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前世の記憶
前世
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「いつき!何してるの!逃げようよ!!」
僕の腕を引っ張るやこの手を振り払ってあの化け物の方へと向かった。
「いつき!ねぇ!どこいくの!」
「あんなやつほっとけ!逃げるぞ!」
「かいちゃんやめて!離して!いつきーーー!!!」
僕には前世の記憶がある。
前世は医者だった。
しかもこの村のだ。
村の唯一の病院で働いていた。
家族もいた。
最初は妄想かと思っていたが、病院の記録に僕の記憶と同じ名前と家族の絵も残っていた。
古びた戸棚に隠すように置かれていた。
何の偶然か、今の僕の家も病院だ。
働いていたことしか覚えていないが妄想ではないと思っている。
誰も信じてはくれないだろう。
化け物は血を流しながら宙でぐちゃぐちゃと動いていた。
神社の近くに落ちていた頼りない木の枝を握り締めた。
「おい!!!!」
そういうと大量の目がこちらに視線を向けてきた。
不気味な視線に腰が抜けそうだ。
「お前何者だ!!!」
化け物はこっちを見るだけで何もしてこない。
そいつをよく見ると人が埋まっていることに気づく。
(あれは……神主か……?)
「いつきくん!また会いましたねぇ。」
突然話しかけられてビクッとした。
声の主はあの男だった。
後ろを振り向くと男が立っていた。
「お前!あの化け物はなんだ!何故僕の名前を知っている?!なぜ祠を壊した!」
「そんなに質問責めしないでくださいよ~」
余裕そうに応える。
「あれはあなたが作ったものでしょう?」
「は?何言ってんだよ」
「覚えていなかったんですね。」
男が何を言っているのかわからなかった。俺があれを作った?そんなはずがあるわけがない。
「そしてあなたは私のことを知っている。あなたも私のことを知っている。あなたには少しだけ前世の記憶があるでしょう?」
僕があいつのことを知っている?
なぜ前世の記憶のことも知ってるんだ?
「何わけわかんないこと言ってんだよ……」
「図星のようですね」
そう言うと男はあの化け物に向かってコートから取り出した銃を撃った。
化け物は奇声を発しながらバラバラに砕け散った。
「この銃は私が作ったんです。凄いでしょう?」
バラバラになる化け物の中から神主の生首が落ちてきた。
「ひぃっ……」
白目を向いて顔中にあの男と同じ目があった。
「あれはもう助からないですねぇ。残念です。」
「お前何をした?!」
男は笑っている。
口元の布を外しながらこっちへ近づいてくる。
「神主を救ってあげたんですよ。感謝されるべきですねぇ。もし私がこの銃で撃たなければ彼はずっとあの姿のままですよ?」
「救った……だと?化け物にしたのはお前じゃねぇのかよ?!」
「心外だなあ。僕にはそんな悪趣味はないですよ。」
男は口元の目をこちらに見せている。
こいつの目も僕が作ったって言うのか?
僕の腕を引っ張るやこの手を振り払ってあの化け物の方へと向かった。
「いつき!ねぇ!どこいくの!」
「あんなやつほっとけ!逃げるぞ!」
「かいちゃんやめて!離して!いつきーーー!!!」
僕には前世の記憶がある。
前世は医者だった。
しかもこの村のだ。
村の唯一の病院で働いていた。
家族もいた。
最初は妄想かと思っていたが、病院の記録に僕の記憶と同じ名前と家族の絵も残っていた。
古びた戸棚に隠すように置かれていた。
何の偶然か、今の僕の家も病院だ。
働いていたことしか覚えていないが妄想ではないと思っている。
誰も信じてはくれないだろう。
化け物は血を流しながら宙でぐちゃぐちゃと動いていた。
神社の近くに落ちていた頼りない木の枝を握り締めた。
「おい!!!!」
そういうと大量の目がこちらに視線を向けてきた。
不気味な視線に腰が抜けそうだ。
「お前何者だ!!!」
化け物はこっちを見るだけで何もしてこない。
そいつをよく見ると人が埋まっていることに気づく。
(あれは……神主か……?)
「いつきくん!また会いましたねぇ。」
突然話しかけられてビクッとした。
声の主はあの男だった。
後ろを振り向くと男が立っていた。
「お前!あの化け物はなんだ!何故僕の名前を知っている?!なぜ祠を壊した!」
「そんなに質問責めしないでくださいよ~」
余裕そうに応える。
「あれはあなたが作ったものでしょう?」
「は?何言ってんだよ」
「覚えていなかったんですね。」
男が何を言っているのかわからなかった。俺があれを作った?そんなはずがあるわけがない。
「そしてあなたは私のことを知っている。あなたも私のことを知っている。あなたには少しだけ前世の記憶があるでしょう?」
僕があいつのことを知っている?
なぜ前世の記憶のことも知ってるんだ?
「何わけわかんないこと言ってんだよ……」
「図星のようですね」
そう言うと男はあの化け物に向かってコートから取り出した銃を撃った。
化け物は奇声を発しながらバラバラに砕け散った。
「この銃は私が作ったんです。凄いでしょう?」
バラバラになる化け物の中から神主の生首が落ちてきた。
「ひぃっ……」
白目を向いて顔中にあの男と同じ目があった。
「あれはもう助からないですねぇ。残念です。」
「お前何をした?!」
男は笑っている。
口元の布を外しながらこっちへ近づいてくる。
「神主を救ってあげたんですよ。感謝されるべきですねぇ。もし私がこの銃で撃たなければ彼はずっとあの姿のままですよ?」
「救った……だと?化け物にしたのはお前じゃねぇのかよ?!」
「心外だなあ。僕にはそんな悪趣味はないですよ。」
男は口元の目をこちらに見せている。
こいつの目も僕が作ったって言うのか?
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