倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第１４章 【ナム王太子】討たれ、【ツモ国滅亡】により【新生倭国】建国及び、【女王・日御子】即位す！！

〔１７２〕【日輪の女神】様！・・・なかなか止血が出来ないのです！

　　【ユリ】は、師匠【リャンニャン】が【ギョクラン】の剣を脇腹に受け、深手を負って倒れた直後に、現場に到着したのである。

大声で、「師匠！！｣

と、叫んで馬から下りて、地面に倒れ込んだ師匠の元に駆けつけた！

師匠は気丈にも、血が溢れ出ている脇腹を手で押さえ、少しでも出血を止めようとしていた。

【ユリ】は、

「師匠！必ずや、お助けいたしまする！｣

「もう少しだけ、頑張って下さい！｣

と、言いながら、師匠を抱きかかえて、自ら乗って来た白馬の背に、うつ伏せに乗せ、自身も、その馬に跨マタがり、自陣営へと、駆けて行った。



　　【ユリ】は師匠の出血が止まらない脇腹に【御神鏡】の【御神光】を当て、【他浄治癒力神技】を以てしても、なかなか、止血できなかった。

・・・ユリや！・・・


・・・【日輪の女神】様！・・・
・・・なかなか止血が出来ないのです！・・・


・・・落ち着け！・・・
・・・落ち着いて、集中しろ！！・・・
・・・そなたの兄の治療を思いだせ！・・・
・・・鏡の向きを正すことから、やりなおせ！・・・


・・・そうだ！落ち着け！・・・
・・・【止血】のみに集中するのだ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ようやく、師匠の【出血】が止まった！