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第2章 新たな始まり
17. 辿り着いた先に (ユーリ)
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「ユーリ、こっち」
開けた丘の上で、レイが僕に手を差し伸べる。
辺りは月明かりだけで、僕はレイを見失わないようにしっかりとその手を握りしめた。
「もう少しで見えてくるよ」
レイはそう言って僕の前を行き導いてくれる。
そうしてたどり着いた先には、月明かりでも見晴らしの良い広大な景色が広がっていた。
レイはさらにそこからとっておきの場所へ案内してくれる。
「ユーリはきっと気にいると思うよ」
ーーそこで見た光景を、僕は生涯忘れないようにしようと思った。
食事を終えた俺たちは、街の外れにある小高い丘の頂上に向けて歩いていた。
どうやら、レイ様はそこに俺を案内したいらしい。
それほど草木に覆われている場所ではないようで月明かりの中、レイ様は一歩一歩確実に上へと登って行く。その手にはがっちりと俺の手を繋ぎ、はぐれないようにしてくれているようなのだが・・・。
(レイ様って本当に過保護だよなぁ。こないだの医務室からの帰りといい、今といい、俺そんなに体弱そうに見えるかな?こないだ急に倒れたのは自分でもびっくりしたけど、帰る頃には全然元気だったし、今だって別に手を繋がなくてもレイ様にちゃんとついていけるんだけど?)
俺は前を向くレイ様の姿を横からチラッと見てそんなことを考えていた。
レイ様はそんな俺には気付いていないのか、ただ前だけを見つめて歩いている。
もちろん、時々立ち止まっては俺の方を見て疲れていないかなどの気配りは忘れない。
月明かりに照らされながら、細い木々をくぐり抜けてまっすぐに前を見るレイ様は、まるで貴公子のように凛としてカッコよく、これなら普段から周りからのアプローチなどが多いだろうことは容易に想像がつく。
(本当、何で俺なんだろう・・・?)
昨日告白されてから、そして今に至るまで、俺はそう思わずにはいられない。
平民出身で、魔法も特に秀でている訳でもなく、顔も・・・皆は可愛いとか言ってくれるけど、自分で鏡を見る限り特に特徴のない顔だと思う。
そんな極々平凡な俺のどこにレイ様は惹かれてくれたのだろうか?どうしてこんなに優しくしてくれるのか?
俺としては、レイ様が言って下さるようにまずお互いを知りたいと思っている。
レイ様は素敵な人だ。それはわかる。
俺だって、少し一緒にいるだけで楽しいし、もっと話をしたいと思う。でもこの気持ちが恋なのか、ただ同じ男として憧れの対象なのか、今まで恋愛経験がないのでよくわからないのだ。
だからもっと知りたいと思う。自分の気持ちも。レイ様の気持ちも。
そうしていつかはきちんと答えが出せれるように。
まだ一日しか経っていないけど、この一緒にいる一日一日を大事にしたいと思うんだ。
頭の中でそうこう思いを巡らせているうちに、いきなりパッと開けたところにでる。
目の前に頂上が見えた。
「あともうちょっと。大丈夫?ユーリ。疲れてないか?」
「大丈夫です。あの・・・、もうはぐれる心配もなさそうですし、手の方も離してもらって大丈夫ですよ?」
「・・・離したくない」
「え?」
「いや、そうだな。じゃぁ、あとちょっとだからついて来てくれ」
「?」
気のせいか、レイ様は少し残念そうな雰囲気で俺の手を離す。その瞬間、温もりが消えた手を途端に寂しく感じた。
レイ様の後をついて歩いて行くとようやく頂上にたどり着いたようだ。
周辺には木々がなく、見渡す限り草が一面に生えて夜の静寂が辺りを包み込んでいる。
この辺りは魔物の出現もなく、とても平和だ。
でもあまり一人で来ようとは思わないので、俺はまた好奇心旺盛に辺りをキョロキョロ見渡す。
「ユーリ、こっち」
レイ様が手招きをしているので、そちらに駆け寄るとそこには少し高さのある平たい大きな岩があった。
「わぁ、大きな岩!なんだか大きさといい、形といい、大人二人ぐらいなら寝れそうですよね?」
「あぁ。・・・ユーリ、ここに座って」
俺は初めて見る岩にテンションが上がりながらレイ様が示す場所に腰をおろす。
すぐにレイ様も俺の横に来て、体を後ろに倒した。
「?レイ様?」
いきなり後ろに倒れたレイ様に戸惑っていると、レイ様が寝転びながら手招きをする。
「ユーリ、同じようにしてみて」
俺はレイ様の言う通り、体を後ろに倒してみた。本当に、大人二人で寝てもちょうどいいくらいの大きさだ。
そしてーーー。
「うわぁ・・・!!すごい!!」
目の前にあったのは。
夜空を覆う、一面の煌めき。
今にもこぼれ落ちてきそうな、手を伸ばせば届くんじゃないかと思うくらい、そこには幻想的な光景があった。
「レイ様!すごいです!!俺、こんなの見たの初めてです!!」
俺は子供のようにはしゃいでレイ様に向かって叫んでいた。
「ここに案内したのは、これを見せたかったんだ。普通に星空を見るのとはまた違った感覚で、きっとユーリは気に入るだろうと思って」
「・・・はい。・・・なんか俺、今言葉が出ないくらいものすごく感動してます。こんな身近に、こんな光景が広がっているなんて・・・」
俺は目の前の光景からなかなか目が離せなかった。ずっと見ていると、何故か涙が溢れてきた。
ーーあぁ、この光景をもう一度見ることができるなんて。
・・・・・・ん?もう一度?
「良かった。ここはちょうど今ぐらいの時間帯が一番綺麗に見えるんだ。街からも少し離れて他に遮るものも灯りもない。俺も偶然発見して、それ以来何か気持ちが落ち着かない時なんかは、ここに来てこの景色を見て帰るんだ」
そう話してくれるレイ様を横目に見ると、レイ様もまだ空を見上げて、何かを思い出しているようなそんな表情をしていた。
「ありがとうございます、レイ様。こんな素敵な場所に案内して下さって」
レイ様がこちらを向いた。
「ここはまだ誰にも教えていないんだ。俺の秘密の場所。他のヤツらには内緒だぞ」
レイ様が顔の前で人差し指を立て、口角を上げてにやりとイタズラっぽく笑った。
「アハハッ!レイ様もそんな子供っぽいところがあるんですね。わかりました。内緒にしておきます」
俺はまた新しいレイ様の一面を発見して嬉しく思う。
再び空を見上げて、二人でしばらく今という時を堪能した。
「さて、そろそろ帰ろうか」
レイ様が先に起き上がり、俺に手を差し伸べる。俺はその手をしっかり掴んで起き上がった。
「はい。ありがとうございま・・・す?」
掴んだ手をグイッと引き寄せられて、俺は勢い余ってレイ様の胸に倒れ込んだ。
そのままレイ様がギュッと俺を抱きしめる。
「ちょっ!!レイ様っ!?」
「すまない。少しだけ・・・」
俺は恥ずかしさから反射的にレイ様を押し退けようとしたが、レイ様の声を聞いて力を抜いた。
(どうして。そんな苦しそうな声で言うんですか・・・?)
つい先程まで、そんな雰囲気ではなかったのに。
レイ様はほんの数秒で俺を離し、目を合わせた時にはいつもの表情で俺を見つめていた。
「ユーリとここに来れて、少し気持ちが昂った。すまない、君の気持ちを待つといいながら。許してくれ」
「・・・ちょっといきなりでビックリしただけです。でも今度こういうことをする時は先に言って下さい!」
「それは、言ったら許してくれるのか?」
「うっ、基本はダメです!まだ俺とレイ様は友人なんですからね!」
「フフッ、そうだな、・・・まだ」
「っ、レイ様!反省していませんね!」
俺は何を言ってもレイ様に揚げ足を取られるので、顔を赤くして唸りながらレイ様に背を向けて元来た道を一人歩き出した。
内心では普段?のレイ様に戻ったようで少しホッとする。
すると後ろから追ってくる足音が聞こえた。スッと気配が横に来て自然とレイ様が俺の手を握ってくる。
「ユーリ。悪かった」
「・・・悪いと思っているなら、この手は何ですか?」
「手を繋ぐぐらいは、友人の許容範囲内だろう?」
「う~ん、そうですか?」
「あぁ、そうだ」
チラリと横を向いた先にいるレイ様は、とぼけるようにそんな事を言って、来た時と同じようにただ前だけを見て俺の手を引いて歩き出した。
今日一日で、レイ様のいろんな顔を知ることができ、俺は心が温かくなるのを感じた。
まだレイ様と一緒に行動するようになって一日目だというのに、昨日といい今日といいレイ様には本当に驚かされっぱなしだ。
レイ様といると、毎日がこんな感じなのだろうか?
俺は手を引いて少し前を行くレイ様の後ろ姿を見ながら、これからの俺たちのことを一人ぼんやりと思い描いていたのだった。
「ユーリ、こっち」
開けた丘の上で、レイが僕に手を差し伸べる。
辺りは月明かりだけで、僕はレイを見失わないようにしっかりとその手を握りしめた。
「もう少しで見えてくるよ」
レイはそう言って僕の前を行き導いてくれる。
そうしてたどり着いた先には、月明かりでも見晴らしの良い広大な景色が広がっていた。
レイはさらにそこからとっておきの場所へ案内してくれる。
「ユーリはきっと気にいると思うよ」
ーーそこで見た光景を、僕は生涯忘れないようにしようと思った。
食事を終えた俺たちは、街の外れにある小高い丘の頂上に向けて歩いていた。
どうやら、レイ様はそこに俺を案内したいらしい。
それほど草木に覆われている場所ではないようで月明かりの中、レイ様は一歩一歩確実に上へと登って行く。その手にはがっちりと俺の手を繋ぎ、はぐれないようにしてくれているようなのだが・・・。
(レイ様って本当に過保護だよなぁ。こないだの医務室からの帰りといい、今といい、俺そんなに体弱そうに見えるかな?こないだ急に倒れたのは自分でもびっくりしたけど、帰る頃には全然元気だったし、今だって別に手を繋がなくてもレイ様にちゃんとついていけるんだけど?)
俺は前を向くレイ様の姿を横からチラッと見てそんなことを考えていた。
レイ様はそんな俺には気付いていないのか、ただ前だけを見つめて歩いている。
もちろん、時々立ち止まっては俺の方を見て疲れていないかなどの気配りは忘れない。
月明かりに照らされながら、細い木々をくぐり抜けてまっすぐに前を見るレイ様は、まるで貴公子のように凛としてカッコよく、これなら普段から周りからのアプローチなどが多いだろうことは容易に想像がつく。
(本当、何で俺なんだろう・・・?)
昨日告白されてから、そして今に至るまで、俺はそう思わずにはいられない。
平民出身で、魔法も特に秀でている訳でもなく、顔も・・・皆は可愛いとか言ってくれるけど、自分で鏡を見る限り特に特徴のない顔だと思う。
そんな極々平凡な俺のどこにレイ様は惹かれてくれたのだろうか?どうしてこんなに優しくしてくれるのか?
俺としては、レイ様が言って下さるようにまずお互いを知りたいと思っている。
レイ様は素敵な人だ。それはわかる。
俺だって、少し一緒にいるだけで楽しいし、もっと話をしたいと思う。でもこの気持ちが恋なのか、ただ同じ男として憧れの対象なのか、今まで恋愛経験がないのでよくわからないのだ。
だからもっと知りたいと思う。自分の気持ちも。レイ様の気持ちも。
そうしていつかはきちんと答えが出せれるように。
まだ一日しか経っていないけど、この一緒にいる一日一日を大事にしたいと思うんだ。
頭の中でそうこう思いを巡らせているうちに、いきなりパッと開けたところにでる。
目の前に頂上が見えた。
「あともうちょっと。大丈夫?ユーリ。疲れてないか?」
「大丈夫です。あの・・・、もうはぐれる心配もなさそうですし、手の方も離してもらって大丈夫ですよ?」
「・・・離したくない」
「え?」
「いや、そうだな。じゃぁ、あとちょっとだからついて来てくれ」
「?」
気のせいか、レイ様は少し残念そうな雰囲気で俺の手を離す。その瞬間、温もりが消えた手を途端に寂しく感じた。
レイ様の後をついて歩いて行くとようやく頂上にたどり着いたようだ。
周辺には木々がなく、見渡す限り草が一面に生えて夜の静寂が辺りを包み込んでいる。
この辺りは魔物の出現もなく、とても平和だ。
でもあまり一人で来ようとは思わないので、俺はまた好奇心旺盛に辺りをキョロキョロ見渡す。
「ユーリ、こっち」
レイ様が手招きをしているので、そちらに駆け寄るとそこには少し高さのある平たい大きな岩があった。
「わぁ、大きな岩!なんだか大きさといい、形といい、大人二人ぐらいなら寝れそうですよね?」
「あぁ。・・・ユーリ、ここに座って」
俺は初めて見る岩にテンションが上がりながらレイ様が示す場所に腰をおろす。
すぐにレイ様も俺の横に来て、体を後ろに倒した。
「?レイ様?」
いきなり後ろに倒れたレイ様に戸惑っていると、レイ様が寝転びながら手招きをする。
「ユーリ、同じようにしてみて」
俺はレイ様の言う通り、体を後ろに倒してみた。本当に、大人二人で寝てもちょうどいいくらいの大きさだ。
そしてーーー。
「うわぁ・・・!!すごい!!」
目の前にあったのは。
夜空を覆う、一面の煌めき。
今にもこぼれ落ちてきそうな、手を伸ばせば届くんじゃないかと思うくらい、そこには幻想的な光景があった。
「レイ様!すごいです!!俺、こんなの見たの初めてです!!」
俺は子供のようにはしゃいでレイ様に向かって叫んでいた。
「ここに案内したのは、これを見せたかったんだ。普通に星空を見るのとはまた違った感覚で、きっとユーリは気に入るだろうと思って」
「・・・はい。・・・なんか俺、今言葉が出ないくらいものすごく感動してます。こんな身近に、こんな光景が広がっているなんて・・・」
俺は目の前の光景からなかなか目が離せなかった。ずっと見ていると、何故か涙が溢れてきた。
ーーあぁ、この光景をもう一度見ることができるなんて。
・・・・・・ん?もう一度?
「良かった。ここはちょうど今ぐらいの時間帯が一番綺麗に見えるんだ。街からも少し離れて他に遮るものも灯りもない。俺も偶然発見して、それ以来何か気持ちが落ち着かない時なんかは、ここに来てこの景色を見て帰るんだ」
そう話してくれるレイ様を横目に見ると、レイ様もまだ空を見上げて、何かを思い出しているようなそんな表情をしていた。
「ありがとうございます、レイ様。こんな素敵な場所に案内して下さって」
レイ様がこちらを向いた。
「ここはまだ誰にも教えていないんだ。俺の秘密の場所。他のヤツらには内緒だぞ」
レイ様が顔の前で人差し指を立て、口角を上げてにやりとイタズラっぽく笑った。
「アハハッ!レイ様もそんな子供っぽいところがあるんですね。わかりました。内緒にしておきます」
俺はまた新しいレイ様の一面を発見して嬉しく思う。
再び空を見上げて、二人でしばらく今という時を堪能した。
「さて、そろそろ帰ろうか」
レイ様が先に起き上がり、俺に手を差し伸べる。俺はその手をしっかり掴んで起き上がった。
「はい。ありがとうございま・・・す?」
掴んだ手をグイッと引き寄せられて、俺は勢い余ってレイ様の胸に倒れ込んだ。
そのままレイ様がギュッと俺を抱きしめる。
「ちょっ!!レイ様っ!?」
「すまない。少しだけ・・・」
俺は恥ずかしさから反射的にレイ様を押し退けようとしたが、レイ様の声を聞いて力を抜いた。
(どうして。そんな苦しそうな声で言うんですか・・・?)
つい先程まで、そんな雰囲気ではなかったのに。
レイ様はほんの数秒で俺を離し、目を合わせた時にはいつもの表情で俺を見つめていた。
「ユーリとここに来れて、少し気持ちが昂った。すまない、君の気持ちを待つといいながら。許してくれ」
「・・・ちょっといきなりでビックリしただけです。でも今度こういうことをする時は先に言って下さい!」
「それは、言ったら許してくれるのか?」
「うっ、基本はダメです!まだ俺とレイ様は友人なんですからね!」
「フフッ、そうだな、・・・まだ」
「っ、レイ様!反省していませんね!」
俺は何を言ってもレイ様に揚げ足を取られるので、顔を赤くして唸りながらレイ様に背を向けて元来た道を一人歩き出した。
内心では普段?のレイ様に戻ったようで少しホッとする。
すると後ろから追ってくる足音が聞こえた。スッと気配が横に来て自然とレイ様が俺の手を握ってくる。
「ユーリ。悪かった」
「・・・悪いと思っているなら、この手は何ですか?」
「手を繋ぐぐらいは、友人の許容範囲内だろう?」
「う~ん、そうですか?」
「あぁ、そうだ」
チラリと横を向いた先にいるレイ様は、とぼけるようにそんな事を言って、来た時と同じようにただ前だけを見て俺の手を引いて歩き出した。
今日一日で、レイ様のいろんな顔を知ることができ、俺は心が温かくなるのを感じた。
まだレイ様と一緒に行動するようになって一日目だというのに、昨日といい今日といいレイ様には本当に驚かされっぱなしだ。
レイ様といると、毎日がこんな感じなのだろうか?
俺は手を引いて少し前を行くレイ様の後ろ姿を見ながら、これからの俺たちのことを一人ぼんやりと思い描いていたのだった。
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