12 / 14
インプット完了
しおりを挟む
ミツキちゃんがいなくなって寂しいような嬉しいよな複雑な感情。
苦手だけど決して嫌いじゃない。だってご褒美をくれるから。
いやいや何を妄想してるんだ? 親友の妹でしかも中学生だぞ。
いけない。冷静にならないと。
「なあ妹を見てどう思う? 変だろう? 」
らしくなく真剣な光。心配性だな。大丈夫だってきっと……
だからって適当なアドバイスはできない。もし実践でもされたら厄介。
ここはプラス思考で。褒めてやるのがいい。
「そうかな…… 充分かわいいと思うよ。大人しくてもそれは個性で…… 」
勝手に大人しい少女像を描くがあれではそう見えないか。
「ありがとう。でも人の感情に鈍感と言うか笑ってはいけない時に笑ったり。
してはダメな時に守らずに失敗するんだ。以前話したよな」
光の悩みの種の一つが三つ離れたかわいらしい妹の外での振る舞い。
そう言えば今も脱いではいけないところで脱いでた。これってわざとじゃないの?
複雑な気分。多少は僕に好意を持ってくれると思っていたのに。ただの勘違い?
残念だ。実に残念だ。思ってる以上に辛いものがあるな。
この兄妹にいいように操られている。そんな気がする。
この際ミツキちゃんはどうでもいい。学校では知らないが僕の前では気前がいい子。
今はそれよりも彼女のこと。せっかく認識されたのにこのままでいいはずがない。
しかしそのことを相談しても絶対からかうだけだからな。
そう言えば光の女の趣味って今日のことでも分かるようにちょっと年上の女性。
同級生にはあっても下級生に興味を示すことはない。
それは僕も似たようなものだけど極端だからな光の場合。
僕はそこまでの強い拘りがあるのではない。ただ彼女への執着があるに過ぎない。
彼女と言う存在に興味を示しているだけ。もし彼女が大人の女性でも構わない。
仮にミツキちゃんみたいに三個下の中学生だっていいんだ。
結局のところ彼女が好きなんだ。クラスメイトだからこんな感情が生まれたのか?
「お前も女には気をつけな」
物凄く上から見下ろすように言ってきやがる。アドバイスはいらない。
自分が多少女性と縁があるからって生意気。学校じゃ目立ちはしないのに。
お前など第三の山田と大差ない。それくらい自覚しろっての。
「なあそれでさお前は…… 」
「うん。見た見た。あれ面白かったよな」
ドラマと映画とゲームの話へと移って行く。
光の家で暇を潰して暗くなって帰る。
あれ? やってしまった。せっかくのチャンスをフイにしてしまう。
彼女を追いかけていたところを無理やり連れて来られたんだった。
そしてそのまま光に付き合う羽目に。
ゲームも楽しかったしミツキちゃんもかわいかったので文句はない。
充分満たされたけどそれは楽しく遊んだことに満足してるだけ。
彼女の件はまったく進んでない。あーあまた明日だな。
それと視線を感じる件。光は僕の馬鹿な妄想だと取り合わない。
今更そんなおかしな妄想が肥大化するはずがない。僕は間違いなく正常。
彼女に認識されて舞い上がっているのも確かだけどそれだけでは決してない。
でもこれは二学期に入ってから。
いや…… 今は彼女のことだ。
何て言っていいか迷うがいい悪いは別として今日で随分と流れが変わった。
そんな期待を胸に明日も学校に行くのだろう。ああ明日が今から待ち遠しいよ。
いつものハイタッチ要員にどう対応するのか?
恥ずかしがってもうやらなくなるかもしれないな。
翌日。
さっそく彼女の様子を見守る。これが日課だ。
いつものように朝の挨拶に軽くハイタッチをかわす。
構わずに誰とでもやれるその明るさは尊敬に値するところ。
僕たちのところに勢いよくハイタッチしていく。これが毎朝の光景。
昨日と同じようにハイタッチの輪に入るがどうも彼女のやる気が感じられない。
「ごめん皆。ちょっと疲れてるんだ。今日はこれで」
らしくない彼女の言い訳。これでは我がままな気まぐれヒロインだ。
でも彼女はそう言うお嬢様タイプでは決してない。そもそも頭が非常に悪い。
どんなに隠しても頭の悪さは滲み出てきてしまうもの。間違いなくおバカさんだ。
どんなにごまかそうが必死に隠そうが近くにいれば嫌と言うほど感じることに。
だから逆に一緒にいると妙に落ち着く。
と言っても僕の場合は教室でただ同じ空気を吸うぐらい。または尾行する時。
「どうしたんですか? 」
つい心配になって声を掛けてしまう。もうただハイタッチを待つ愚か者ではない。
仮に第三の山田だとしてもそれはそれで構わない。認識されたのだから。
「何でもない山田…… 」
インプット完了。もうこれで二度と忘れることはないだろう。
彼女の心に深く刻み込んだに違いない。これでいい。
小さな一歩ではあるが僕に取ってはドキドキの一歩だった。
とても信じられないほどの一歩。
でも呼び捨てはよくないぞ。せめていつものように第三の山田でいいんだけどな。
これからは第三の山田として生きて行くつもりだが。
ただの山田では恥ずかしいのはどうしてだろう?
続く
苦手だけど決して嫌いじゃない。だってご褒美をくれるから。
いやいや何を妄想してるんだ? 親友の妹でしかも中学生だぞ。
いけない。冷静にならないと。
「なあ妹を見てどう思う? 変だろう? 」
らしくなく真剣な光。心配性だな。大丈夫だってきっと……
だからって適当なアドバイスはできない。もし実践でもされたら厄介。
ここはプラス思考で。褒めてやるのがいい。
「そうかな…… 充分かわいいと思うよ。大人しくてもそれは個性で…… 」
勝手に大人しい少女像を描くがあれではそう見えないか。
「ありがとう。でも人の感情に鈍感と言うか笑ってはいけない時に笑ったり。
してはダメな時に守らずに失敗するんだ。以前話したよな」
光の悩みの種の一つが三つ離れたかわいらしい妹の外での振る舞い。
そう言えば今も脱いではいけないところで脱いでた。これってわざとじゃないの?
複雑な気分。多少は僕に好意を持ってくれると思っていたのに。ただの勘違い?
残念だ。実に残念だ。思ってる以上に辛いものがあるな。
この兄妹にいいように操られている。そんな気がする。
この際ミツキちゃんはどうでもいい。学校では知らないが僕の前では気前がいい子。
今はそれよりも彼女のこと。せっかく認識されたのにこのままでいいはずがない。
しかしそのことを相談しても絶対からかうだけだからな。
そう言えば光の女の趣味って今日のことでも分かるようにちょっと年上の女性。
同級生にはあっても下級生に興味を示すことはない。
それは僕も似たようなものだけど極端だからな光の場合。
僕はそこまでの強い拘りがあるのではない。ただ彼女への執着があるに過ぎない。
彼女と言う存在に興味を示しているだけ。もし彼女が大人の女性でも構わない。
仮にミツキちゃんみたいに三個下の中学生だっていいんだ。
結局のところ彼女が好きなんだ。クラスメイトだからこんな感情が生まれたのか?
「お前も女には気をつけな」
物凄く上から見下ろすように言ってきやがる。アドバイスはいらない。
自分が多少女性と縁があるからって生意気。学校じゃ目立ちはしないのに。
お前など第三の山田と大差ない。それくらい自覚しろっての。
「なあそれでさお前は…… 」
「うん。見た見た。あれ面白かったよな」
ドラマと映画とゲームの話へと移って行く。
光の家で暇を潰して暗くなって帰る。
あれ? やってしまった。せっかくのチャンスをフイにしてしまう。
彼女を追いかけていたところを無理やり連れて来られたんだった。
そしてそのまま光に付き合う羽目に。
ゲームも楽しかったしミツキちゃんもかわいかったので文句はない。
充分満たされたけどそれは楽しく遊んだことに満足してるだけ。
彼女の件はまったく進んでない。あーあまた明日だな。
それと視線を感じる件。光は僕の馬鹿な妄想だと取り合わない。
今更そんなおかしな妄想が肥大化するはずがない。僕は間違いなく正常。
彼女に認識されて舞い上がっているのも確かだけどそれだけでは決してない。
でもこれは二学期に入ってから。
いや…… 今は彼女のことだ。
何て言っていいか迷うがいい悪いは別として今日で随分と流れが変わった。
そんな期待を胸に明日も学校に行くのだろう。ああ明日が今から待ち遠しいよ。
いつものハイタッチ要員にどう対応するのか?
恥ずかしがってもうやらなくなるかもしれないな。
翌日。
さっそく彼女の様子を見守る。これが日課だ。
いつものように朝の挨拶に軽くハイタッチをかわす。
構わずに誰とでもやれるその明るさは尊敬に値するところ。
僕たちのところに勢いよくハイタッチしていく。これが毎朝の光景。
昨日と同じようにハイタッチの輪に入るがどうも彼女のやる気が感じられない。
「ごめん皆。ちょっと疲れてるんだ。今日はこれで」
らしくない彼女の言い訳。これでは我がままな気まぐれヒロインだ。
でも彼女はそう言うお嬢様タイプでは決してない。そもそも頭が非常に悪い。
どんなに隠しても頭の悪さは滲み出てきてしまうもの。間違いなくおバカさんだ。
どんなにごまかそうが必死に隠そうが近くにいれば嫌と言うほど感じることに。
だから逆に一緒にいると妙に落ち着く。
と言っても僕の場合は教室でただ同じ空気を吸うぐらい。または尾行する時。
「どうしたんですか? 」
つい心配になって声を掛けてしまう。もうただハイタッチを待つ愚か者ではない。
仮に第三の山田だとしてもそれはそれで構わない。認識されたのだから。
「何でもない山田…… 」
インプット完了。もうこれで二度と忘れることはないだろう。
彼女の心に深く刻み込んだに違いない。これでいい。
小さな一歩ではあるが僕に取ってはドキドキの一歩だった。
とても信じられないほどの一歩。
でも呼び捨てはよくないぞ。せめていつものように第三の山田でいいんだけどな。
これからは第三の山田として生きて行くつもりだが。
ただの山田では恥ずかしいのはどうしてだろう?
続く
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
将来の嫁ぎ先は確保済みです……が?!
翠月 瑠々奈
恋愛
ある日階段から落ちて、とある物語を思い出した。
侯爵令息と男爵令嬢の秘密の恋…みたいな。
そしてここが、その話を基にした世界に酷似していることに気づく。
私は主人公の婚約者。話の流れからすれば破棄されることになる。
この歳で婚約破棄なんてされたら、名に傷が付く。
それでは次の結婚は望めない。
その前に、同じ前世の記憶がある男性との婚姻話を水面下で進めましょうか。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
結婚したくない腐女子が結婚しました
折原さゆみ
恋愛
倉敷紗々(30歳)、独身。両親に結婚をせがまれて、嫌気がさしていた。
仕方なく、結婚相談所で登録を行うことにした。
本当は、結婚なんてしたくない、子供なんてもってのほか、どうしたものかと考えた彼女が出した結論とは?
※BL(ボーイズラブ)という表現が出てきますが、BL好きには物足りないかもしれません。
主人公の独断と偏見がかなり多いです。そこのところを考慮に入れてお読みください。
※番外編に入り、百合についても語り始めました。
こちらも独断と偏見が多々あるかもしれないのでご注意ください。
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体などとは関係ありません。
※番外編を随時更新中。
侯爵様の懺悔
宇野 肇
恋愛
女好きの侯爵様は一年ごとにうら若き貴族の女性を妻に迎えている。
そのどれもが困窮した家へ援助する条件で迫るという手法で、実際に縁づいてから領地経営も上手く回っていくため誰も苦言を呈せない。
侯爵様は一年ごとにとっかえひっかえするだけで、侯爵様は決して貴族法に違反する行為はしていないからだ。
その上、離縁をする際にも夫人となった女性の希望を可能な限り聞いたうえで、新たな縁を取り持ったり、寄付金とともに修道院へ出家させたりするそうなのだ。
おかげで不気味がっているのは娘を差し出さねばならない困窮した貴族の家々ばかりで、平民たちは呑気にも次に来る奥さんは何を希望して次の場所へ行くのか賭けるほどだった。
――では、侯爵様の次の奥様は一体誰になるのだろうか。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
デネブが死んだ
毛蟹
恋愛
弟との思い出の土地で、ゆっくりと死を迎えるつもりのアデラインの隣の屋敷に、美しい夫婦がやってきた。
夫のアルビレオに強く惹かれるアデライン。
嫉妬心を抑えながら、妻のデネブと親友として接する。
アデラインは病弱のデネブを元気付けた。
原因となる病も完治した。それなのに。
ある日、デネブが死んだ。
ふわっとしてます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる