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Dead End 6Ⅵ6の■■(1)
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かみは いない この世に 神は…いない!!!俺の願いを踏みにじる愚物しかこの世界にはいない!!
湧き上がる衝動を抑えることが俺には出来ない、全力で目の前にある木箱に拳を叩きこむ、凄い音と共に木箱に穴が開く、その衝撃はすさまじく肉は裂け白き骨が見えるほどだった…
殴りつけた拳から白い骨が見えているが痛みなぞ、感じぬ!…痛みによって少しでもいいので今の感情を紛らわしたかったがそれすら叶わず!!神の捧げた修練が俺から全てを奪っていった!!
今までの人生、その全てを捧げるように寄り添って生きた、その歴史全てから嘲笑うかのように裏切られたことによる湧き上がる怒り…その怒りによって我が身も焦がし、心を狂気へと誘おうとする程の衝動、自分自身ではなくなるような感覚、気が狂いそうになるのを抑えつけるため、もしくは、己を見失わないために感情をぶつける為に暴力を振るおうとするが、木箱は既に形を為していない程にボロボロになってしまている…
湧き上がる感情を少しでも発散しないと心が持たない!!
眼球を動かして、壊しても問題ないモノが無いか探すが…怒りの衝動をぶつけたくてもぶつけれるものが近くにない。
あるじゃないか、壊しても良いものなんてな、愚かで愚鈍で愚を極めし楽観的な誰かに縋るしか能のない能無しがな!あたまを頭をなんども、何度もかきむしる
頭皮が裂けたのか血が流れてくるが痛みは感じない…搔きむしるだけじゃ、抑えきれない!!
衝動のままに地面を殴り続ける!殴りすぎて両手から血が滲み出ている、骨も見えているが痛みは感じない…痛みが、痛みが欲しい!!
人体の急所である頭であれば、痛みを感じるはずだと、何度も何度も壁に向かって頭をぶつけても…痛みを感じることはなかった
唯一、狂いそうになるなか、感じるのは自分自身を壊したいという衝動へと変化していく。
この様な状況を許してしまった愚かな自分をぐちゃぐちゃにしてしまいたくなる、悲劇を何処かで望んでしまっていうのかと問い詰めたくなるほどの愚かな自分の頭を今すぐ叩き割りたくなる。
この悲劇を惨劇を…俺が最も恐れていた考えたくない悲劇。敵からしたら絶好なる機会、俺たちからすれば一番恐れていた隙を与えてしまった。
油断していた己が憎い、この状況を欠片も想像していなかった先が見えない愚かなる考えることも出来ない肉塊が憎い、守らないといけない大切な存在を守れなかった自分を許せない、許すことが出来ない!!!!
直視したくない事象を避けるように視線を動かすと視線の中に愚かな肉塊が目に留まる。
俺の直ぐ近くには、この状況を理解できずに呆然と地面を眺め続ける愚かな存在が佇んでいる。
その姿を見て更に怒りが増幅させられてしまう
こいつも!お前も!俺も!!!守るべき力を持ちえていながら守れなかった救いようのない愚物!!
どうして、どう、して…こうなる可能性を考慮できなかった!考えなかった!どう、し、て…なんで、なぜ!!
彷徨う視線が惨劇の方へと一瞬だけ向けてしまい、その一瞬だけで惨劇をその目に焼き付けてしまう、二度と忘れられない絶望の映像をより深く魂に刻み込んでしまう。
二度と忘れることが出来ない世界を直視し魂に刻み込んだ瞬間、胃の中の全てを吐き出してしまう。
絶望が押し寄せてくるのと同時に、受け止め切れない世界が俺の心を狂わせるかの如く押し寄せ、俺の体はその衝撃に耐えきれなくなっているのか、今まで感じたことのない程の、頭痛が激しく襲ってくる…
吐きながらも心臓の音が鼓動するたびに痛みへと変換され、永遠と悲鳴をあげているのが聞こえる…待ち望んでいた痛みだというのに俺はこの痛みから逃げ出したくなってしまう。ありとあらゆる全ての絶望や苦しみが俺を責め立ててくる、視界が虚ろとなり、音が消え、世界が何もない白へと染まり俺の心を砕こうとする…
だめだ、だめだだまえめまだだめえだぁ…おごぇえ…くるう、くうるう、くっきぃぃおごぉぉぐぎぃい!!!
狂わないように勝機を保とうとする、少しでも逃げ道を作るために吐きながらも自然と縋るようにネックレスを握ってしまう…この様な台本を描いた神からもたらされた愚物だというのに、神であればこの惨劇をなかったことにできるのではないかと縋ってしまいたくなる、己の心の弱さに更に嫌悪感が沸き上がり今すぐにでも心臓を握りつぶしたくなる。
音を聞きつけたのか、侍女の方が惨劇を目にすると叫ぶ…愚劣なる存在に鎧を着た人物が何か話しかけている…このような状況で何を報告するのかと耳を澄ます
「裏は取れました、エンコウ・センア・イレブンの…」
このさんげきを えがいた やつの なまえが おれの みみを とおりぬけていった
その名前を、狂気を、この惨劇を描いた存在を知った、聞いた、
全ての苦しみは一点に集まる、復讐を、怨敵を、殺すべき存在を知った二人の男が狂気へと堕ちる、この苦しみをぶつける相手が誰であろうと許すわけにはいかない、人の身でそれが叶わぬのであれば、人の身なぞ捨てるが吉…
ひとりはすぐに怒りの雄たけびを天高く向かって咆哮する…
咆哮を終えた後は大きな声で独り言のような呪詛を吐き捨てていく。
「俺は、おれは、もう、もう無理だ、もう、教会だとか、王族だとか、そんな、そんな括り、いやちがうな、俺を縛り付ける鎖だ、そんなものなんてどうでもいい…お、おれの、俺の命を狙うのならま、まだしも、まもる、まもるべき、た、民を…彼女を穢すのは違うだろ!!!」
その呪詛を垂れ流している存在を焦点が合わない目でとらえる…
俺も同じで体から湧き上がる感情が抑えきれない、俺も愚劣なる弟と共に声を張り上げたい、怒りという感情に身を任せて全てを破壊したい
衝動が抑えきれなくなる寸前に呪詛を垂れ流している弟が此方に向かって人とは思えないれない顔で語り掛けてくる
「兄さん、俺、いくよ…もう、無理だ抑えきれない、全てを失っても良い、全てが無駄になっても良い、俺の積み上げてきたものが俺のせいで壊されても構わない、全てを無に帰しても人類が滅んでも、どうでもいい…こればっかりはもう、無理だよ」
直ぐ近くにいる愚劣なる弟の髪の色が真っ白に染まっていく
言葉の意味が俺には伝わってくる…俺も行こう俺もお前と同じだもう、全てがどうでもいい。
お前ほど武に関しては秀でていない足手まといになるであろう、自慢ではないが、そこらの騎士と比べても武という分野においては劣るだろう、だが、俺にはかみ…いや、悪魔の力がある。悪魔がこの事態を望んでいるのなら、この絶望が台本だというのであれば望み通り道化となって踊ってやるさ。
視線を薄くて透けてしまいそうな安い布一枚だけしか身にまとっていない愛する人がゴミのように破棄された状態をしっかりと、この惨状を生み出した相手に燃やしつくせない程の怒りをぶつける為に、この体に焼き付かせてる…この様な惨劇を俺は望んでいない、この様な悲劇を俺は望んでいない、この様な…
ギリっと音が耳に伝わってくる…歯を食いしばりすぎて歯にヒビが入るのではないかと錯覚を起こしそうなくらい、歯を食いしばりながら首にかけてあるネックレスを引きちぎり手の中には三角形のエンブレムを握りしめる…
もう熱すら感じないエンブレム、悪魔はこれを望んでいたのだろう、俺らが悲しみのどん底に誘われるのを悦にでも入りながら見ているのだろう!!!
手の中にある目玉は開いていない、熱も感じない…これにはもう何も宿っていない。
エンブレムに力を籠めるとエンブレムが砕けそうな音がする、そのまま力を魔力を込めていくと
【力を貸してやろうか?】
こえがきこえた いままで いのりを ささげつづけても きこえることが なかった かみの こえが
「兄さん、不思議なことがあるんだね、初めて聞く声だというのに何処か聞き覚えのある声が俺にも聞こえてきたよ…俺だけの力じゃ辿りつけない、貸し与えられる力がどの様な力なのか…考えるまでも無い、力が欲しい…力を貸してほしい!」
かみのこえが あいつにも とどいたのか ああ かんじるぞ おまえもまた われらと おなじく しんとに なったのだな
「今回は俺が行く、だから、それを俺に寄こせ」
ことばのままに エンブレム を どうしへ
「ありがとう、兄さん…うん、触れてみて感じる、この力は悪魔じゃないよ、俺たちの望みをかなえる神だ…」
弟がエンブレムを握りしめながら王城へと向かって歩こうとするが、守ることが出来なかった騎士という不愛想な肩書を背負ったゴミが体を広げて歩みを止めようとする
「なりませぬ!明確な殺意をもって王城に赴くなぞ、王子がしてよい行いではありません」俺には見える、神から力を授けられ超常なる存在へと至った弟を止めることはお前では出来ぬ。
全身を使って止めようとするが、お前では無理だ、悪魔へと転じた存在にお前如きただの人がとめれるわけがない
金属が凹むような打撃音が聞こえたと同時に、鎧を着た騎士は胴体に空洞を作り、為す術なく無様に倒れる
その屍を飛び越えるように天高く突きにも届きそうな程、人の身を捨てた白き獣が飛びあがり、白き獣が空を掛け王城へと飛んでいく…
白き輝く月夜のなか…世界を満たしている遍く全ての生物を悠久なる地獄から解放されたかのように白き獣が空をかける、地獄から解放された歓びのように、地獄を生み出した人物に怒りをぶつけるようにこの大地を振るわすほどの大きな、おおきな…心も体も聞いたものが震えるほどの咆哮を声にしてソラをカケル
白き獣が遠い遠い、視界では追いきれなくなる…その直後に王城からは歓喜にも聞こえる数多くの悲鳴が沸き上がる。その悲鳴は大きな大きな波となって城下町にまで響きわたる…その叫びは狂気となって王都を包み込んでいき、耳から恐怖が染み込んでいき恐怖に支配されるでしょう。
私の怒りも共に連れ去って行って欲しかったけれど、燃え続けている油が切れることのない焚火のように…世界を恐怖に包み込む音を聞いている場合ではないな、私も行かねば、この悲劇を描いたゴミを、糞を、汚物を処理しに行かねば、王族なぞ、全て滅んでしまえ、滅ぼしてしまえ!!!!!!!!
彼の者のように怒りの咆哮を上げようとした、世界に呪詛を撒き散らし絶望の果てに呪って死んでやろう
湧き上がる衝動を抑えることが俺には出来ない、全力で目の前にある木箱に拳を叩きこむ、凄い音と共に木箱に穴が開く、その衝撃はすさまじく肉は裂け白き骨が見えるほどだった…
殴りつけた拳から白い骨が見えているが痛みなぞ、感じぬ!…痛みによって少しでもいいので今の感情を紛らわしたかったがそれすら叶わず!!神の捧げた修練が俺から全てを奪っていった!!
今までの人生、その全てを捧げるように寄り添って生きた、その歴史全てから嘲笑うかのように裏切られたことによる湧き上がる怒り…その怒りによって我が身も焦がし、心を狂気へと誘おうとする程の衝動、自分自身ではなくなるような感覚、気が狂いそうになるのを抑えつけるため、もしくは、己を見失わないために感情をぶつける為に暴力を振るおうとするが、木箱は既に形を為していない程にボロボロになってしまている…
湧き上がる感情を少しでも発散しないと心が持たない!!
眼球を動かして、壊しても問題ないモノが無いか探すが…怒りの衝動をぶつけたくてもぶつけれるものが近くにない。
あるじゃないか、壊しても良いものなんてな、愚かで愚鈍で愚を極めし楽観的な誰かに縋るしか能のない能無しがな!あたまを頭をなんども、何度もかきむしる
頭皮が裂けたのか血が流れてくるが痛みは感じない…搔きむしるだけじゃ、抑えきれない!!
衝動のままに地面を殴り続ける!殴りすぎて両手から血が滲み出ている、骨も見えているが痛みは感じない…痛みが、痛みが欲しい!!
人体の急所である頭であれば、痛みを感じるはずだと、何度も何度も壁に向かって頭をぶつけても…痛みを感じることはなかった
唯一、狂いそうになるなか、感じるのは自分自身を壊したいという衝動へと変化していく。
この様な状況を許してしまった愚かな自分をぐちゃぐちゃにしてしまいたくなる、悲劇を何処かで望んでしまっていうのかと問い詰めたくなるほどの愚かな自分の頭を今すぐ叩き割りたくなる。
この悲劇を惨劇を…俺が最も恐れていた考えたくない悲劇。敵からしたら絶好なる機会、俺たちからすれば一番恐れていた隙を与えてしまった。
油断していた己が憎い、この状況を欠片も想像していなかった先が見えない愚かなる考えることも出来ない肉塊が憎い、守らないといけない大切な存在を守れなかった自分を許せない、許すことが出来ない!!!!
直視したくない事象を避けるように視線を動かすと視線の中に愚かな肉塊が目に留まる。
俺の直ぐ近くには、この状況を理解できずに呆然と地面を眺め続ける愚かな存在が佇んでいる。
その姿を見て更に怒りが増幅させられてしまう
こいつも!お前も!俺も!!!守るべき力を持ちえていながら守れなかった救いようのない愚物!!
どうして、どう、して…こうなる可能性を考慮できなかった!考えなかった!どう、し、て…なんで、なぜ!!
彷徨う視線が惨劇の方へと一瞬だけ向けてしまい、その一瞬だけで惨劇をその目に焼き付けてしまう、二度と忘れられない絶望の映像をより深く魂に刻み込んでしまう。
二度と忘れることが出来ない世界を直視し魂に刻み込んだ瞬間、胃の中の全てを吐き出してしまう。
絶望が押し寄せてくるのと同時に、受け止め切れない世界が俺の心を狂わせるかの如く押し寄せ、俺の体はその衝撃に耐えきれなくなっているのか、今まで感じたことのない程の、頭痛が激しく襲ってくる…
吐きながらも心臓の音が鼓動するたびに痛みへと変換され、永遠と悲鳴をあげているのが聞こえる…待ち望んでいた痛みだというのに俺はこの痛みから逃げ出したくなってしまう。ありとあらゆる全ての絶望や苦しみが俺を責め立ててくる、視界が虚ろとなり、音が消え、世界が何もない白へと染まり俺の心を砕こうとする…
だめだ、だめだだまえめまだだめえだぁ…おごぇえ…くるう、くうるう、くっきぃぃおごぉぉぐぎぃい!!!
狂わないように勝機を保とうとする、少しでも逃げ道を作るために吐きながらも自然と縋るようにネックレスを握ってしまう…この様な台本を描いた神からもたらされた愚物だというのに、神であればこの惨劇をなかったことにできるのではないかと縋ってしまいたくなる、己の心の弱さに更に嫌悪感が沸き上がり今すぐにでも心臓を握りつぶしたくなる。
音を聞きつけたのか、侍女の方が惨劇を目にすると叫ぶ…愚劣なる存在に鎧を着た人物が何か話しかけている…このような状況で何を報告するのかと耳を澄ます
「裏は取れました、エンコウ・センア・イレブンの…」
このさんげきを えがいた やつの なまえが おれの みみを とおりぬけていった
その名前を、狂気を、この惨劇を描いた存在を知った、聞いた、
全ての苦しみは一点に集まる、復讐を、怨敵を、殺すべき存在を知った二人の男が狂気へと堕ちる、この苦しみをぶつける相手が誰であろうと許すわけにはいかない、人の身でそれが叶わぬのであれば、人の身なぞ捨てるが吉…
ひとりはすぐに怒りの雄たけびを天高く向かって咆哮する…
咆哮を終えた後は大きな声で独り言のような呪詛を吐き捨てていく。
「俺は、おれは、もう、もう無理だ、もう、教会だとか、王族だとか、そんな、そんな括り、いやちがうな、俺を縛り付ける鎖だ、そんなものなんてどうでもいい…お、おれの、俺の命を狙うのならま、まだしも、まもる、まもるべき、た、民を…彼女を穢すのは違うだろ!!!」
その呪詛を垂れ流している存在を焦点が合わない目でとらえる…
俺も同じで体から湧き上がる感情が抑えきれない、俺も愚劣なる弟と共に声を張り上げたい、怒りという感情に身を任せて全てを破壊したい
衝動が抑えきれなくなる寸前に呪詛を垂れ流している弟が此方に向かって人とは思えないれない顔で語り掛けてくる
「兄さん、俺、いくよ…もう、無理だ抑えきれない、全てを失っても良い、全てが無駄になっても良い、俺の積み上げてきたものが俺のせいで壊されても構わない、全てを無に帰しても人類が滅んでも、どうでもいい…こればっかりはもう、無理だよ」
直ぐ近くにいる愚劣なる弟の髪の色が真っ白に染まっていく
言葉の意味が俺には伝わってくる…俺も行こう俺もお前と同じだもう、全てがどうでもいい。
お前ほど武に関しては秀でていない足手まといになるであろう、自慢ではないが、そこらの騎士と比べても武という分野においては劣るだろう、だが、俺にはかみ…いや、悪魔の力がある。悪魔がこの事態を望んでいるのなら、この絶望が台本だというのであれば望み通り道化となって踊ってやるさ。
視線を薄くて透けてしまいそうな安い布一枚だけしか身にまとっていない愛する人がゴミのように破棄された状態をしっかりと、この惨状を生み出した相手に燃やしつくせない程の怒りをぶつける為に、この体に焼き付かせてる…この様な惨劇を俺は望んでいない、この様な悲劇を俺は望んでいない、この様な…
ギリっと音が耳に伝わってくる…歯を食いしばりすぎて歯にヒビが入るのではないかと錯覚を起こしそうなくらい、歯を食いしばりながら首にかけてあるネックレスを引きちぎり手の中には三角形のエンブレムを握りしめる…
もう熱すら感じないエンブレム、悪魔はこれを望んでいたのだろう、俺らが悲しみのどん底に誘われるのを悦にでも入りながら見ているのだろう!!!
手の中にある目玉は開いていない、熱も感じない…これにはもう何も宿っていない。
エンブレムに力を籠めるとエンブレムが砕けそうな音がする、そのまま力を魔力を込めていくと
【力を貸してやろうか?】
こえがきこえた いままで いのりを ささげつづけても きこえることが なかった かみの こえが
「兄さん、不思議なことがあるんだね、初めて聞く声だというのに何処か聞き覚えのある声が俺にも聞こえてきたよ…俺だけの力じゃ辿りつけない、貸し与えられる力がどの様な力なのか…考えるまでも無い、力が欲しい…力を貸してほしい!」
かみのこえが あいつにも とどいたのか ああ かんじるぞ おまえもまた われらと おなじく しんとに なったのだな
「今回は俺が行く、だから、それを俺に寄こせ」
ことばのままに エンブレム を どうしへ
「ありがとう、兄さん…うん、触れてみて感じる、この力は悪魔じゃないよ、俺たちの望みをかなえる神だ…」
弟がエンブレムを握りしめながら王城へと向かって歩こうとするが、守ることが出来なかった騎士という不愛想な肩書を背負ったゴミが体を広げて歩みを止めようとする
「なりませぬ!明確な殺意をもって王城に赴くなぞ、王子がしてよい行いではありません」俺には見える、神から力を授けられ超常なる存在へと至った弟を止めることはお前では出来ぬ。
全身を使って止めようとするが、お前では無理だ、悪魔へと転じた存在にお前如きただの人がとめれるわけがない
金属が凹むような打撃音が聞こえたと同時に、鎧を着た騎士は胴体に空洞を作り、為す術なく無様に倒れる
その屍を飛び越えるように天高く突きにも届きそうな程、人の身を捨てた白き獣が飛びあがり、白き獣が空を掛け王城へと飛んでいく…
白き輝く月夜のなか…世界を満たしている遍く全ての生物を悠久なる地獄から解放されたかのように白き獣が空をかける、地獄から解放された歓びのように、地獄を生み出した人物に怒りをぶつけるようにこの大地を振るわすほどの大きな、おおきな…心も体も聞いたものが震えるほどの咆哮を声にしてソラをカケル
白き獣が遠い遠い、視界では追いきれなくなる…その直後に王城からは歓喜にも聞こえる数多くの悲鳴が沸き上がる。その悲鳴は大きな大きな波となって城下町にまで響きわたる…その叫びは狂気となって王都を包み込んでいき、耳から恐怖が染み込んでいき恐怖に支配されるでしょう。
私の怒りも共に連れ去って行って欲しかったけれど、燃え続けている油が切れることのない焚火のように…世界を恐怖に包み込む音を聞いている場合ではないな、私も行かねば、この悲劇を描いたゴミを、糞を、汚物を処理しに行かねば、王族なぞ、全て滅んでしまえ、滅ぼしてしまえ!!!!!!!!
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