幼女からスタートした侯爵令嬢は騎士団参謀に溺愛される~神獣は私を選んだようです~

桜もふ

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30 スチリア王とリビア(ママ)に会う

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    扉を開けてもらい中へと入ると、スチリア王とお妃様は椅子に座っており、その両隣に王子様とお姫様が立っていた。

    緊張する。同じ側の手足を同時に出ないように気をつけなくちゃ。

『ルナ、緊張しているのか?

    アイツらもいい奴らだから大丈夫だ』

『ピュルゥ、ピピュゥ』

    スオウとマロンは励ましてくれてるのね。

「スオウ、マロン。ありがとう」

    トコトコトコ……。

    良かったぁぁ。普通に歩けたよ。

    王族の皆様の目前に来た私達は、姿勢を正し、スカートの裾をつまみ、膝を屈めた。

    ドルバルとレイブンは敬礼していた。

「お初にお目にかかります。

    わたくしはルルナ・エメルロと申します。

    こちらがわたくしの【神獣】スオウと【女神様の眷属】のマロン。

    後ろの者達は私の保護者兼護衛のドルバルとレイブンです。

    よろしくお願いいたします」

    敬礼をしたままのドルバルとレイブンはスチリアの国王に挨拶をした。

「至らない部分もあると思いますが、よろしくお願いいたします」

「同じく、俺もスチリア国へ来るのは初めてなので、分からない点が多いと思いますが、よろしくお願いいたします」

    2人とも、いい挨拶だと思うよ。ドルバルとレイブン、頼りにしてるからね。

『スチリアの王よ、ドルバルとレイブンもだが、後から来る者達もワレとマロンが認めたヤツらだ。

    ワレとマロンのことも、よろしく頼む!』

    陛下は大きくうなずき、真剣な表情から柔らかい表情に崩し。お兄様の親友と家族を紹介してくれた。

「うむ、神獣様とマロン様が認めた相手だ。異論は無いよ。ここを自分の国だと思って過ごしてほしい。

    それでだな、家族を紹介しよう。

    私の愛する妃のオレリア・シー・スリチアだ」

    お妃様はニコリと笑顔になり、長い耳をピクピクさせていた。ウサ耳だ、あぁぁぁ、もう触りたい!!

「くすくす、仲良くしていただけると嬉しいですわ」

「はい、ぜひ!」

「この者が自慢の息子、ディオン・シー・スリチア。エメルロ嬢の兄とは幼馴染で親友だった」

    ペコッと軽く会釈をし。

「エメルロ嬢がヨチヨチ歩きの時に会ってるんだよ?

    これからは、僕を兄だと思って接してくれ」

    この方がお兄様の親友のスリチア殿下なのね。陛下と同じホワイトタイガーさんなんだ。

「光栄なお言葉ありがとうございます」

    あの優しい雰囲気の笑顔、お兄様もあんな風に微笑んでいたっけ。

「そして、この目に入れても痛くない可愛い、本当に可愛い愛娘のリミレニー・シー・スチリアだ。

    我が娘は可愛いであろう?」

「はい!  とっても可愛いです。とくにフワフワなお耳が凄くいいです!!」

「おぉぉぉ!  よく分かっているではないか!?

    我が妃に似て可愛くてなぁ……」

    そこへ割って入ってきた可愛いプリンセス。笑った顔もメッチャ可愛い!

「お父様が失礼いたしました。

    わたくしのことはレニーと親しく呼んでいただけると嬉しいですわ」

    私もニッコリと微笑み、うなずいた。

「分かりました。レニー様、わたくしのこともルナと呼んでください」

「よろしくね。ルナ!」

    2人で手を取り合って「くすくす」と笑った。



    挨拶も終わり、スオウが新しいギルドへ案内すると言い、私達を乗せて着いた先は3階建てだがホテルのように綺麗な建物で「綺麗」と言葉を漏らした。

「あら、ローバル国から来た新しいギルメンかしら?」

    振り向くと、髪を一つに束ね。スリムな身体だが、胸はデカくて綺麗なお姉さんだ。これは、私の第一印象の感想だった。

「お前、リビアじゃねぇか!」

「おぃおぃ、リビア!  お前、ギルマスが必死こいて探してたんだぜ。無事で良かった」

    リビアと呼ばれた女性は、少し俯き。なぜ知らせなかったのかを、小さな声で話してくれた。

「心配かけてごめんなさい!

    私が知らせなかったのは……子が持てない……身体になってしまったからなの。

    テオルは昔から子供が大好きで、自分に子供が出来たらあんなことやこんなことをしてやりたいって……なのに、そんな些細な夢さえ叶えることが出来ない。だったら死んだことにして、テオルには他の人と幸せに……」

    私はパパがどれだけリビアさん……ママのことが大切だったのかを知ってる。いろんな場所を探し、知らされるまで大好きなママのことを忘れなかった。そのことを伝えたくて、話してる言葉を遮った。

「あの、わたくしはルルナと申します。

    ギルマスはね、リビアさんが流されてからエメルロ侯爵様に知らされるまで、ずっと探し続けていたし、忘れることなんてなかったんだよ?

    流された橋を見て、心の中で泣いてた。

    そんなパパにママ以外の他の女性なんて考えられないよ……ママ?」

    リビアは目を大きく見開き、ドルバルとレイブンの2人を交互に見た。

    ドルバルとレイブンは大きくうなずき、口を開いたのはドルバルだった。

「ははは、ルルナは可愛いだろ?

    テオルなんか、目に入れても痛くない愛娘だと自慢してやがるんだぜ?」

「えっ?  テオルの娘?」

だがな?」

「私の……娘…って…ことに、なるのよね?」

    3人で大きくうなずくと、震える両手で顔を覆い隠し泣いていた。そして、ガバッと抱きしめ「ありがとう」と一言、そのあとはずっと泣いてたよ。

    涙目に鼻をスンスン鳴らし、私を見つめ笑ってくれた。

「もう一度呼んでくれない?

    ママ……と」

    私は、とびっきりの笑顔で。

「えへへ。ずっと一緒だよ、私のママ」

『ズッッッキュゥゥゥゥゥン!!!!』

    と、物凄い音がしていた。

    どうやらリビアも、この笑顔の虜になってしまったようだ。
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