転生先は小説の‥…。

kei

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第六章 狙われた理由。

王妃と毒ー①

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「王妃は毒を飲まされた」


母さんの魔法陣は間に合いませんでした。母さんとジオルドは魔法陣内で何やら揉めてます。主に母さんが詰め寄っている。こ、こわわ

はぁ、なんちゅう爆弾投げんだよ。

リアクションに困るじゃん、我が家は王国に忠誠を誓う臣下だぞ。これどういう反応なら正解なわけ? ぶっちゃけ陛下と王妃って争ってるよね? あ、今は違うのか。クリスフォードの廃嫡でもう王妃に駒はない…げっ! あれかエリックか! こいつら手を組んだのか。

そうだよなエリックの祖父が王妃の実父、ヴァンダイグフ前伯爵家当主だった人だ。王妃派に新たな手駒として迎え入れるつもりか? 現当主も関わってんの?

いや待てよ。こいつの王位継承順位何番だ? そもそも権利あるのか? あいつ忌み子じゃねーか、神殿があいつを認めるわけないじゃん。


俺はちょっと混乱していた。エリックの目的が王族への序列を狙っているのなら俺の報復は下手すれば王族に手を出した反逆者になる可能性が出て来た。それに親の仇って言ってんだろ? それ、俺ん家は大丈夫なの。

あ、今なら、今ならいける!? まだエリックは名乗りを上げていない、セーフな気がする。

俺が一人、アウトかセーフか問答している間、母さんは魔法陣を解いて俺に「ティ駄目よ」と釘を刺しにきた。母さん俺の考え分かるんだ、やっぱ母娘だねぇ。以心伝心かよ~と内心で喜んでいるとジオルドが「恐ろしく短慮だね君、心配だよ」とお前にも通じてたんかい! ちょっとムカついた。

「ティ、貴女勝手な行動はいけません。先ずは旦那様にご報告いたします。話はそれからですよ」

「はい。お母様。ですがエリックが先王の御子だと名乗られてしまえば打つ手も打てなくなります。王妃様のご体調がお悪いのがその、毒の摂取によるのであればわたくし王妃様に恩を売ることが出来ます。エリックの身柄と引き換えに王妃様の救命を‥…」「駄目です」

母さん、考える素振りもない。これは本当に駄目な案だ。

「レティエル嬢すまない。僕が迂闊だった。それに君がこんなに血気盛んで挑戦的だとは。カレンシアの娘だけのことはあるね、うっかり失念してたよ。はは‥‥」

力ない言葉を発するジオルド。めちゃくちゃ顔色が悪い。貴族の顔を取り繕う余裕もないほど母さんに何か言われたのか‥…精神攻撃もする母さんが怖い。



「ま、先ずは落ち着こうか‥…情報だけは伝えるが今は絶対に手を出さないと約束してくれるかい」

ジオルド、お前が落ち着けよ。動揺してんのバレバレだぞ。

だが、そのモノ言いに引っ掛かりを覚えるが俺の身を心配してくれているのがわかった。大人しくするから教えてよ。俺の落ち着きを感じ取った二人は「「やれやれ」」とハモった。何か腹立つ。


侍従が軽食と飲み物をサーブしてくれる‥‥ねぇねぇ君達覗いてる? 
タイミング良過ぎで怖いんですけど。


ジオルドは長い嘆息を吐いてどうやら自分自身を落ち着かせたようだ。

「いや悪かった、危うく君を危険に晒すところだった。ははっ万が一にも君を危険に晒したのがアドルフにバレたら僕のカッコイイこの顔と明晰な頭脳が胴体とおさらばするところだったね~ああ危ない危ない~」

こいつのこの軽さは何だ? ちょっと動揺してたじゃん、それにコレ謝ったの、謝ってないの、どっちだよ!


母さんがジオルドの胸倉掴んで「悪巧みするからでしょ!」とグラグラ揺すってる。ええーーそれいいの?


…‥だからこの面子、話が進まない。

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