ブラコン兄弟とそれに萌える姉時々友人

蒼い色鉛筆

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友人おすすめのものすごいDVD 後編

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友人のジューニにホラーDVDを借りた。

楽しみで足取り軽く、家路につく。
途中コンビニでオレンジジュースと
ポテチを買い、いよいよるんるんで帰る。

「ただいまー」

「兄ちゃんお帰りーっ」

「ぶぐおっ!!!」

身長190センチを考慮しない弟の
タックルはまじでしんどい。

玄関で仰向けに倒れ、ぁあ買い食い
しなくてよかった、出るもん出るわと
安堵するしかなかった。

ムジャキなプァルフは手から滑り落ちた
DVDを興味津々で拾いあげた。

オモチャみつけた大型犬…。

「ほぇ~っ、また怖いえーがだ。
ジューさんから借りてんの?」

「どかんか脳筋…。」

「ほえーっ、これすごい面白そう!」

プァルフの瞳がキラキラ輝く。
即答で

「だめ。」

「えぇーなーんーでー?」

おやつを取り上げられた犬の目をする
プァルフ、お前は…

「だってお前ホラー苦手だろうが。」

「はえ~」

プァルフの視線があちこち泳ぐ。

「で、でもさでもさ?ジューさん
おすすめだよ?これ名作でしょ~。
外国の俳優さんの演技ってさ、
緊張感あるリアルさで謎解きとかー」

「へ!いっぱいしゃべるなぁ脳筋。」

腕をパタパタ振りながら説明する
プァルフを押し退けようやく座る。

「昔は問答無用で人が寝てる隣で
寝小便足れてたのになぁ?なー、
寝小便脳筋坊主。」

「わー!わー!わー!!!!」

耳を押さえ頭を振り乱す弟。
でかいやつがやるとただの人災。
当たったらまじ怪我しそう。

「今は寝る前にトイレいくもん!」

「そゆ問題か…?」

はあ、まったく。
のっそりと立ち上がると、後ろに
プァルフが期待いっぱいについてくる。

「泣いても知らねーからな。自己責任。」

「ん!わかった!」

ポテチをたぐりよせ、DVDプレイヤーに
DVDを入れる。
隣でプァルフが嬉しそうに正座してる。

映画鑑賞中………。
鑑賞終了。

END…?の真っ赤な文字を眺めながら、
先程から息さえきこえない弟を
振り返る。あ、生きてた。
鑑賞中はほとんど目を塞いでたけど
今はぼろ泣きしてる。

「…怖かったのか感動したのか
どっちだよその涙…。」

「…りょうほうでず…。」

「あ…そう。」

下は漏らしてないが涙腺漏らしてやがる。

「うえぇ…怖面白かったよぉ…」

「ナニソレ…ぶさかわ的な?」

「兄ちゃん一緒に寝よう!!」

「やぁだ。お前でけーからベッド
狭くなんだよ暑苦しい。」

そんな絶望の顔されても困るわ。

「だってだって…一人で眠れないぃ!」

あーあ、だからお兄様が忠告したのに。
これだから脳筋は。

「うぇええ…おうち帰る…」

「家だよばかやろう」

大柄でめそめそ泣いてる男が部屋に
いる俺のほうが可哀想だろうが。
普通に怖いわ。

「とーにーかーく、俺はもう寝る。
姉さん帰り遅いらしいから夕飯いらん。」

「ぼくも…」

「はー?古いそば殻枕しかねーぞ?」

「それでへーき…」

服の裾を握って離さないプァルフ。
多分引きちぎれても掴んでるだろう。
俺もお気に入りの洋服の命が惜しい。

「もっと外いけって」

「こう?」

「ん。」

「お布団わけて」

「ん。」

広めのシングルベッドにひしめきあう
兄弟二人。
何これ俺悪いことしたっけ?

「あーも、電気消すぞ。
寝て現実を忘れるんだ。」

「あっ、ちょっと待って兄ちゃん!」

「あんだよ。」

「この枕ごわごわ動いて怖いぃ~…
腕とか出てきそうだよぉ…。」

「そば殻だっつってんだろ。」

「やーだやーだ!」

「あーも、しゃーねーーなーー」

枕を突き飛ばし、弟の頭を腕に乗せる。

「ほらしっかり頭乗せとけ。」

「ありがと兄ちゃん…」

やっと静かになった…。
寝たらどかせばいいか。
一晩中駄々こねられるよりいいわ。

「今度こそ電気消すぞ。」

「あい…おやすみ。」

「ん。」

寝静まった部屋の扉の隙間に差し込まれた
カメラのレンズ…。
部屋の外では早く帰ってきていた義姉が
カメラをしっかり持ちながら、
妄想を膨らませ声を押し殺して
萌えていた。

怖い映画が苦手な弟と、なんだかんだ
観たあとは弟に甘々な兄。
そしてお互いを意識してないからこその
兄弟愛に義姉の仕事疲れが
みるみる浄化されてます。

プァルフくんが寝相が悪く、
寝落ち数分でベッドから転がり落ちたとこ
それに慣れきって寝てるリルラの寝息も
ばっちりカメラにおさめました。
ありがとう。
プァルフくんは怖がりだけど、
一晩寝たら忘れるので、
貴重なイベントを取り押さえ、
ほくほくな義姉はこっそり部屋に戻ったとさ

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