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前世の記憶
やこ
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儀式は結局中止になった。
あの騒動以来、いつきの姿を見ていない。
心配で何回も神社や家に行ってみたけど、家族も知らないらしい。
神主さんも行方不明で一体何が起きたんだろう……。
あの化け物があれからずっと夢に出てきて寝不足気味だ。
意味もないかもしれないけど今日も神社に行く。
そういえば、神社の奥の森に祠があるんだっけ。
小さい頃は掃除を手伝ったりしてたなあ。
「え?」
祠が真っ二つに割れてる……?どうして?
ガサッガサッ
「だ、誰?!」
「やこ?何してんだこんな所で」
いつき……?と、隣にいる人は誰?
「何してるっていつきこそ何してるのよ!みんな心配してるのよ?隣の人誰よ!」
怪しいし、怖い……。あの人なんで布で顔を隠してるの?怪しすぎる!
「初めまして。やこさんですね。申し訳ないのですが、あなたはここで私といつきくんに会ったことを内緒にしててくださいませんか?」
「え……?」
「やこ、頼む。俺からもお願いする。」
「なんなのよ……いつきまで……帰ってきてよ!」
いつきは首を横に振る。
「お前は関わるな。いいな?」
そう言って2人は去って行った。
公園のブランコに座って考え事をしていると、かいちゃんがやってきた。
「やこじゃん。いつき見つかった?お前がいつきを探してるのは知ってるぞ。」
「かいちゃん……外にいるなんて珍しいじゃない。」
「どうした?浮かない顔して。やこらしくねぇじゃん。」
いつきとの約束。会ったことは話さない。
話したいけど……。
「そういえば俺、いつきに会ったんだ。俺に会ったことは内緒にしてくれって言われたんだけど。お前だけには話さなきゃなって。」
「え?!」
私はさっきあったことをかいちゃんに話した。
「じゃあやっぱりお前もあの男のことは知らないってことか。」
「うん……。」
「とりあえずこのことは俺とお前だけにとどめておこう。」
「そうだね……」
約束を破ったことに後ろめたさもあったけど、話すことで少し気が楽になった。
「しかしまあかいちゃんの家は変な感じだね。」
「そうか?」
占いとか未来予知とかそういうのが好きなかいちゃんの部屋は魔法陣やら水晶玉とかちょっと異常なものが並んでる。
ガッシャーーーンンン
「?!?!」
「あぁ、びっくりさせてごめんな。」
「かい~!お腹空いたよ~!」
「だ、誰?!」
「あぁ紹介してなかったな。サトリって言うんだ。」
「かいちゃん隠し子なんていたの……」
可愛い顔に小さな身体。
女の子かと思う見た目だけど男の子だ。
「違うよ。捨てられてたんだ。神社の横に。」
「かい~ご飯は~!」
「はいはい。やこ、ちょっと待っててくれ。」
この村に捨て子なんてする人がいるんだ……。ちょっとショックだなあ。
でも村人なら妊娠なんて報告すぐ回るのにそんなの聞いてない。
なんだか違和感を感じる。
「かいが作るご飯は美味しいなあ!」
「おかわりはいくらでもあるからな」
なんだか親子のようだ。
「ごめんね、私までご馳走になっちゃって。」
「いいんだよ。」
何気ない会話をしたが、サトリくんは私を睨みつけたまま黙っている。
「サトリ、口元に米ついてるぞ」
「どこ~?とって~!」
サトリくんは甘えん坊さんのようだ。
かいちゃんがお茶を取りに行くと、サトリくんは私を舐めまわすように見つめた。
そして小声で僕のかい取るなよと言った。
なんだか可愛いなあと思った。
よく見るとサトリくんの右手に包帯が巻かれていた。
お茶を持ってきたかいちゃんは私が包帯を見ていることに気づいた。
「この包帯が気になるか?」
「あっ、いや別に……。」
「サトリ、見せてやってくれないか?」
サトリくんはこっちに睨みを聞かせながら、かいちゃんの言うことだから仕方ないという様子で包帯をほどいた。
そこにはあの日見た化け物と同じ目があった。
あの騒動以来、いつきの姿を見ていない。
心配で何回も神社や家に行ってみたけど、家族も知らないらしい。
神主さんも行方不明で一体何が起きたんだろう……。
あの化け物があれからずっと夢に出てきて寝不足気味だ。
意味もないかもしれないけど今日も神社に行く。
そういえば、神社の奥の森に祠があるんだっけ。
小さい頃は掃除を手伝ったりしてたなあ。
「え?」
祠が真っ二つに割れてる……?どうして?
ガサッガサッ
「だ、誰?!」
「やこ?何してんだこんな所で」
いつき……?と、隣にいる人は誰?
「何してるっていつきこそ何してるのよ!みんな心配してるのよ?隣の人誰よ!」
怪しいし、怖い……。あの人なんで布で顔を隠してるの?怪しすぎる!
「初めまして。やこさんですね。申し訳ないのですが、あなたはここで私といつきくんに会ったことを内緒にしててくださいませんか?」
「え……?」
「やこ、頼む。俺からもお願いする。」
「なんなのよ……いつきまで……帰ってきてよ!」
いつきは首を横に振る。
「お前は関わるな。いいな?」
そう言って2人は去って行った。
公園のブランコに座って考え事をしていると、かいちゃんがやってきた。
「やこじゃん。いつき見つかった?お前がいつきを探してるのは知ってるぞ。」
「かいちゃん……外にいるなんて珍しいじゃない。」
「どうした?浮かない顔して。やこらしくねぇじゃん。」
いつきとの約束。会ったことは話さない。
話したいけど……。
「そういえば俺、いつきに会ったんだ。俺に会ったことは内緒にしてくれって言われたんだけど。お前だけには話さなきゃなって。」
「え?!」
私はさっきあったことをかいちゃんに話した。
「じゃあやっぱりお前もあの男のことは知らないってことか。」
「うん……。」
「とりあえずこのことは俺とお前だけにとどめておこう。」
「そうだね……」
約束を破ったことに後ろめたさもあったけど、話すことで少し気が楽になった。
「しかしまあかいちゃんの家は変な感じだね。」
「そうか?」
占いとか未来予知とかそういうのが好きなかいちゃんの部屋は魔法陣やら水晶玉とかちょっと異常なものが並んでる。
ガッシャーーーンンン
「?!?!」
「あぁ、びっくりさせてごめんな。」
「かい~!お腹空いたよ~!」
「だ、誰?!」
「あぁ紹介してなかったな。サトリって言うんだ。」
「かいちゃん隠し子なんていたの……」
可愛い顔に小さな身体。
女の子かと思う見た目だけど男の子だ。
「違うよ。捨てられてたんだ。神社の横に。」
「かい~ご飯は~!」
「はいはい。やこ、ちょっと待っててくれ。」
この村に捨て子なんてする人がいるんだ……。ちょっとショックだなあ。
でも村人なら妊娠なんて報告すぐ回るのにそんなの聞いてない。
なんだか違和感を感じる。
「かいが作るご飯は美味しいなあ!」
「おかわりはいくらでもあるからな」
なんだか親子のようだ。
「ごめんね、私までご馳走になっちゃって。」
「いいんだよ。」
何気ない会話をしたが、サトリくんは私を睨みつけたまま黙っている。
「サトリ、口元に米ついてるぞ」
「どこ~?とって~!」
サトリくんは甘えん坊さんのようだ。
かいちゃんがお茶を取りに行くと、サトリくんは私を舐めまわすように見つめた。
そして小声で僕のかい取るなよと言った。
なんだか可愛いなあと思った。
よく見るとサトリくんの右手に包帯が巻かれていた。
お茶を持ってきたかいちゃんは私が包帯を見ていることに気づいた。
「この包帯が気になるか?」
「あっ、いや別に……。」
「サトリ、見せてやってくれないか?」
サトリくんはこっちに睨みを聞かせながら、かいちゃんの言うことだから仕方ないという様子で包帯をほどいた。
そこにはあの日見た化け物と同じ目があった。
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