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54.紙一重のシロクロ
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「いつも差し入れありがとうございますって、七瀬さんが」
「こちらこそ。遠慮なく頂きますと伝えておいてくれるかい?」
「はい。あ、あと近くなのに直接お渡しできなくてすみませんとも」
「彼女は本当に律儀な人だ。冬弥なんかのところにいないでウチに来てくれたらいいのにと常々思っているんだよ」
「はは……」
この日七瀬さんから頼まれたお使いは、朝比奈先生へマンゴーのお届けだった。お姉さんの旦那さんがマンゴー農家さんの後継ぎだそうで、豊作だった年やなんかには時々送ってきてくれるらしい。
俺もさっきもらった。見るからに美味しそうな宝石フルーツだ。
事務所の全員に配った七瀬さんはマメにお土産を持ってきてくれる朝比奈先生にももちろん渡すつもりだったが、しかしその目の前にあるのは膨大な業務量。俺がバイトを終える時間になっても変わらず忙しそうにしていたため、しゃしゃり出ても良い事柄だろうかしばしの迷いはあったものの、それとなく申し出てみた。よければ代わりに持っていきましょうか。
七瀬さんは比内さんを敬愛しているけれど、おそらくはその次くらいに朝比奈先生のファンでもあると思う。そのため余計なお世話かとも思いはしたが、新鮮なレッドオレンジの宝石を今日のうちに届けたいのは他の誰でもなく七瀬さんのはず。
ありがとう。そうしてもらえると助かる。その返答によって帰りがけのお使いが決まった。
「バイトにもずいぶん慣れてきた?」
「はい。皆さん丁寧に教えてくれるので」
「冬弥には酷いこと言われたりされたりしていないかい? 大丈夫?」
「いえ……あ、前に比内さんがスーツ買ってくれたんです」
「中川くんが話していたよ。好青年の案内を受けられる事務所になったと」
「はは……とんでもない……」
マンゴーを届けに来ただけなのに、俺の前には紅茶とクッキー。玄関でおいとまするつもりだったがお茶でも飲んでいってと言われて今に至る。
木曜日の診療所は静かだ。午前中は開いているけど、看護師さん達も午後には帰る。朝比奈先生も今日は勉強会に出席していて戻ってきたのはついさっきだったそう。先週は近所の公立小学校の内科検診に行っていたのを知っている。
あってないような休憩時間のひと時を、俺に分けてくれる人の一人だ。学校はどうだいとか困ったことはないかとか、今もそれとなく気にしてくれた。
朝比奈先生の近くはほっとする。患者さんもみんなこういう気分だろう。こういう人が、社会の役に立つ人なのだろう。
ちょっとでも役に立てたら。そう思ってバイトを始めたが、役に立っているのかは分からない。今にして思えば役に立ちたいなどという、考えそのものが偉そうだった。
あの五人の大人がいれば事務所は回る。雑用を引き受ける事しかできないけれど、それをもどかしいとも思う。
比内さんが無表情の奥にいつだって疲れ果てた自分自身を隠しているのは、忙しいからだけじゃない。
はちみつ入りの紅茶を時折口にしながら、医療機関の二階であるのに妙に居心地のいい場所で相談を含めた色々を話した。
学校の事とか、進路の事とか将来の事とか。比内さんの、事務所での事とか。どれもその都度朝比奈先生は、優しい雰囲気で聞いてくれる。
「……少し前、比内さんに言われたんです……軽蔑するかって」
「うん?」
「たぶん、その……弁護士の仕事を……」
正確にはそうじゃないだろう。弁護士を、ではない。法律を、でもない。それをしている自分をだ。
「あの人は……自分が正しいとは言いません」
言わないのか、言えないのか。どっちもだろうか。だから、あんな顔をするのだろうか。
朝比奈先生も一度ティーカップに口を付け、音を立てずにソーサーに戻した。優しい雰囲気とは裏腹に、いささかの呆れたような、ほんの小さな溜め息とともに。
「まったく……何をやってるんだあいつは。キミにこんな心配をかけて」
「あ、いえ。俺が勝手に……」
「若者に心配されて気まで使わせているようじゃあいつもまだまだ大したことはない」
「…………」
朝比奈先生はいつだって優しいが比内さんにだけは厳しい。
口論が激化することも時にはあるが、比内さんをよく知っている人でもある。
「大丈夫だよ。冬弥は昔から変わらない」
「あ……」
「自分は善人だと思い込むのは簡単なことだ。反対に悪を自称できるのはずいぶんとこじらせてしまっている子か、本当に根っからの悪人だけなんだろう」
比内さんには厳しいけれど、家族に向ける顔にそれは似ている。その口振りや、中川さんの話からして、比内さんとはずいぶん昔からの間柄であるはず。
「あいつは人一倍現実しか見ていないような顔をしておきながら、実のところ誰より理想主義者だ。悪を名乗って開き直れるほど器用な男じゃないんだよ」
比内さんの昔からを知る人が、どことなく困ったように笑った。
「もしそれができていたなら、毎日あんな仏頂面はしていなかったかもしれないね」
クッキー食べて。そう言って皿を寄せられて、軽く頭を下げつつ手を伸ばした。塩の効いたちょうどいい甘さのバタークッキーはサクサクしている。床を汚さないように気を付けた。
俺がクッキーを頬張るのを朝比奈先生はニコニコと眺めた。観察日記付けられているハムスターの気分だけれど、朝比奈先生は患者さんの話を親身になって聞いてくれるお医者さんとしても評判だ。マンゴーを届けに来た高校生の話だろうと、適当に流さず耳を傾けてくれる。
「多かれ少なかれ、どんな仕事や人生にもこれはきっと当てはまる」
モゴッと、口を止めてバターの風味を飲み込んだ。ハムスターの観察者ではなく、優しい大人の顔がそこにある。
「たとえば医者というのはね、患者の訴える苦痛をともすれば低く見積もりがちだ」
「そう、ですか……?」
「うん。残念ながら」
「……前にここでお世話になった時、すごく安心できましたけど」
「そうかい? それは良かった」
にこりと返してくれるこの先生を見ていて、おざなりな態度にはとても思えない。医者は何も分かってくれないと、嘆く患者も確かによくいるけれど。
患者は医師という資格を持った人間の診察を受けに来る。その医者が患者その人ではなく、データでしかないカルテや症例を流れ作業のように見ているだけなら、じゃあもう機械でいいやという話にもなってくる。病院に行く人の多くは、ただでさえ不安なのだから。
「だがまあ、そうかと言って過剰に判断するのもいけない。必要のない処置まで施せば患者の体に余計な負荷をかける事になりかねないからね。自動制御装置でもついていたらどんなに便利だろうかと思うよ」
「……AIみたいに?」
「いずれはそうなるかもしれないな」
「けど俺ならロボットなんかよりも朝比奈先生に診てもらいたいです」
「ああ、ありがとう。嬉しいよ。キミのその可愛げというものの百万分の一くらいでも冬弥に備わっていたらいいのに」
ニコニコしながら毒づいている。比内さんには本当に厳しい。
綺麗な形のティーカップを朝比奈先生は持ち上げた。繊細な取っ手にすっと指を通す、その仕草は比内さんと少し似ている。
二人は正反対のように見えるけど、比内さんも朝比奈先生も丁寧なのは似通っている。
「医療とは常に諸刃の剣だ。ほんの一歩を間違えるだけで誰かを傷つけることになる」
「……はい」
「ちょうどいいっていう事は、簡単なようで一番難しいんだろうね」
「…………」
どんな物事でも。きっとその通りだ。科学が文明の発展を担ってきた一方で、街一つをいとも簡単に焼き尽くせるのと同じように。言葉が明確な意思疎通を助けるのと同じくらい、他者を無残に殺せてしまうように。
朝比奈先生も比内さんも、あの事務所の人達もみんな、それを自覚してしまっているから自分を正しいとは言わない。善であるとも主張できない。主張したいとも、思わない。
食材はまだ冷蔵庫の中にあるから必要な分だけ買い足してきた。スクールバッグを右側の肩にかけ、反対側の手で買い物袋をガサッと一度握り直した。
無駄に広いだけ。比内さんがそう称したセキュリティー重視の立派なマンション。その建物を地上から見上げる。
ここのエントランスに足を踏み入れる権利など、俺には全くないはずなのに。朝比奈先生の言葉を借りるなら、俺はきっと根っからの悪人だ。
軽蔑するか。比内さんは俺に聞いた。どこか痛みを堪えた顔でそれを言うのがあの人の本質ならば、あれ以上綺麗なものを俺は知らない。
俺の中身を比内さんが知ったらどんなふうに思うだろう。嫌な奴だとあの人には思われたくない。本当はそう願う事すら、醜いワガママだと分かってる。
比内さんにとって俺はただのクソガキだ。この十六年間を思い返してもそんな酷い呼び方をしてくる人はたったの一人だっていなかった。
ガキも、クソガキも、はじめて言われた。グズだのゴミだの時給泥棒だの気を抜けば暴言ばかり飛んでくるのに、侮蔑を感じる事だけはない。そんな人に、嫌われるのは怖い。
けれど俺がどんな奴なのか知ったら、比内さんは怒る事も顔をしかめる事すらもなく、ただ静かに、軽蔑するのだろう。
「こちらこそ。遠慮なく頂きますと伝えておいてくれるかい?」
「はい。あ、あと近くなのに直接お渡しできなくてすみませんとも」
「彼女は本当に律儀な人だ。冬弥なんかのところにいないでウチに来てくれたらいいのにと常々思っているんだよ」
「はは……」
この日七瀬さんから頼まれたお使いは、朝比奈先生へマンゴーのお届けだった。お姉さんの旦那さんがマンゴー農家さんの後継ぎだそうで、豊作だった年やなんかには時々送ってきてくれるらしい。
俺もさっきもらった。見るからに美味しそうな宝石フルーツだ。
事務所の全員に配った七瀬さんはマメにお土産を持ってきてくれる朝比奈先生にももちろん渡すつもりだったが、しかしその目の前にあるのは膨大な業務量。俺がバイトを終える時間になっても変わらず忙しそうにしていたため、しゃしゃり出ても良い事柄だろうかしばしの迷いはあったものの、それとなく申し出てみた。よければ代わりに持っていきましょうか。
七瀬さんは比内さんを敬愛しているけれど、おそらくはその次くらいに朝比奈先生のファンでもあると思う。そのため余計なお世話かとも思いはしたが、新鮮なレッドオレンジの宝石を今日のうちに届けたいのは他の誰でもなく七瀬さんのはず。
ありがとう。そうしてもらえると助かる。その返答によって帰りがけのお使いが決まった。
「バイトにもずいぶん慣れてきた?」
「はい。皆さん丁寧に教えてくれるので」
「冬弥には酷いこと言われたりされたりしていないかい? 大丈夫?」
「いえ……あ、前に比内さんがスーツ買ってくれたんです」
「中川くんが話していたよ。好青年の案内を受けられる事務所になったと」
「はは……とんでもない……」
マンゴーを届けに来ただけなのに、俺の前には紅茶とクッキー。玄関でおいとまするつもりだったがお茶でも飲んでいってと言われて今に至る。
木曜日の診療所は静かだ。午前中は開いているけど、看護師さん達も午後には帰る。朝比奈先生も今日は勉強会に出席していて戻ってきたのはついさっきだったそう。先週は近所の公立小学校の内科検診に行っていたのを知っている。
あってないような休憩時間のひと時を、俺に分けてくれる人の一人だ。学校はどうだいとか困ったことはないかとか、今もそれとなく気にしてくれた。
朝比奈先生の近くはほっとする。患者さんもみんなこういう気分だろう。こういう人が、社会の役に立つ人なのだろう。
ちょっとでも役に立てたら。そう思ってバイトを始めたが、役に立っているのかは分からない。今にして思えば役に立ちたいなどという、考えそのものが偉そうだった。
あの五人の大人がいれば事務所は回る。雑用を引き受ける事しかできないけれど、それをもどかしいとも思う。
比内さんが無表情の奥にいつだって疲れ果てた自分自身を隠しているのは、忙しいからだけじゃない。
はちみつ入りの紅茶を時折口にしながら、医療機関の二階であるのに妙に居心地のいい場所で相談を含めた色々を話した。
学校の事とか、進路の事とか将来の事とか。比内さんの、事務所での事とか。どれもその都度朝比奈先生は、優しい雰囲気で聞いてくれる。
「……少し前、比内さんに言われたんです……軽蔑するかって」
「うん?」
「たぶん、その……弁護士の仕事を……」
正確にはそうじゃないだろう。弁護士を、ではない。法律を、でもない。それをしている自分をだ。
「あの人は……自分が正しいとは言いません」
言わないのか、言えないのか。どっちもだろうか。だから、あんな顔をするのだろうか。
朝比奈先生も一度ティーカップに口を付け、音を立てずにソーサーに戻した。優しい雰囲気とは裏腹に、いささかの呆れたような、ほんの小さな溜め息とともに。
「まったく……何をやってるんだあいつは。キミにこんな心配をかけて」
「あ、いえ。俺が勝手に……」
「若者に心配されて気まで使わせているようじゃあいつもまだまだ大したことはない」
「…………」
朝比奈先生はいつだって優しいが比内さんにだけは厳しい。
口論が激化することも時にはあるが、比内さんをよく知っている人でもある。
「大丈夫だよ。冬弥は昔から変わらない」
「あ……」
「自分は善人だと思い込むのは簡単なことだ。反対に悪を自称できるのはずいぶんとこじらせてしまっている子か、本当に根っからの悪人だけなんだろう」
比内さんには厳しいけれど、家族に向ける顔にそれは似ている。その口振りや、中川さんの話からして、比内さんとはずいぶん昔からの間柄であるはず。
「あいつは人一倍現実しか見ていないような顔をしておきながら、実のところ誰より理想主義者だ。悪を名乗って開き直れるほど器用な男じゃないんだよ」
比内さんの昔からを知る人が、どことなく困ったように笑った。
「もしそれができていたなら、毎日あんな仏頂面はしていなかったかもしれないね」
クッキー食べて。そう言って皿を寄せられて、軽く頭を下げつつ手を伸ばした。塩の効いたちょうどいい甘さのバタークッキーはサクサクしている。床を汚さないように気を付けた。
俺がクッキーを頬張るのを朝比奈先生はニコニコと眺めた。観察日記付けられているハムスターの気分だけれど、朝比奈先生は患者さんの話を親身になって聞いてくれるお医者さんとしても評判だ。マンゴーを届けに来た高校生の話だろうと、適当に流さず耳を傾けてくれる。
「多かれ少なかれ、どんな仕事や人生にもこれはきっと当てはまる」
モゴッと、口を止めてバターの風味を飲み込んだ。ハムスターの観察者ではなく、優しい大人の顔がそこにある。
「たとえば医者というのはね、患者の訴える苦痛をともすれば低く見積もりがちだ」
「そう、ですか……?」
「うん。残念ながら」
「……前にここでお世話になった時、すごく安心できましたけど」
「そうかい? それは良かった」
にこりと返してくれるこの先生を見ていて、おざなりな態度にはとても思えない。医者は何も分かってくれないと、嘆く患者も確かによくいるけれど。
患者は医師という資格を持った人間の診察を受けに来る。その医者が患者その人ではなく、データでしかないカルテや症例を流れ作業のように見ているだけなら、じゃあもう機械でいいやという話にもなってくる。病院に行く人の多くは、ただでさえ不安なのだから。
「だがまあ、そうかと言って過剰に判断するのもいけない。必要のない処置まで施せば患者の体に余計な負荷をかける事になりかねないからね。自動制御装置でもついていたらどんなに便利だろうかと思うよ」
「……AIみたいに?」
「いずれはそうなるかもしれないな」
「けど俺ならロボットなんかよりも朝比奈先生に診てもらいたいです」
「ああ、ありがとう。嬉しいよ。キミのその可愛げというものの百万分の一くらいでも冬弥に備わっていたらいいのに」
ニコニコしながら毒づいている。比内さんには本当に厳しい。
綺麗な形のティーカップを朝比奈先生は持ち上げた。繊細な取っ手にすっと指を通す、その仕草は比内さんと少し似ている。
二人は正反対のように見えるけど、比内さんも朝比奈先生も丁寧なのは似通っている。
「医療とは常に諸刃の剣だ。ほんの一歩を間違えるだけで誰かを傷つけることになる」
「……はい」
「ちょうどいいっていう事は、簡単なようで一番難しいんだろうね」
「…………」
どんな物事でも。きっとその通りだ。科学が文明の発展を担ってきた一方で、街一つをいとも簡単に焼き尽くせるのと同じように。言葉が明確な意思疎通を助けるのと同じくらい、他者を無残に殺せてしまうように。
朝比奈先生も比内さんも、あの事務所の人達もみんな、それを自覚してしまっているから自分を正しいとは言わない。善であるとも主張できない。主張したいとも、思わない。
食材はまだ冷蔵庫の中にあるから必要な分だけ買い足してきた。スクールバッグを右側の肩にかけ、反対側の手で買い物袋をガサッと一度握り直した。
無駄に広いだけ。比内さんがそう称したセキュリティー重視の立派なマンション。その建物を地上から見上げる。
ここのエントランスに足を踏み入れる権利など、俺には全くないはずなのに。朝比奈先生の言葉を借りるなら、俺はきっと根っからの悪人だ。
軽蔑するか。比内さんは俺に聞いた。どこか痛みを堪えた顔でそれを言うのがあの人の本質ならば、あれ以上綺麗なものを俺は知らない。
俺の中身を比内さんが知ったらどんなふうに思うだろう。嫌な奴だとあの人には思われたくない。本当はそう願う事すら、醜いワガママだと分かってる。
比内さんにとって俺はただのクソガキだ。この十六年間を思い返してもそんな酷い呼び方をしてくる人はたったの一人だっていなかった。
ガキも、クソガキも、はじめて言われた。グズだのゴミだの時給泥棒だの気を抜けば暴言ばかり飛んでくるのに、侮蔑を感じる事だけはない。そんな人に、嫌われるのは怖い。
けれど俺がどんな奴なのか知ったら、比内さんは怒る事も顔をしかめる事すらもなく、ただ静かに、軽蔑するのだろう。
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