熱愛報道はご勘弁

アポロ18号

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喧嘩続行

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打合せ中も険悪なムードを悟られないようにしていた。
そこはやっぱりプロだった。
来宮にも気づかれなかった。
そしてそのまま次の打合せも何とか表面上はやりきったのだ。
でも俺はまだイライラしていた。
打合せが終われば、深月さんはまだ返事しないし。
「深月さん、恋人として俺のこと信用出来ないんですか?」
構わず俺は話しかけた。
それでも無視だった。
「はぁ、深月さんの言い分もわかりますよ。でもそれならあんな突き放すような言い方は無いんじゃないですか?」
このままだと良くないことを言ってしまう。
それでも止まらなかった。
「ていうか俺は今日もベッドで寝れないんですか?深月さんのための仕事で疲れてるのにソファで寝ないとですか?俺ってそんなに信用無いんですね。ていうか嫌なこと言われて無視するタイプなんですね。ガキ過ぎてちょっと…話し合いもできない人とは無理かも。はぁ、やっぱり推しは推しのままで終わるべきでしたね」
しまった。
ハッと深月さんの顔を見ると泣きそうな顔をしていた。
「ごめん…。しばらく来宮のとこ泊まるわ。仕事は普通にするからお前も普通にして」
どう考えても俺の言い過ぎだった。
そもそも言いたくないことを無理やり言わせようとしたのは俺なのに。
深月さんは、車から降りて事務所に戻ってしまった。
来宮に泊まらしてもらうためだろう。
どうしよう。
頭の中が真っ白だ。
何で俺は好きな人を悲しませたんだ。
確かに深月さんの対応も良くなかった。
寝室閉め出すなんてひどいし。でも俺は言ってはいけない事を言ったのだ。

帰ってからまるで仕事が手につかなかった。
謝らないといけない。
でもどうすればいいんだ。
深月さんの聞かれたくないことを無理やり聞いた上にあんなに酷いことを言ってしまった。
いや今は一旦冷静になるべきだ。
仕事では普通に会うからその時に謝ろう。

深月さんの宣言通り、仕事は普通に来て仕事の会話は普通に交わした。
「あの、深月さん俺…」
「ごめん。まだしばらく来宮のとこ泊まる」
当然の対応だ。
俺は深月さんを好きになったことを後悔したと言ったようなものだからだ。
許してもらうとかそういう話ではない。
来宮になんて説明してるかは分からないが、来宮はこの状況に何も言わなかった。
どうしよう。
嫌われて仕方ない事をした。
ADの時どれだけ怒鳴られようと涙を流したことはなかった。
そもそも涙を流したのなんて子供の頃以来無い。
だが今頬に涙が伝っている。
「ちょっとちょっとなんで泣いてんの?」
聞き覚えのある声がした。
顔を上げると長谷川さんだった。
「え、支倉君だよね?なんで泣いてんの?!あ、僕もう仕事終わりだから。飲みに行こ!」
そう言われ、俺は長谷川さんに連れられた。
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