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第一章 攻略対象一人目 正しい第一王子の取り扱い方
断罪のあとー②
しおりを挟むマリエラの処分は重い。
彼女と彼女の父親は奸計を企てた実行犯として極刑が決定している。
特にマリエラは第一王子を誘惑し王家に実害を被らせたとして徹底的に調べられている。
彼女の家族と男爵家に仕える者達、また懇意にしていた者、出入り業者など接点のあった者は徹底的に調査が行われている。
男爵家はお取り潰し。親族にも罰金や労役が課せらた。重い者は資産の取り上げだ。
彼女の罪状は貴族社会ではよく見聞きする内容である。
王子を筆頭に高位貴族の子息ばかり狙って誘惑したり犯罪組織との係りや公爵令嬢に罪を着せ陥れようと謀略を巡らせたり。余罪はまだある。
だがしかしこの程度なら重罪人にはならない。身持ちの悪い女だとか策略が露顕しているので浅慮な女だと貴族社会で揶揄だれるだけだ。社会的制裁を受けるわけだが。
では何故か。詐術の相手が第一王子であったからだ。策に嵌った王子は身分剥奪の上生涯幽閉の裁が降った。生母である王妃は激怒した。その怒りの余波がレティエルと公爵家にまで及びそうになったので、男爵一家とその縁者。王子の側近候補とその家族に懲罰を降したのだ。
(勿論レティエルと公爵家は、とばっちりは御免だよ!と法務官への取引材料を用意していた。使ったかどうかは不明‥‥)
‥‥王家としては憎悪の対象が欲しかった。
この騒動の落し処を男爵家の取り潰しと極刑で終結させたかったのだ。
‥‥悪女の象徴としてのマリエラ。
王家への非難の目を逸らしたい。悪女としてマリエラは処罰される。彼女に用意されたシナリオはこれだった。
マリエラは利用されたのだ。最初から最後まで身分が上の者に利用されたのだ。
だが、そんな事実をマリエラは信じなかった。いや信じたくなかったのだ。
『私は主人公ヒロインよ! 私がクリスフォード王子と結婚して将来の王妃になるんだから! 貴方達その時になって後悔しても遅いんだから! 謝るのは今よ!』
マリエラの発言は妄言、狂言として取調官は現実を甘受できずに心が壊れたのだろうと判断した。マリエラは重罪人専用の囚人牢ではなく所在地不明の囚人牢に収監された。刑が施行されるまで独房で孤独に過ごすことになる
そして執行されれば彼女は稀代の悪女として歴史に名を残すだろう。
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