鬼神戦隊ゴッドオーガー~ヒーローアクター、異世界にてマジバトルを展開す

MASU.

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召還~女神の過ちから始まる異世界生活

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なんでこうなった…。目の前には化け物。
戦う仲間達と自分。異世界ファンタジーな現実が展開している。
私は秋本紅葉(あきもとくれは)17歳。
歌って踊れるアイドルである。つい昨日まで日曜日の朝の特撮ものの主人公やってました。


鬼神戦隊ゴッドオーガー。

ニチアサ(日曜日の朝の子供向け枠)でちょっとばかりハードな戦い、過激な表現があるゆえに賛否が分かれたものの、親世代からの支持も熱く、それなりにヒットしたヒーロー戦隊もの。

その主人公でレッドを務めたのが私、アイドルの秋本紅葉(あきもとくれは)17歳。

レッドが女性というのも冒険で賛否はあった。
だがキャラクターの魅力、演技とアクションのクオリティの高さで高く評価された。
歌とダンス、キックボクシングが得意という才能が活きたのだ。

本来は戦隊ヒーローの撮影には『スーツアクター』なるものがつきもの。
しかし、このゴッドオーガーにおいては出演俳優全員が変身後も演じるというハードさだった。
そんなわけで、ヒーロー役は芸能界の様々なジャンルから高い身体能力の持ち主を招集した中からオーディションで選ばれた。

結果、アイドル、俳優、芸人、元格闘家でタレント、ロックアーティストというバラバラなジャンルから選ばれたのが私達だ。

レッド役の私、秋本紅葉をはじめブルー役の俳優の高遠蒼太(たかとおそうた)22歳、イエロー役の芸人の真田黄金(さなだおうきん)24歳、グリーン役の元格闘家の秤緑樹(はかりりょくじゅ)30歳、ブラック役のロックアーティストの新宮黒夢(しんみやこくむ)20歳。
私以外で女性は黒夢ちゃんだけ。
ブラックが女性というのもまた斬新だ。

本当に体力的にも精神的にもタフさが求められるハードな現場だったけど最終回までの1年あっという間だった。
しんどかったけど楽しくて幸せな1年だった。

打ち上げも楽しくて私以外の皆さんはお酒も回って上機嫌だった。
一次会が終わりお店を出て皆さんは二次会、私は未成年なので帰路へ…というところで私とゴッドオーガーのメンバーの足元にはいわゆる魔方陣のようなものが。
眩い光に包まれて気がつけば真っ暗な空間へ。
そこに現れた銀髪に白いドレスのような服の綺麗な女性。
女神様だと言う。
その女神様が言うには私達がこれから転移するのは長年平和な異世界だと。
しかし、間もなく魔王や魔物が新たに誕生すると。
今や平和な異世界には戦う者がほとんどいない。
だから他の世界から戦士を召還したのだと。
「いやいや、私達は役者としてヒーローを演じただけで。戦う力なんかないよ?」
私の言葉に「ほえ?」と呆けた女神様。
直ぐ様、泣きじゃくって自分の間違いを悔いつつ、私達にすがり付いたかと思うと、スクッと立ち上がり、不適かつ不気味な笑みを浮かべて、呪文のような言葉を唱え始めた。
私達は謎の、それぞれが演じたヒーローのカラーと同じ色の光に包まれた。
そして、女神様の自分勝手な決定が下された。
「今から貴方達はモノホンの鬼神戦隊ゴッドオーガーよ!!」
こうして、このトチ狂った自棄糞女神様によって私達の運命は決まってしまった。

勇者、戦士、魔法使い、僧侶、武道家、賢者、騎士、魔導師。
いわゆる『冒険者』というものも今のこの平和な異世界にはいない。
異世界お約束のギルドなるものも存在しない。

私達には頼るべき者がいないという現実からこの超ムチャ振りな異世界生活は始まったのだ。

駄女神エリシアによって半ば強制的に付与された力。
リアル・鬼神戦隊ゴッドオーガーの力。
本当にそれぞれが演じたヒーローの能力が備わっていた。

初めてオーガレッドの力を使った時の私、秋本紅葉は高揚と同様が入り交じった変なテンションだった。
「なんか出た!なんかスゴいの出たーーっ!」って子供みたいにはしゃいでしまった。
オーガレッドの必殺技、炎のグローブを発生した拳で繰り出す『破砕拳・紅蓮』
初戦のゴブリン(元人間で性犯罪者)が砕けて燃えてる中、楽しくなってた私は既に女神に毒されていたんだろうか。

緑樹さんも負けじとオーガグリーンに変身して必殺技『葉刃葬斬』をかましてたっけ。
葉っぱの刃に刻まれたオークがバラバラになってたのはちょっとグロかった。

蒼太くんはオーガブルーの『青竜爆流水神』でゴブリンの大群を流して水圧で潰してた。

黄金くんはオーガイエローの『殺悪大黄砂』で邪悪な奴にだけ効く毒の砂を撒いてD級の魔族を一掃してた。

黒夢ちゃんはオーガブラックの『黒奏・葬送音波』
黒いギターを弾いて音の衝撃波を発生させる。食らった敵が跡形もなく散っていく。

全てCGだったものが今この異世界でリアルに使える。
そして、リアルに敵をやっつけている。

なんでこうなった。

なんて思いながらも演技ではない、リアルにヒーローになれているという事実に私達は少し高揚していたのだ。
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