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或ル邂逅*
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※或ル開講から数日後の話。
卑猥な表現含みます。
「むぅー……」
博士にセックス禁止と自分から言ってしまったものの、実際のところ以前はほぼ毎日やらかしていたので、いざしないとなると何か物足りない。寝付きも悪いし、自分から言ったから今更「ヤりたいのでヤってください」とも言えない、むしろ言いたくない。
いわゆる欲求不満である。こんなこと博士にバレたら調子に乗るに決まってる。いやむしろ「國弘くんって意外にエッチなんだねーそんなに僕のコレが欲しかったのかァ」とか言い出すに決まってる。それは単純にうざいし僕のなけなしのプライドが崩れていくような気さえする。ちくしょう。そもそも博士が隠し事するからいけないんだ。僕は悪くない。何で僕が悩まなきゃいけないんだ。
はあとため息を吐いてベッドの上をごろごろと転がる。普段はこの時間、博士の部屋で行為してるんだろうなって考えると何か虚しい。そんな思いに浸り、悶々としているといきなり自室の扉が開いた。
「國弘くんっやっぱ我慢できないセックス!」
「はぁ?」
「セックスしよう!抜いても抜き足りないし抜けない!」
「早速下劣です!僕もう寝るんですから出てってください!」
「うぅー……國弘くんはしたくないの?」
「べっ別に間に合ってますっそもそも博士がいけないんですよ!」
「……ふーん…………本当に間に合ってるの、?」
博士がいかにも眉尻を下げてしょぼくれた顔をするから、少し追い払うのを躊躇ってしまう。いやいや、彼はそうやって僕の弱味(?)を突いて、隙あらば行為に持ち込む気だ。それだけは避けたい。
「……博士が教えてくれたらいいだけなのに」
「…………分かったよ……、今日は大人しく帰るもん……」
「いや帰ってくださいよ」
どうにかこうにか博士を追い払い、またベッドの上でごろごろと転がった。やっぱり、せめて抜いて貰えばよかったかな、なんて思ったが高確率で行為に持ち込まれる。でもモヤモヤとしてどうにも寝付けない。もしかして、彼よりも僕の方がヤりたくてしょうがないのでは?なんて考え始めてまた悶々としてしまう。
仕方ない、ホットミルクでも飲もうかな。ハーブミルクティもいいかな、そんなことを思いながら、僕は身体を起こしてキッチンへと向かった。
†
「……んー……そうだな、牛乳牛乳……っと」
僕は冷蔵庫を開けて、パックの牛乳を取り出す。小さめの片手鍋にそれを注ぎ込んだ。
「どれくらい……博士もいるかな?だったら……」
ぼんやりと牛乳を注いでいたら、いつの間にかどばどばと鍋から溢れ返っていた。牛乳にまみれた台を慌てて布巾で拭き取った。鍋を伝う牛乳が、あの白濁を彷彿とさせて思わず目を逸らしていた。
「…………どんだけ飢えてんだよ、僕……」
鍋に大量に入った牛乳をどうしようか考えて、とりあえず別の容器に移し変えることにした。ある程度移し変えたところで牛乳に火をかけた。
「勿体ないなー……これどうしよう、」
容器にたっぷりと入った牛乳をじっと眺めて使い道を考えるが、牛乳があれ(白くてどろっとしたあれ)にしか見えなくて、自分がよっぽど飢えてるのか眠いかのどちらかだなということしか考えられなくなった。こうなったのも全部博士のせいだ。随分温まったであろう牛乳に砂糖を少しだけ加えて、軽く混ぜてからマグカップに注いだ。博士はまだ寝てなさそうなので彼の分も用意しておいた。
「…………あんまり入りたくないけど、持っていこ……」
†
「博士、……あれ?いない」
博士の部屋の扉をノックしても反応がなく、寝てるのかと思って扉をそっと開けたら部屋の主がいなかった。トイレでも行ったのかと思って、自室へと足を進めて扉を開いたらなんと。
「……博士、何でここに」
何故か、博士が床によく分からない謎の棒を大量に立てて並べていた。何してんだこの人。あと何だその変な形と色した棒(×10)は。更に何持ってんだよ。本当に意味が分からないこの人。
「え、えーと、あの、ボウリングしてた!ほら見てころころー!」
「明らかに転がってないじゃないですか!じゃなくて!何ですかこの変な形の棒は!」
「えーと……ボウリングのピンだよ!」
「絶対違うだろ!……いや違うそうじゃない!何で博士僕の部屋にいるんですか!帰れ!ホットミルクあげるから帰れ!」
「何だよ國弘くん人を子ども扱いして!酷い!でも帰らなーい!」
「うっぜえええ!帰れ!」
「……じゃあ帰るよ……ホットミルク貰ったし……」
「この変な形の棒も持って帰ってください」
「それ國弘くん使っていいよ!ぐっなーい!」
「ぐっなーい!じゃない!持って帰れ!」
博士は何やら謎の棒(×10)を置いて去っていった。一体何のつもりなのか。本当に意味が分からない。しかも10本も。これで何をしろと。
「はぁ……」
盛大に溜め息を吐いて、ベッドの上に座ってそのままホットミルクを啜る。ふんわりと甘さと温かさが口に拡がった。
ぼんやりと綺麗に正三角形状に並べられた謎の棒(×10)を眺める。そのうちの一本に何か違和感を感じて手に取った。直径大体4~5センチくらいだが、かなりどっしりとしたものである。それはよく見ると、あの、ナニ(博士にも僕にもついてるあの例のアレ)に見えて思わず口から牛乳を噴きそうになった。ちょっと待て。これはいわゆる"大人の玩具"ってヤツではないか。博士は何てモノを僕の部屋に置いていったんだ(しかも10本も)。しかも使えって、欲求不満が明らかにバレているではないか。
でも本当に欲求不満で、博士が部屋にいたとき一瞬だけ期待してしまっていた。もしかして、そう思ったがやはり違ってて(自業自得だけど)、しかしその代わりにこんなものを置いていって、一体何のつもりだ。と思ったが、これを使ってみたい気持ちも十分にあって。
僕は先程手に取ったモノをゆっくりと口に含んで、じっとりと自らの唾液で濡らしていったのだ。
「……ぼく、何してんだろ……」
唾液でぬらぬらと光るそれを見て、少しだけ目頭が熱くなる。こんなもの舐めることで悦に浸っていた自分への羞恥と、待ちに待った快楽が得られることの期待の二つが交錯していた。
僕は下着を下ろして、既に待ちわびていたかのように勃ち上がる自身のモノから溢れる先走りが濡らす秘孔へと指を滑らせた。博士がするように一本、また一本と指を増やして孔を解した。指を引き抜いて、先程のモノを孔に押し当てる。博士はいつもこういうときは激しく口づけて、たまに胸をいじってくる。さすがに口づけは不可能なので、シャツを捲って胸に指を滑らせ、赤く膨らむ小さなしこりをきゅううと摘まんでみる。博士がするほど気持ちよくはないが、力が抜けて一気に奥まで進んだ。それだけでも十分に気持ちよくて、身体を起こすことができない。
満足感に浸りながら、勃起して先走りを更に垂らすそれを手で揉みしだく。涙を溢しながら、せり上がる快楽に耐えきれず声を上げて達してしまった。
「あ……ぁ、はぁ、あ……足りない……」
絶頂を迎えた直後、いつもは僕はぐったりとしてベッドに身を委ねているが博士はお構いなしに自分がイくまで腰を揺らしてくる。その感覚に慣れてしまったせいで、何もないのが尚更虚しく感じてしまう。棒をゆっくりと引き抜こうとしたが、全く抜けない。無理矢理引き抜く訳にもいかず、しかしそのままにする訳にもいかない。
情けない話だが、博士に抜いてもらうしかない。いやでもこのままじゃ、セックスに……なんて言ってる暇はない。
僕はズボンとシャツを整えて、隣の博士の部屋まで足を引き摺りながら向かった。
卑猥な表現含みます。
「むぅー……」
博士にセックス禁止と自分から言ってしまったものの、実際のところ以前はほぼ毎日やらかしていたので、いざしないとなると何か物足りない。寝付きも悪いし、自分から言ったから今更「ヤりたいのでヤってください」とも言えない、むしろ言いたくない。
いわゆる欲求不満である。こんなこと博士にバレたら調子に乗るに決まってる。いやむしろ「國弘くんって意外にエッチなんだねーそんなに僕のコレが欲しかったのかァ」とか言い出すに決まってる。それは単純にうざいし僕のなけなしのプライドが崩れていくような気さえする。ちくしょう。そもそも博士が隠し事するからいけないんだ。僕は悪くない。何で僕が悩まなきゃいけないんだ。
はあとため息を吐いてベッドの上をごろごろと転がる。普段はこの時間、博士の部屋で行為してるんだろうなって考えると何か虚しい。そんな思いに浸り、悶々としているといきなり自室の扉が開いた。
「國弘くんっやっぱ我慢できないセックス!」
「はぁ?」
「セックスしよう!抜いても抜き足りないし抜けない!」
「早速下劣です!僕もう寝るんですから出てってください!」
「うぅー……國弘くんはしたくないの?」
「べっ別に間に合ってますっそもそも博士がいけないんですよ!」
「……ふーん…………本当に間に合ってるの、?」
博士がいかにも眉尻を下げてしょぼくれた顔をするから、少し追い払うのを躊躇ってしまう。いやいや、彼はそうやって僕の弱味(?)を突いて、隙あらば行為に持ち込む気だ。それだけは避けたい。
「……博士が教えてくれたらいいだけなのに」
「…………分かったよ……、今日は大人しく帰るもん……」
「いや帰ってくださいよ」
どうにかこうにか博士を追い払い、またベッドの上でごろごろと転がった。やっぱり、せめて抜いて貰えばよかったかな、なんて思ったが高確率で行為に持ち込まれる。でもモヤモヤとしてどうにも寝付けない。もしかして、彼よりも僕の方がヤりたくてしょうがないのでは?なんて考え始めてまた悶々としてしまう。
仕方ない、ホットミルクでも飲もうかな。ハーブミルクティもいいかな、そんなことを思いながら、僕は身体を起こしてキッチンへと向かった。
†
「……んー……そうだな、牛乳牛乳……っと」
僕は冷蔵庫を開けて、パックの牛乳を取り出す。小さめの片手鍋にそれを注ぎ込んだ。
「どれくらい……博士もいるかな?だったら……」
ぼんやりと牛乳を注いでいたら、いつの間にかどばどばと鍋から溢れ返っていた。牛乳にまみれた台を慌てて布巾で拭き取った。鍋を伝う牛乳が、あの白濁を彷彿とさせて思わず目を逸らしていた。
「…………どんだけ飢えてんだよ、僕……」
鍋に大量に入った牛乳をどうしようか考えて、とりあえず別の容器に移し変えることにした。ある程度移し変えたところで牛乳に火をかけた。
「勿体ないなー……これどうしよう、」
容器にたっぷりと入った牛乳をじっと眺めて使い道を考えるが、牛乳があれ(白くてどろっとしたあれ)にしか見えなくて、自分がよっぽど飢えてるのか眠いかのどちらかだなということしか考えられなくなった。こうなったのも全部博士のせいだ。随分温まったであろう牛乳に砂糖を少しだけ加えて、軽く混ぜてからマグカップに注いだ。博士はまだ寝てなさそうなので彼の分も用意しておいた。
「…………あんまり入りたくないけど、持っていこ……」
†
「博士、……あれ?いない」
博士の部屋の扉をノックしても反応がなく、寝てるのかと思って扉をそっと開けたら部屋の主がいなかった。トイレでも行ったのかと思って、自室へと足を進めて扉を開いたらなんと。
「……博士、何でここに」
何故か、博士が床によく分からない謎の棒を大量に立てて並べていた。何してんだこの人。あと何だその変な形と色した棒(×10)は。更に何持ってんだよ。本当に意味が分からないこの人。
「え、えーと、あの、ボウリングしてた!ほら見てころころー!」
「明らかに転がってないじゃないですか!じゃなくて!何ですかこの変な形の棒は!」
「えーと……ボウリングのピンだよ!」
「絶対違うだろ!……いや違うそうじゃない!何で博士僕の部屋にいるんですか!帰れ!ホットミルクあげるから帰れ!」
「何だよ國弘くん人を子ども扱いして!酷い!でも帰らなーい!」
「うっぜえええ!帰れ!」
「……じゃあ帰るよ……ホットミルク貰ったし……」
「この変な形の棒も持って帰ってください」
「それ國弘くん使っていいよ!ぐっなーい!」
「ぐっなーい!じゃない!持って帰れ!」
博士は何やら謎の棒(×10)を置いて去っていった。一体何のつもりなのか。本当に意味が分からない。しかも10本も。これで何をしろと。
「はぁ……」
盛大に溜め息を吐いて、ベッドの上に座ってそのままホットミルクを啜る。ふんわりと甘さと温かさが口に拡がった。
ぼんやりと綺麗に正三角形状に並べられた謎の棒(×10)を眺める。そのうちの一本に何か違和感を感じて手に取った。直径大体4~5センチくらいだが、かなりどっしりとしたものである。それはよく見ると、あの、ナニ(博士にも僕にもついてるあの例のアレ)に見えて思わず口から牛乳を噴きそうになった。ちょっと待て。これはいわゆる"大人の玩具"ってヤツではないか。博士は何てモノを僕の部屋に置いていったんだ(しかも10本も)。しかも使えって、欲求不満が明らかにバレているではないか。
でも本当に欲求不満で、博士が部屋にいたとき一瞬だけ期待してしまっていた。もしかして、そう思ったがやはり違ってて(自業自得だけど)、しかしその代わりにこんなものを置いていって、一体何のつもりだ。と思ったが、これを使ってみたい気持ちも十分にあって。
僕は先程手に取ったモノをゆっくりと口に含んで、じっとりと自らの唾液で濡らしていったのだ。
「……ぼく、何してんだろ……」
唾液でぬらぬらと光るそれを見て、少しだけ目頭が熱くなる。こんなもの舐めることで悦に浸っていた自分への羞恥と、待ちに待った快楽が得られることの期待の二つが交錯していた。
僕は下着を下ろして、既に待ちわびていたかのように勃ち上がる自身のモノから溢れる先走りが濡らす秘孔へと指を滑らせた。博士がするように一本、また一本と指を増やして孔を解した。指を引き抜いて、先程のモノを孔に押し当てる。博士はいつもこういうときは激しく口づけて、たまに胸をいじってくる。さすがに口づけは不可能なので、シャツを捲って胸に指を滑らせ、赤く膨らむ小さなしこりをきゅううと摘まんでみる。博士がするほど気持ちよくはないが、力が抜けて一気に奥まで進んだ。それだけでも十分に気持ちよくて、身体を起こすことができない。
満足感に浸りながら、勃起して先走りを更に垂らすそれを手で揉みしだく。涙を溢しながら、せり上がる快楽に耐えきれず声を上げて達してしまった。
「あ……ぁ、はぁ、あ……足りない……」
絶頂を迎えた直後、いつもは僕はぐったりとしてベッドに身を委ねているが博士はお構いなしに自分がイくまで腰を揺らしてくる。その感覚に慣れてしまったせいで、何もないのが尚更虚しく感じてしまう。棒をゆっくりと引き抜こうとしたが、全く抜けない。無理矢理引き抜く訳にもいかず、しかしそのままにする訳にもいかない。
情けない話だが、博士に抜いてもらうしかない。いやでもこのままじゃ、セックスに……なんて言ってる暇はない。
僕はズボンとシャツを整えて、隣の博士の部屋まで足を引き摺りながら向かった。
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