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③本編↓未工事(すごいえちえち)背後注意でお楽しみください。
コッチヘオイデ? 中編
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力のある戦国武将のように、
肩を怒らせ勇ましく前進する恋人、
燃夏くんの後ろを由海広は
不安に首を傾げつつ、付いて行く。
休日のショッピングモールの
騒然とした人込みを縫って、二人は
二階の会場へと向かっていく…。
私は…お化け屋敷初回無料に
浮かれて、すごく興奮している。
しかし、モカくんは暗闇が苦手だ。
係りの人は室内に明かりがある、と
教えてくれたけど、それでも…
恋人が苦手なことを無理強いしたくない…。
そろっと不自然にならないように、
声をひそめて彼の耳側で囁いた。
「モカくん…?」
「ひっ!!!」
「っ…??」
声を掛けただけでモカくんは
音速で後ろを振り返った。
その表情は、明らかに怯えている。
これは…だめだ。
モカくんに怖い思いはさせられない…!
ぐい、と彼の腕を柱側に引き寄せた。
「…っ!」
真剣な眼差しで怯えた彼の目を見る。
「モカくん、苦手…なんでしょ?
私は、ちょっと見てくるから…
そこのソファーで待ってて?」
「…っそん、な…。」
モカくんがチラリ、と
お化け屋敷のチラシを見た。
数日前の日付で
「今日の行方不明者数…二人」と
お化け屋敷の宣伝広告が張ってある。
「こんなの、うそっこだからさ?」
明るく振る舞うけど、
彼の固い表情が崩れない。
「…っ、俺は、海さんが…帰って来ない
方が…怖いんです。あなた一人を放って
行かせることなんて出来ません…。」
「も、モカくん…。」
彼の優しい言葉に気持ちが揺らぐ。
そうだ…、
私がお化け屋敷なんて行かなければ、
モカくんが怖い思いをすることないんだ…。
「…モカくん、やめよっ。
お腹空いたからさ、フードコート行こ?
冷えるから…、うん。
おじさん、うどん食べようかな?」
お茶を濁したつもりだったけど、
ますます彼の顔つきが険しくなる。
「…!ダメです!海さんまた、
そうやって俺に合わせて我慢なんてーー」
「コチラ…デス…オイデ…オイデ…?」
「ひうっ!」
「あ…っ!」
手に握りしめていたお化け屋敷の
クーポンが見えたようで、ぼろ切れを
纏った白い骸骨が腕を前に出す。
係りの人が案内してくれてるようだ。
「…行きますよ!海さん!」
吹っ切れたのか、覚悟を決めたのか…
モカくんは、ずんずん前へ進む。
「あ…っちょっと、モカくん…!」
受付まで脇目もふらずに
直進する彼を追い掛けていく…。
「恐怖!冬のお化け屋敷」…
季節外れなことは分かっていても、
その看板を見ているとうっとりしてしまう。
未知の空間に期待が高まる。
受付で固まっているモカくんの
隣に立ってクーポンを差し出した。
「すみません、一階でクーポンを…」
「あぁハイ…。招待状デスネ…。」
背筋がひやり…と冷えるような
おどろおどろしく震えた高い声は、
白い指で淡々とクーポンの処理をする。
「ハイ…ソレデハ大人二名…。
ゴ招待デス…コチラヘ…オイデクダサイ」
生気を感じない一本調子の迫真の演技。
最後にもう一度…彼の様子を窺う。
「モカくん、入らなくてもいいんだよ?」
「…行きましょう。」
「わ…っ。」
問答無用と手を引かれ、黒い暖簾をくぐり
狭い入り口へと二人で進んでいく。
「…………。」
「…………っ。」
店外の雑音を消すために、
室内は不協和音の
よくあるBGMが流されている。
時々ノイズが入ると、
モカくんがぎゅっと私の手を握った。
入り口から零れる明かりを便りに、
最初の曲がり角を曲がると…。
「…わっ!!」
警戒して先を歩くモカくんが
高い声を上げて、びくっとした。
「?」
後ろから覗くと、薄明かりの先の
台座に精巧な造りの骸骨が置かれている。
結構凝ってるな…発泡スチロールじゃない
繋ぎ目のリアルさに感心する。
「…っ、…っ、…!」
震えたモカくんが、肩をぎゅっと抱いた。
不安な面持ちの彼につられて
私もおろおろするが…よく考えると…、
…待てよ、これはチャンス…?
お化け屋敷では暗闇に乗じて
大胆に抱き合うことが出来る。
折角の名案とチャンスを
無駄にしないように
素早く彼の腰に手を回す。
そして、並んで慎重に進んでいく。
最初の曲がり角以外に何も置かないのも
逆に不安を煽るようでいいと思う。
実際モカくんは何もなくても
全ての曲がり角に警戒していた。
ぼんやりライトの…いや、
人魂が点滅する廊下を歩いていく。
生暖かい、湿った空気が肌を撫でる。
ワクワクして奥へ奥へ、導かれる…。
しかし…仕掛けはどれも、よくあるものだ。
シンプル最強の糸で吊ったこんにゃく、
障子の隙間から覗く無数の目玉、
壁から突き出された傷だらけの片腕…
子連れでも入れるかな?
ピタリと肌を寄せるモカくんは、
仕掛けの一つ一つに驚いていた。
怖がってて可哀想だけど…
いつもはカッコよくて優しい恋人の
見たことない表情が…すごく愛しい。
私は…素直な感想は、あまり怖くない。
だけど、リアルな河童や唐傘は心躍る。
じっくり眺めていると、
隣のモカくんに腕を引っ張られる。
しかし進んでいくうちに…
「出口コチラ」の張り紙が見える頃には、
彼はひしと私の背後を
守るように抱きついていた。
カタカタ震える彼を宥めつつ、
ゴールへ向かう。
「海さん、海さん…もう、終わります?」
「うん、もうすぐだよ。」
肩に埋まった彼の頭をそっと撫でる。
「……っ。」
出口の明かりが見えたようで、
モカくんはゆっくり顔を上げた。
あ、でもこういう場所は最後に…
「良かった、もう終わ…」
プシュッ!
「わーーーっ!!!」
「おお、」
安心した所で、空気の音で脅かす。
シンプルな仕掛けだけど、
モカくんは思いきり引っ掛かった。
つられて私も少しびっくりした。
一分の隙間もなく密着する彼の背中を
何度もぽんぽん、と叩いて落ち着かせた。
心臓が飛び出しそうだ。
それだけびっくりしたんだな…。
乱れた呼吸が落ち着いてから、
彼に声を掛ける。
「もう出れるよ。行こうか?モカくん。」
「ひ、は…、はい…っ。」
ヨロヨロと足元のおぼつかないモカくんを
誘導して、明るい現実に戻る。
さっきと何も変わらない日常だ。
「オ疲レ様デシター。」
骸骨が見送ってくれる。
憔悴した彼を連れて一番近くの
ソファーに二人で腰かける。
少し余裕が出来たのか、彼は
手を握るだけで我慢しているようだ。
誰の視線もこちらには向いていないけど、
公の場所で彼を抱き寄せて
慰められないのはもどかしい…。
「付いてきてくれて、
守ってくれてありがとう…。」
冷や汗で冷たい手を握り返す。
「そ…、っな…、俺、おれ…びびって…」
狼狽える彼の言葉を制した。
「んーん、二人で入れて良かった。
すごく楽しかったよ。だけど、もう今年は…
いや、来年くらいは行かなくていいかな」
代わりに言葉で労う。
苦手なのに、頑張ったモカくんはすごい。
少しずつ、モカくんの震えが治まる。
「びっくりしたらお腹空いたね、
ご飯何食べようか。奮発するよ?」
「……やきにく…。」
「よし、席確保行こうかっ…。歩ける?」
「うん…。」
いつもより幼くてかわいい恋人を連れて、
今日は何でも甘やかそうと決めた。
いつもよりちょっとはしゃいで、
焼き肉屋さんへ向かう。
美味しいお肉をたっぷり食べたら、
雑貨や本屋さんを時間掛けて回る。
新しいシャツも購入して、
歩き疲れたら甘いおやつを
晴れた外でゆっくり食べる。
とにかく、恐怖体験が忘れられるように…
一日しっかり遊んだ。
表情が強張っていたモカくんも、
帰る頃にはいつもの優しい笑顔に戻った。
これで一日も終わり…とはならなかった…。
つづきます→
肩を怒らせ勇ましく前進する恋人、
燃夏くんの後ろを由海広は
不安に首を傾げつつ、付いて行く。
休日のショッピングモールの
騒然とした人込みを縫って、二人は
二階の会場へと向かっていく…。
私は…お化け屋敷初回無料に
浮かれて、すごく興奮している。
しかし、モカくんは暗闇が苦手だ。
係りの人は室内に明かりがある、と
教えてくれたけど、それでも…
恋人が苦手なことを無理強いしたくない…。
そろっと不自然にならないように、
声をひそめて彼の耳側で囁いた。
「モカくん…?」
「ひっ!!!」
「っ…??」
声を掛けただけでモカくんは
音速で後ろを振り返った。
その表情は、明らかに怯えている。
これは…だめだ。
モカくんに怖い思いはさせられない…!
ぐい、と彼の腕を柱側に引き寄せた。
「…っ!」
真剣な眼差しで怯えた彼の目を見る。
「モカくん、苦手…なんでしょ?
私は、ちょっと見てくるから…
そこのソファーで待ってて?」
「…っそん、な…。」
モカくんがチラリ、と
お化け屋敷のチラシを見た。
数日前の日付で
「今日の行方不明者数…二人」と
お化け屋敷の宣伝広告が張ってある。
「こんなの、うそっこだからさ?」
明るく振る舞うけど、
彼の固い表情が崩れない。
「…っ、俺は、海さんが…帰って来ない
方が…怖いんです。あなた一人を放って
行かせることなんて出来ません…。」
「も、モカくん…。」
彼の優しい言葉に気持ちが揺らぐ。
そうだ…、
私がお化け屋敷なんて行かなければ、
モカくんが怖い思いをすることないんだ…。
「…モカくん、やめよっ。
お腹空いたからさ、フードコート行こ?
冷えるから…、うん。
おじさん、うどん食べようかな?」
お茶を濁したつもりだったけど、
ますます彼の顔つきが険しくなる。
「…!ダメです!海さんまた、
そうやって俺に合わせて我慢なんてーー」
「コチラ…デス…オイデ…オイデ…?」
「ひうっ!」
「あ…っ!」
手に握りしめていたお化け屋敷の
クーポンが見えたようで、ぼろ切れを
纏った白い骸骨が腕を前に出す。
係りの人が案内してくれてるようだ。
「…行きますよ!海さん!」
吹っ切れたのか、覚悟を決めたのか…
モカくんは、ずんずん前へ進む。
「あ…っちょっと、モカくん…!」
受付まで脇目もふらずに
直進する彼を追い掛けていく…。
「恐怖!冬のお化け屋敷」…
季節外れなことは分かっていても、
その看板を見ているとうっとりしてしまう。
未知の空間に期待が高まる。
受付で固まっているモカくんの
隣に立ってクーポンを差し出した。
「すみません、一階でクーポンを…」
「あぁハイ…。招待状デスネ…。」
背筋がひやり…と冷えるような
おどろおどろしく震えた高い声は、
白い指で淡々とクーポンの処理をする。
「ハイ…ソレデハ大人二名…。
ゴ招待デス…コチラヘ…オイデクダサイ」
生気を感じない一本調子の迫真の演技。
最後にもう一度…彼の様子を窺う。
「モカくん、入らなくてもいいんだよ?」
「…行きましょう。」
「わ…っ。」
問答無用と手を引かれ、黒い暖簾をくぐり
狭い入り口へと二人で進んでいく。
「…………。」
「…………っ。」
店外の雑音を消すために、
室内は不協和音の
よくあるBGMが流されている。
時々ノイズが入ると、
モカくんがぎゅっと私の手を握った。
入り口から零れる明かりを便りに、
最初の曲がり角を曲がると…。
「…わっ!!」
警戒して先を歩くモカくんが
高い声を上げて、びくっとした。
「?」
後ろから覗くと、薄明かりの先の
台座に精巧な造りの骸骨が置かれている。
結構凝ってるな…発泡スチロールじゃない
繋ぎ目のリアルさに感心する。
「…っ、…っ、…!」
震えたモカくんが、肩をぎゅっと抱いた。
不安な面持ちの彼につられて
私もおろおろするが…よく考えると…、
…待てよ、これはチャンス…?
お化け屋敷では暗闇に乗じて
大胆に抱き合うことが出来る。
折角の名案とチャンスを
無駄にしないように
素早く彼の腰に手を回す。
そして、並んで慎重に進んでいく。
最初の曲がり角以外に何も置かないのも
逆に不安を煽るようでいいと思う。
実際モカくんは何もなくても
全ての曲がり角に警戒していた。
ぼんやりライトの…いや、
人魂が点滅する廊下を歩いていく。
生暖かい、湿った空気が肌を撫でる。
ワクワクして奥へ奥へ、導かれる…。
しかし…仕掛けはどれも、よくあるものだ。
シンプル最強の糸で吊ったこんにゃく、
障子の隙間から覗く無数の目玉、
壁から突き出された傷だらけの片腕…
子連れでも入れるかな?
ピタリと肌を寄せるモカくんは、
仕掛けの一つ一つに驚いていた。
怖がってて可哀想だけど…
いつもはカッコよくて優しい恋人の
見たことない表情が…すごく愛しい。
私は…素直な感想は、あまり怖くない。
だけど、リアルな河童や唐傘は心躍る。
じっくり眺めていると、
隣のモカくんに腕を引っ張られる。
しかし進んでいくうちに…
「出口コチラ」の張り紙が見える頃には、
彼はひしと私の背後を
守るように抱きついていた。
カタカタ震える彼を宥めつつ、
ゴールへ向かう。
「海さん、海さん…もう、終わります?」
「うん、もうすぐだよ。」
肩に埋まった彼の頭をそっと撫でる。
「……っ。」
出口の明かりが見えたようで、
モカくんはゆっくり顔を上げた。
あ、でもこういう場所は最後に…
「良かった、もう終わ…」
プシュッ!
「わーーーっ!!!」
「おお、」
安心した所で、空気の音で脅かす。
シンプルな仕掛けだけど、
モカくんは思いきり引っ掛かった。
つられて私も少しびっくりした。
一分の隙間もなく密着する彼の背中を
何度もぽんぽん、と叩いて落ち着かせた。
心臓が飛び出しそうだ。
それだけびっくりしたんだな…。
乱れた呼吸が落ち着いてから、
彼に声を掛ける。
「もう出れるよ。行こうか?モカくん。」
「ひ、は…、はい…っ。」
ヨロヨロと足元のおぼつかないモカくんを
誘導して、明るい現実に戻る。
さっきと何も変わらない日常だ。
「オ疲レ様デシター。」
骸骨が見送ってくれる。
憔悴した彼を連れて一番近くの
ソファーに二人で腰かける。
少し余裕が出来たのか、彼は
手を握るだけで我慢しているようだ。
誰の視線もこちらには向いていないけど、
公の場所で彼を抱き寄せて
慰められないのはもどかしい…。
「付いてきてくれて、
守ってくれてありがとう…。」
冷や汗で冷たい手を握り返す。
「そ…、っな…、俺、おれ…びびって…」
狼狽える彼の言葉を制した。
「んーん、二人で入れて良かった。
すごく楽しかったよ。だけど、もう今年は…
いや、来年くらいは行かなくていいかな」
代わりに言葉で労う。
苦手なのに、頑張ったモカくんはすごい。
少しずつ、モカくんの震えが治まる。
「びっくりしたらお腹空いたね、
ご飯何食べようか。奮発するよ?」
「……やきにく…。」
「よし、席確保行こうかっ…。歩ける?」
「うん…。」
いつもより幼くてかわいい恋人を連れて、
今日は何でも甘やかそうと決めた。
いつもよりちょっとはしゃいで、
焼き肉屋さんへ向かう。
美味しいお肉をたっぷり食べたら、
雑貨や本屋さんを時間掛けて回る。
新しいシャツも購入して、
歩き疲れたら甘いおやつを
晴れた外でゆっくり食べる。
とにかく、恐怖体験が忘れられるように…
一日しっかり遊んだ。
表情が強張っていたモカくんも、
帰る頃にはいつもの優しい笑顔に戻った。
これで一日も終わり…とはならなかった…。
つづきます→
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漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
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陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
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漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
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漁師の仕事だ。
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