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Dead End ユUキ・サクラ 妖闘桜散 (13)

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驚く人たちを間近で見ていたメイドちゃんはというと……うん、あまり驚いていないよね知ってた。寧ろ、やや首を傾げて疑問を感じているくらい。
その理由はわかっている、メイドちゃんもこの大陸の出身だから常識が違うのは仕方ないけれども、うっかり特定の誰かを下げずむ様な失言を言いそうだったら釘を刺さないといけないので近くにおいでと手招きをすると傾げた首を真っすぐにして笑顔でお淑やかに歩いてくる。うん、完璧なメイド。近くに来たので感想を言葉にしていいよと許可を出すと
「あの?姫様?あれくらいの鉄板なら、新兵でも易々と扱えれる様に幾度となく改良を施された初心者用の弓でも…貫けますよね?」
はい!アウト!案の定っというか、予想通りの失言を溢すので、誰かに聞かれると面倒でしょっと、注意する様に、ぺちっとお尻を叩いて口パクで言わないのって釘を刺すと、誰にも聞こえない様に小声ですよぅっと照れくさそうに笑いながら反論してくる。

メイドちゃんは完全に此方側に染まり切っている人だから、常識がこっち基準なんだよね。
まぁ、当然と言えば当然なんだよね、いくら向こうの血筋だって言うけれども此方の大陸で育ったせいもあるからね、基本的な常識が向こうとはずれがあるんだよね。

私達の常識っと言うか、死の大地で戦って生き抜くのなら最低限これくらいは出来ないといけないっという基準は設けてある、私が来る前からね。
これも先代の戦士長が試行錯誤して用意してくれたから、今もそれ基準となっている彼の偉業は至る所にねってね。
死の大地で弓を扱うのなら、あの程度の鉄板くらい撃ち抜けないと、弓メインで戦う資格なんて無いってこと。

つっても、昔から死の大地で弓って武器はね戦士達の間では実のところ不人気な武器。必要最低限、扱えれるようにと練習する人はいるけれど、極めようとする人は稀。
鹿とか猪とかを相手どるなら、弓ってのは先手としては非常に有効だけれど~…それよりも小型タイプは弓では不利となることが多い。
小型タイプはね、ただでさえ小さいくせに俊敏で、姿勢も低く、急所を狙いづらい。

弓で敵を射貫くってのは短剣を抜いて直ぐ刺すとは必要な時間が違う。
弓は、構える時間、狙う時間、相手の動きを把握し予測し急所を狙いすます為にどうしても集中力が必要となる、一射ごとに大きく精神力を消耗する、それらを鑑みると、死の大地にこなれてきた歴戦の戦士達からすれば、さくっと特異な得物を使ってパパっと接近戦で仕留めた方が早いって言う人が殆ど。

弓って武器は熟練者…戦士として認められた人達からすればこれといって必要としていない武装なんだよね~。
まぁだからと言って蔑にしないしたくない私としては戦略の幅が大きく広がるから卓越者は多く欲しい武装の一つなんだよね。
その方針のおかげで、殆どの人がある程度無難に扱えれる程度には練習してくれては、いるんだけどね~…一部を除いてね。
心の底から不得意で使う事なんて一度足りと手無いだろうって、思っているのにそれでも、技術が落ちないように練習しているのは、私が練習する様にと戦士長を通して通達を出しているからだよ。
戦術士として、色んな攻撃手段ってのはあるに越したことはない、幼い頃に先生が弓兵が居ない?ならどうとでも出来ますねって微笑みを絶やすことなくえげつない方法で攻めてきたっていう苦い経験が後押ししている様な気がしない事も無いけれども、その言葉に間違いを感じたことは無い。
何時如何なる時でも、獣と闘うのであれば接近戦は避けるべき安全策として策を講じるのであれば近寄られる前に殺すのが一番だと思うし、弓って言う遠距離も中距離もこなせる武装は色んな策を講じれるからね、手段ってのは多いに越したことは無い。

って言う理由で戦士長に弓を嫌う人に弓の練習に参加するように説得してもらっている。
この街では、騎士から戦士へと配属変更するためには、弓がどの程度扱えれるのかっていう項目をつけたいくらいに、練度必修にしてはいるんだけど…
マリンさんを筆頭に昔からいる強い戦士達は安全策よりも手っ取り早いのを望む人が多いから弓の練習よりも他の訓練したほうがいいだろって話を聞かない人もいる、それが言えるのは歴戦の強者だから言えることだからね、それ?

それにね、私だって弓の改良をしてこなかったわけじゃない、扱いやすい初心者用の弓も改良を続けているし、人型を射貫けるほどの強烈な矢を射れる弓って、どうしても威力を上げると、めちゃくちゃ硬くなってしまって弦を引くだけでも、かなりのコツが必要となってくるので絶対的に練習がいる、状況に応じた臨機応変に動きながらでも射れるように様々な射撃訓練が必要となるから、相当な量の経験を積んでいかないと本番では弓の反動に負けて狙った箇所に当たらないからね。
当然、強い弦ってのは弓を引いた状態で維持するのも体力を大きく消耗するし、死の大地では絶対に鎧を着ないといけない、ごつい鎧を身につけながら弓をメインに扱うってのは、戦士達が言う様に確かに理にかなっていないってのは私だってわかっている。
昔に比べたら弓のサイズは動きながら射る事を想定して大きさは人の身長よりも小さく改良してきた…んだけど、素材が滅茶苦茶硬い素材で作ってあるから弓を引くという筋肉を鍛えておかないと、初心者用の弓以外は弓を引くのがそもそも、難しい。

でもね、こんな扱いが難しい弓だっていうのに弓を得意とする人は、曲射打ちなどの曲芸に近い打ち方も難なくこなすんだよね。
木々の間を縫うように的に当てたりするし、天高く射ったと思ったらしっかりと狙いすました地点に矢を落としたりと曲芸うちも難なくこなす。
あの技能は易々と真似できないけれど継承はしていってほしい。

理想はそういった特殊な技能も、クロスボウなどのような頭脳で生み出せる道具によって誰でも簡単に再現出来れば…なおよかったんだけどねぇ…
クロスボウの弱点の一つがね、真っすぐにしか打てないってことがなぁ、不満なんだよなぁ。あ、真上にも打てないか。

なので、私達からすれば、クロスボウって部分だけを見たら、そこまで強力な兵器とは言えない。
だからこそ、クロスボウの装填する遅さに放たれる矢の威力を間近で見たメイドちゃんも疑問視するんだよね、これが危険になるの?ってね。
それにね、私は他の大陸の人を馬鹿にするつもりは無い、大国には大国独自に技術がある、私のような頭のいい人が絶対にいる。なら、この程度の道具であれば何時か何処かで開発される、人類の存続を脅かすような脅威…になるようなものじゃない。

脅威として危険視しないといけない問題があるのは、この次…
放たれる矢の先端、鏃の細工なんだけど…ん~…数もそんなに用意しているわけじゃないし、お披露目したいけれど数に限りがあるってなるとね、こればっかりは…戦士長が来てからお披露目したい、かな?

ってことで、今は…時間稼ぎ!もとい、新しい武器の概念を集まってもらった各々に触れてもらおうかな?ってわけで、クロスボウの扱い方を体験してもらおう。

さて、そうと決まれば、善は急げってね、指示を出していかないと
次はどうするのか待機している研究員と付き添いの騎士達に指示をだしていく。集まってもらった他の大陸から来た兵士志望の人達や物見遊山の人達に、クロスボウ体験会を行ってもらうようにと。指示を受け取った研究員と騎士達は笑顔で頷き快く指示を受け止めてくれる。
笑顔ってのが大事、楽しそうで何よりだよね…だって、この街は娯楽が少ない。こういった発表会ですらちょっとした娯楽へと繋がっている。
命がけの現場ばっかりじゃ心が疲弊する、偶には息抜きも大事だよね。

…いつか、平和になったらもっと、この街にも娯楽を用意してあげたいな、もっと、もっと…私は娯楽の知識なら得ている
…この知識を生かして多くの人達に楽しい人生を送ってもらいたい、私を含め、ね。

まったくだよっという声が聞こえてくる、貴女の叫びは私達に辛く刺さる、何時だって感謝しているよっと全員が頭を下げるとにししっと笑っている。

つい、彼女の人生を憂いてしまい、ふぅっと、憂いを帯びた溜息をもらしてしまった。
その姿を見てメイドちゃんが心配そうに此方を見ているので、何でもないっと微笑んで誤魔化すと、小さな声で私の失言のせいでしょうか?っと聞こえてきたのでお尻を叩いて違うからっとメイドちゃんにだけ聞こえるように返事を返すと、少しだけ考えた後、何か思い当たることがあるのか口角を上げてやや頬を染めて、ぁ、そっち、ですか?っと小さな声を漏らしている…まったく、違う方向で納得しちゃって、そういう邪推に近い考え方ってのはお母さんの事を馬鹿にできないよ?その恋愛脳ってやつは、まったくピンクメイドちゃんでこまったこまった。

頭の中がちょっとお花畑になっているメイドちゃんと一緒に次の準備をするために天幕へと向かう
関係者しか入れない天幕の中に入ると、次にお披露目する兵器の準備が終わっていたので、念のために最終点検を行うのだが、目的は他にもある。

これから行う予定として広域殲滅系の兵器ってやつは、扱いを失敗すると本気で危ないんだよなぁ。怪我人を出すわけにはいかないからね。っていうのが建前で、天幕の中で打ち合わせをしていると思わせる様に大きな声を出していく、つってもちゃんと点検はするよ?

点検しながら、近くで私の指示を待っているメイドちゃんと研究員にそっと紙を渡す、渡した紙の内容はダミーとして用意してある書類の位置と時刻だけが書かれている。
これを見るだけで二人はどういう意図なのか直ぐに理解し受け取った紙を天幕の中にあるランプに入れて燃やしている。
はい、これで私が天幕に来た目的の一つは終わりってね!その間に最終点検も終わりってね!…なんだけど、直ぐに天幕から出るわけにはいかない。
だって、点検していると思わせとかないといけないので、目的が終わったからと言って直ぐに天幕から出るわけにはいかないじゃん?
やることが無いからといって何もしないわけじゃない、天幕から試験場が覗けるようになっているので、試験場に集まった人達の反応を伺ってみる。
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