16 / 62
初めて
しおりを挟む
昨日のキスは練習でした、では通用しない。
あぁ明日クビになるだろうな、せっかく心を開いてくれてたのに。
色々考えることに疲れて俺は気づいたら眠ってしまっていた。
なんとなく違和感がある。
なんか誰かが乗っているような感覚がして、目が覚めた。
深月さんがいつものように俺に抱きつく形で寝ていた。
深月さんの家のソファは大きいので大人の男2人が寝転べるスペースはある。
俺は昨日、また約束を破ったからソファで寝ると言ったのになんで深月さんがソファに?
「ちょ、深月さん!なんでソファで寝てるんですか!?そんな寝相悪いことあります?」
寝ている深月さんを叩き起す。
「ん?あー、おはよ」
寝ぼけ眼で深月さんが起き上がる。
いつも深月さんの方が先に起きているので、寝起きを見たことがない。
寝起きも綺麗だな、なんて。
そんな事思っている場合ではない。
「おはよじゃないですよ!俺、約束を破ったからソファで寝るって言いましたよね?なんで一緒に寝てるんですか?」
「良いだろ、俺がどこで寝ようと!」
いや良くない。
「俺、深月さんに手を出したんですよ、これじゃもうガチ恋オタクと変わらないですよもうクビにでもなんでもしてください」
「なんでそんなしょげるのにあんな事したんだよ…その、練習の時も聞こうと思ったけど、な、なんでキスしたの」
「俺はどうやらガチ恋オタクだったみたいで、深月さんの初めてのキスが刈谷なんて嫌だったんです。それなら俺がって」
「じゃあ昨日のはなんだったんだよ」
「そ、それは、深月さんは仕事ならファンである俺のキスまで受け入れちゃうんだって思うと腹立って、それって誰でも仕事なら受け入れるって事ですよね!?それに、俺が演技の練習で、好きでもない相手にそんな事するわけないでしょ。それも分かってなかったし」
「だってお前が練習って言うから…」
「あんたどんだけ仕事バカなんですか?!練習で、演技で、あんな風に出来るわけないじゃないですか」
「な、仕事バカって…俺だって別に仕事だからって練習で誰でもキスする訳じゃねーよ!」
「え?」
「そ、それって俺相手は嫌じゃなかったって事ですか?」
「し、知らねえよ」
「ちゃんと答えてください」
「お前こそ、ガチ恋オタクじゃないってあんなに否定してたのに」
「それは…でも推しが27年間純潔で仕事バカで、なのに初めての相手が悪い噂のある男かもしれなくて、俺に弱みを見せてくれるとか知ったらオタクはそりゃそうなりますよ」
ガチ恋オタクなんてのも言い訳だ。
オタクやファンなんて言葉で言い訳が通る思いではないことはとっくに自覚している。
でもまだオタクだから、という言い訳は使わせてもらう。
「それより、嫌じゃなかったんですか?こうなったら俺は深月さんが隣にいるだけでまたキスしてしまいますよ。あなたの一番危惧していた状況じゃないんですか」
「べ、別にもう好きにしろ。それに勝手に俺の初めてを奪っといてクビにしてくださいは無責任だろ」
深月さんは中々大胆なことを言う。
それは責任とってくださいということか?
「はい、では責任持ってガチ恋オタクさせていただきます」
あぁ明日クビになるだろうな、せっかく心を開いてくれてたのに。
色々考えることに疲れて俺は気づいたら眠ってしまっていた。
なんとなく違和感がある。
なんか誰かが乗っているような感覚がして、目が覚めた。
深月さんがいつものように俺に抱きつく形で寝ていた。
深月さんの家のソファは大きいので大人の男2人が寝転べるスペースはある。
俺は昨日、また約束を破ったからソファで寝ると言ったのになんで深月さんがソファに?
「ちょ、深月さん!なんでソファで寝てるんですか!?そんな寝相悪いことあります?」
寝ている深月さんを叩き起す。
「ん?あー、おはよ」
寝ぼけ眼で深月さんが起き上がる。
いつも深月さんの方が先に起きているので、寝起きを見たことがない。
寝起きも綺麗だな、なんて。
そんな事思っている場合ではない。
「おはよじゃないですよ!俺、約束を破ったからソファで寝るって言いましたよね?なんで一緒に寝てるんですか?」
「良いだろ、俺がどこで寝ようと!」
いや良くない。
「俺、深月さんに手を出したんですよ、これじゃもうガチ恋オタクと変わらないですよもうクビにでもなんでもしてください」
「なんでそんなしょげるのにあんな事したんだよ…その、練習の時も聞こうと思ったけど、な、なんでキスしたの」
「俺はどうやらガチ恋オタクだったみたいで、深月さんの初めてのキスが刈谷なんて嫌だったんです。それなら俺がって」
「じゃあ昨日のはなんだったんだよ」
「そ、それは、深月さんは仕事ならファンである俺のキスまで受け入れちゃうんだって思うと腹立って、それって誰でも仕事なら受け入れるって事ですよね!?それに、俺が演技の練習で、好きでもない相手にそんな事するわけないでしょ。それも分かってなかったし」
「だってお前が練習って言うから…」
「あんたどんだけ仕事バカなんですか?!練習で、演技で、あんな風に出来るわけないじゃないですか」
「な、仕事バカって…俺だって別に仕事だからって練習で誰でもキスする訳じゃねーよ!」
「え?」
「そ、それって俺相手は嫌じゃなかったって事ですか?」
「し、知らねえよ」
「ちゃんと答えてください」
「お前こそ、ガチ恋オタクじゃないってあんなに否定してたのに」
「それは…でも推しが27年間純潔で仕事バカで、なのに初めての相手が悪い噂のある男かもしれなくて、俺に弱みを見せてくれるとか知ったらオタクはそりゃそうなりますよ」
ガチ恋オタクなんてのも言い訳だ。
オタクやファンなんて言葉で言い訳が通る思いではないことはとっくに自覚している。
でもまだオタクだから、という言い訳は使わせてもらう。
「それより、嫌じゃなかったんですか?こうなったら俺は深月さんが隣にいるだけでまたキスしてしまいますよ。あなたの一番危惧していた状況じゃないんですか」
「べ、別にもう好きにしろ。それに勝手に俺の初めてを奪っといてクビにしてくださいは無責任だろ」
深月さんは中々大胆なことを言う。
それは責任とってくださいということか?
「はい、では責任持ってガチ恋オタクさせていただきます」
1
あなたにおすすめの小説
経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!
中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。
無表情・無駄のない所作・隙のない資料――
完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。
けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。
イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。
毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、
凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。
「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」
戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。
けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、
どこか“計算”を感じ始めていて……?
狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ
業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
タトゥーの甘い檻
マリ・シンジュ
BL
執着系わんこ攻(大学生)× 高潔な美形教授受(30代)
どのお話も単体でお楽しみいただけます。
「先生、ここ……僕の瞳を入れるから。ずっと、僕だけを見てて」
真面目な大学教授・新城が、大学生の・羽生にだけ許した、あまりにも淫らな「わがまま」。
それは、誰にも見えない内腿の奥深くに、消えないタトゥーを刻むこと。
「下書き」と称して肌を赤く染めるペン先の冷たさ。
アトリエの無機質なライトの下、四つん這いで晒される大人の矜持。
ずっと年下の青年の、必死で、残酷で、純粋な独占欲。
愚かだと知りながら、新城はその熱に絆され、ゆっくりと「聖域」を明け渡していく――。
「……お前のわがままには、最後まで付き合う」
針が通るその時、二人の関係は一生消えない「共犯」へと変わる。
執着攻め×年上受け、密やかに刻まれる秘め事のお話。
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる