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第七章 花流し~はなながし~
第六十五話
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陰陽連本部 正面玄関前。
ちえりの姿を見て、驚愕したのは陸だけではなかった。対する颯稀もまた、唐突な彼女の登場に目を見開いている。
「民間人が、何をしているの。危険だから、戻りなさい。深澄さん。」
「危険?……私は、あなたたちのところにいるほうが、よっぽど危険だと思う。」
ちえりが、狙いを定め弓矢を放つ。あちこち死角をつくっていた颯希の土壁を難なく貫通していく。ちえりは術者ではないが、今、彼女にはあの妖木、山茶花の木が憑いている。その力は、陰陽師の扱う行に匹敵する妖力。ちえりが、彼女自身の意思で、妖堕せずにその力を使っている。
訝しげな表情のままの陸が、ちえりを見つめながらも、陰陽師たちの放つ火やら水やらの行をノールックで防いでいく。
「よく記憶処理されてなかったね、てっきりあの後陰陽連に連れていかれたかと思った。どこで仲間にしたのさ。」
「あなたたちが訓練してるときに、ちょこちょこ陰陽連の様子だけ見に行かせてたのよ、この子たちに。」
凜はそう言って、左手に蝶を数匹纏わせる。和泉たちと行動を共にするようになってから、あまり蝶は出さないようにしていたのは凛なりの配慮。ただ陸はもう今更その不快感を表情に出すほど子供でもなかった。蝶はもう、かつて陸を襲った攻撃手段ではなく、守る力。
「私は妖怪に詳しいわけじゃないけど、あの子に憑いてる山茶花の木……妖怪よね。
どうも、陰陽連は処分の判断をしたらしくて、ね。逃げてたところをたまたま保護したわ。どう?私たちに有用な、貴重な戦力じゃない?」
「木霊、だよ。あの山茶花は。
……危険と判断するだろうね、今の陰陽連なら。」
だから、陸もまたその力を利用しようとした。この子も、その木霊も、たとえその命が奪われても構わないとまで思い込んで。陸は頭を振って、かつて自身を覆っていた暗がりの感情を払った。
「ちえり、前みたいに人間を閉じ込められる?
本当は僕がやるつもりだったけど、作戦変更。君がやってくれるなら、僕が悠河の援護に行ける。」
「やるよ、そのために来たんだもん、その赤い目のお姉さんが、私を助けてくれた女の子が大変だって言ってたし。
大丈夫、誰も殺さないし、傷つけない。
その代わり、お願い。これが終わっても、この子は消さないで。」
ざわりと、山茶花の青々とした葉が揺れる音がする。姿こそ見えないが、そこにはまるでちえりを守る神獣のように、あの山茶花がいた。陸の表情が綻ぶ。
「約束がいっぱい増えるなぁ。」
ちえりが大きく息を吸い、矢を放つ。それらは、陸たちを攻撃してくる陰陽師には当たらない。彼らの後ろ、道路や本部のビル外壁に当たる。どこを狙っているんだとせせら笑う彼らに、ちえりは一切反応をしめさなかった。
狙いは、直接当てることではない。
人に当たることなく壁や地面に突き刺さった弓矢は、みるみる姿を変えていく。それは、ついこの間まで学校を覆っていたあの植物の形状。標的が外れたと思い込み意識を逸らしていた陰陽師たちを飲み込むのになんの障害もなかった。膨れ上がる巨木は陰陽連本部を覆いつくすほどではないにせよ、まるで生き物のようにべったりと建物にまとわりつく。ここから伝って外から登っていけるほどに。
「あんなことがなければ、今頃弓道の支部予選に勝って、全国行ってたんだから。」
大会どころじゃなくなってしまった。母のための復讐も、なせなかった。それどころか、唯一残った母の大事な山茶花さえも奪われそうになった。また、何も出来ないのかと行き場の無い感情に襲われそうだった。一匹の蝶が、ちえりの前に舞い降りるまでは。
命を奪う必要は無い、むしろ、今はまだそんな覚悟はなくていいと。陸も、和泉もそんなことを望んでいないから。
今度こそ、自分の守りたいものをちゃんと守るために。
数で劣勢だった本部前は、たった一人の少女で形勢が一気に変わる。
「素人が一人増えたところで、一体何になるというの?」
嫌な予感が全身を駆け巡ったのは、陸だけだった。自分たちの背後、陰陽連の向かいのビル。
誰もいない筈のビルから、窓ガラスの割れる音。それが、颯希の金の行で出来た弾丸であることに気づく。弾丸というには大きすぎる、ともすれば大砲ともとれるほどの大きさのそれは、一直線にちえりの方を狙う。
当たったのは、ちえりの身体ではなかった。
弾道を逸らそうと、陸が槍をふるい、蔓のようにしなった植物が弾自体を追うと、それに吸い寄せられるように軌道が変わる。陸の力が弾に当たる前に、それは陸の身体をいともたやすく貫通していく。
「陸!!」
とっくに人の身体ではないそれから血は出ない。だが、それゆえに外部からの衝撃が大きければ、破損し、魂の器としては、意味をなさなくなる。まるで土くれのように崩れていくそれを見て、ちえりは足がすくむ。
血が出るとか、肉が飛ぶとか、そういうグロテスクな光景ではないのに、今さっきまで話していた人が突然いなくなる恐怖で思い出しそうになる。
動いたのは凛だった。無数の蝶が、陸の身体だったそれを包む。颯希の表情がいぶかしげに歪められる。対して、ちえりを庇うように前に出た凜は、不敵に笑う。
「あら知らない?蝶には、魂が宿るの。
言ったでしょ、私はなんでも使うのよ。こんなところで、あなたごときに消させてたまるもんですか。」
まるで勝ち誇ったような笑みを浮かべる凜に、一匹の蝶が近づく。ほんのり緑に染まるその蝶からは言葉が発せられる。
「なにそれ。前は凜が止めをさしてきたくせに。これでチャラにしようって?
武器は持てなくなったけど、でも、おもしろいね、これ。」
どこからどう見ても、蝶なのに、陸だった。それがなんだかおかしいやらほっとしたやらに感じたちえりの瞳が少しうるむ。
「陸……!よかった……う、よく、ないのかな。体、壊れちゃって……!」
「いーよ、どうせ不安定なもんだったし。陰陽連の用意したモノとか、嫌だったし。
で、この状態で僕は攻撃できるのかな。」
「あなた自分で言ってたでしょ、武器が持てないんだから無理よ。」
「うーわ、じゃあ戦力外じゃん。」
「馬鹿ね、私が言ってるのは、陰陽師としては、よ。
たとえば、そうねこんなのとか?」
凛の呼び出した蝶が、仄暗く光る。先ほど陸を襲った土の弾丸を放った陰陽師に向かって飛んでいく。あの弾丸を連発したところで、ふわふわと動く蝶たちには当たらない。距離を詰めた蝶が何度か羽ばたけば、瞬く間に陰陽師が意識を失ってその場に倒れる。
「コントロールが面倒なのよねぇ、戦ってるときに調整するの。殺傷能力はないわ、後遺症くらいは残るかもしれないけど。」
「はいはい、こうゆうねちっこいのを僕がやれって話ね。」
「話がわかってるじゃない。」
異変を察知した颯希が、自身の周囲に土壁を展開する。すかさずちえりの弓矢がそれを穿った隙を陸は逃さなかった。羽ばたきで飛ぶ鱗粉。弓矢で空いた隙間から入り込んだそれは、颯希の意識を奪うには充分すぎた。
直後、本部の中から聞こえてくる轟音に、凛の表情が険しくなる。今や表情がなくなってしまった陸もまた、思っていることは同じだった。
「地下へ行こう。厄介なのは漏刻部だし、先に行った三人のうち誰かは絶対向かってる。援護、しなきゃ。」
「厄介って……何かあるの、地下に。」
不安げな表情を浮かべるちえりの肩に、蝶が止まる。
「漏刻部。異形の研究とか、行の研究とか、ちょっときな臭い噂の絶えないところ。それだけならいいんだけどさ。
こうゆう事件とかがあった時に、一般人の記憶処理をするんだよね。多分今は、僕らが標的。それこそぜーんぶ記憶消されかねないわけ。やばいでしょ。」
わざとおどけて言う蝶。本部の外が静まり返って、中に入る障害はすべてなくなった。構わず悠河が先行し、凛も続くのを見て、ちえりもまた続く。
「そっか、全部、忘れる……そうだよね、普通は、嫌だよね。」
あまりにかぼそいその一言は、思わず口をついて出た、ちえりの本音だった。
ちえりの姿を見て、驚愕したのは陸だけではなかった。対する颯稀もまた、唐突な彼女の登場に目を見開いている。
「民間人が、何をしているの。危険だから、戻りなさい。深澄さん。」
「危険?……私は、あなたたちのところにいるほうが、よっぽど危険だと思う。」
ちえりが、狙いを定め弓矢を放つ。あちこち死角をつくっていた颯希の土壁を難なく貫通していく。ちえりは術者ではないが、今、彼女にはあの妖木、山茶花の木が憑いている。その力は、陰陽師の扱う行に匹敵する妖力。ちえりが、彼女自身の意思で、妖堕せずにその力を使っている。
訝しげな表情のままの陸が、ちえりを見つめながらも、陰陽師たちの放つ火やら水やらの行をノールックで防いでいく。
「よく記憶処理されてなかったね、てっきりあの後陰陽連に連れていかれたかと思った。どこで仲間にしたのさ。」
「あなたたちが訓練してるときに、ちょこちょこ陰陽連の様子だけ見に行かせてたのよ、この子たちに。」
凜はそう言って、左手に蝶を数匹纏わせる。和泉たちと行動を共にするようになってから、あまり蝶は出さないようにしていたのは凛なりの配慮。ただ陸はもう今更その不快感を表情に出すほど子供でもなかった。蝶はもう、かつて陸を襲った攻撃手段ではなく、守る力。
「私は妖怪に詳しいわけじゃないけど、あの子に憑いてる山茶花の木……妖怪よね。
どうも、陰陽連は処分の判断をしたらしくて、ね。逃げてたところをたまたま保護したわ。どう?私たちに有用な、貴重な戦力じゃない?」
「木霊、だよ。あの山茶花は。
……危険と判断するだろうね、今の陰陽連なら。」
だから、陸もまたその力を利用しようとした。この子も、その木霊も、たとえその命が奪われても構わないとまで思い込んで。陸は頭を振って、かつて自身を覆っていた暗がりの感情を払った。
「ちえり、前みたいに人間を閉じ込められる?
本当は僕がやるつもりだったけど、作戦変更。君がやってくれるなら、僕が悠河の援護に行ける。」
「やるよ、そのために来たんだもん、その赤い目のお姉さんが、私を助けてくれた女の子が大変だって言ってたし。
大丈夫、誰も殺さないし、傷つけない。
その代わり、お願い。これが終わっても、この子は消さないで。」
ざわりと、山茶花の青々とした葉が揺れる音がする。姿こそ見えないが、そこにはまるでちえりを守る神獣のように、あの山茶花がいた。陸の表情が綻ぶ。
「約束がいっぱい増えるなぁ。」
ちえりが大きく息を吸い、矢を放つ。それらは、陸たちを攻撃してくる陰陽師には当たらない。彼らの後ろ、道路や本部のビル外壁に当たる。どこを狙っているんだとせせら笑う彼らに、ちえりは一切反応をしめさなかった。
狙いは、直接当てることではない。
人に当たることなく壁や地面に突き刺さった弓矢は、みるみる姿を変えていく。それは、ついこの間まで学校を覆っていたあの植物の形状。標的が外れたと思い込み意識を逸らしていた陰陽師たちを飲み込むのになんの障害もなかった。膨れ上がる巨木は陰陽連本部を覆いつくすほどではないにせよ、まるで生き物のようにべったりと建物にまとわりつく。ここから伝って外から登っていけるほどに。
「あんなことがなければ、今頃弓道の支部予選に勝って、全国行ってたんだから。」
大会どころじゃなくなってしまった。母のための復讐も、なせなかった。それどころか、唯一残った母の大事な山茶花さえも奪われそうになった。また、何も出来ないのかと行き場の無い感情に襲われそうだった。一匹の蝶が、ちえりの前に舞い降りるまでは。
命を奪う必要は無い、むしろ、今はまだそんな覚悟はなくていいと。陸も、和泉もそんなことを望んでいないから。
今度こそ、自分の守りたいものをちゃんと守るために。
数で劣勢だった本部前は、たった一人の少女で形勢が一気に変わる。
「素人が一人増えたところで、一体何になるというの?」
嫌な予感が全身を駆け巡ったのは、陸だけだった。自分たちの背後、陰陽連の向かいのビル。
誰もいない筈のビルから、窓ガラスの割れる音。それが、颯希の金の行で出来た弾丸であることに気づく。弾丸というには大きすぎる、ともすれば大砲ともとれるほどの大きさのそれは、一直線にちえりの方を狙う。
当たったのは、ちえりの身体ではなかった。
弾道を逸らそうと、陸が槍をふるい、蔓のようにしなった植物が弾自体を追うと、それに吸い寄せられるように軌道が変わる。陸の力が弾に当たる前に、それは陸の身体をいともたやすく貫通していく。
「陸!!」
とっくに人の身体ではないそれから血は出ない。だが、それゆえに外部からの衝撃が大きければ、破損し、魂の器としては、意味をなさなくなる。まるで土くれのように崩れていくそれを見て、ちえりは足がすくむ。
血が出るとか、肉が飛ぶとか、そういうグロテスクな光景ではないのに、今さっきまで話していた人が突然いなくなる恐怖で思い出しそうになる。
動いたのは凛だった。無数の蝶が、陸の身体だったそれを包む。颯希の表情がいぶかしげに歪められる。対して、ちえりを庇うように前に出た凜は、不敵に笑う。
「あら知らない?蝶には、魂が宿るの。
言ったでしょ、私はなんでも使うのよ。こんなところで、あなたごときに消させてたまるもんですか。」
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で、この状態で僕は攻撃できるのかな。」
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「うーわ、じゃあ戦力外じゃん。」
「馬鹿ね、私が言ってるのは、陰陽師としては、よ。
たとえば、そうねこんなのとか?」
凛の呼び出した蝶が、仄暗く光る。先ほど陸を襲った土の弾丸を放った陰陽師に向かって飛んでいく。あの弾丸を連発したところで、ふわふわと動く蝶たちには当たらない。距離を詰めた蝶が何度か羽ばたけば、瞬く間に陰陽師が意識を失ってその場に倒れる。
「コントロールが面倒なのよねぇ、戦ってるときに調整するの。殺傷能力はないわ、後遺症くらいは残るかもしれないけど。」
「はいはい、こうゆうねちっこいのを僕がやれって話ね。」
「話がわかってるじゃない。」
異変を察知した颯希が、自身の周囲に土壁を展開する。すかさずちえりの弓矢がそれを穿った隙を陸は逃さなかった。羽ばたきで飛ぶ鱗粉。弓矢で空いた隙間から入り込んだそれは、颯希の意識を奪うには充分すぎた。
直後、本部の中から聞こえてくる轟音に、凛の表情が険しくなる。今や表情がなくなってしまった陸もまた、思っていることは同じだった。
「地下へ行こう。厄介なのは漏刻部だし、先に行った三人のうち誰かは絶対向かってる。援護、しなきゃ。」
「厄介って……何かあるの、地下に。」
不安げな表情を浮かべるちえりの肩に、蝶が止まる。
「漏刻部。異形の研究とか、行の研究とか、ちょっときな臭い噂の絶えないところ。それだけならいいんだけどさ。
こうゆう事件とかがあった時に、一般人の記憶処理をするんだよね。多分今は、僕らが標的。それこそぜーんぶ記憶消されかねないわけ。やばいでしょ。」
わざとおどけて言う蝶。本部の外が静まり返って、中に入る障害はすべてなくなった。構わず悠河が先行し、凛も続くのを見て、ちえりもまた続く。
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