234 / 657
とある人物達が歩んできた道 ~ 今後の予定 ~ ③
しおりを挟む
他の大陸の状況を見聞きして感じたのは純粋に人としての能力に大きな差が開いている…
総合的な判断として、この大陸に住まう人達って、他の大陸の人達と比べたら圧倒的に強いのではなかろうか?
人として、というよりも純粋に生物として、闘うための力が突出して強く、他の大陸の人から見たら超人的な感じに見えてるってわけね…
他の大陸と私達の大陸では、絶対的に分け隔てる部分がある、それが、始祖様の血脈…始祖様の力が混じっているか、混じっていないかの違い…
この差が、天と地を分けるほどの差を生み出しているみたいね。
他の大陸に住んでいる人物達からすれば、この大地の人物で在れば誰でも欲しいっていう、理由もわかるわね。
嗚呼、だから、王家は港町に騎士団などが常駐する駐屯所を用意しているってわけね、陸地しかないド田舎の土地に王都直轄の砦とか、駐屯所なんて造られていないのも頷けるわね…他の大陸に私達の血脈が渡らないようにするため、監視しているってことよね。
私達に大いなる力を授けてくれた始祖様から受け継いだ力…始祖様と交わるまでは獣共に蹂躙されるだけの貧弱な生命だった。
あの獣共と闘えれるように変化、いいえ、変貌したきっかけ、私達が強く生まれ変われたきっかけ、その始まりの人、名前の通りね、始祖様。
始祖様が与えたもうた力…私達は、その部分にずっと触れようか悩んでいた。
私自身も始祖様のような力を得られないか研究っていうか妄想段階ね、そんなことを考えていた時期もあるし、始祖様に近しい存在をこの地に生み出せないかっていう考えも…
姫ちゃんもね、その部分は触れていいのかどうか悩んでいたみたい、私の研究内容も知っているからこそ、道徳に反するって部分で、悩んでいたのよね。
でもね、このままだと私達は…
今後の道しるべとなるような、目印になるモノでもいい、どんな内容でも、人類が獣共という脅威から解放される、あいつらを殲滅するための何かしらの方法を求め続けた。
道徳とか、大それたこととか、始祖様に対して不敬なのではという考えを捨て…
どうにかして始祖様の血がどの程度、私達の体にどんな影響を及ぼしているのか…私達は知る必要がある。
それを知らないことには前に進むことが出来ないという結論に到達したのよ。
そのきっかけとなったのが、私達では始祖様の秘術を完全に再現するには今の肉体では実現が不可能だと心の底から感じてしまったから…
だったら、自分たちの体を改造するか、次世代に夢を、願望を、未来を託すために、自分たちの体が…どれ程、始祖様の血がどの様な影響を与えているのか詳細を調べれないかという結論に辿り着いた。
…結論だけ先に述べると、私達は毛嫌いしていた王家の考えを肯定するしかない、始祖様の血を濃くする…そのために人同士の配合を管理するという考えに辿り着く。
その道しるべとなる、私達の体が現時点でどれ程、始祖様の力を宿しているのか?個体差はあるのか?それを徹底的に調べないといけない。
だけど、私達が持てる術だと、どうやって調べればいいのか皆目見当がつかなかった。
そう、私達、この大陸にある技術や概念だけだと到達不可能でも、姫ちゃんだけはその枠組みに当てはまらない、ここでも、頼りにさせてもらうほかなかった。
姫ちゃんが言うには、今も始祖様が理由は知らないが滞在しているであろう星…地球という世界にある、私達よりも大きく発展している技術の中にDNAを調べるという神の御業があると教えてくれた…
地球の技術をヒントに、姫ちゃんが保有する莫大な費用を潤沢に近い研究を重ねていった…
その結果、私達も、地球が持つ技術、それに近い段階までたどり着くことができた。
道しるべとなると信じているDNAというモノを調べる為に、数多くの魔道具を生み出し、ありとあらゆる知恵を駆使し、数多くの職人たちが知恵と技術を組み合わせた、集大成によってDNAを調べることが、たぶん、出来ていると思う。自信はある、姫ちゃんもやっとたどり着けたと思うとはにかんでいた。
後は、稼働させて分析結果が届くのを待つばかり
何にせよ第一段階はクリアしていると信じたいわね。
っていっても、本当に結果が届いたとしても、信憑性は五分五分って感じかしら?
そもそも、どうやって比較するんだって思うでしょ?私達だって大元のデータが無ければ、こんな無意味な考えを実行しようとは思わなかったわよ。
知ってしまったのよ、ある場所に…始祖様の髪の毛?と思われる物質が保存されているって。
そして、度重なる交渉の末!私達は、とある場所から始祖様が残していった体の一部を入手することが出来た。
最初は、本当に、ほんとのほんとに!!始祖様、神に等しき存在が残していったものなのか、400年という遥か彼方の時を経ても残っているのか…半信半疑だった。
これが本当に始祖様の体の一部なのか、徹底的に調べてみたのよね、現時点での技術を最大限に活用して調べ上げたわよ。
結論から言わせてもらうと…
始祖様がどれ程までに凄まじく、私達の理から…人の理から大きく逸脱しているのか思い知ったわね。
髪の毛一本で、何名以上の?途方もない魔力を保有していた…400年という時を経ても、未だに驚異的な魔力を保有しているのって感じだったわね。
保有している魔力量からみて、人外のそれって数値、ここの部分だけでも結論づけれるわよ、始祖様以外にあり得ないってね…この髪の毛はまごうことなく始祖様の髪の毛って満場一致で納得って感じ。
家宝として大事に保存していた髪の毛が本当に始祖様の髪の毛だって判明しちゃったものだから、その髪の毛は王家に押収されることになったのよ、始祖様縁の秘宝として今後は王族が責任をもって管理することになったのよね…
その髪の毛をどうにかして此方側で管理したかったけれど、保管していた相手が、相手だったから、大々的に大っぴらに交渉するしかなかったのよね。
大っぴらにやり過ぎたと姫ちゃんも反省していたけれど、第三者を含めて、尚且つ、王族でも付き添ってくれない限り見せる気もないって感じだったから、仕方が無かったのよ。保管していた方も家宝として代々受け継いできた品物だから、おいそれと保管場所を教えるわけにもいかないってくらい厳重に管理していたのよね…
調べる為には仕方がなかったのよ。むしろ、そこまで頑なに守っている時点で信憑性が上がったから正式な手続きを踏んで調べることが出来たのよね~。
残念なことに、入手には至らなかった!だけれど!髪の毛を調べれることが出来た!そして本物だった!それだけでも重畳!データを手に入れることが出来ただけでも!!私達にとっては大きな一歩なのよ!
しみじみ思うわよ、このデータが、私達の研究を大きく前に進めれるきっかけになったのは間違いないわね…
データが無かったら照らし合わせるデータが無い状態で手探りで進めるしかなかった。
例えるなら、大きな湖の中に一滴の水を垂らして、その垂らした水を探し出せって言うくらい無理難題になるところだったのよ。
取り合えずね、今回の一件の為に、数多くの関係各所、多くの人が協力してくれた手前、調べたデータを開示しないといけないのはプロジェクトを立ち上げた発足人としては当然の流れになる。何のために調べたのかってことになるのよね?
かといって、私達の真の狙い、目的を公表するわけにもいかないので!
手に入れたデータを公開するにしても、公開しても問題ない内容っとなると、大いなる力の波動…【始祖様はやっぱり凄かった】って、程度の研究データを得られましたって感じでお開きになったのよ。お開きにしたのよ!
協力してくれた人たちもそれくらいなら知ってますーって笑い話で終わったのは幸いね、変に勘ぐられる事も無く終えることが出来た、誰も私達の真の研究に気が付く人はいなかったわね。
そもそも、今回のプロジェクトを発足した理由が【とある人物が保有している眉唾物が真なのか、偽なのか、調べてみましょう】だもの。
私達も最初は真だと思っていなかったし、誰も真だと思っていなかったのよね~…真だったら何に使用するのか用途とか、何も考えずに進んでいたら大事になったって感じなのよね。
はぁ、それにしても、惜しい事したわねー、いやーでも、そうせざるを得なかったのよねー。
大々的に交渉しないと閲覧不可能な状況だったもの…正式な手続きも無しだと絶対に開示されないって状況だったのよね~…
姫ちゃんが始祖様の髪の毛が本物だってわかった瞬間、本気で欲しがっていたのは、私も同じよ…
姫ちゃんが言うにはあそこまで魔力を保持し続けれる物質はこの世に二つとないから、極大術式を展開したとしても問題なく触媒として機能する唯一無二のホントの本気で秘宝だって…
あーもー。強引に奪えばよかったのかもしれないけれど、それは流石にねーって躊躇ったのよね、強引に奪ったとしたら、研究メンバーにこれは何処で手に入れたのかって詰められちゃうし…犯罪に手を染めたら姫ちゃんを攻める為の口実を与えちゃうから…あー、うん、データだけで良しとしましょう。
保有している魔力量を数値化して思ったのが、私達が始祖様と同じ力を、同じ景色を見ることが出来るほどに成長し、その頂に辿り着ける!なんてのは、恐らく不可能、希望すらなし、どう足掻いても不可能って感じね。
髪の毛一本、たったの一本で私達が何人?何十人?何百人?居ても、届かないってなによ…人じゃないわよ。嗚呼だから、神の使いってことなのね。
そりゃ、そんな凄い人の子供を宿して産み育て、成長を見守る過程で野心を抱いてしまうのも仕方が無いわね。私達はそうならないように気を付けないとね
データの数字を見て思ったわよ、始祖様を100として、100を割ったモノが100を超えることはできない。
どれだけ重ねようとも、100を割ったら100には辿りつけない。辿りつけないが…100とはいかなくても、30には辿りつける…!!
私達は諦めたくない。諦めるわけにはいかないのよ…
今の私達では天地がひっくり返ろうとも太刀打ちできない敵が居る!…死の大地、その最果てに何時如何なる時も、虎視眈々と此方を抹殺することしか考えていない、人類の天敵…それを殲滅する術が…ない
人類は一度、いいえ、何度も獣達と闘い負けてきた…
多くの人類が殺され続けこの大陸に住む人々が完全なる敗北を覚悟するような戦いが始まる寸前に、天から突如として現れ人類を救った力の権化…始祖様に近づけれるのなら近づきたい…それ程の力が無いとあの先に進むことは出来ない、不可能でしょうね。
少しでもいいから力が欲しい…明日を夢見ることが出来る力が欲しい。
死の50年を生み出した第1世代とはいかなくても、第5世代でもいい!始祖様の力を色濃く受け継いだ世代を残せれる可能性を模索し続ける…
私達の世代では無理でも、未来を託すためにも…歩みを止めてはいけない
歩み続けた私達が出した一つの可能性…ううん、殆ど、姫ちゃんが考案したんだけどね。
私達が過去の大いなる力を宿していた世代へと戻る方法…
人類全てを徹底的に検査し、今後、産まれてくる子供達、その全てを管理する…
どの血と、どの血が交わったら、どの程度、始祖様に近づくのか…血の交わりを研究して、お互いの足りてない部分を他者から引き継ぐように配合していけば、いつかは、到達しうるという考え…
人の倫理観なんて置き去りにした考え、愛を捨てる考え…
人の出自すら家畜と同じように全て管理しコントロールして、一切の妥協無く非人道的に効率よく、人を配合する…
そうでもしないと絶対に辿りつけない、力の頂に登れない…
二人とも、その考えに到達してはいるが実行するのかどうか…人の心が、その答えを肯定しようとしない。合理的な研究者としては肯定しろと言い続けている
総合的な判断として、この大陸に住まう人達って、他の大陸の人達と比べたら圧倒的に強いのではなかろうか?
人として、というよりも純粋に生物として、闘うための力が突出して強く、他の大陸の人から見たら超人的な感じに見えてるってわけね…
他の大陸と私達の大陸では、絶対的に分け隔てる部分がある、それが、始祖様の血脈…始祖様の力が混じっているか、混じっていないかの違い…
この差が、天と地を分けるほどの差を生み出しているみたいね。
他の大陸に住んでいる人物達からすれば、この大地の人物で在れば誰でも欲しいっていう、理由もわかるわね。
嗚呼、だから、王家は港町に騎士団などが常駐する駐屯所を用意しているってわけね、陸地しかないド田舎の土地に王都直轄の砦とか、駐屯所なんて造られていないのも頷けるわね…他の大陸に私達の血脈が渡らないようにするため、監視しているってことよね。
私達に大いなる力を授けてくれた始祖様から受け継いだ力…始祖様と交わるまでは獣共に蹂躙されるだけの貧弱な生命だった。
あの獣共と闘えれるように変化、いいえ、変貌したきっかけ、私達が強く生まれ変われたきっかけ、その始まりの人、名前の通りね、始祖様。
始祖様が与えたもうた力…私達は、その部分にずっと触れようか悩んでいた。
私自身も始祖様のような力を得られないか研究っていうか妄想段階ね、そんなことを考えていた時期もあるし、始祖様に近しい存在をこの地に生み出せないかっていう考えも…
姫ちゃんもね、その部分は触れていいのかどうか悩んでいたみたい、私の研究内容も知っているからこそ、道徳に反するって部分で、悩んでいたのよね。
でもね、このままだと私達は…
今後の道しるべとなるような、目印になるモノでもいい、どんな内容でも、人類が獣共という脅威から解放される、あいつらを殲滅するための何かしらの方法を求め続けた。
道徳とか、大それたこととか、始祖様に対して不敬なのではという考えを捨て…
どうにかして始祖様の血がどの程度、私達の体にどんな影響を及ぼしているのか…私達は知る必要がある。
それを知らないことには前に進むことが出来ないという結論に到達したのよ。
そのきっかけとなったのが、私達では始祖様の秘術を完全に再現するには今の肉体では実現が不可能だと心の底から感じてしまったから…
だったら、自分たちの体を改造するか、次世代に夢を、願望を、未来を託すために、自分たちの体が…どれ程、始祖様の血がどの様な影響を与えているのか詳細を調べれないかという結論に辿り着いた。
…結論だけ先に述べると、私達は毛嫌いしていた王家の考えを肯定するしかない、始祖様の血を濃くする…そのために人同士の配合を管理するという考えに辿り着く。
その道しるべとなる、私達の体が現時点でどれ程、始祖様の力を宿しているのか?個体差はあるのか?それを徹底的に調べないといけない。
だけど、私達が持てる術だと、どうやって調べればいいのか皆目見当がつかなかった。
そう、私達、この大陸にある技術や概念だけだと到達不可能でも、姫ちゃんだけはその枠組みに当てはまらない、ここでも、頼りにさせてもらうほかなかった。
姫ちゃんが言うには、今も始祖様が理由は知らないが滞在しているであろう星…地球という世界にある、私達よりも大きく発展している技術の中にDNAを調べるという神の御業があると教えてくれた…
地球の技術をヒントに、姫ちゃんが保有する莫大な費用を潤沢に近い研究を重ねていった…
その結果、私達も、地球が持つ技術、それに近い段階までたどり着くことができた。
道しるべとなると信じているDNAというモノを調べる為に、数多くの魔道具を生み出し、ありとあらゆる知恵を駆使し、数多くの職人たちが知恵と技術を組み合わせた、集大成によってDNAを調べることが、たぶん、出来ていると思う。自信はある、姫ちゃんもやっとたどり着けたと思うとはにかんでいた。
後は、稼働させて分析結果が届くのを待つばかり
何にせよ第一段階はクリアしていると信じたいわね。
っていっても、本当に結果が届いたとしても、信憑性は五分五分って感じかしら?
そもそも、どうやって比較するんだって思うでしょ?私達だって大元のデータが無ければ、こんな無意味な考えを実行しようとは思わなかったわよ。
知ってしまったのよ、ある場所に…始祖様の髪の毛?と思われる物質が保存されているって。
そして、度重なる交渉の末!私達は、とある場所から始祖様が残していった体の一部を入手することが出来た。
最初は、本当に、ほんとのほんとに!!始祖様、神に等しき存在が残していったものなのか、400年という遥か彼方の時を経ても残っているのか…半信半疑だった。
これが本当に始祖様の体の一部なのか、徹底的に調べてみたのよね、現時点での技術を最大限に活用して調べ上げたわよ。
結論から言わせてもらうと…
始祖様がどれ程までに凄まじく、私達の理から…人の理から大きく逸脱しているのか思い知ったわね。
髪の毛一本で、何名以上の?途方もない魔力を保有していた…400年という時を経ても、未だに驚異的な魔力を保有しているのって感じだったわね。
保有している魔力量からみて、人外のそれって数値、ここの部分だけでも結論づけれるわよ、始祖様以外にあり得ないってね…この髪の毛はまごうことなく始祖様の髪の毛って満場一致で納得って感じ。
家宝として大事に保存していた髪の毛が本当に始祖様の髪の毛だって判明しちゃったものだから、その髪の毛は王家に押収されることになったのよ、始祖様縁の秘宝として今後は王族が責任をもって管理することになったのよね…
その髪の毛をどうにかして此方側で管理したかったけれど、保管していた相手が、相手だったから、大々的に大っぴらに交渉するしかなかったのよね。
大っぴらにやり過ぎたと姫ちゃんも反省していたけれど、第三者を含めて、尚且つ、王族でも付き添ってくれない限り見せる気もないって感じだったから、仕方が無かったのよ。保管していた方も家宝として代々受け継いできた品物だから、おいそれと保管場所を教えるわけにもいかないってくらい厳重に管理していたのよね…
調べる為には仕方がなかったのよ。むしろ、そこまで頑なに守っている時点で信憑性が上がったから正式な手続きを踏んで調べることが出来たのよね~。
残念なことに、入手には至らなかった!だけれど!髪の毛を調べれることが出来た!そして本物だった!それだけでも重畳!データを手に入れることが出来ただけでも!!私達にとっては大きな一歩なのよ!
しみじみ思うわよ、このデータが、私達の研究を大きく前に進めれるきっかけになったのは間違いないわね…
データが無かったら照らし合わせるデータが無い状態で手探りで進めるしかなかった。
例えるなら、大きな湖の中に一滴の水を垂らして、その垂らした水を探し出せって言うくらい無理難題になるところだったのよ。
取り合えずね、今回の一件の為に、数多くの関係各所、多くの人が協力してくれた手前、調べたデータを開示しないといけないのはプロジェクトを立ち上げた発足人としては当然の流れになる。何のために調べたのかってことになるのよね?
かといって、私達の真の狙い、目的を公表するわけにもいかないので!
手に入れたデータを公開するにしても、公開しても問題ない内容っとなると、大いなる力の波動…【始祖様はやっぱり凄かった】って、程度の研究データを得られましたって感じでお開きになったのよ。お開きにしたのよ!
協力してくれた人たちもそれくらいなら知ってますーって笑い話で終わったのは幸いね、変に勘ぐられる事も無く終えることが出来た、誰も私達の真の研究に気が付く人はいなかったわね。
そもそも、今回のプロジェクトを発足した理由が【とある人物が保有している眉唾物が真なのか、偽なのか、調べてみましょう】だもの。
私達も最初は真だと思っていなかったし、誰も真だと思っていなかったのよね~…真だったら何に使用するのか用途とか、何も考えずに進んでいたら大事になったって感じなのよね。
はぁ、それにしても、惜しい事したわねー、いやーでも、そうせざるを得なかったのよねー。
大々的に交渉しないと閲覧不可能な状況だったもの…正式な手続きも無しだと絶対に開示されないって状況だったのよね~…
姫ちゃんが始祖様の髪の毛が本物だってわかった瞬間、本気で欲しがっていたのは、私も同じよ…
姫ちゃんが言うにはあそこまで魔力を保持し続けれる物質はこの世に二つとないから、極大術式を展開したとしても問題なく触媒として機能する唯一無二のホントの本気で秘宝だって…
あーもー。強引に奪えばよかったのかもしれないけれど、それは流石にねーって躊躇ったのよね、強引に奪ったとしたら、研究メンバーにこれは何処で手に入れたのかって詰められちゃうし…犯罪に手を染めたら姫ちゃんを攻める為の口実を与えちゃうから…あー、うん、データだけで良しとしましょう。
保有している魔力量を数値化して思ったのが、私達が始祖様と同じ力を、同じ景色を見ることが出来るほどに成長し、その頂に辿り着ける!なんてのは、恐らく不可能、希望すらなし、どう足掻いても不可能って感じね。
髪の毛一本、たったの一本で私達が何人?何十人?何百人?居ても、届かないってなによ…人じゃないわよ。嗚呼だから、神の使いってことなのね。
そりゃ、そんな凄い人の子供を宿して産み育て、成長を見守る過程で野心を抱いてしまうのも仕方が無いわね。私達はそうならないように気を付けないとね
データの数字を見て思ったわよ、始祖様を100として、100を割ったモノが100を超えることはできない。
どれだけ重ねようとも、100を割ったら100には辿りつけない。辿りつけないが…100とはいかなくても、30には辿りつける…!!
私達は諦めたくない。諦めるわけにはいかないのよ…
今の私達では天地がひっくり返ろうとも太刀打ちできない敵が居る!…死の大地、その最果てに何時如何なる時も、虎視眈々と此方を抹殺することしか考えていない、人類の天敵…それを殲滅する術が…ない
人類は一度、いいえ、何度も獣達と闘い負けてきた…
多くの人類が殺され続けこの大陸に住む人々が完全なる敗北を覚悟するような戦いが始まる寸前に、天から突如として現れ人類を救った力の権化…始祖様に近づけれるのなら近づきたい…それ程の力が無いとあの先に進むことは出来ない、不可能でしょうね。
少しでもいいから力が欲しい…明日を夢見ることが出来る力が欲しい。
死の50年を生み出した第1世代とはいかなくても、第5世代でもいい!始祖様の力を色濃く受け継いだ世代を残せれる可能性を模索し続ける…
私達の世代では無理でも、未来を託すためにも…歩みを止めてはいけない
歩み続けた私達が出した一つの可能性…ううん、殆ど、姫ちゃんが考案したんだけどね。
私達が過去の大いなる力を宿していた世代へと戻る方法…
人類全てを徹底的に検査し、今後、産まれてくる子供達、その全てを管理する…
どの血と、どの血が交わったら、どの程度、始祖様に近づくのか…血の交わりを研究して、お互いの足りてない部分を他者から引き継ぐように配合していけば、いつかは、到達しうるという考え…
人の倫理観なんて置き去りにした考え、愛を捨てる考え…
人の出自すら家畜と同じように全て管理しコントロールして、一切の妥協無く非人道的に効率よく、人を配合する…
そうでもしないと絶対に辿りつけない、力の頂に登れない…
二人とも、その考えに到達してはいるが実行するのかどうか…人の心が、その答えを肯定しようとしない。合理的な研究者としては肯定しろと言い続けている
0
あなたにおすすめの小説
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
異世界ラーメン屋台~俺が作るラーメンを食べるとバフがかかるらしい~
橘まさと
ファンタジー
脱サラしてラーメンのキッチンカーをはじめたアラフォー、平和島剛士は夜の営業先に向けて移動していると霧につつまれて気づけばダンジョンの中に辿りついていた。
最下層攻略を目指していた女性だらけのAランク冒険者パーティ『夜鴉』にラーメンを奢る。
ラーメンを食べた夜鴉のメンバー達はいつも以上の力を発揮して、ダンジョンの最下層を攻略することができた。
このことが噂になり、異世界で空前絶後のラーメンブームが巻き起こるのだった。
置き去りにされた聖女様
青の雀
恋愛
置き去り作品第5弾
孤児のミカエルは、教会に下男として雇われているうちに、子供のいない公爵夫妻に引き取られてしまう
公爵がミカエルの美しい姿に心を奪われ、ミカエルなら良き婿殿を迎えることができるかもしれないという一縷の望みを託したからだ
ある日、お屋敷見物をしているとき、公爵夫人と庭師が乳くりあっているところに偶然、通りがかってしまう
ミカエルは、二人に気づかなかったが、二人は違う!見られたと勘違いしてしまい、ミカエルを連れ去り、どこかの廃屋に置き去りにする
最近、体調が悪くて、インフルの予防注射もまだ予約だけで……
それで昔、書いた作品を手直しして、短編を書いています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる