倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第２６章 【日御子】の【念動力】及び【予知能力】の減衰と、その陰で蠢く【野望と策謀】

〔３８６〕【タケミヒコ総帥】の深謀遠慮と【クヌ国】を巻き込んでの自らの壮大なる野心！

　　【タケミヒコ】は【北陸・北越】方面から、半月かけて、徒歩で列島縦断してまで、敵方の将軍の弔問に来たのは、何故であろうか！？

・・・今、苦労してでも【クヌ国軍】の将校・高官と、個人的に誼ヨシミを結んでおけば、何年か先の将来、自分が【事を起こした時】、少しは役立つはずだ・・・

【北陸・北越・ノト】方面では【戦死者追討】と称して、自らの財産の大半をバラまいて来たが、それらを補って余りある【秘密鉱山】を【倭国上層部】には内密にして、自身の所有・監督下に置いて来た！

今回の弔問は、勿論【倭国上層部】には内密にして、しかも、開発鉱山から得た【宝玉類】を持参して来たのであった。

【宝玉類】は少しづつ、【クヌ国軍・政府】高官に紹介してもらうための【賄賂】として、気前よくバラまいた。

こうして、個人的に【知己】を多数得たのであった。



　　【クヌ国】側としても、【キクチヒコ大将軍】が生存したればこそ、【倭国】と対等に戦えるのであって、その【軍略・知謀】がなければ、【人口、財力】に格段の差がある【倭国】とは敵対し得ない、ということは、口にこそ出さないが、皆わかっていた。


それは、大陸で【魏】に対抗している【諸葛亮孔明】の【蜀】に似ている。

元来の【蜀】対【魏】の人口比は【１対７】であり、財政上も雲泥の差がある。

【孔明】の急死で、【蜀】の命運は【風前の灯火】となったのである！