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出会い
しおりを挟むしばらく歩いて行くと村が見えてきた。
村の入口付近では、魔物と兵士たちが激しい戦闘を繰り広げている。
(サクヤ、あの人達大丈夫かな?かなりやばそうだけど…)
(かなり消耗してますね。加勢に行った方がいいかもしれません。あなたにとっても、いい経験になると思いますよ。)
(分かった!ちょっと助けに行ってくる!)
そう言って魔物の軍勢に立ち向かって行った。
そこで1人の女騎士が魔物にやられかけている。静也はその子の所へものすごい速度で駆けていく。
「いい女じゃねぇか。殺さず魔王様の元へ持ち帰って下僕にしてやろう。」
「誰があなた達魔族の下僕になるものですか!それならいっそ死んだ方がましです!」
魔物が弱っている女騎士に手を伸ばす。
女騎士は足がすくんで動けなかった。
「嫌…誰か…助けて…。」
諦めかけていたその時、魔物の片腕が切り落とされる。
「大丈夫ですか?間一髪でしたね。」
「えっ?あなたは?」
「俺は桐崎静也、よろしく!」
「キリサキシズヤ?珍しい名前ですね!」
(サクヤ、俺の名前ってこの世界で珍しいのか?)
(そうですね、一応シズヤさんは異世界人ですから!)
サクヤと会話していてぼっとしていた俺に女騎士が、焦った声で言った。
「シズヤさん!前!前!」
「おっと、あぶっねぇ。」
魔物が振るった大きな大剣を何とか防いだ。
「戦闘中にぼっとしないでくださいよ!危ないじゃないですか!」
「ごめんごめん。大丈夫だよ、すご終わらしてくるから、君はここで待ってて。」
静也はアイテムボックスから回復ポーションを取り出し女騎士に渡した。
「貴様、我のこの大剣をそんなちっぽけな剣で防ぐとは、一体何者だ。」
「ん?ただの通りすがりの剣士だよ。まぁ、いずれ魔王を倒す勇者とでも言っておこう。」
「グハハハ。笑わす出ないぞ小僧が、ここで始末してやろうで……」
スパッと音と共に魔物のもう一本の腕が切り落とされた。
「何だと!?何も見えなかった!」
「サクヤとの戦い見てただけだけど、案外簡単だな。この調子でサクッと終わらせるかぁ。」
「貴様ぁ!」
魔物が大剣を咥え突っ込んできた。理性を無くした敵ほど弱いものは無い。
「ふっ。肩慣らしにもならないな。」
静也は一瞬で魔物を切り裂いた。
それを見た他の魔物達はいつの間にか姿を消していた。
さっきの女の子が俺の元へやって来て怖がっているのか怯えた声で話しかけてきた。
「先程は助けて頂きありがとうございました。…あなたは一体何者なんですか?」
「俺はただの通りすがりの剣士だよ。」
薄い茶色の髪に、くっきりした目付き。女の子が凄く可愛かったせいか、静也の顔はニヤついていた。
それを見て安心したのか、女の子から怯えた感じがなくなった。
「そうですか。とてもお強いのですね!本当に助かりました!でもなんてお礼をしたらいいのか?」
「お礼なんていいですよ!気にしないで下さい。」
「いえ!そんな訳にはいきません!」
女の子は少し強気な口調で話してきた。
「じゃぁ、君の名前と、この街を案内してくれると助かるよ。」
「えっ?そんなことでいいんですか?」
さっきの強気な感じが無くなり、何だか申し訳ない感じになっていた。
「そんなことで良いんですよ。お願いします。」
「分かりました。…私はサーシャ。この街の騎士団の団長を任されています。」
「そうでしたか。だから女の子が戦場に出ているんですね!」
「その通りです。シズヤさんはどこから来たんですか?」
「俺はずっと遠いところから来たからあんまり覚えてないなぁ。」
「本当に不思議な人ですね。」
そんなやり取りをしながら、2人は街へと向かって行った。
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