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第参章 魔導剣舞祭典
きっかけ
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炎魔法が三人の視界に届く。しかし、臨戦態勢だった三人からすれば、防御するなんて出来て当然とも言える。
「雷魔法 雷生流渦」
「魔導剣流 卍槌」
俺と幸平は、防御の十八番で淳の攻撃を防ぐ。その中一番遠いはずの日向のところに着くまでにも、魔法の威力が下がることはなかった。もしかしたら、俺たちに対するものよりも威力は強めに設定していたのかもしれない。
「水魔法 清源の甲」
綺麗な青色の大きな盾は、淳からの攻撃を受け止める意思が強く感じられる。しかし、その光景にどこかで感じた、今日二度目の爆風が起きる予感がする。
『ジュワァ"ァ"!』
攻撃魔法と防御魔法が衝突する直前、何かが焼ける音と同時に爆風が三人を襲う。幸平は、防御していた方向とはまた違う向きに大体十メートルほど飛ばされた。俺は魔導具を地面に突き刺して、その場をできるだけ動かないようにするが、幸平の半分くらいは足場がずれた。それに対して日向は、分厚い防御魔法を立てていたにも関わらず、魔法は無意味とかしその姿は消えていた。
「日向ぁ!」
俺が日向の無事を確認しようと辺りを見渡すと、数少ない壁に埋もれている彼女の姿がなんとか目に入った。そして俺も幸平も、もちろん日向も予想打にしていない事故が起きた。
「だ、誰か。誰か止めてくれぇ!」
近年稀に聞く、魔導具のそれも装備系の強化魔導具の暴走だ。淳が付けている焔の指輪が淳の意思に関係なく、もう一度攻撃魔法を放とうとしている。恐らく、指輪を止めるには淳自身を倒す必要がありそうだ、と気づいた俺と幸平が互いを見て、意思を疎通させる。
「雷魔法 雷拘束鎖」
「魔導剣流 彼方切り彗星」
雷魔法で淳の体を拘束して、俺の遠くに早く攻撃できる『彼方切り彗星』で淳にとどめを刺す。はずだった・・・。
「逃げろー!」
俺たちの攻撃が当たるより一瞬早く、彼の攻撃魔法が完成されて、六発放たれる。その直後、俺たちの思惑がハマって彼はこの戦闘用空間から姿を消した。
「雷魔法 雷君の甲盾」
瞬時に自身の方に来た炎魔法に君主魔法で迎え撃つ幸平。残りの四発は、俺と日向を狙っているのだろうが、淳と日向の間にいたせいで、まるで俺の方に四発放たれているようにも見えた。それから身を守るにも、俺には三発が限界だった。
「魔導剣流 獅子連切三撃」
少し重なって見える四発、前から三つ目までは糸も容易く消えた。しかし、最後の一発は迎え撃とうとしても、熱気のせいで魔導具をうまく握れない。
『君が、希望だ。・・・永和』
「・・・永和」
後ろの日向の声に、俺の知らない声が重なる。その瞬間、頭に謎の景色が錬成された。目の前が黄色く輝く。そして向こう側の景色が見えた後、暗闇に包まれる。
「雷魔法 雷帝の大楯」
目の前に頭の中で錬成された魔法が最後の一撃を食い止める。無意識で発せられた魔法は、使ったこともないはずの帝王魔法だったが、日頃使っていた魔力での防御よりも楽だった。しかし、魔法の発動をきっかけで俺の体に異変が起きる。
「ア"ア"ア"ア"!」
身体中に熱や激痛が走り回る。意識が朦朧として、体内の魔力を放出しきれないといけない予感がする。
「「永和ぁ!」」
二人の俺を呼ぶ声が耳に聞こえるけど、それに反応できるほどの声を発することができなくなっていた。全身にまで広がっていた激痛に反抗できず、うずくまっていることが今の俺にできる数少ない行動だった。あの時見た景色と同じで、今の俺の見る景色は暗闇に包まれていた。
それでも分かる。俺は負けた。
頭の中で、俺はどこか昔の自分を俯瞰しているようだった。小学低学年、他の男子と一緒にいろんな魔法を使い続けていた。幼かったせいでもあって、すぐに魔力切れを起こしていた。
『ハァ、ハァ・・・』
『永和。もう限界かよ、もっと頑張れよ』
最近は会っていない男友達に言われた言葉に、なんとなく羞恥心を感じていた。大丈夫だと、目の前の自分に告げてあげたい。いつの間にか、そんなことを言われることはなくなるぞ、と。しかし、魔力がかなり増えたからではないが。
『・・・大丈夫だよ。永和にはあんな奴らには負けないよ』
『なんで負けないんだよ』
「誰だよ、お前は・・・」
幼い俺の前に腰を下ろしている少女、その正体は分からなかった。鼻より上は、黒い影でよく見えていない。今の俺の方が、少女よりも視線が上にあるはずなのに、それに辺りに影を作るようなものは見えないのに。
『永和には、他の人にはない適応力があるじゃん』
「『適応力?』」
『そう!適応力』
少女はそう言って立ち上がり、姿がだんだんと薄くなっていった。俺がその子の手を取ろうとして前に走るけど、捕まえる直前に少女の姿は完全に消え去ってしまった。
「君は、誰なんだ」
『じゃあ、頑張るよ。ユウ・・・』
少年は、少女の名前を呼んで消えていった。
「誰だよ。ユウって・・・」
目の前の景色が何もない白い世界に変わると、ついこの前の青年が出てきた。
『君、何か忘れているようだね。・・・思い出す覚悟は出来たかい?』
いつぶりか分からない久しぶりの魔法は、雷属性の帝王魔法。俺はそんな魔法を使えた覚えもなければ、そんな魔法の存在すら知らなかった。それなのに、どうしてあんなに強力な魔法を使えたのだろう。
「まだ、だと思います。俺は、幸平みたいに強力な魔法を使う勇気もないし、日向みたいに自分のダメなところと真っ向からぶつかる勇気も持ってない。聡みたいに、誰かと一緒にやろうって考えも持つこともできない。俺には、いろんなものが欠けている。
それなのに、自分がこうなったきっかけとされている過去のことなんて、知ることは、きっと出来ないです」
俺は、俺の記憶の中の彼に向かってそう告げた。それが、自分の本音であって願っている印象だ。その言葉に、嘘偽りは一切存在しない。
『大丈夫、君には僕らがいる。必ず、君が過ごしやすいと思える世界を作り出してみせるよ。だから、安心して待っててくれ。その時まで』
その言葉は、ヤヨイと言っていた青年の声だった。両親ではなく、目の前の彼の残像の声だった。彼からそんな言葉は聞いた覚えがない。この時間は一体なんなんだ。眠っているか死んでいる俺の記憶の中のことじゃないのだろうか。死に際に見える走馬灯にしては、断片的だし短すぎる。
『だから、彼に君を守らせるよ。きっとこれから君の役に立つはずだ』
そう言って彼は姿を消した。
目を覚ます。視界の先は、白い天井のようなもの。
「ここは・・・」
「やっと目が覚めたか・・・」
横には有名な幻の生物が、俺の起床に合わせて目を覚ましたように見えた。その姿は、亀のような甲羅だが、尻尾から蛇が出てきた。
「別に寝ててもいいんじゃないか?どうせ見えてないだろ」
最初は、甲羅から出てきた竜のような頭がしゃべっていたが、次は尻尾が喋り出した。俺は今の状況に頭の整理が追いつかず、反対側の空を見上げる。
「まあな。でも俺たちはこいつを守らなくちゃいけないからな」
「なあ、今更で悪いが見えてるぞ?」
「なっ?」「ふぇ?」
「変な声出すなよ。それより、お前・・・・・・たち?は何者なんだ?」
俺の質問のせいで彼ら?も自分たちのことが本当に見えているのだと、理解したように見えた。
「こいつぁ、マジで俺たちのこと見えてるよ」
「だな、カメ。自己紹介しとくか」
そう二体で会話した後、俺に対して自己紹介をしだした。
「俺はヘビ、こいつはカメだ。俺たちのことはどう考えてもらっても構わない。ただ、俺たちは人間に『玄武』って呼ばれてる」
やっぱり、中国とかで有名そうな幻獣だった。
「・・・・・・俺は『江神 永和』です」
「あの陰陽師には俺たちの気配すら感じられなかったのに、お前はすごいんだな」
カメの視線の先には、堂々とした佇まいでカメラと話している陰陽魔導師『土御門 晴信』がいた。
陰陽魔導師とは、常人では認識できない魔物と対峙する数少ない魔導師のこと、だったはず。なのに、彼にこいつが認識されなかった?どういうことだ。
「そりゃそうだろ、あいつの霊翠眼は濁ってる」
「レイスイガン?」
ヘビから出た単語は、聞いたこともなかった。
「確かに、ってかこいつの霊翠眼、片目だけでもかなり澄んでるな」
「は?・・・・・・は!?」
俺はカメが自分のこと言っているのだと分かった時、反対側にある窓で透けた自分の姿を確認する。その姿はほとんど変わらないが、俺の目が翠色に光っていた。
「それが霊翠眼だ。俺たち式神や幽魔を見るのには、その色が出なくてもその力が必要になる」
その変わった俺の目は、テレビの中の彼より濃く、綺麗な翡翠色だった。
「ちょ、ちょっと待て!」
俺は頭の回転が追いつかなかった。頭を抱え、自分なりに試験以降の記憶をかき集める。しかし、妨害するように扉前から大量の足音が聞こえる。
「示唆の少年が目を覚ましたみたいだ!」「早く、担当の先生を!」
医者が患者を診る時、最初は目を見るのはおおよそ予想が着く。
「今はまずい!」
扉を開けられないように魔力で、圧力をかける。
「さすが、と言うべきか」
理性をほとんど失っている俺は、扉に圧をかけながら頭を抱えて暴走しそうになる。
「おい、とりあえず落ち着け。圧力かけながら、俺たちの話を聞け」
「雷魔法 雷生流渦」
「魔導剣流 卍槌」
俺と幸平は、防御の十八番で淳の攻撃を防ぐ。その中一番遠いはずの日向のところに着くまでにも、魔法の威力が下がることはなかった。もしかしたら、俺たちに対するものよりも威力は強めに設定していたのかもしれない。
「水魔法 清源の甲」
綺麗な青色の大きな盾は、淳からの攻撃を受け止める意思が強く感じられる。しかし、その光景にどこかで感じた、今日二度目の爆風が起きる予感がする。
『ジュワァ"ァ"!』
攻撃魔法と防御魔法が衝突する直前、何かが焼ける音と同時に爆風が三人を襲う。幸平は、防御していた方向とはまた違う向きに大体十メートルほど飛ばされた。俺は魔導具を地面に突き刺して、その場をできるだけ動かないようにするが、幸平の半分くらいは足場がずれた。それに対して日向は、分厚い防御魔法を立てていたにも関わらず、魔法は無意味とかしその姿は消えていた。
「日向ぁ!」
俺が日向の無事を確認しようと辺りを見渡すと、数少ない壁に埋もれている彼女の姿がなんとか目に入った。そして俺も幸平も、もちろん日向も予想打にしていない事故が起きた。
「だ、誰か。誰か止めてくれぇ!」
近年稀に聞く、魔導具のそれも装備系の強化魔導具の暴走だ。淳が付けている焔の指輪が淳の意思に関係なく、もう一度攻撃魔法を放とうとしている。恐らく、指輪を止めるには淳自身を倒す必要がありそうだ、と気づいた俺と幸平が互いを見て、意思を疎通させる。
「雷魔法 雷拘束鎖」
「魔導剣流 彼方切り彗星」
雷魔法で淳の体を拘束して、俺の遠くに早く攻撃できる『彼方切り彗星』で淳にとどめを刺す。はずだった・・・。
「逃げろー!」
俺たちの攻撃が当たるより一瞬早く、彼の攻撃魔法が完成されて、六発放たれる。その直後、俺たちの思惑がハマって彼はこの戦闘用空間から姿を消した。
「雷魔法 雷君の甲盾」
瞬時に自身の方に来た炎魔法に君主魔法で迎え撃つ幸平。残りの四発は、俺と日向を狙っているのだろうが、淳と日向の間にいたせいで、まるで俺の方に四発放たれているようにも見えた。それから身を守るにも、俺には三発が限界だった。
「魔導剣流 獅子連切三撃」
少し重なって見える四発、前から三つ目までは糸も容易く消えた。しかし、最後の一発は迎え撃とうとしても、熱気のせいで魔導具をうまく握れない。
『君が、希望だ。・・・永和』
「・・・永和」
後ろの日向の声に、俺の知らない声が重なる。その瞬間、頭に謎の景色が錬成された。目の前が黄色く輝く。そして向こう側の景色が見えた後、暗闇に包まれる。
「雷魔法 雷帝の大楯」
目の前に頭の中で錬成された魔法が最後の一撃を食い止める。無意識で発せられた魔法は、使ったこともないはずの帝王魔法だったが、日頃使っていた魔力での防御よりも楽だった。しかし、魔法の発動をきっかけで俺の体に異変が起きる。
「ア"ア"ア"ア"!」
身体中に熱や激痛が走り回る。意識が朦朧として、体内の魔力を放出しきれないといけない予感がする。
「「永和ぁ!」」
二人の俺を呼ぶ声が耳に聞こえるけど、それに反応できるほどの声を発することができなくなっていた。全身にまで広がっていた激痛に反抗できず、うずくまっていることが今の俺にできる数少ない行動だった。あの時見た景色と同じで、今の俺の見る景色は暗闇に包まれていた。
それでも分かる。俺は負けた。
頭の中で、俺はどこか昔の自分を俯瞰しているようだった。小学低学年、他の男子と一緒にいろんな魔法を使い続けていた。幼かったせいでもあって、すぐに魔力切れを起こしていた。
『ハァ、ハァ・・・』
『永和。もう限界かよ、もっと頑張れよ』
最近は会っていない男友達に言われた言葉に、なんとなく羞恥心を感じていた。大丈夫だと、目の前の自分に告げてあげたい。いつの間にか、そんなことを言われることはなくなるぞ、と。しかし、魔力がかなり増えたからではないが。
『・・・大丈夫だよ。永和にはあんな奴らには負けないよ』
『なんで負けないんだよ』
「誰だよ、お前は・・・」
幼い俺の前に腰を下ろしている少女、その正体は分からなかった。鼻より上は、黒い影でよく見えていない。今の俺の方が、少女よりも視線が上にあるはずなのに、それに辺りに影を作るようなものは見えないのに。
『永和には、他の人にはない適応力があるじゃん』
「『適応力?』」
『そう!適応力』
少女はそう言って立ち上がり、姿がだんだんと薄くなっていった。俺がその子の手を取ろうとして前に走るけど、捕まえる直前に少女の姿は完全に消え去ってしまった。
「君は、誰なんだ」
『じゃあ、頑張るよ。ユウ・・・』
少年は、少女の名前を呼んで消えていった。
「誰だよ。ユウって・・・」
目の前の景色が何もない白い世界に変わると、ついこの前の青年が出てきた。
『君、何か忘れているようだね。・・・思い出す覚悟は出来たかい?』
いつぶりか分からない久しぶりの魔法は、雷属性の帝王魔法。俺はそんな魔法を使えた覚えもなければ、そんな魔法の存在すら知らなかった。それなのに、どうしてあんなに強力な魔法を使えたのだろう。
「まだ、だと思います。俺は、幸平みたいに強力な魔法を使う勇気もないし、日向みたいに自分のダメなところと真っ向からぶつかる勇気も持ってない。聡みたいに、誰かと一緒にやろうって考えも持つこともできない。俺には、いろんなものが欠けている。
それなのに、自分がこうなったきっかけとされている過去のことなんて、知ることは、きっと出来ないです」
俺は、俺の記憶の中の彼に向かってそう告げた。それが、自分の本音であって願っている印象だ。その言葉に、嘘偽りは一切存在しない。
『大丈夫、君には僕らがいる。必ず、君が過ごしやすいと思える世界を作り出してみせるよ。だから、安心して待っててくれ。その時まで』
その言葉は、ヤヨイと言っていた青年の声だった。両親ではなく、目の前の彼の残像の声だった。彼からそんな言葉は聞いた覚えがない。この時間は一体なんなんだ。眠っているか死んでいる俺の記憶の中のことじゃないのだろうか。死に際に見える走馬灯にしては、断片的だし短すぎる。
『だから、彼に君を守らせるよ。きっとこれから君の役に立つはずだ』
そう言って彼は姿を消した。
目を覚ます。視界の先は、白い天井のようなもの。
「ここは・・・」
「やっと目が覚めたか・・・」
横には有名な幻の生物が、俺の起床に合わせて目を覚ましたように見えた。その姿は、亀のような甲羅だが、尻尾から蛇が出てきた。
「別に寝ててもいいんじゃないか?どうせ見えてないだろ」
最初は、甲羅から出てきた竜のような頭がしゃべっていたが、次は尻尾が喋り出した。俺は今の状況に頭の整理が追いつかず、反対側の空を見上げる。
「まあな。でも俺たちはこいつを守らなくちゃいけないからな」
「なあ、今更で悪いが見えてるぞ?」
「なっ?」「ふぇ?」
「変な声出すなよ。それより、お前・・・・・・たち?は何者なんだ?」
俺の質問のせいで彼ら?も自分たちのことが本当に見えているのだと、理解したように見えた。
「こいつぁ、マジで俺たちのこと見えてるよ」
「だな、カメ。自己紹介しとくか」
そう二体で会話した後、俺に対して自己紹介をしだした。
「俺はヘビ、こいつはカメだ。俺たちのことはどう考えてもらっても構わない。ただ、俺たちは人間に『玄武』って呼ばれてる」
やっぱり、中国とかで有名そうな幻獣だった。
「・・・・・・俺は『江神 永和』です」
「あの陰陽師には俺たちの気配すら感じられなかったのに、お前はすごいんだな」
カメの視線の先には、堂々とした佇まいでカメラと話している陰陽魔導師『土御門 晴信』がいた。
陰陽魔導師とは、常人では認識できない魔物と対峙する数少ない魔導師のこと、だったはず。なのに、彼にこいつが認識されなかった?どういうことだ。
「そりゃそうだろ、あいつの霊翠眼は濁ってる」
「レイスイガン?」
ヘビから出た単語は、聞いたこともなかった。
「確かに、ってかこいつの霊翠眼、片目だけでもかなり澄んでるな」
「は?・・・・・・は!?」
俺はカメが自分のこと言っているのだと分かった時、反対側にある窓で透けた自分の姿を確認する。その姿はほとんど変わらないが、俺の目が翠色に光っていた。
「それが霊翠眼だ。俺たち式神や幽魔を見るのには、その色が出なくてもその力が必要になる」
その変わった俺の目は、テレビの中の彼より濃く、綺麗な翡翠色だった。
「ちょ、ちょっと待て!」
俺は頭の回転が追いつかなかった。頭を抱え、自分なりに試験以降の記憶をかき集める。しかし、妨害するように扉前から大量の足音が聞こえる。
「示唆の少年が目を覚ましたみたいだ!」「早く、担当の先生を!」
医者が患者を診る時、最初は目を見るのはおおよそ予想が着く。
「今はまずい!」
扉を開けられないように魔力で、圧力をかける。
「さすが、と言うべきか」
理性をほとんど失っている俺は、扉に圧をかけながら頭を抱えて暴走しそうになる。
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