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各々の恋愛事情 ②
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靴を脱がされると足を持ち上げられるので柵から腕を離し流されるままに体が動かされる、視線の先には中腰で私の下半身を持ち上げている自称老人の女性、うーん、20代後半でも通用すると思うよ?これでお祖母ちゃんって言うのは、謙遜を通り越して、嫌味じゃないの?ぁ、でも、私の足をベッドに乗せた後はちょっと苦悶の表情で腰を叩いてる。
「…腰痛めないでよ?」
「これくらい軽いわよ~、貴女じゃなかったら別の人にお願いしてるわね」
軽口をいって誤魔化しているけれど、それってつまるところ、私程、軽い人物じゃなかったらやらないってことだからね?
心配しながら見つめてはいるが、手慣れた手つきで流れるように体が動かされていく、気が付けばベッドの上で寝かせられ枕の上に頭が乗せられている。
ふぅっと、力んだ酸素を吐き出しながら私の足元へとベッドから降りてまた昇って移動している。
その後ろ姿を見て、手を伸ばしてしまいそうになる。
起きてからずっと誰かの世話になっていることに、徐々に押しつぶされてしまいそう。
「よいしょっ、とぉ、ぉっと、ベッドの上は移動しにくいわね、さて、軽くマッサージしていくわよ」
ゆらゆらと揺れながらも定位置に辿り着いたみたいで脛から彼女の暖かい手によって人形のように冷たい足が人の足へと変わっていくような気がする。
ただ、熱が宿ったとしても動かせない。どうしようもない足が摩られていく。
冷たい足に暖かいものが触れ、摩られる、たった、これだけで心地よい。
「ありがとう…」
心地よい感触に対して自然と感謝の言葉が溢れ喉を通っていく、完全に無意識だった。
珍しく小さな声でお礼を言うと、いいのよ、っと心に沁み込んでいくような小さな返事が返ってきた。
たった、たった、これだけで、これだけのやりとりなのに…
打たれたような衝撃が胸に残響のように残り続け、感情の波が押し寄せてくる
このままでいると涙を零し嗚咽を垂れ流してしまいかねないので流れを変えるために話題を振ってみる
「そういえば、弟は?」「あの子は寝てるわよ~」
目覚めてから弟が起きている姿を見ていない気がするけど、赤子は寝るのがお仕事だよね、実家の弟たちもそうだったもの
「心配してくれてありがとうね、傍に置いて置かなくても大丈夫よ、あの子が寝ている場所には常に誰かが傍に居てくれているのよ…正直に言うとね、多くの大人が見守ってくれるから、私だけの子供って感じがしないのよね~」
スピカは、私と違ってたくさんのお母さんどころか、たくさんのお父さんお母さんに囲まれて育つことになるんだね、ふふ、大きくなったら恩返しが大変だね。
…ただ、弟の血筋をアレに知られてしまうと、ちょっと問題が発生しかねない。
その確認の為ではないけれど、お母さんにはアレとの会話の内容を相談しておくべき、かな?
「…あんまり話題に出したくないんだけどね」
「秘宝にお会いしたのね」
たった一言、その一言なのに、ぞわっと寒気が走り、全身が警戒を示す。
うーん、この一瞬だけで肌が逆立つような気配。
そんな緊張を感じちゃったよ、もう。やっぱりこの話題は危険かぁ…でもなぁ…
危険であると分かっていても、叔母様やお母さんの考えを把握しておきたい。
「うん…その」「私には近づけないでね?」
ぁ、はい、この話題はやめよう。叔母様の、目覚めさせてはいけない気配を感じる…
「はい、気をつけます、ってかさ、病棟に近づけないって約束してたんじゃないの?」
一応、アレが病棟に入ってきていたっという不満を声に出してみるが失敗だと直ぐに理解させられてしまう
「そう、では、殺しましょう」
心が凍り付きそうな気配…ここだけはアレが近寄らない聖域であるべきなのだと、悟る。
「いえ!大丈夫です叔母様!あいつに関しては私がどうにかします!叔母様には近づかせません!」
今度、アレに会ったらきつく言っておこうかな?医療従事者でもないのに入るなって…それで納得してくれるかなぁ?
「貴女は勘違いをしているわね、スピカにも近づけさせては」「いけません!心に誓います!」
あぶねぇ!叔母様にとって最も尊き命が自分ではなくスピカだという事を失念しちゃいけない!!復讐よりも未来の為ならお母さんも賛同して、叔母様達ならやりかねない!
本気で気をつけよう…
こんな時に人類が真っ二つに分かれるような暗殺事件なんて起きちゃいけない!
一語一語が地雷の山!!地雷原を歩くかのような緊張感によって心臓がバクバクと落ち着かなくなってしまっても、叔母様なのか、お母さんなのかわからないけれど、無言でマッサージが続けられていく。
どうしてわからないのかって?だってぇ…気配は叔母様なのに、手つきはお母さんなんだもん…だから、脳が混乱しちゃう。
混乱してはいるけれども!
今の会話の流れだと危険な香りしかしないから、早急に話題を、話題をかえ、かえないと…
混乱している頭脳が助けを求める様に視界を彷徨わせているとふと、俯いて私の足を見つめながらマッサージしてくれているお母さんの長い髪が目に留まる
「ねぇ、私ってさ、髪の毛長くなかった?」
まさか、この私が長髪を止めるなんて、何か特別な出来事でもあったのかと、今になって経緯を知りたくなってくる。
「……腰に届きそうな長い時もあれば、肩甲骨当たりの時もあれば、肩付近のときもあるわね、今は団長と同じくらい、っていうよりも~…そうね、気持ち、貴女の方が髪の長さは…短いわね」
落ち着いた柔らかい言葉に落ち着かない心臓が落ち着きを取り戻していく。
はぁ、よかったぁ、叔母様が絶対に参加しない話題みたい!
雰囲気がお母さんに切り替わってる!…ん?まって、今代の私って
「…髪の長さに拘りって、なかったの、かな?」
「拘りはあったと、おもう、わよ?お洒落して遊びに出るときとか、何かイベントをする時とか、ウィッグを使ってるときもあったわね、あと、えっと、何て言ってたかしら?えくすて?っていうのも使用していたから、拘りはあったんじゃないの?」
成程、ウィッグか、その手があるか…でも
「誰もその辺りの事を聞く人もいなかったみたいね、私も、それについては知らないわね」
…ウィッグはわかる、えくすてって何だろう?たぶん、会話の流れ的に髪の毛に関することだと思う、ってことは、ある程度、その時の気分や状況に合わせて紙の長さを変えていたって、こと、かな?
「それでも、今の貴女程、短くしたことは一度も無かったわよ、着ている服装によって髪の毛を括ったり、長さを変えていたりしていた、気がするわね」
ん~…拘りはある!でも、ファッションを優先してってこと、かも?全体像をみて、頭からつま先まで拘っていたって考えると…私ならやる!
うん、納得、今代の私はファッションに全力だったのかも?
だとしたら、後々、クローゼットの中を見てみたいかな?今代の私がどんなファッションに目覚めたのか!気になるじゃん?
「そっか、服かー…ふくかぁ~…病衣って可愛くないんだよなぁ~、あー気になってきた!早くフリルに包まれたい!可愛い服に包まれていたい!!」
色々と落ち着いてきて素を晒せる人しかいない空間っとなれば、自然と我が出てくる。
「…言うと思っていたわよ、後で一緒に部屋まで行きましょう。私が見繕ってくるとわかってない!って頬を膨らませるのが目に見えてるのよね」
「やった!」
小さくガッツポーズを取ってしまう程に私にとって可愛いは正義なの!
それに…視線を足元に向けると、どうしても目に留まってしまう…二つの山。
「それじゃ、お母さんも着替える?お母さんがその、前を閉じるタイプの白衣着てると、その」パッツンパッツンなんだよなぁ…苦しそうっていうのもあるんだけどぉ…
「そうなのよ~…この白衣、こういったリハビリなどをする時は適しているのはわかってるのよ?考案して用意してくれたのも貴女なのはわかってるのよ?でもね…一段階、二段階?大きくなってしまった胸がね、圧迫されて苦しいのよ…失敗したわね、何時も通りコートタイプの白衣を着てくるべきだったわ。あー、私も気になって来たじゃない…着替えたいわ~」
んー…うん!そう、普通は窮屈そうだって意見に繋がる、よね…
がっつりと強調されている胸が何かで隠されることなく目の前にあるっという光景が正直に言うと…
ちょっともやっとする…
だって、私の愛する旦那様は、私の中に居るってことは、私の目を通して世界を見ているってこともあるでしょ?ってことは、目の前にでっけぇ男を魅了する山が二つもあるんだよ!?ガルルルルル!!
目を瞑って席を見るが空席のまま…本当に空席なのかなぁ!?ガルルルルル!!
「痛かった?」
っとと、機嫌が悪くなっているのが感じ取られちゃったかも
目を開きながら慌てて天井に視線を向けてっと!お母さんをそういう目で見させないからね!ガルルル!
「ううん、痛くないよ。大丈夫、心地いい。今までマッサージって言うか、誰かに触れられるのが苦手だったけれど、考えを改めたくなってきちゃう」
「そう、それなら良かったわ、良いモノでしょう?さて、ある程度血流も良くなってきた頃合いね、次は、関節を動かしていくわよ」
足の指が曲げられたりするような感触が伝わってくる、その流れに便乗して指先を動かそうとするけれど、動く気配がない。
触られているって感覚はあるんだけどなぁ…不思議な感覚。
動かされている感覚に意識を向けたいので集中していると、お互い何も話さなくなる。
ただただ、私は天井を眺めながらも意識を動かされる関節へと集中する。
満遍なく全ての関節が一つ一つ丁寧に動かされていく。
意識してはいるけれども、動く気配がない。
集中力が落ちてきたのか、口が勝手に動き始めてしまう。
「お母さんってさ、もう、恋は…しないの?」
特に意識することなく喉から声が漏れ出て、何を言ってるんだろう私っと、少し後悔してしまう。
「何よ、唐突に…しないわよ、っていうか、こんなお祖母ちゃんを相手してくれる人なんて居ないわよ、もう、そういうのとは縁遠いのよ~…そういう貴女はどうなのよ?浮いた話を聞かないわね?ずっと独り身でいるつもり?」
独り身でいるのもやぶさかじゃない、彼が表に出ないのであればね。
それに…その、うん、やっぱり相談しとき、たいかな?アレが何で私を求めているのか本気で理解が出来ないんだよなぁ、お母さんや叔母様ならどういった意図があるのか、アレの背景を知っているかも?しれないよね?
「…一人、おふざけかもしれないけれど、求められてたりする」
「…あー…そう、ね、そうなってしまったのね」
驚くわけでもなく、反対するような雰囲気でもなく、先を見据えていたような発言ってことは、もしかしなくてもお母さんは…勘づいていた?ってことぉ!?ぇ、アレと繋がりなんてあったの?…いや、あるわけないよね、叔母様が発狂する。
どうして、その答えに辿り着いたんだろう?恐るべし恋の伝道師ってこと?
っていうか、否定しないってことはさ、私が…アレに想いを寄せられることに対して、その先がその、私が王の末席に加わるような事を良しと思っていたって事?
「求められてたりするなんて、言い回し、貴女もそういう未来があっても良いと考えたことがあるのでしょう?王族に連なることに対して悪い事ではないって」
「悪いも何も…私としては、アレに対しては…眼中にない、んだけど…そのことに対してアレに真っ向から正面から、反対したらその…」
断った瞬間に恥をかかせたって事で逆賊扱いとして攻めてくるっていう、なんてことも…そうなるとさ
「皆に迷惑かかる、かな、って…」
「その考えに関してはね、貴女の間違いよ、貴女が誰を選ぼうが誰を断ろうが、何も影響がないわよ、この街をね、手出しできる人はもう誰も居ないわよ」
…王族だったら話は別でしょ?
「王族だったら別だって思ってるでしょ?安心しなさい別じゃないわ、王であろうと、もう、この場所に、この街を好き勝手に手を出すと言う事が出来ないのよ、この街を敵にするということは、何を意味するのか、わからない王族じゃないわよ。宣戦布告、大義名分をいくら掲げようと、単純明快、国が割れて戦争になる、それも、王族が不利っていう条件つきでって、ことよ」
どうして?国が割れるのだろうか?アレの一族が支配する大陸でしょ?王の命令は絶対、じゃぁ、ないの?
「…腰痛めないでよ?」
「これくらい軽いわよ~、貴女じゃなかったら別の人にお願いしてるわね」
軽口をいって誤魔化しているけれど、それってつまるところ、私程、軽い人物じゃなかったらやらないってことだからね?
心配しながら見つめてはいるが、手慣れた手つきで流れるように体が動かされていく、気が付けばベッドの上で寝かせられ枕の上に頭が乗せられている。
ふぅっと、力んだ酸素を吐き出しながら私の足元へとベッドから降りてまた昇って移動している。
その後ろ姿を見て、手を伸ばしてしまいそうになる。
起きてからずっと誰かの世話になっていることに、徐々に押しつぶされてしまいそう。
「よいしょっ、とぉ、ぉっと、ベッドの上は移動しにくいわね、さて、軽くマッサージしていくわよ」
ゆらゆらと揺れながらも定位置に辿り着いたみたいで脛から彼女の暖かい手によって人形のように冷たい足が人の足へと変わっていくような気がする。
ただ、熱が宿ったとしても動かせない。どうしようもない足が摩られていく。
冷たい足に暖かいものが触れ、摩られる、たった、これだけで心地よい。
「ありがとう…」
心地よい感触に対して自然と感謝の言葉が溢れ喉を通っていく、完全に無意識だった。
珍しく小さな声でお礼を言うと、いいのよ、っと心に沁み込んでいくような小さな返事が返ってきた。
たった、たった、これだけで、これだけのやりとりなのに…
打たれたような衝撃が胸に残響のように残り続け、感情の波が押し寄せてくる
このままでいると涙を零し嗚咽を垂れ流してしまいかねないので流れを変えるために話題を振ってみる
「そういえば、弟は?」「あの子は寝てるわよ~」
目覚めてから弟が起きている姿を見ていない気がするけど、赤子は寝るのがお仕事だよね、実家の弟たちもそうだったもの
「心配してくれてありがとうね、傍に置いて置かなくても大丈夫よ、あの子が寝ている場所には常に誰かが傍に居てくれているのよ…正直に言うとね、多くの大人が見守ってくれるから、私だけの子供って感じがしないのよね~」
スピカは、私と違ってたくさんのお母さんどころか、たくさんのお父さんお母さんに囲まれて育つことになるんだね、ふふ、大きくなったら恩返しが大変だね。
…ただ、弟の血筋をアレに知られてしまうと、ちょっと問題が発生しかねない。
その確認の為ではないけれど、お母さんにはアレとの会話の内容を相談しておくべき、かな?
「…あんまり話題に出したくないんだけどね」
「秘宝にお会いしたのね」
たった一言、その一言なのに、ぞわっと寒気が走り、全身が警戒を示す。
うーん、この一瞬だけで肌が逆立つような気配。
そんな緊張を感じちゃったよ、もう。やっぱりこの話題は危険かぁ…でもなぁ…
危険であると分かっていても、叔母様やお母さんの考えを把握しておきたい。
「うん…その」「私には近づけないでね?」
ぁ、はい、この話題はやめよう。叔母様の、目覚めさせてはいけない気配を感じる…
「はい、気をつけます、ってかさ、病棟に近づけないって約束してたんじゃないの?」
一応、アレが病棟に入ってきていたっという不満を声に出してみるが失敗だと直ぐに理解させられてしまう
「そう、では、殺しましょう」
心が凍り付きそうな気配…ここだけはアレが近寄らない聖域であるべきなのだと、悟る。
「いえ!大丈夫です叔母様!あいつに関しては私がどうにかします!叔母様には近づかせません!」
今度、アレに会ったらきつく言っておこうかな?医療従事者でもないのに入るなって…それで納得してくれるかなぁ?
「貴女は勘違いをしているわね、スピカにも近づけさせては」「いけません!心に誓います!」
あぶねぇ!叔母様にとって最も尊き命が自分ではなくスピカだという事を失念しちゃいけない!!復讐よりも未来の為ならお母さんも賛同して、叔母様達ならやりかねない!
本気で気をつけよう…
こんな時に人類が真っ二つに分かれるような暗殺事件なんて起きちゃいけない!
一語一語が地雷の山!!地雷原を歩くかのような緊張感によって心臓がバクバクと落ち着かなくなってしまっても、叔母様なのか、お母さんなのかわからないけれど、無言でマッサージが続けられていく。
どうしてわからないのかって?だってぇ…気配は叔母様なのに、手つきはお母さんなんだもん…だから、脳が混乱しちゃう。
混乱してはいるけれども!
今の会話の流れだと危険な香りしかしないから、早急に話題を、話題をかえ、かえないと…
混乱している頭脳が助けを求める様に視界を彷徨わせているとふと、俯いて私の足を見つめながらマッサージしてくれているお母さんの長い髪が目に留まる
「ねぇ、私ってさ、髪の毛長くなかった?」
まさか、この私が長髪を止めるなんて、何か特別な出来事でもあったのかと、今になって経緯を知りたくなってくる。
「……腰に届きそうな長い時もあれば、肩甲骨当たりの時もあれば、肩付近のときもあるわね、今は団長と同じくらい、っていうよりも~…そうね、気持ち、貴女の方が髪の長さは…短いわね」
落ち着いた柔らかい言葉に落ち着かない心臓が落ち着きを取り戻していく。
はぁ、よかったぁ、叔母様が絶対に参加しない話題みたい!
雰囲気がお母さんに切り替わってる!…ん?まって、今代の私って
「…髪の長さに拘りって、なかったの、かな?」
「拘りはあったと、おもう、わよ?お洒落して遊びに出るときとか、何かイベントをする時とか、ウィッグを使ってるときもあったわね、あと、えっと、何て言ってたかしら?えくすて?っていうのも使用していたから、拘りはあったんじゃないの?」
成程、ウィッグか、その手があるか…でも
「誰もその辺りの事を聞く人もいなかったみたいね、私も、それについては知らないわね」
…ウィッグはわかる、えくすてって何だろう?たぶん、会話の流れ的に髪の毛に関することだと思う、ってことは、ある程度、その時の気分や状況に合わせて紙の長さを変えていたって、こと、かな?
「それでも、今の貴女程、短くしたことは一度も無かったわよ、着ている服装によって髪の毛を括ったり、長さを変えていたりしていた、気がするわね」
ん~…拘りはある!でも、ファッションを優先してってこと、かも?全体像をみて、頭からつま先まで拘っていたって考えると…私ならやる!
うん、納得、今代の私はファッションに全力だったのかも?
だとしたら、後々、クローゼットの中を見てみたいかな?今代の私がどんなファッションに目覚めたのか!気になるじゃん?
「そっか、服かー…ふくかぁ~…病衣って可愛くないんだよなぁ~、あー気になってきた!早くフリルに包まれたい!可愛い服に包まれていたい!!」
色々と落ち着いてきて素を晒せる人しかいない空間っとなれば、自然と我が出てくる。
「…言うと思っていたわよ、後で一緒に部屋まで行きましょう。私が見繕ってくるとわかってない!って頬を膨らませるのが目に見えてるのよね」
「やった!」
小さくガッツポーズを取ってしまう程に私にとって可愛いは正義なの!
それに…視線を足元に向けると、どうしても目に留まってしまう…二つの山。
「それじゃ、お母さんも着替える?お母さんがその、前を閉じるタイプの白衣着てると、その」パッツンパッツンなんだよなぁ…苦しそうっていうのもあるんだけどぉ…
「そうなのよ~…この白衣、こういったリハビリなどをする時は適しているのはわかってるのよ?考案して用意してくれたのも貴女なのはわかってるのよ?でもね…一段階、二段階?大きくなってしまった胸がね、圧迫されて苦しいのよ…失敗したわね、何時も通りコートタイプの白衣を着てくるべきだったわ。あー、私も気になって来たじゃない…着替えたいわ~」
んー…うん!そう、普通は窮屈そうだって意見に繋がる、よね…
がっつりと強調されている胸が何かで隠されることなく目の前にあるっという光景が正直に言うと…
ちょっともやっとする…
だって、私の愛する旦那様は、私の中に居るってことは、私の目を通して世界を見ているってこともあるでしょ?ってことは、目の前にでっけぇ男を魅了する山が二つもあるんだよ!?ガルルルルル!!
目を瞑って席を見るが空席のまま…本当に空席なのかなぁ!?ガルルルルル!!
「痛かった?」
っとと、機嫌が悪くなっているのが感じ取られちゃったかも
目を開きながら慌てて天井に視線を向けてっと!お母さんをそういう目で見させないからね!ガルルル!
「ううん、痛くないよ。大丈夫、心地いい。今までマッサージって言うか、誰かに触れられるのが苦手だったけれど、考えを改めたくなってきちゃう」
「そう、それなら良かったわ、良いモノでしょう?さて、ある程度血流も良くなってきた頃合いね、次は、関節を動かしていくわよ」
足の指が曲げられたりするような感触が伝わってくる、その流れに便乗して指先を動かそうとするけれど、動く気配がない。
触られているって感覚はあるんだけどなぁ…不思議な感覚。
動かされている感覚に意識を向けたいので集中していると、お互い何も話さなくなる。
ただただ、私は天井を眺めながらも意識を動かされる関節へと集中する。
満遍なく全ての関節が一つ一つ丁寧に動かされていく。
意識してはいるけれども、動く気配がない。
集中力が落ちてきたのか、口が勝手に動き始めてしまう。
「お母さんってさ、もう、恋は…しないの?」
特に意識することなく喉から声が漏れ出て、何を言ってるんだろう私っと、少し後悔してしまう。
「何よ、唐突に…しないわよ、っていうか、こんなお祖母ちゃんを相手してくれる人なんて居ないわよ、もう、そういうのとは縁遠いのよ~…そういう貴女はどうなのよ?浮いた話を聞かないわね?ずっと独り身でいるつもり?」
独り身でいるのもやぶさかじゃない、彼が表に出ないのであればね。
それに…その、うん、やっぱり相談しとき、たいかな?アレが何で私を求めているのか本気で理解が出来ないんだよなぁ、お母さんや叔母様ならどういった意図があるのか、アレの背景を知っているかも?しれないよね?
「…一人、おふざけかもしれないけれど、求められてたりする」
「…あー…そう、ね、そうなってしまったのね」
驚くわけでもなく、反対するような雰囲気でもなく、先を見据えていたような発言ってことは、もしかしなくてもお母さんは…勘づいていた?ってことぉ!?ぇ、アレと繋がりなんてあったの?…いや、あるわけないよね、叔母様が発狂する。
どうして、その答えに辿り着いたんだろう?恐るべし恋の伝道師ってこと?
っていうか、否定しないってことはさ、私が…アレに想いを寄せられることに対して、その先がその、私が王の末席に加わるような事を良しと思っていたって事?
「求められてたりするなんて、言い回し、貴女もそういう未来があっても良いと考えたことがあるのでしょう?王族に連なることに対して悪い事ではないって」
「悪いも何も…私としては、アレに対しては…眼中にない、んだけど…そのことに対してアレに真っ向から正面から、反対したらその…」
断った瞬間に恥をかかせたって事で逆賊扱いとして攻めてくるっていう、なんてことも…そうなるとさ
「皆に迷惑かかる、かな、って…」
「その考えに関してはね、貴女の間違いよ、貴女が誰を選ぼうが誰を断ろうが、何も影響がないわよ、この街をね、手出しできる人はもう誰も居ないわよ」
…王族だったら話は別でしょ?
「王族だったら別だって思ってるでしょ?安心しなさい別じゃないわ、王であろうと、もう、この場所に、この街を好き勝手に手を出すと言う事が出来ないのよ、この街を敵にするということは、何を意味するのか、わからない王族じゃないわよ。宣戦布告、大義名分をいくら掲げようと、単純明快、国が割れて戦争になる、それも、王族が不利っていう条件つきでって、ことよ」
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新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
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