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第十一章 帝国(お祖父ちゃん)の逆襲
ランチェスター・グスターファルバ―グー②
しおりを挟むそれからと。可能性を考慮する価値があると指摘する。
それは王族との縁組。丁度、ライムフォードには瑕疵の付いた妹姫がいる。
実はこの妹姫、攻略対象者の元婚約者。あのクリスフォードの側近候補であったニコルソンのお相手だった。元王妃派のトヴァイトヘルマン公爵家の次男のことだ。
婚約の破談で評価を下げた第一王女。胸糞悪くなる話ではないか。
相手の不祥事が原因であっても、女性より男性が優位の王国で、性差より王女と臣下の身分差が評価を下げる理由になった。婚約者と言えど臣下である。その婚約者の愚行を御せなかったのは、王女の不手際だと酷評された。ふざけたことを言うなって!
縁付けば、お互いの利になる。これは義兄の予想だ。
側妃の‥‥ライムフォードの陣営強化に繋がる。無視して良いことではない。元々、実兄の政敵の位置にいた人物と側妃の子である王女の縁組は政治的バランスで決まった。前回同様今回も政治的配慮を持って、王妃の甥であるエリックに白羽の矢が当たってもおかしくない。
‥‥そうか、あの断罪イベントで煽りを食ったお姫様だよね。俺の場合はゲームシナリオというアドバンテージで覆せた断罪イベントだけど。お姫様には、分が悪かったね。
それにしてもライムフォードの陣営強化ねぇ。俺の疑問に気が付いた義兄の察知能力は健全だね。
『ライムフォード殿下が派閥の貴族や王宮内に目を向け、動かれた。痛みを伴う改革であった』要は、不適合者やスパイの洗い出し。粛清したんだ。そりゃ陣営の強化を目論むわけだ。
情報漏洩の懸念が付き纏う王宮のテコ入れ。
行なわれた時期は義兄が隣国に赴いている間か収監中だったのか。どちらにしろ義兄は蚊帳の外だった。
多分、この頃って操られたグレイン達がレティエルを拐した時期だよね? 親父達も王都から離れられない状態だったっけ?
王宮内の人事に手を出す機会を伺っていたライムフォード。これ幸いと着手したのだろうと手際の良さを義兄は褒めてた。
‥‥この二人の関係も良く分からないんだよね。反目していないし。
「そういえば、隣国に向かう時、エリックを同行させなかったの?」
「私が幾つか仕事を命じていたからね。ひとつに神殿の調査をもあったかな」
「お嬢様、若に随行したのは元帝国人の専属です。魔力が不可欠でしたから。魔力無しのエリックは不向きだったんですよ」
! ジェフリーが真面に喋ってる! あっ、そうじゃなくて。
「そう。ではエリックが祖父と出会ったのはお義兄様が隣国にいた頃?」
「上位貴族が公爵領に訪れる機会があったよね? 怪しまれる事なく接触するには丁度良いし。実際、エリックが祖父であるご老人と会話していた姿は目撃されていたよ」
…‥あっ! 葬儀の時ね! そうかあの時、確かに多くの貴族が来てたわ。そうだ、クレアも紛れ込んでたっけ。
「そういえば、クレアもでしたな。…‥猟犬の我等が掴んだ情報です。クレアの背後に皇室の者がいます。グレイン殿も巻き込まれました。現在、ファーレン家が追っています」
「えっ?!」
ここでまさかのグレイン事件。皇室絡みだったのか!
「調査中ですので、これ以上の情報はご勘弁を」
嘘っぽいけど。そう言われてしまうとこれ以上追及できない。俺は仕方なくお利口さんになる。
引き続きエリックがランチェスターの可能性がないか話を聞く。
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