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第23話 迫る対決の時
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「そうですか、魔王様はそこまで……」
魔王と魔王城の様子を私が話すと、沈痛な面持ちで悪魔卿アスウスが言った。
「それにしても、私たちのことが見えるとは思わなかったわ」
「見える、というよりは感じるのです」
「感じる?それって魔力が関係あるの?」
「はい」
「私、かなり魔力を抑えていたんだけど」
「そのようですね。でも、あなたは勇者ですからオーラが特別なんです」
アスウスがいたずらっぽく笑った。
「ええ?それってなんかズルくない?」
「あはは」
今私はアスウスを木立の影に呼んで話している。
グルヌ達は魔物の動きを監視するために少し離れたところにいる。
「あなたがまだ正気でいてくれて本当によかったわ」
「でも、それも時間の問題かもしれません」
私の言葉にアスウスは顔を曇らせた。
「魔王様がこちらに向かっているのを感じるのです。今も魔王様の魔力の影響が強くなり始めているのが分かります」
「そしたら……」
「はい、いずれ私もドーガと同じようになってしまうでしょう」
「あなたなら何とかできるんじゃない?」
私は期待を込めて言った。
「勇者であるあなたにそこまで信頼していただけて光栄です。ですが私の力ではどうにもできないと思います」
「そうなのね……」
「はい。そもそも私達は魔王様の魔力のおかげで生きているとも言える存在なのです」
「そんなに……」
「はい、魔王様の魔力がなければ、私達は野生の獣と大して変わらない存在なのです」
「魔王が魔力であなたたちの理性を司っている、ということ?」
「はい、そう言っていいと思います」
「でも、今はその魔王が理性を失っている、というか……」
そこで私は言葉を探すように話すのをやめた。
「なにかあるのですか?」
「さっき魔王にあった時にね、なんだか嫌な黒い影が出てきたの」
「黒い影、ですか?」
「うん、それが魔王の中に吸い込まれて……ううん、違う、魔王の中入り込んでいったの」
アスウスは私の言葉を頭の中で反芻するように視線を上げた。
そして視線を戻すと、
「少し話は変わりますが……」
と言って話し始めた。
「私達は今の魔王様が来られる以前の記憶がないのです」
「うん、それは魔法使いじ……王国の宮廷魔術師も言ってたわ」
「なのに、なぜか昔からの言い伝えがあるのです」
「メフィーラが言ってた魔王の許嫁の話、とか?」
「はい」
アスウスの表情が緩む。
だが、すぐに表情を引き締めてアスウスは続けた。
「強大な魔王がこの世界を支配していた、という言い伝えもあります」
「うん、それは私も聞いたわ、宮廷魔術師に」
「記憶はないのですが、今の魔王様が来られる前にもやはり魔王国と王国があった、と考えるのが自然だと思うのです」
「そしてそこには強大な魔王がいて世界を支配していた、ということ?」
「あくまでも推測ですが」
「なるほどね……」
「……一度王国の方々と顔を合わせて……じっくりと話してみたい話題です」
「そうよね、て……アスウス、あなた顔色が悪くなってない?」
微笑んではいるのだが、ところどころ苦しげな表情が垣間見られるのだ。
「はい……心を落ち着けるのが難しくなってきています」
「それって魔王が?」
「近くまで来られているのだと思います……」
「私に何かできること……」
そう言いかけた私をアスウスは手で制した。
「いいえ、あなたはやるべきことをやってください」
「やるべきこと?」
「はい、勇者としてやるべきことを」
(勇者としてやるべきこと……)
私は両手を握って唇を噛み締めた。
「魔王様がここに来られたら、私は正気をとどめ続けることはできないでしょう」
「……」
「そうすれば魔物たちを抑えることができなくなります。そして魔王国軍は王国に総攻撃をかけるでしょう」
「アスウス……」
「その時は躊躇《ためら》うことなく私達を撃ってください」
「そんなことしたくない」
「そうしなければ王国は滅びます」
「でも……」
「……今の魔王様が魔王城に来られ、勇者のあなたが訪れるようになってから……魔王国の者達は穏やかで楽しい時間を過ごすことができました」
「私も、私達も楽しかったわ!」
私は勢い込んで答えた。
そんな私にアスウスは、益々苦しそうになっていく顔に微笑みを浮かべて返してくれた。
「……でしたらなおさらです……王国の方々の記憶に魔王国の者たちとの楽しかった記憶だけが残るよう……あなたが我々をきれいに滅ぼしてください」
「そんなこと……そんなこと……!」
私は必死で涙をこらえた。
「勇者様、魔物達の様子が変だ。俺達に気づいたかもしれない」
少し離れたところで警戒していたグルヌが駆け戻ってきた。
見るとかなりの数の魔物がこちらに向かって歩いてくる。
「黒い靄《もや》があんなに……」
魔物達の背後から魔王城を覆っていた黒い靄が迫ってきていた。
「……さあ、もう行ってください……勇者ミリア……」
かすれ始めた声でアスウスが言った。
「アスウス……」
「……くれぐれも……ご自身が勇者であることを……忘れず……ぐっ……!」
そこまで言うと、アスウスは苦悶の表情を浮かべて両手で頭を抱えた。
「アスウス!」
私は叫びながらアスウスに手を伸ばした。
「勇者様、早くしないと囲まれちまう!」
そう言ってグルヌが私の腕を掴んだ。
「でも……」
「ええい、失礼するぜ!」
そう言ってグルヌは私の腰に腕を回して抱え上げた。
「ちょっと……!」
「とにかく離脱だぁーー!」
そう叫ぶと、グルヌは信じられない速さで走り始めた。
私を抱えていることなどまるで問題ではないようだ。
グルヌに抱えられながら後ろを見ると、地面に膝をついたアスウスがこちらを見ていた。
またしても涙が出そうになったが、何とか堪えて前を見た。
「勢いで勇者様を抱えちまったけど、カミさんに見られたらボコボコにされちまうな……」
グルヌがぶつくさ言うのが聞こえた。
「グルヌ、奥さんがいるの?」
「ああ、いるぜ」
こんな状況なのに俄然興味が湧いてきた。
「どんな人?」
「最高にいい女だぜ、だけどな」
「だけど?」
「とんでもなくおっかねぇんだよ」
「へぇーー会ってみたいなぁ」
「ああ、これが全部終わったらな」
「そうだね」
(これが全部終わったら……どうなるのかな)
「……あなたが我々をきれいに滅ぼしてください……」
アスウスの言葉が私に重くのしかかってくる。
だがそれが勇者として私がやらなくてはいけないことなのだろう。
そして最後は魔王湊山くんを……。
私達が天幕に戻ると、国境付近はほぼ臨戦態勢だった。
「防護結界はもう張れそう?」
隠蔽魔法を解いてもらいながらエルファに聞くと、
「ええ、すぐにでも」
「では、お願いします、エルファ様」
黒い靄はもうすぐそこまで来ている。このままでは凶暴化した魔物たちが一気になだれ込んできてしまう。
エルファの指示で国境に沿って散開した妖精たちが一斉に詠唱を始めると、透き通った緑色の光の壁が現れた。
「これで魔物たちは攻めて来れないな」
グルヌが言った。
「結界が破られなければ、ですけど」
エルファが不安そうに言う。
「その時は全力で戦うのみ!」
そう力強く言うギールだったが、その顔は苦しげだ。
(そうだよね、魔物たちと仲良くしてたもんね、ギール)
「できることなら避けたいね、戦うのは」
防護結界越しに魔王軍を見ている私にトーラが話しかけてきた。
「そうですね」
(勿論、戦いたくない、けど……)
「ミリア様」
メイドのレギナが声をかけてきた。
「レギナ!こんなところにまで来たら危ないじゃない」
「大丈夫です、ミリア様がいますから」
とてもいい笑顔で応えるレギナ。
「これを」
レギナは手にした剣を私に差し出した。
勇者の剣だ。
ここ最近はめっきり帯びることがなくなっていた。
(必要なかったもんね)
私は差し出された勇者の剣を受け取った。
この剣を使うということは魔物たちを、そして魔王湊山くんを倒すということだ。
腰に差した勇者の剣が今までになく重く感じた。
魔王と魔王城の様子を私が話すと、沈痛な面持ちで悪魔卿アスウスが言った。
「それにしても、私たちのことが見えるとは思わなかったわ」
「見える、というよりは感じるのです」
「感じる?それって魔力が関係あるの?」
「はい」
「私、かなり魔力を抑えていたんだけど」
「そのようですね。でも、あなたは勇者ですからオーラが特別なんです」
アスウスがいたずらっぽく笑った。
「ええ?それってなんかズルくない?」
「あはは」
今私はアスウスを木立の影に呼んで話している。
グルヌ達は魔物の動きを監視するために少し離れたところにいる。
「あなたがまだ正気でいてくれて本当によかったわ」
「でも、それも時間の問題かもしれません」
私の言葉にアスウスは顔を曇らせた。
「魔王様がこちらに向かっているのを感じるのです。今も魔王様の魔力の影響が強くなり始めているのが分かります」
「そしたら……」
「はい、いずれ私もドーガと同じようになってしまうでしょう」
「あなたなら何とかできるんじゃない?」
私は期待を込めて言った。
「勇者であるあなたにそこまで信頼していただけて光栄です。ですが私の力ではどうにもできないと思います」
「そうなのね……」
「はい。そもそも私達は魔王様の魔力のおかげで生きているとも言える存在なのです」
「そんなに……」
「はい、魔王様の魔力がなければ、私達は野生の獣と大して変わらない存在なのです」
「魔王が魔力であなたたちの理性を司っている、ということ?」
「はい、そう言っていいと思います」
「でも、今はその魔王が理性を失っている、というか……」
そこで私は言葉を探すように話すのをやめた。
「なにかあるのですか?」
「さっき魔王にあった時にね、なんだか嫌な黒い影が出てきたの」
「黒い影、ですか?」
「うん、それが魔王の中に吸い込まれて……ううん、違う、魔王の中入り込んでいったの」
アスウスは私の言葉を頭の中で反芻するように視線を上げた。
そして視線を戻すと、
「少し話は変わりますが……」
と言って話し始めた。
「私達は今の魔王様が来られる以前の記憶がないのです」
「うん、それは魔法使いじ……王国の宮廷魔術師も言ってたわ」
「なのに、なぜか昔からの言い伝えがあるのです」
「メフィーラが言ってた魔王の許嫁の話、とか?」
「はい」
アスウスの表情が緩む。
だが、すぐに表情を引き締めてアスウスは続けた。
「強大な魔王がこの世界を支配していた、という言い伝えもあります」
「うん、それは私も聞いたわ、宮廷魔術師に」
「記憶はないのですが、今の魔王様が来られる前にもやはり魔王国と王国があった、と考えるのが自然だと思うのです」
「そしてそこには強大な魔王がいて世界を支配していた、ということ?」
「あくまでも推測ですが」
「なるほどね……」
「……一度王国の方々と顔を合わせて……じっくりと話してみたい話題です」
「そうよね、て……アスウス、あなた顔色が悪くなってない?」
微笑んではいるのだが、ところどころ苦しげな表情が垣間見られるのだ。
「はい……心を落ち着けるのが難しくなってきています」
「それって魔王が?」
「近くまで来られているのだと思います……」
「私に何かできること……」
そう言いかけた私をアスウスは手で制した。
「いいえ、あなたはやるべきことをやってください」
「やるべきこと?」
「はい、勇者としてやるべきことを」
(勇者としてやるべきこと……)
私は両手を握って唇を噛み締めた。
「魔王様がここに来られたら、私は正気をとどめ続けることはできないでしょう」
「……」
「そうすれば魔物たちを抑えることができなくなります。そして魔王国軍は王国に総攻撃をかけるでしょう」
「アスウス……」
「その時は躊躇《ためら》うことなく私達を撃ってください」
「そんなことしたくない」
「そうしなければ王国は滅びます」
「でも……」
「……今の魔王様が魔王城に来られ、勇者のあなたが訪れるようになってから……魔王国の者達は穏やかで楽しい時間を過ごすことができました」
「私も、私達も楽しかったわ!」
私は勢い込んで答えた。
そんな私にアスウスは、益々苦しそうになっていく顔に微笑みを浮かべて返してくれた。
「……でしたらなおさらです……王国の方々の記憶に魔王国の者たちとの楽しかった記憶だけが残るよう……あなたが我々をきれいに滅ぼしてください」
「そんなこと……そんなこと……!」
私は必死で涙をこらえた。
「勇者様、魔物達の様子が変だ。俺達に気づいたかもしれない」
少し離れたところで警戒していたグルヌが駆け戻ってきた。
見るとかなりの数の魔物がこちらに向かって歩いてくる。
「黒い靄《もや》があんなに……」
魔物達の背後から魔王城を覆っていた黒い靄が迫ってきていた。
「……さあ、もう行ってください……勇者ミリア……」
かすれ始めた声でアスウスが言った。
「アスウス……」
「……くれぐれも……ご自身が勇者であることを……忘れず……ぐっ……!」
そこまで言うと、アスウスは苦悶の表情を浮かべて両手で頭を抱えた。
「アスウス!」
私は叫びながらアスウスに手を伸ばした。
「勇者様、早くしないと囲まれちまう!」
そう言ってグルヌが私の腕を掴んだ。
「でも……」
「ええい、失礼するぜ!」
そう言ってグルヌは私の腰に腕を回して抱え上げた。
「ちょっと……!」
「とにかく離脱だぁーー!」
そう叫ぶと、グルヌは信じられない速さで走り始めた。
私を抱えていることなどまるで問題ではないようだ。
グルヌに抱えられながら後ろを見ると、地面に膝をついたアスウスがこちらを見ていた。
またしても涙が出そうになったが、何とか堪えて前を見た。
「勢いで勇者様を抱えちまったけど、カミさんに見られたらボコボコにされちまうな……」
グルヌがぶつくさ言うのが聞こえた。
「グルヌ、奥さんがいるの?」
「ああ、いるぜ」
こんな状況なのに俄然興味が湧いてきた。
「どんな人?」
「最高にいい女だぜ、だけどな」
「だけど?」
「とんでもなくおっかねぇんだよ」
「へぇーー会ってみたいなぁ」
「ああ、これが全部終わったらな」
「そうだね」
(これが全部終わったら……どうなるのかな)
「……あなたが我々をきれいに滅ぼしてください……」
アスウスの言葉が私に重くのしかかってくる。
だがそれが勇者として私がやらなくてはいけないことなのだろう。
そして最後は魔王湊山くんを……。
私達が天幕に戻ると、国境付近はほぼ臨戦態勢だった。
「防護結界はもう張れそう?」
隠蔽魔法を解いてもらいながらエルファに聞くと、
「ええ、すぐにでも」
「では、お願いします、エルファ様」
黒い靄はもうすぐそこまで来ている。このままでは凶暴化した魔物たちが一気になだれ込んできてしまう。
エルファの指示で国境に沿って散開した妖精たちが一斉に詠唱を始めると、透き通った緑色の光の壁が現れた。
「これで魔物たちは攻めて来れないな」
グルヌが言った。
「結界が破られなければ、ですけど」
エルファが不安そうに言う。
「その時は全力で戦うのみ!」
そう力強く言うギールだったが、その顔は苦しげだ。
(そうだよね、魔物たちと仲良くしてたもんね、ギール)
「できることなら避けたいね、戦うのは」
防護結界越しに魔王軍を見ている私にトーラが話しかけてきた。
「そうですね」
(勿論、戦いたくない、けど……)
「ミリア様」
メイドのレギナが声をかけてきた。
「レギナ!こんなところにまで来たら危ないじゃない」
「大丈夫です、ミリア様がいますから」
とてもいい笑顔で応えるレギナ。
「これを」
レギナは手にした剣を私に差し出した。
勇者の剣だ。
ここ最近はめっきり帯びることがなくなっていた。
(必要なかったもんね)
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