとやらないとなぁ
「おーい、颯人ー、リアちゃん? いるかー? みんなを集めるから来てくれー」
「あ、はーい」
こんな朝早くに集めて、迷惑じゃないかなぁ…
「今行きまーす」
「おーう」
さっさと着替えて、外に出た。
「一巳さん、おはようございます」
「一巳おはよー」
「あれ? 颯人も起きてたのか」
「むっ…失礼な!」
仲が良いなぁ…
でも、早く確認に行かないと。
この前エルフの森に行った時に、シャルルさんが暴走しかけたらしいから…
早く帰って来てと言われていたのだ。
「あの、一巳さん…」
「あ、あぁ、ごめん。じゃあ行こうか」
「ぷっ…一巳が言いなりに…」
「むっ…あのなぁ」
良い加減にしてよねぇ…はぁ。
ちょっと時間がかかりそうだ。
と、一応挨拶は返したのだが…先程から颯人さん? と一巳さんが見つめ合っている。しかし、甘い空気など流れておらず…そして颯人さんの笑顔からものすごい覇気が…うぅ、怖い…
「…あっ!? リアちゃん、どうしたの!?」
「い、いえ…何でもないです…」
涙目では説得力無いだろうけど…颯人さんが怖いだなんて言えない…
「…じゃあ、2人で相談してくれ。俺は戻るからな…じゃあな、また明日」
「あ、うん…」
一巳さんはそう言って逃げるように部屋を出て行った。
「……リアちゃん」
「? 何ですか?」
「っ……何でもないよ」
「??」
あれ? 最初は今にも飛びついてきそうだった雰囲気が…なんかしょぼくれているように見える…
何考えているか気になるけれど…『読心』はなんか使う気分じゃない……
「……それで、リアちゃんはこの部屋で寝るんだよね?」
「…はい。お邪魔でしたか?」
「いや、別にそんなことはないよ。というか、何でお邪魔になるのさ」
颯人さんはそう言って笑った。
優しい人だなぁ……
そういえば……
「あの…寝る場所がありませんけど……」
「……あ」
この部屋はかなり質素だ。帝国の城は結構普通だったから、部屋もそんな感じだろうと思ったけれど……思ったよりも物が少ない。僕がこの世界に来た時にいた部屋よりはかなり広いけれど……その広さが逆に違和感を醸し出している。
部屋の中にはベッド(これは普通に高価そう)と、普通に日本にあるような机、そして、小さめのテーブルと椅子だけだ。トイレは…あった。部屋の隅に小さなドアがある。その奥がトイレだった。なぜわかったのかって? 魔法だよ!
「……ベッド広いし、一緒に寝ればいいんじゃないかな?」
「……それしかないようですね……」
小説の主人公だったら、床で寝るとか言い出すんだろうけれど……僕は寝心地を犠牲するほど強い人間エルフじゃないんだよ…!
それに、ベッドは横に4メートルくらいって、本当にでかいなぁ……地球でこんなでかいベッドは見たことないや…こっちの世界でもはじめてだけれど。
…寝る場所の話なんかしているが、まだ寝る時間ではない。そろそろお風呂の時間……お風呂ってあるのかな?
「あの、颯人さん」
「なに?」
「お風呂ってあるんですか?」
「……」
あれ? 颯人さんが驚いた顔をしている…?
「颯人さん?」
「っ……あ、あるよ。僕たちの希望で造られたからね。そろそろみんな出ただろうし、入りに行こうかな」
「そうですか! 一緒に行きましょう!」
みんな出た頃ってのは、多分私が秘密で帝国内に来ているからだろう……感謝しなきゃ!
さて! お風呂にやって来ました!
お風呂の中は……和風でした! 何でだよ!
まあ、勇者の希望で造られたらしいからね……
お風呂の中には誰もいなかった。あれから時間が経って、地球時間で夜の9時ごろだからね。訓練をして疲れた勇者たちが夜更かしなど出来るわけがないから、早めに入っているんだろう。
颯人さんが何か気まずそうにしている。
何でだろう?
僕はリアとしての記憶が入っているから、気まずさなんてないし、興奮したりもしないのだ! 元男っていう自覚はあるから、少し申し訳なさは感じるけれど……
颯人さんは……なんというか、可愛かった。ちょっと幼い感じかしてね。
勿論今の僕よりは身長も高いし胸もあるよ!? って、なんか悔しい……
さて、部屋に戻って早く寝よう…
おはようございます。現在私・は混乱中です。
なんで颯人さんが抱きついて来てるの!?
「あ、あの…颯人さん?」
「………ぅ…」
な、なんか可愛い…日本人としての可愛いだけれど…
そ、それよりも!
「は、颯人さん! 起きてください!」
「…うぅ…?……っ!?」
あぁ、この距離に驚いている様子……
「ご、ごめんっっ!……おはよう、リアちゃん」
「あ、おはようございます」
それにしても、颯人さんはなんで申し訳なさそうな顔をしているんだろう…?
そういえば、僕は信用を保証するためにここに来たんだよね? 堂々と一緒に寝ていいのかな…?
まあ、大丈夫だろう!
今日はまずは戦争反対派の人達を視察? みたいな事しないとなぁ…何となく面倒臭い…けど、依頼だからちゃんとやらないとなぁ
「おーい、颯人ー、リアちゃん? いるかー? みんなを集めるから来てくれー」
「あ、はーい」
こんな朝早くに集めて、迷惑じゃないかなぁ…
「今行きまーす」
「おーう」
さっさと着替えて、外に出た。
「一巳さん、おはようございます」
「一巳おはよー」
「あれ? 颯人も起きてたのか」
「むっ…失礼な!」
仲が良いなぁ…
でも、早く確認に行かないと。
この前エルフの森に行った時に、シャルルさんが暴走しかけたらしいから…
早く帰って来てと言われていたのだ。
「あの、一巳さん…」
「あ、あぁ、ごめん。じゃあ行こうか」
「ぷっ…一巳が言いなりに…」
「むっ…あのなぁ」
良い加減にしてよねぇ…はぁ。
ちょっと時間がかかりそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
傷物転生令嬢マグダリーナと原初の魔法使いエステラの幻想譚-女神とスライムの光とともに- (旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
※他サイトでも掲載しています
※ちょいちょい手直ししていってます
2026.12.14 タイトル変更 旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
転生貴族の領地経営〜現代知識で領地を豊かにして成り上がる
初
ファンタジー
ネーデル王国の北のリーディア辺境伯家には天才的な少年レイトがいた。しかしその少年の正体は現代日本から転生してきた転生者だった。
レイトが洗礼を受けた際、圧倒的な量の魔力やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のレイトを辺境伯領の北の異種族の住むハーデミア領を治める領主とした。しかしハーデミア領は貧困に喘いだ貧乏領地だった。
これはそんなレイトが異世界の領地を経営し、領地を豊かにして成り上がる物語である。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
まったく知らない世界に転生したようです
吉川 箱
ファンタジー
おっとりヲタク男子二十五歳成人。チート能力なし?
まったく知らない世界に転生したようです。
何のヒントもないこの世界で、破滅フラグや地雷を踏まずに生き残れるか?!
頼れるのは己のみ、みたいです……?
※BLですがBがLな話は出て来ません。全年齢です。
私自身は全年齢の主人公ハーレムものBLだと思って書いてるけど、全く健全なファンタジー小説だとも言い張れるように書いております。つまり健全なお嬢さんの癖を歪めて火のないところへ煙を感じてほしい。
111話までは毎日更新。
それ以降は毎週金曜日20時に更新します。
カクヨムの方が文字数が多く、更新も先です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる