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Fine 音は終わりを告げる 2

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それだけでも人に対してであれば十二分に脅威だってぇのに…
他にも、火薬を用いた閃光弾、直視したら失明するかもしれないほどのやつ。
他にも、弓矢の先が敵に突き刺さると敵の内部から爆発するように、鏃に術式が埋め込まれている
その他にも軍事利用してしまったら多くの命が失う程の危険な魔道具が山ほど用意されていた

これがあれば、人との争い何て無意味と言わんばかりに蹂躙できてしまうだろうね。

それもだよ?こんな危険な魔道具や道具達の管理の仕方が…
私だけが管理し使用の許可を出す権限を持っているのが私だけ!そんな風に取り決めている物かと思っていたら…全然違った、戦士達にはとっくの昔から共有されていて使用許可なんて必要なし!個々の判断で自由に使っていいってきたもんだ…

それなら、戦士達がドンドン使ってたりするから敵に対策されてるのでは?って思うかもしれないけどね、実は、戦士達が多用しなかったんだよね、その理由も勿論把握してる。

一個一個の値段がとても高いから

戦士達からすると迂闊に多様すると、使った人達へ個別に使用料金を請求されかねないから
戦士や騎士部隊の人達からすれば己の武器があればそれで充分だから、普段の巡回任務とかで用いたりはしていない、けれど、もしもに備えて緊急時に備えて持ち歩いている人もいる
なので、扱い方は意外と熟知している。

人に向けてしまうと危険ですまない殺戮兵器を惜しみなく投入する
勿論、街にある全てを持って行きはしない、私は先生の怖さを知っているから。
しっかりと防衛用は残してある

街の中に敵が侵入してくることを想定して各部署にもこういった魔道具が配備されている。
各建物に魔道具を保管している場所が用意されている辺り、今代の私は抜かりなく準備をしているし、街の人達も何処に何があるのか覚えている
皆が、街の構造を把握できているなんてすばらしい事だよね。
普段からそういった訓練をしていないと出来そうもないのに…今代の私は何れこういう日がくると想定して、訓練も滞りなくしてきたのだろう。

遊び惚けていると敵に油断させといて裏ではきっちりと動いている
今代の私は敵を欺く道化として最も輝いたんじゃないのってね、褒めてあげたくなる。

武器だけじゃない、防具にも拘りを感じる
鎧なども改良に改良を重ねられている。
私の時代よりもより強固に、より軽く、より動きやすくなっている、らしい。
こればっかりは今代の私の記憶が頼りなので、比べようがないが、そうらしい。
それに、私達には特製の戦闘服がある、これがある限り、致命傷は免れるはず。

「っとまぁ、こんなところである、あと30分もすれば全ての魔道具を運び終えて簡易的な仮拠点も設営が終わるのである」
ベテランさんの状況報告が終わり、次の確認をする。
他のメンバーのコンディションを確認しておかないと
「みんなは?」
「あたいの準備なんてよ、聞くまでもねぇよ」
「はい、私も万事抜かりなく」
「医療班代表、準備万端、医療設備や道具、全て運んでもらってるし、私の装備も完璧」
直ぐ近くにいたのか各々返事を返してくれる。
ただ一人を除いて
「ティーチャーのやつは吾輩の代わりに陣頭指揮をとっているのである、無論、あやつの準備も終わっているのである」
返事が無かった人は大忙し、でも、言伝においても抜かりなし。
彼も心に余裕がある証拠。

うん、だったら、何も問題なし
何時でも突撃できる

突撃し敵を燃やし尽くす、その手前になったとしても
あの時のように心の奥底から憎悪が膨れ上がることが無い
お陰で冷静に判断し行動できそう。

「我の事は聞かなくてもよいのか?指揮者よ」
朝日が反射して眩しい鎧を着た小難しい人が何か言ってくる
「君は、私についてくるだけでしょ?」
無視したいが、そういうわけにもいかない。
「っは、何を言う、この俺の輝きを見てわからぬか?」
胸を張って偉そうにしてる。
はぁ、わっかんないって…どうして王族ってやつは、そんな金色の鎧を着るの?
宰相のやつもさ後生大事に金色の鎧を屋敷に飾ってたし、何で?
『白き黄金の太陽、彼の力を宿しているであろう光り輝く黄金の鎧を身にまとうのが王族としての習わしだ』
…解説ありがとう旦那様、そういうのはさ、光ると獣に見つかるからさ、今回は避けてくれないのかな?目立つのは人との戦場で安全な場所だけにしてほしいかな?
っていうか、近衛騎士達みたいに青い色に統一しろよったく…
余りにも眩しい鎧につい
「金ってさ柔らかいけど、って…バカなこと言った忘れて」
悪態をついてしまいたくなるが、内容がどうも陳腐すぎたので途中で言うのを止める。
「っふ、察しが良いな。無論、上から金色になるように仕上げているだけだ、鎧としても一級品だぞ」
なら、仕上げてくんなよって言いたいけど、もう別にいいや。
いざとなったら光輝いてもらって、目立つだろうから囮になってもらおう。

どうせ、人型一体ですら勝てないだろうし
囮くらいにはなってくれるかな?なんてね、にしし。

「っふ、そうそう、お前はそういう邪悪な微笑みを浮かべている様がお前らしいぞ」
ポンっと肩に手を置いてくるけど、何だよ?馴れ馴れしいな?
それに…人の顔覗き込んでくるなよ、今日はお化粧とかしてないんだから。
「…赤くないな、憂いは無く月の輝きに満たされたか」
赤くない?…どっかでぶつけたっけ?っていうか、こいつが私の心配してくるなんて何考えてんだ?
気色悪いなぁ…
「訝しむでない、では、ここからはお前の仕事だ。太陽が輝いてばかりでは月が霞む、ではな」
優しく肩を叩いてから目の前で手甲を装着し離れて行く…そういえばあいつ、私の肩に触れる時、ちゃんと手甲を外してた。
・・・たまたまって言いたいけど、調子くるぅなぁ

あいつもこの戦いに何か感じてるのかな?
感じない方がおかしいか、それは流石に狂い過ぎだよね。

「それじゃ、各々、最後の調整にはいって、準備が出来次第、突入するから」
「応さ」
全員が持ち場に戻るかのように離れ、最後の点検を開始する。

これがさ、人と人との戦争みたいに両者顔を会せて開戦の合図を共にっていう形式美があるわけでもない。

この戦いが公平な形の戦争ではない、何でもありの殺し合いだからね。
尊厳?威信?騎士道?そんなもの何も関係ない、泥沼の殺し合いだからね…

相手がどんな策を講じているのか、わからない。
どんな手段を用いて此方を偵察し観察しているのかわからないからね
先生がたった一つの方法しか思い浮かばないわけがない。

そう、これが人同士の闘いで相手側が油断していてさ、此方側に偵察部隊を差し向けていないのであれば全員を鼓舞するように皆に激励を飛ばして心を昂らせるのが正解なんだけど

今回の作戦は奇襲
派手に騒ぐわけにもいかないってーの
騒ぐとしたら私達が離れてから
一応、そう言う魔道具も用意してある。
私の音声が保存されている魔道具を使って街に私が居るように見せかける策も用意してある

それに敵が気を取られて油断してくれた僥倖かな?
理想としては、出来る限り、敵に出会わないで一気に本丸へと全員で突撃するのが理想だもん。
私達の言葉には無いけれど、敢えて言うなら、電光石火
雷の光が如く速さで敵を火の海に落とす!!ってのが一番の理想。

だから、今から作戦を開始します!っていう、会場が湧きたつような開始の宣言はしない。
そもそも、そんなの必要ない、しなくても、皆…覚悟が決まっている。
彼らの動きや表情を見てれば嫌でも伝わってくる。
最後の日を…憂いなく過ごしたのだと。

一日…僅かな時間でも、彼らの為に用意して良かった。
全ての仕度が整い次第、昨日の夜にでも突撃するのが奇襲として正しいのかもしれないけれど

今回ばかりは、心の持ちようが大事
心が弱っていたら命を落とす

彼らにはフィアーなんて起こりえないけれども
覚悟が決まっていないのであれば、未練が足を引っ張る。
心の力を侮ってはいけない。

目の前で忙しそうにする皆の表情を目に焼き付けていると
「何かすることってある?」
やることが無い手持ち無沙汰な妹が声を掛けてくる。
「ううん、何も、私達の準備や仕度はもう終わってる」
「うん」
目の前にいる人達が動いているのに何もしていないのが落ち着かないのか団長はずっとソワソワと周囲を見回したりと忙しなく視線を彷徨わせている
「大丈夫、何時もみたいにどっしり構えていなよ、死の大地にいるときみたいに殺気を溢れさせるくらいで」
この子は長い時間、外勤務に放り出すとびっくりするぐらい不機嫌になる。
今みたいに温和な雰囲気なんてゼロ、殺意と殺気と苛立ちを全身からあふれ出してしまっている。
本人はそんなつもりは無いらしいが、その時に下手なことを言うと、あの怪力で殴られる。
でも、今回はそれぐらい手が早い方がいい、敵に容赦情け何ていらないってね。
「む…そう、だけどぉ、昔からの癖で、ここに長い間いるときと外に長い間いるときだと」
「殺気が溢れ出ちゃうんでしょ?殺気っというよりも」
苛立ちだよね?っとはいわない。
こればっかりは仕方がない、死の大地に長くいるだけで、ストレスが凄いからね。

周囲には私達を殺す事だけを考えている獣が走り回ってんだもん、耳をすませば足音が聞こえる、何なら鼻息すら聞こえてきそうだからね。
誰かを守り治療に専念したいって言うのに、周囲が敵だらけなんて気が気じゃないよね、いくら、防衛策を施しているとしてたと、してもね。

そういうわけで、外の勤務から帰ってきた直後の団長は何時だってご機嫌斜め。
迂闊なことを言うと危ないんだぜ?おれぁ、切れたナイフだぜぇ?なんてね、にしし。

意識を切り替えようとしているのか目を瞑って何度も深呼吸を繰り返している団長を眺めていると
「あの~姫様、私は」
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