倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第８章 【ミカ姫】は【日輪の女神】の長女の玄孫（孫の孫）のミアンカ王太女の嫡女！！

〔９３〕地震・大津波で地割れ、民家は壊滅、イト国全土は水没！？

　　翌日、早朝、王妃は大地震で、目覚めた！

すでに、大きな地割れで民家は壊滅しつつあり、王宮も、倒壊しつつあった。


外を見ると、王宮の十数倍もの高さの大津波が、イト国全土を、呑み込まんと、近づいて来ている！！


・・・夢か現ウツツか幻マボロシか・・・
・・・こんな事態は【日輪の女神】からも知らされていません・・・
・・・お恨み申し上げまする！・・・
・・・まさか、これはミカ姫が・・・


その刹那セツナ、王妃は目覚めた！


地震も、津波も無かった・・・王妃の夢であった・・・



　　翌朝、日の出前に王妃はミカが休んでいる賓客用寝室に向かった。


東の空がかすかに明るくなった頃、星の煌キラめく夜空を仰いで、

・・・【日輪の女神】様！・・・
・・・たとえ、愚かな私の夢の中で、とは申せ、お恨み申しましたる段、謹みてお詫び申し上げまする・・・



　　・・・ミカ姫は両親の凄絶なる最期という記憶を回復して目覚める、とのこと・・・
・・・夢での【イト国全土が水没！】という事態は避けられても・・・
・・・王宮の屋根が吹っ飛ぶかもしれないというささやかな事態に備えて・・・

王妃は、ミカが休んでいる賓客用寝室に入った？



　　そこには、ハヤテの腕枕で、穏やかな寝顔のミカ姫が、抱かれて眠っていた！


・・・まぁ！何てことでしょう！？・・・
・・・婚礼前から、もう２人して、同衾ドウキンするとは！・・・
・・・この２人は、既に、そういう仲だったのですね！・・・
・・・我が息子ながら、全く、大したものですね・・・



　　夜明けに伴って、外が明るくなった、まさにその刹那セツナ、

「母上ーッ！！｣

大きな絶叫が王宮一帯に響き渡った。


と、同時に、部屋がガタガタと、揺れ始めた・・・

・・・が、王宮は無事だった！！