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呪夢ー⑨ 続き
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✿
「こんな場所に呼び出して用向きは一体なんだ」
「ふふ、お日柄も良く‥‥珍しいお菓子を頂きましたの。ご一緒に如何と思いまして」
「ふん、ご機嫌を取ろうとしても無駄だからな!」
くっ、この子と仲良くできる気がしないわ。先生、これ無理じゃない?
「あら、おほほほ。ご機嫌を取ろうだなんて。おほほ(怒)」
「ふん、気を惹きたいのなら、まあ仕方がないな。ふん、その珍しいお菓子とやらを食べようではないか」
くぅ、何て捻くれた子供よ!
そう、今は先生の研修室に王子様を呼び出した先生と3人でお茶をすることになったのだ。
どうしてこうなったのか‥…私が聞きたいよ。
切っ掛けは何度となく繰り返した作戦会議で、王子様ってもしかするとフローレンスちゃんに気があるのでは? と。くーちゃんの暴言が。
「ねぇ、私達、何か思い違いしていないかしら?」
「くーちゃん?」
「今まで、フローレンスの悲劇を回避するのに躍起になっていたでしょ? それがもし違っていたらと思ったの」
「‥‥それ、前提条件が違うってこと? じゃあ誰?」
「そこよ~それが問題なの。ねぇ誰だと思う?」
いや聞いたの私なんだけど‥‥まあいいか。
「そうだね。私達以外と思うのが妥当かな」
「‥‥そうよね。となると貴女の妹ちゃん?」
「う‥‥ん、それも…違う気がする。だって王子とくっつけた回あったでしょ。それでも巻き戻ったもん。違うんだよきっと」
「そうかぁ…はぁ。一体これ誰の世界なのかしら…」
ポリ、ポリッ、ガリッ、 ズズズ~~
「ちょっと貴女、緊張感無いわね。もう少し気を引き締めなさい。もうっ」
「ごめん。でもさ~二人でいる時ぐらいよくない?」
「…そう…ねぇ…ねえ、フローレンスと結ばれなかった人って誰かいた? レギオンと赤髪の幼馴染に言い寄って来た男性に…まだな人いたかしら?」
「う~ん、そう言えば…あれ? 肝心の王子とは一度も結婚してなくない?」
「えっ? それ本当?」
「うん。結局、結婚式を挙げる前に死に別れちゃうからまだだよ」
くーちゃんは何かを考え策を練る。私は横で小腹を満たす。うん、適材適所。
「もしかして…もしかしてよ、この世界って‥‥王子様の?」
「? え~~ないない、ないよ~」
「そう? でも王子様は本当にフローレンスを嫌っていたのかしら? もしかしてよ、実は好きだったり?」
「うえ~最悪じゃん! ‥…でもその可能性もあるのかなぁ」
「でしょ? こうなりゃあの手この手よ!」
「う~まあ確かに? でもねぇ…間近で見てても、そう見えないの…」
くーちゃんの目力に負けた。
「うう、わかった。で、どうすればいい」
「そうねぇ…一番の邪魔は妹よね。消す?」
「わわわっ! それ止めてーー! 穏便でお願いします」
「冗談よ。ふふ。うーん、そうなるとフローレンスが頑張るしかないか~」
「うっ! これ以上、何を頑張れと?」
「だからぁ貴女が王子様に甘えるの!」
‥‥‥それは無理ゲーではなかろうか。
✿
くーちゃんの作戦には無理がある。と思うのは私だけだろうか。でもそれしか手がないと言われれば、そうかと従うしかない。ふー、困った。
教室で物思いに耽るフローレンスをジッと見ている視線に気が付かない私には王子の…男の子の恋心を知るなんて高等技術は装備されていないのだ。
先生に指摘され始めて知ったよ。王子、ストーカーの素質あるじゃん!
やはりどう考えてもこのミッションはこなせない。
私に任すと進展しないと判断したくーちゃんによるお膳立てが功を奏した。
先生、英断です!
今、くーちゃんの研究室で私と王子はお茶をしてる。ちょっと色々言いたい言葉は呑み込んでますよ。大人だからね!
そう言えば、王子と二人でお茶飲む(くーちゃんもいる)ってあったかな?
覚えている範囲ではいつも誰か(義妹)がいた。
そうか、私達って二人で話した時間が少なすぎたのかも。
「こんな場所に呼び出して用向きは一体なんだ」
「ふふ、お日柄も良く‥‥珍しいお菓子を頂きましたの。ご一緒に如何と思いまして」
「ふん、ご機嫌を取ろうとしても無駄だからな!」
くっ、この子と仲良くできる気がしないわ。先生、これ無理じゃない?
「あら、おほほほ。ご機嫌を取ろうだなんて。おほほ(怒)」
「ふん、気を惹きたいのなら、まあ仕方がないな。ふん、その珍しいお菓子とやらを食べようではないか」
くぅ、何て捻くれた子供よ!
そう、今は先生の研修室に王子様を呼び出した先生と3人でお茶をすることになったのだ。
どうしてこうなったのか‥…私が聞きたいよ。
切っ掛けは何度となく繰り返した作戦会議で、王子様ってもしかするとフローレンスちゃんに気があるのでは? と。くーちゃんの暴言が。
「ねぇ、私達、何か思い違いしていないかしら?」
「くーちゃん?」
「今まで、フローレンスの悲劇を回避するのに躍起になっていたでしょ? それがもし違っていたらと思ったの」
「‥‥それ、前提条件が違うってこと? じゃあ誰?」
「そこよ~それが問題なの。ねぇ誰だと思う?」
いや聞いたの私なんだけど‥‥まあいいか。
「そうだね。私達以外と思うのが妥当かな」
「‥‥そうよね。となると貴女の妹ちゃん?」
「う‥‥ん、それも…違う気がする。だって王子とくっつけた回あったでしょ。それでも巻き戻ったもん。違うんだよきっと」
「そうかぁ…はぁ。一体これ誰の世界なのかしら…」
ポリ、ポリッ、ガリッ、 ズズズ~~
「ちょっと貴女、緊張感無いわね。もう少し気を引き締めなさい。もうっ」
「ごめん。でもさ~二人でいる時ぐらいよくない?」
「…そう…ねぇ…ねえ、フローレンスと結ばれなかった人って誰かいた? レギオンと赤髪の幼馴染に言い寄って来た男性に…まだな人いたかしら?」
「う~ん、そう言えば…あれ? 肝心の王子とは一度も結婚してなくない?」
「えっ? それ本当?」
「うん。結局、結婚式を挙げる前に死に別れちゃうからまだだよ」
くーちゃんは何かを考え策を練る。私は横で小腹を満たす。うん、適材適所。
「もしかして…もしかしてよ、この世界って‥‥王子様の?」
「? え~~ないない、ないよ~」
「そう? でも王子様は本当にフローレンスを嫌っていたのかしら? もしかしてよ、実は好きだったり?」
「うえ~最悪じゃん! ‥…でもその可能性もあるのかなぁ」
「でしょ? こうなりゃあの手この手よ!」
「う~まあ確かに? でもねぇ…間近で見てても、そう見えないの…」
くーちゃんの目力に負けた。
「うう、わかった。で、どうすればいい」
「そうねぇ…一番の邪魔は妹よね。消す?」
「わわわっ! それ止めてーー! 穏便でお願いします」
「冗談よ。ふふ。うーん、そうなるとフローレンスが頑張るしかないか~」
「うっ! これ以上、何を頑張れと?」
「だからぁ貴女が王子様に甘えるの!」
‥‥‥それは無理ゲーではなかろうか。
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くーちゃんの作戦には無理がある。と思うのは私だけだろうか。でもそれしか手がないと言われれば、そうかと従うしかない。ふー、困った。
教室で物思いに耽るフローレンスをジッと見ている視線に気が付かない私には王子の…男の子の恋心を知るなんて高等技術は装備されていないのだ。
先生に指摘され始めて知ったよ。王子、ストーカーの素質あるじゃん!
やはりどう考えてもこのミッションはこなせない。
私に任すと進展しないと判断したくーちゃんによるお膳立てが功を奏した。
先生、英断です!
今、くーちゃんの研究室で私と王子はお茶をしてる。ちょっと色々言いたい言葉は呑み込んでますよ。大人だからね!
そう言えば、王子と二人でお茶飲む(くーちゃんもいる)ってあったかな?
覚えている範囲ではいつも誰か(義妹)がいた。
そうか、私達って二人で話した時間が少なすぎたのかも。
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