借金3000万、家なし家族なしロクデナシ。それでも私が生きる理由。

巻島 るい

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9. 自殺

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人は、4歳から自殺を考えるらしい。

私が初めて自分で人生を終わらせようとしたのは6歳だった。

気づいたら私は台所に立っていて、自分の胸に包丁を向けていた。

今思えば首吊りとかもっと方法はあったはずだが、当時の私にそんな知識は無かった。

死にたいというよりも、もう生きていたくないという感情の方が正しかったのかもしれない。

たった6年しか生きていないのに人生に疲れ果てていた。

今でも、「あの時死んでいてくれていたら良かったのに。」と思ってしまう。

とはいえ、そう簡単に死ねるほどの勇気もなかった。

それが、とてつもなく悔しかった。


そして、それからも容赦なく地獄のような人生は続いた。







小学生になり、私は兄と同じ学校に通っていた。

そこで私には「あや」という友達ができた。

あやも似たような家庭環境で過ごしていて、初めて、自分は一人じゃなかったのだと思えた。

帰りたくない私たちは学校が終わってからも陽が落ちるまで近くの公園で時間を潰していた。

スマホもゲームも持っていなかった私たちは、ずっと未来の話をしていた。

「中学卒業したら家出して一緒にルームシェアしようよ」

どちらが言い出したかは思い出せないが、現実から目を逸らして自由な未来に深く憧れや期待をもっていた。



ただ、家に帰ると現実が押し寄せてくる。



風呂場で手首を切って倒れている母親。
酒の匂いがひどく、匂いだけで酔いそうだった。

しばらく、私はそれを眺めていた。

「このまま見なかったことにしたらどうなるんだろう。」

そんな事を考えていると兄が帰ってきた。

兄は急いで母親を風呂場の床に寝かせ、救急車と父に電話をかけた。

私はずっとそこから動けなかった。

ーーああ、そうか、私だけか。
    兄も、この人の味方なのか。

そんなどうでもいい事をかんがえていた。

2人で見なかったことにしてくれない。
兄は、現実と母親を守った。

どうして、私だけなんだろう。

鬱病だからという理由で守ってもらえる母親が心底憎かった。

私もしんどい、母みたいに酒に頼ってそのまま命を落とせるならとっくに落としてる。

それなのに、毎回兄や父に守ってもらって、私の気持ちはみんな見ないふりをする。

もうそこからはどうでもよかった。














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