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Dead End ユUキ・サクラ 妖闘桜散 (61)
しおりを挟む心配そうに見つめている大事な人に目に力を込めて
「死ぬわけないじゃん!私だよ?まかせて!!」
今にも泣きだしそうな顔を一瞬だけしたと思ったらすぐに強引に笑顔に切り替えて
「そうね…行ってくるのよ愛する娘!」
「行ってきます!愛するお母さん!」
力強く送り出してくれる。
その勢いを背に置うけて勢いのまま、バサっと豪快に天幕を開いてテントから出ていく。
そのまま後方を確認することなく進む私の後ろを術式部隊の人が付いてくる、魔石がセットされた台車と共に
ガラガラと後方で音を出しながら戦場に向かう前に近くにいた隠蔽部隊の人に声を掛けてマリンさんがいる場所を聞いてから、その場所に向かって走り出す!!
待機していた戦士や騎士が私の姿を見て直ぐに合流してくれる、これまた手筈通り!
待ちに待ったと言わんばかりに皆いい顔をしてる!
見せてあげる!その顔に応えてあげる!!無限の魔力を得た私の力を!!
雑魚だろうが人型だろうが!!私にまかせて!!!
セーフティエリアを出ていく際に後ろから小さな声援が聞こえてきた、鳥のさえずりのような小さな声でもそこに込められた熱量は計り知れない!その期待を背負って私は死の大地を進む!!
さてさて、ここまで奥地に来るのは久しぶり、懐かしい空気、このどこからでもお前を殺すっという意志が伝わってくる独特の雰囲気、何処からでも視線を感じて、何処からでも殺気を感じる特殊な大地…
いいじゃん!乗ってやろうじゃん!その挑発に!!
殺戮の螺旋をここに!!
鎧も着ないで堂々とズカズカと大股で死の大地を進んでいく。
死の大地に出て周囲を軽く見渡すだけで、笑ってしまいそうになる。
だって、マリンさんがいる場所がすぐにわかっちゃうんだもん、探す必要なんて無い、直ぐに見つかる
だってさー、あり得ない光景ですぐにわかっちゃうんだもん。
あの重たい敵が空中に放り投げられてるんだもん笑っちゃうよね。
目に魔力を通して視力を強化し望遠鏡クラスにまで高め空中に投げ飛ばされた獣が何か見てみる
…投げとばされたのは…うん、彼女に常識何て通じない重量感たっぷりの猪が軽く4メートル以上高く飛んでない?
だって、マリンさんの背の高さ+マリンさんと同じくらいの高さまで飛んでるもん
天高く投げ飛ばされた猪に向かって弓矢が射られて地面に叩きつけられた猪は動くことが無い
成程、突進力のある敵を高く投げて止めは弓兵ってコンビネーションかな?マリンさんらしいコンビネーションだよね!素早く動く敵を身動きの取れない空中に放り投げてしまえば100発100中!矢を無駄にすることがないっていう流れかな?
少しでも早く合流したいので走って近づいていくと、マリンさんの周囲は乱戦混戦って感じ!
右からも左からも前からも次々と敵が襲い掛かる為に突進してきてんじゃん!サクサクっと倒しちゃおう!
「雑魚を蹴散らすよ!伝令お願い!右側の敵は私が受け持つから後はお願いって伝えてきて!」
「応!!」
私よりも足の速い騎士や戦士達がマリンさんの場所へ走っていく
私はマリンさんの右側から迫ってきている猪や鹿の群れに向かって意識を集中させる今の私なら同時出力も可能!!
並列思考を担当してもらうのは過去の私達お願い!!目が開かれ気迫が伝わってくる!!
脳内に術式を構築!
魔力を魔石から吸い出す!
全身に魔力が満ちる!
「欠片欠片!少しの欠片!熱よ熱!並びて並べ!帯びて並べ!!欠片は大地を揺らす!奮起するは土の礫!並び立つ聳え立つは逆流する滝の如く炎の壁よ在れ!」
異なる魔術を同時発動!!
「アースウォール!&ファイアーウォール!!」
敵の足元を突きあがる様に岩を隆起させ敵を一瞬だけ上空に浮かせる!ほぼ同時に空中に放り投げられた敵の進行方向に向けて火柱が上がり空中に放り投げられた猪や鹿の大群が火柱の中に放り込まれていく
火柱の中に放り込んだとしても直ぐにその中から出てくる、それを塞ぐ!
「座標固定!念動力よ!蓋となれ!」
火柱に飛び込んでいく敵が直ぐに出てこないように火柱の真上に念動力と言う力場を作り猪と鹿の大群が酸欠で死ぬまで火の中に閉じ込める!!
この間、ざっと1分!これで鹿と猪の大群は全滅ってね!火の粉が蝶に見えるから、この戦法を私は猪鹿蝶!!って呼んでる!これはセンス光ってるでしょ?
「念には念を!念動力の上に岩を精製!!」
空間座標に固定してある力場の上に岩の塊を作るために大地から吸い上げて作成!念動力を解除!土の重みで敵を押しつぶす!
大きな音と共に土の板が地面に向かってゴォンっと大地を揺らすような音を広げる。
これが完全に止めとなったのか、敵が火の壁が消えたとしても這い出てくることは無かった。
「おらぁ!雑魚共が!もっと一斉にかかって来いよ!」
中指を立てて挑発するが右奥から敵が増加する様子はない…無くて良かったかも、流れ込んでくる魔力量が乏しく感じる、あの一瞬で運んできた魔石が空っぽになっちゃったか…
「魔力転送装置急いで!」
後方で待機しているケーブルの先にいる術式部隊に声を出すと既に実行しているみたいで光が真っすぐ魔力集積装置に向かって飛んでくるのが見え、光が魔力集積魔道具に吸い込まれていくと、ケーブルを通して私の体内に魔力が廻ってくるのを感じる!!
無限ともいえる魔力量!!これこれ!!同時術式は一つの術式を発動するよりも多くの魔力を消費しちゃうから普段は絶対にしないけれど、これならバンバン使っても問題なさそうじゃん!!
「敵の殲滅を確認!!マリンさんの近くに行くよ!!」
「はい!」
後方にいる術式部隊に向かってソニック音波を飛ばすとしっかりと聞こえてたみたいでちゃんと返事が返ってくるのでケーブルを繋げたままマリンさんが戦っている場所へと向かっていくと私を見つけた雑魚共の殺気が込められた視線を感じたので視線の方を見ると
猪や鹿が単独で突っ込んでくる
「単騎で私に勝とうなんて一億年早いっての」
突進してくる猪の眼球目掛けて小さな石を精製して念動力で打ち出し両目を同時に潰し敵の足先が地面に着く瞬間に地面を凹ませることによって着地を乱し猪の体制を崩し猪特有の突進してくる勢いを利用する!!
勢いを殺すことが出来ず地面を転がっていく猪、その回転する力を利用して回転する方向と反対方向へと捻る様に念動力で力を加えて首を捻じ切りって放り投げ猪の首が何処か遠くへ飛んでいく
次に、並走している鹿に視線を向ける、猪が葬られたというのに見向きもしない。っふ、仲間意識がないってことね。
鹿なんて足を折ってしまえば何もできない
此方に向かって猪と同じ轍を踏まないように飛んで向かってくるのを見越して敵の習性を利用する。
あいつ等は首を下げた瞬間に地面を踏みしめる癖がある。
その力を利用し跳躍するために大地に力を込めようとした瞬間を狙う!
地面を凹ませ地面を蹴ろうとする力を大地を柔らかくし跳躍の力を吸わせることによって敵は飛べずに制止する。
その瞬間に華奢な足に向けて鋏が布を切るのと同じような鋭い寸断力を念動力で生み出し両足を切る様に力を込めて前足を圧し折る
前足が折られ鼻先を地面に押し付ける様に倒れたので鼻先から頭全てを覆い隠すように土で囲み固める、後は窒息で勝手に死ぬ…うん、動かなくなったので念のために喉骨を念動力で砕く
雑魚共が稼働停止したのを遠目で見る程度で済ませて先へ進む
マリンさんが戦ってる場所のすぐ近くに到着すると丁度ひと段落ついたみたいで、彼女の周りには敵の死体が積み重なっている
「おー!流石は姫様だ!視線の端で見えちまったけど手際が良すぎるさぁね!」
戦場だというのに自慢の武器を杖代わりにして寄りかかりながら弾ける笑顔で手を振ってくれる。
マリンさんと言えど、この規模の連続戦闘は疲れるよね、ピークも過ぎているし、あの年齢で良く戦ってくれている。
「伝令!伝えにきたよー!」
私も戦場だというのを忘れ手を振って近寄りながら声を出すと、マリンさんがいる場所に向かって一つの影が飛翔してくる
私の険しい表情が見えたのかマリンさんが直ぐに振り返り斧を持ち上げようとするが敵の行動の方が一手速い、最速で無防備につっこでくるタイプ何て決まってる!
「思い通りに行くと思わないでほしいかな!!風よ在れ!」
突風を生み出し人型に向けて放ち勢いを殺す!
即座に、マリンさんに風を纏わせ、人型とマリンさんの間に土を隆起させ飛翔して飛んでくる自爆タイプを先端の尖った土壁でマリンさんに飛びついてくるのを防ぐ、これで敵が爆発して終わり!!
なんて当然あるわけがない。
敵からすれば勢いが落ちて相手に届かない跳躍を補助してくれるように出てきた土の壁を利用するでしょうね!
つまり、突如湧いた先端の尖った土壁を手で掴んで土壁に着地して更には加速する様に土壁を蹴るだろう
お前たちの行動を私が読めていないとでも?
敵が土壁を掴み進行方向を即座に調整し土壁を生み出した私を見つけると同時に土壁を蹴る!!
…瞬間に土壁を崩壊させる、土台としての役割を削除
敵からすれば自身を支えるほどに強固だと感じることが出来た足場が蹴る前に崩れ去ってしまったのだからね、跳躍するために力を込めていた足は空を切り姿勢を崩した状態で空中に放り出される
地面を隆起させることが出来るのであれば隙間を作ることもできる!っていうか、土壁を作る時に削ぎ取った穴がある、丁度そこの穴に人型が落下していく狙い通りにね。
人型からすれば着地して、穴から飛び出たら良いだけ…って思うだろうね
敵が穴に落ちると直ぐに着地地点である穴底に細工を施してから土壁を崩して蓋をする
「さぁ、落とし穴に堕ちた愚か者は、地獄の業火で竈となれ!そして…灰となれ」
竈となった穴の中に地熱を生み出すかのように火と熱を生み出すと…予想通り、大地が震える。
爆発の衝撃によって蓋として閉じた土が上空に吹き飛び地面が激しく振動する
「はい、お終い、風に感謝を…怪我は無い?」
「こっちは…大丈夫さぁね」
周囲を見渡して誰も怪我をしていないのを確認してから全員が頷いている
「…驚き、さぁね、あたい達からすれば自爆タイプは本当に厄介な敵だってぇのに、こんなにもあっさりと誰も怪我することなく倒せちまうなんてね」
驚ろきながらも、ゆっくりと爆発が起きた穴に近づいていき、恐る恐る何が起きたのか確かめる様に爆発した穴を覗き込んでいる
はぁーっと深いため息をしながら鼻をつまんでいる人に
「敵の行動パターンを把握すればだれでもできるよ」
穴に覗き込んでいるマリンさんに返事を返すと周りにいた戦士や騎士達が、首を振って誰でも出来るわけがないって呟いてる。
「何をどうやったんだい?穴に落ちた程度じゃあいつらはすぐに這い出てくるさぁね?」
「ん?落ちた穴の着地地点をセメントにして瞬時に固めただけだよ」
「せめ?あんだって?…あたいにわかる様に教えてくれよ」
不思議そうに此方を見てくるので爆発した穴をよく見てと指差し
「簡単に言えば、術式と錬金を組み合わせて、敵が着地するであろう地点にセメントを精製したの、セメントってのが建築するときに使う材料で最初は泥?みたいな感じで時間と共に固まっていく素材、それを錬金と術式によって瞬時に固めたの。上空から落ちてきた影響もあって勢いよく着地した衝撃によって足の半分近くがセメントに深く入りこんだみたいだね、ほら燃え尽きた足の跡とかが残ってる、足を固めて、上空に空いた部分を即座に蓋をして、身動きが取れなくなった敵がいる空間を超振動によって熱を発生させて尚且つ、火の術式によって空間を燃やして、風の術式で穴の中に空気を送り続けて自爆タイプが耐えられない熱量を生み出して自身が持つ爆発機構が耐えられない程の熱を与えることによって臨界を故意に超えさせて暴発させたってこと」
口早に説明するが…まぁ、マリンさんが簡略した説明を聞いたとしても分かるわけも無く、取り合えず頷いている
つってもセメントつっても、地球のセメントとは違う材質だけどね、名前を考えるのが面倒だからセメントって名付けさせてもらってる。似た性質だから同じだよね?
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