倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第１３章 【ミカ姫】は【イト王家王太子妃】のままで【若き日輪の御子】と成り得るのか！？

〔１５３〕【ハヤテ王太子】、【溶鉱炉】の爆発による爆風で【瀕死の重傷火傷】を負う！！

　　【ハヤテ王太子】が【チヨヒコ大御所】の【莫大な個人資産】で造り上げた邦国史上初の【製鉄所】は【イト王家】の敷地内にて、建設された屋根のないものであった。

それ故、雨天の時は全く使い物にならない、実に、お粗末な代物であった。




　　その【製鉄所】に、【ユリ姫】は【御神鏡】を抱えて走ってやって来た。

辺アタりを見渡しても、何かが爆発した形跡はどこにもなかった。


ただ、【ハヤテ】が【溶鉱炉】に、松明タイマツでまさに、【火】を入れようとした刹那セツナ、

【ユリ】は【日輪の女神直系女人】の【予感】で、大声で叫んだ！

「兄上！」
「火を点ツけないで！！」


されど、ほんの一瞬遅かった。


【ハヤテ】は【溶鉱炉】に【火】を入れた直後、こちらに気付いて、振り返り、一歩、二歩、三歩と歩いて来た瞬間、

「ドカーン」と【溶鉱炉】が爆発し、その強烈な爆風が【ハヤテ】を【ユリ】の足元まで、吹っ飛ばした！

【ハヤテ】は、うつ伏せに倒れ、背中の衣服は大きく引き裂かれ、背中全体が大火傷で爛タダれ、三枚の小さな鉄破片が背中に突き刺さっていた！


・・・母上！・・・
・・・兄上は【溶鉱炉】の爆発による爆風を背中全面で受けた模様・・・
・・・背中が大火傷で、赤く爛タダれ、三枚の鉄破片が突き刺さっています・・・


・・・背中以外の頭とか胸、足の火傷の程度はどうですか？・・・


・・・頭、胸、腰、足などは無傷です・・・
・・・意識は失っていますが、【心の臓】は脈打っています・・・


・・・不幸中の幸いでしたね・・・
・・・今の【ユリ】なら【他浄治癒力神技】で、【御神鏡】の助けを得て、治療できます・・・
・・・自信を持って、治療しなさい！・・・