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響け!魂のエイトビート! 《挿し絵あり》
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草原の向こうで異形がこちらに気づき、唸りながら迫ってくる。
四つ足。岩のように硬い胴体。背中には骨の突起が無数に伸びている。
その重さで地面がズン、ズンと震える。
「うっ……!」
シュンは立ち止まり、スティックを握り直す。
ユウナは空中で小さく腕を組む。
「まずは見えない拍の流れを感じて
暴れるモンスターも、それに反応しているのよ」
シュンは深呼吸して集中する。
(……ドラムを……)
思った瞬間、足元にドラムセットがふわりと出現。
スネア、タム、シンバル、バスドラ。
触ると、重さも感触もイメージ通り。
「おおっ……イメージ通りのドラムが出た!」
ユウナは小さく笑った。
「この世界では、あなたの表現したい『拍』のイメージが現実になるのよ」
シュンは椅子に座り、スティックを握り直す。
(よし……行くぜっ魂のエイトビート!)
右手をハイハットに、左手をスネアに、右足でバスドラを踏む。
ドンタンドドタン!ドンタンドドタン!!
身体とドラム、そして世界の拍が完全に同期した瞬間――
見える。音の羅列が空気の層になって形作られている。
気づけば周りはシュンの作ったリズムで包まれていた。
異形の動きが止まった。
崩れ落ちた体は少しずつ縮み始め、丸まって小さくなってゆく。
岩の硬さも、骨の突起も消え、つぶらな瞳と小さな手足が現れた。
――なんだ、この愛らしさは。
ユウナがふわりと近づく。
「ほらね、これが拍の調整の効果よ
倒したわけじゃない 暴走した拍を整えて、元の形に戻しただけ」
シュンはスティックを握りしめながら、目を丸くする。
「……かわいい……でも、これでいいのか?」
ユウナは小首を傾げて、ふわっと浮かぶ。
「大丈夫 拍が整うと、モンスターは本来の姿に戻るの
力任せに叩くと破壊になってしまうけど、リズムで整えれば、怪我させずに安全に“救える”の」
シュンはそっと手を差し伸べる。
小型化したモンスターは、ぴょこんと跳ねて地面に着地した。
まだ少し拍が狂っているのか、頭を傾げたり、しっぽを振ったりしている。
「なるほど……倒すんじゃなくて、整えるんだ……」
シュンは深く頷き、次の動きを考えた。
ユウナは少し誇らしげに微笑む。
「フォームが美しく正確なら、あなたの能力はもっと伸びるわ
この世界での“ドラム”は、暴れる拍を整え、命を守るための力なのよ」
小型モンスターは、拍が完全に安定すると、さらに可愛らしい表情でシュンを見上げた。
シュンは胸が熱くなるのを感じた。
「……やばい、ちょっと楽しいかも」
遠くで、まだ大きな振動が響く。
次の異形が、うねりながらこちらに迫ってきた。
シュンは再びスティックを握る。
(よおし、次も……魂のエイトビートで整えてやる……!)
※補足
エイトビートとは8分音符を主体に構成されるリズムのこと。
日本の軽音部の高校生たちはだいたいできます。
四つ足。岩のように硬い胴体。背中には骨の突起が無数に伸びている。
その重さで地面がズン、ズンと震える。
「うっ……!」
シュンは立ち止まり、スティックを握り直す。
ユウナは空中で小さく腕を組む。
「まずは見えない拍の流れを感じて
暴れるモンスターも、それに反応しているのよ」
シュンは深呼吸して集中する。
(……ドラムを……)
思った瞬間、足元にドラムセットがふわりと出現。
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触ると、重さも感触もイメージ通り。
「おおっ……イメージ通りのドラムが出た!」
ユウナは小さく笑った。
「この世界では、あなたの表現したい『拍』のイメージが現実になるのよ」
シュンは椅子に座り、スティックを握り直す。
(よし……行くぜっ魂のエイトビート!)
右手をハイハットに、左手をスネアに、右足でバスドラを踏む。
ドンタンドドタン!ドンタンドドタン!!
身体とドラム、そして世界の拍が完全に同期した瞬間――
見える。音の羅列が空気の層になって形作られている。
気づけば周りはシュンの作ったリズムで包まれていた。
異形の動きが止まった。
崩れ落ちた体は少しずつ縮み始め、丸まって小さくなってゆく。
岩の硬さも、骨の突起も消え、つぶらな瞳と小さな手足が現れた。
――なんだ、この愛らしさは。
ユウナがふわりと近づく。
「ほらね、これが拍の調整の効果よ
倒したわけじゃない 暴走した拍を整えて、元の形に戻しただけ」
シュンはスティックを握りしめながら、目を丸くする。
「……かわいい……でも、これでいいのか?」
ユウナは小首を傾げて、ふわっと浮かぶ。
「大丈夫 拍が整うと、モンスターは本来の姿に戻るの
力任せに叩くと破壊になってしまうけど、リズムで整えれば、怪我させずに安全に“救える”の」
シュンはそっと手を差し伸べる。
小型化したモンスターは、ぴょこんと跳ねて地面に着地した。
まだ少し拍が狂っているのか、頭を傾げたり、しっぽを振ったりしている。
「なるほど……倒すんじゃなくて、整えるんだ……」
シュンは深く頷き、次の動きを考えた。
ユウナは少し誇らしげに微笑む。
「フォームが美しく正確なら、あなたの能力はもっと伸びるわ
この世界での“ドラム”は、暴れる拍を整え、命を守るための力なのよ」
小型モンスターは、拍が完全に安定すると、さらに可愛らしい表情でシュンを見上げた。
シュンは胸が熱くなるのを感じた。
「……やばい、ちょっと楽しいかも」
遠くで、まだ大きな振動が響く。
次の異形が、うねりながらこちらに迫ってきた。
シュンは再びスティックを握る。
(よおし、次も……魂のエイトビートで整えてやる……!)
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日本の軽音部の高校生たちはだいたいできます。
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