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第二話 〜やっぱり召喚されました〜
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「……ってください。」
遠くの方で聞こえる誰かの声。
誰かが僕を必死になって呼んでくれている気がする。
誰だか分からないけれど、何となくそんな感じがするんだ。
朦朧とした意識の中で、最近聞いたであろう、その声の主を思い出す。
「‥‥起きて下さい!!」
容赦なく揺さぶられる体。
首が産まれたての赤子のようにグラングランと揺れ、それと同時に脳みそがシャッフルされる。
首が捥げる。 頼むから、もう少し丁寧に扱ってくれ。
それに、そんなにシェイクされたら、脳みそがフレーバーになるんだけど。
ペチペチと叩かれる頬の痛みと合わせてくる首の痛み。
そのおかげか、何処か遠くに感じていた意識が次第に戻っていく。
周りがガヤガヤと煩い。
大勢の足音や人の話し声、僕がさっきまで居たであろう帰路にはなかった周りの騒がしさに巻き込まれてしまったことを痛感する。
まだ目を開ける事が出来ない僕は、叩かれ揺さぶられる現状に抵抗することも出来ず、温かいなにかに包まれた状態で体が動く様になるのを待つ。
「お願いです! 返事をして下さい!」
が、僕を抱えてくれている人はずっと僕の頬を叩きながら声をかけてくる。
死んでないから。 僕、生きてるから。
誰だか知らんが、心配してくれているのは有り難いけれど、怪我人かも知れない人をこんなに長い時間揺さぶり続けるのは、どう考えても良くないと思うぞ。
扱いが雑なんだよ。 もう少し丁寧に扱ってくれよ。
そろそろ目を開けられる位には体の調子が良くなった僕は、重い瞼を開けようとした。
だが、そこで僕の思考回路がフル回転させられる。
此処で開けてしまったら終わりなんじゃね?
訳の分からない事に巻き込まれた挙句、意識が戻った途端周りに居るであろう人間に責め立てられでもしたらどうする?
可能性としては無いとは言えない状況。
召喚される予定だった訳でも、誰かを助けようとしたヒーローって訳でも無い。
巻き込まれない様、遠くの方で珈琲を飲みながら鑑賞していた糞モブだ。
あぁ、お尻が冷たい。
確実に残っていた珈琲をぶちまけちまってるよ。 最悪だ。
絶対漏らしたみたいになってるだろ、これ。
「瞼が動いた気がしたのに……どうして目を覚まさないんだ!」
「落ち着いて下さい! 我々が彼の状態を確認しますので、どうか此方に」
「ダメだ! この人の意識が戻るまで俺が傍にいる!」
召喚者と巻き込まれた異世界人。まではラノベでよく見かける主要キャラクター。
それじゃ、僕は? 僕のポジションってなに?
名前すら存在しないポジションとか生存率低くね?
追い出されるか、監禁か。 運が良ければ追放?
良い待遇が待ってる可能性は、この上なく低い気がする。
「転移の際の後遺症かもしれません。 もしかしたら、このまま目を覚まされない可能性も……」
「そんな! この人は俺と同じで巻き込まれただけなのに!」
そう言った彼はギュッと僕を強く抱きしめる。
先程から僕の体を支えてくれているのは、美青年リーマンを助けようとした、あの高校生か。
見ず知らずの冴えないリーマンの体をずっと支えてくれる何て、彼は何処まで良い人なんだ。
落ち着いた声が僕の生死を揺るがす発言をするなか、僕のことを安じてくれる高校生。
珈琲で汚れた僕を庇う様にして抱きしめてくれている高校生。
その腕の中で狸寝入りを続けるという現状に、僕の中に少しだけ残された良心が痛む。
そろそろ起きた方が良いよな。
出来ることなら起きたくないけれど、先延ばしにしていても結果は変わらない。
そう思い意を決して瞼を開く。
眩しい光が差し、ぼやけた視界が少しずつ鮮明になっていく。
「…ッ! 大丈夫ですか? 俺の事見えますか?」
「‥‥‥あ、はい」
間近に迫っている高校生の顔。
少し動けば唇が触れそうな程、近い。
いや、距離感どうなってんだよ。
さっきは遠くて分からなかったが、実に整った顔立ちをしている現役高校生。
ハーフだろうか?綺麗な金色の髪に堀の深い顔。
前髪から覗く琥珀色の瞳は吸い込まれそうな程美しい。
健康的に焼けた肌と逞しい体は、ザッスポーツマン感を漂わせる。
現役陽キャ男子高校生、めちゃくちゃ眩しい。 キラキラして目が痛い。
「色々と説明をしたいんですけど、俺も頭の整理がまだ出来ていなくて……。すみません」
「いや、いいよ。 気にしないで」
「体は大丈夫ですか? 何処か可笑しな所とかありませんか? もしあるなら言ってください!」
「大丈夫。 気にかけてくれてありがとう」
少し距離感が可笑しい高校生を軽くあしらう。
何だか大型犬に見えてくるな、この子。
無いはずの耳と尻尾が見えてくる。 ブンブン振り回してるよ。
近所に住む大型犬を思い出しながら、僕は彼の髪に手を伸ばしてそっと触れてみる。
想像よりもフワフワして触り心地が良い髪に驚き、僕は両手で彼の頭を優しく撫でてみた。
そんな僕の行動に驚いたのか高校生は目を丸くして僕を見ている。
嫌がって手を振り払われるかな?と思っていたが、彼は抵抗する様子もなく、大人しく現状を受け止める。
何て大人しい子なんだ。
躾が行き届いているではないか!って彼は人間だよ!
何て心の中でツッコミながら視線を高校生から周りへと移す。
沢山人が居るとは思っていたけれど、建物が埋まる程の人の数だとは思っておらず、驚き、唾をのんだ。
白いローブにフードを深く被ったヤバイ宗教団体みたいな人達。
その横に、中性ヨーロッパ風の鎧を着た騎士らしき集団。 そんな彼らをよく見ると、僕達と同じ人間だけでなく、動物の姿をした”獣人”と呼ばれる者も多くいる。
後は、後ろの壁際に僕の背丈位の杖を持った王道魔術師みたいな人達も居り、何やらバタバタと慌ただしい様子。
此処まで異空間だと、かえって冷静になれるもんだな。
ラノベで培った知識が無駄に冷静な脳に流れ込む。
僕らを囲う様にして立っている彼らは、高校生に抱えられ、何時までも動かず倒れている僕を哀れみの目で見る。
そんな目で見ないでくれ。
下半身についた茶色いシミは、決して漏らした訳ではないんだ。
飲みかけの珈琲が丁度ズボンにかかってしまっただけなんだ。
冷たすぎる周りの目に耐えかねた僕は、高校生から放れ、自分の力で立ち上がる。
着ていたカッターシャツとズボンを見ると、茶色のグラデーションが綺麗に施されてしまっているので、僕は仕方なく着ていたスーツを脱いで、腰回りを隠した。
あぁ。 社会人としてつくづく哀れだな、僕。
というか、この姿って本当に漏らした奴みたいになってない?
かえって、漏らしたことを強調しちゃってないか?!
これは、珈琲が零れたことで出来たシミであって、決して糞を漏らした訳ではない!ということを彼らに伝えるべきだろうか。
絶対伝えた方がいい! 匂いはしなくとも、きっと周りに居る人達は皆思っている。
「アイツ、召喚された反動で漏らしちまったんだな……」って!
これから僕のあだ名が”クソ漏らし”にでもなったら、最悪じゃないか!
「あの……「高校生!」…ッ‼はい」
「このズボンとシャツに付いている茶色いシミは、珈琲が零れただけだからな!」
「え?」
「決して! 漏らした訳では無いからな!」
「あ、はい……。 匂いで分かってましたけど、どうして急に?」
「……。 何でもない。 分かってくれたなら良いんだ」
周りに聞こえる位の声量で高校生に訴えかける。
僕は無実無根であるということを!
利用させて貰った様で申し訳ないが、僕の今後の呼び名に係ることだから、許してくれ高校生。
とまぁ、僕の糞事情は置いといて。
この状況というか、召喚に巻き込まれた過程と元の世界に帰ることが可能なのかを先に確認しておくべきだろう。
高校生の腕にしがみついて涙を溜めている美青年リーマンと現状理解が追い付いていない高校生。
色々な意味で、あまり目立ちたくは無いが、一番冷静な僕が彼らと話をするしかない。
「突然の事で驚かれておいででしょうが、少し私の話をお聞き頂けませんでしょうか?」
腕を組み、どの質問を順に投げかけるべきなのか悩んでいると、白いローブに身を包んだ綺麗な男が優しい笑顔を浮かべ近づいて来た。
女と間違えそうな美しい顔雪の様に白い肌、光に当たり輝く長い白髪は、おとぎ話で見たことのあるユニコーンを連想させる程に神秘的だ。
「えっと……」
「あ、自己紹介が先でしたね。 初めまして、私はこの神殿で”神殿長”の任を賜っております、ルイス・ラッセルと申します。 以後お見知りおきを」
「ご丁寧にどうも。 八乙女昌斗、23歳。 普通の会社員です」
「23歳? 驚きました。 とてもお若い容姿をされていらっしゃるんですね、マサト様は」
「よく言われます」
日本人は他国に比べて比較的幼く見えると言われているが、僕は他の人よりも童顔だ。
23歳になった現状でも、夜22時を過ぎてから街を歩けば、百発百中で補導されるし、居酒屋に入れば息をするように年齢確認。
ペーパードライバー五年の歴があるくせに、運転免許証を警察官に見せる頻度は誰もよりも多い。
そんな僕だって、カッコいい大人の男に憧れた時期もあった。
だが、
一切染めてない黒いマッシュヘアー、母親譲りの大きな黒い瞳に中性的で幼い顔、そして平均成人男性からしたら足りない身長。
昔は女に間違われることも少なくなかった容姿と持ち合わせのない身長。
それらは、僕の想像するカッコいい男の条件を満たしていないと最近になって漸く諦めがついてきた所だった。
だが、やはり、知らない奴に何食わぬ顔で言われるとムカつくな。
それが、イケメン高身長野郎だったら特にだ。
「自己紹介もさせて頂きましたし、少しお話をさせて頂いても宜しいでしょうか。皆様」
遠くの方で聞こえる誰かの声。
誰かが僕を必死になって呼んでくれている気がする。
誰だか分からないけれど、何となくそんな感じがするんだ。
朦朧とした意識の中で、最近聞いたであろう、その声の主を思い出す。
「‥‥起きて下さい!!」
容赦なく揺さぶられる体。
首が産まれたての赤子のようにグラングランと揺れ、それと同時に脳みそがシャッフルされる。
首が捥げる。 頼むから、もう少し丁寧に扱ってくれ。
それに、そんなにシェイクされたら、脳みそがフレーバーになるんだけど。
ペチペチと叩かれる頬の痛みと合わせてくる首の痛み。
そのおかげか、何処か遠くに感じていた意識が次第に戻っていく。
周りがガヤガヤと煩い。
大勢の足音や人の話し声、僕がさっきまで居たであろう帰路にはなかった周りの騒がしさに巻き込まれてしまったことを痛感する。
まだ目を開ける事が出来ない僕は、叩かれ揺さぶられる現状に抵抗することも出来ず、温かいなにかに包まれた状態で体が動く様になるのを待つ。
「お願いです! 返事をして下さい!」
が、僕を抱えてくれている人はずっと僕の頬を叩きながら声をかけてくる。
死んでないから。 僕、生きてるから。
誰だか知らんが、心配してくれているのは有り難いけれど、怪我人かも知れない人をこんなに長い時間揺さぶり続けるのは、どう考えても良くないと思うぞ。
扱いが雑なんだよ。 もう少し丁寧に扱ってくれよ。
そろそろ目を開けられる位には体の調子が良くなった僕は、重い瞼を開けようとした。
だが、そこで僕の思考回路がフル回転させられる。
此処で開けてしまったら終わりなんじゃね?
訳の分からない事に巻き込まれた挙句、意識が戻った途端周りに居るであろう人間に責め立てられでもしたらどうする?
可能性としては無いとは言えない状況。
召喚される予定だった訳でも、誰かを助けようとしたヒーローって訳でも無い。
巻き込まれない様、遠くの方で珈琲を飲みながら鑑賞していた糞モブだ。
あぁ、お尻が冷たい。
確実に残っていた珈琲をぶちまけちまってるよ。 最悪だ。
絶対漏らしたみたいになってるだろ、これ。
「瞼が動いた気がしたのに……どうして目を覚まさないんだ!」
「落ち着いて下さい! 我々が彼の状態を確認しますので、どうか此方に」
「ダメだ! この人の意識が戻るまで俺が傍にいる!」
召喚者と巻き込まれた異世界人。まではラノベでよく見かける主要キャラクター。
それじゃ、僕は? 僕のポジションってなに?
名前すら存在しないポジションとか生存率低くね?
追い出されるか、監禁か。 運が良ければ追放?
良い待遇が待ってる可能性は、この上なく低い気がする。
「転移の際の後遺症かもしれません。 もしかしたら、このまま目を覚まされない可能性も……」
「そんな! この人は俺と同じで巻き込まれただけなのに!」
そう言った彼はギュッと僕を強く抱きしめる。
先程から僕の体を支えてくれているのは、美青年リーマンを助けようとした、あの高校生か。
見ず知らずの冴えないリーマンの体をずっと支えてくれる何て、彼は何処まで良い人なんだ。
落ち着いた声が僕の生死を揺るがす発言をするなか、僕のことを安じてくれる高校生。
珈琲で汚れた僕を庇う様にして抱きしめてくれている高校生。
その腕の中で狸寝入りを続けるという現状に、僕の中に少しだけ残された良心が痛む。
そろそろ起きた方が良いよな。
出来ることなら起きたくないけれど、先延ばしにしていても結果は変わらない。
そう思い意を決して瞼を開く。
眩しい光が差し、ぼやけた視界が少しずつ鮮明になっていく。
「…ッ! 大丈夫ですか? 俺の事見えますか?」
「‥‥‥あ、はい」
間近に迫っている高校生の顔。
少し動けば唇が触れそうな程、近い。
いや、距離感どうなってんだよ。
さっきは遠くて分からなかったが、実に整った顔立ちをしている現役高校生。
ハーフだろうか?綺麗な金色の髪に堀の深い顔。
前髪から覗く琥珀色の瞳は吸い込まれそうな程美しい。
健康的に焼けた肌と逞しい体は、ザッスポーツマン感を漂わせる。
現役陽キャ男子高校生、めちゃくちゃ眩しい。 キラキラして目が痛い。
「色々と説明をしたいんですけど、俺も頭の整理がまだ出来ていなくて……。すみません」
「いや、いいよ。 気にしないで」
「体は大丈夫ですか? 何処か可笑しな所とかありませんか? もしあるなら言ってください!」
「大丈夫。 気にかけてくれてありがとう」
少し距離感が可笑しい高校生を軽くあしらう。
何だか大型犬に見えてくるな、この子。
無いはずの耳と尻尾が見えてくる。 ブンブン振り回してるよ。
近所に住む大型犬を思い出しながら、僕は彼の髪に手を伸ばしてそっと触れてみる。
想像よりもフワフワして触り心地が良い髪に驚き、僕は両手で彼の頭を優しく撫でてみた。
そんな僕の行動に驚いたのか高校生は目を丸くして僕を見ている。
嫌がって手を振り払われるかな?と思っていたが、彼は抵抗する様子もなく、大人しく現状を受け止める。
何て大人しい子なんだ。
躾が行き届いているではないか!って彼は人間だよ!
何て心の中でツッコミながら視線を高校生から周りへと移す。
沢山人が居るとは思っていたけれど、建物が埋まる程の人の数だとは思っておらず、驚き、唾をのんだ。
白いローブにフードを深く被ったヤバイ宗教団体みたいな人達。
その横に、中性ヨーロッパ風の鎧を着た騎士らしき集団。 そんな彼らをよく見ると、僕達と同じ人間だけでなく、動物の姿をした”獣人”と呼ばれる者も多くいる。
後は、後ろの壁際に僕の背丈位の杖を持った王道魔術師みたいな人達も居り、何やらバタバタと慌ただしい様子。
此処まで異空間だと、かえって冷静になれるもんだな。
ラノベで培った知識が無駄に冷静な脳に流れ込む。
僕らを囲う様にして立っている彼らは、高校生に抱えられ、何時までも動かず倒れている僕を哀れみの目で見る。
そんな目で見ないでくれ。
下半身についた茶色いシミは、決して漏らした訳ではないんだ。
飲みかけの珈琲が丁度ズボンにかかってしまっただけなんだ。
冷たすぎる周りの目に耐えかねた僕は、高校生から放れ、自分の力で立ち上がる。
着ていたカッターシャツとズボンを見ると、茶色のグラデーションが綺麗に施されてしまっているので、僕は仕方なく着ていたスーツを脱いで、腰回りを隠した。
あぁ。 社会人としてつくづく哀れだな、僕。
というか、この姿って本当に漏らした奴みたいになってない?
かえって、漏らしたことを強調しちゃってないか?!
これは、珈琲が零れたことで出来たシミであって、決して糞を漏らした訳ではない!ということを彼らに伝えるべきだろうか。
絶対伝えた方がいい! 匂いはしなくとも、きっと周りに居る人達は皆思っている。
「アイツ、召喚された反動で漏らしちまったんだな……」って!
これから僕のあだ名が”クソ漏らし”にでもなったら、最悪じゃないか!
「あの……「高校生!」…ッ‼はい」
「このズボンとシャツに付いている茶色いシミは、珈琲が零れただけだからな!」
「え?」
「決して! 漏らした訳では無いからな!」
「あ、はい……。 匂いで分かってましたけど、どうして急に?」
「……。 何でもない。 分かってくれたなら良いんだ」
周りに聞こえる位の声量で高校生に訴えかける。
僕は無実無根であるということを!
利用させて貰った様で申し訳ないが、僕の今後の呼び名に係ることだから、許してくれ高校生。
とまぁ、僕の糞事情は置いといて。
この状況というか、召喚に巻き込まれた過程と元の世界に帰ることが可能なのかを先に確認しておくべきだろう。
高校生の腕にしがみついて涙を溜めている美青年リーマンと現状理解が追い付いていない高校生。
色々な意味で、あまり目立ちたくは無いが、一番冷静な僕が彼らと話をするしかない。
「突然の事で驚かれておいででしょうが、少し私の話をお聞き頂けませんでしょうか?」
腕を組み、どの質問を順に投げかけるべきなのか悩んでいると、白いローブに身を包んだ綺麗な男が優しい笑顔を浮かべ近づいて来た。
女と間違えそうな美しい顔雪の様に白い肌、光に当たり輝く長い白髪は、おとぎ話で見たことのあるユニコーンを連想させる程に神秘的だ。
「えっと……」
「あ、自己紹介が先でしたね。 初めまして、私はこの神殿で”神殿長”の任を賜っております、ルイス・ラッセルと申します。 以後お見知りおきを」
「ご丁寧にどうも。 八乙女昌斗、23歳。 普通の会社員です」
「23歳? 驚きました。 とてもお若い容姿をされていらっしゃるんですね、マサト様は」
「よく言われます」
日本人は他国に比べて比較的幼く見えると言われているが、僕は他の人よりも童顔だ。
23歳になった現状でも、夜22時を過ぎてから街を歩けば、百発百中で補導されるし、居酒屋に入れば息をするように年齢確認。
ペーパードライバー五年の歴があるくせに、運転免許証を警察官に見せる頻度は誰もよりも多い。
そんな僕だって、カッコいい大人の男に憧れた時期もあった。
だが、
一切染めてない黒いマッシュヘアー、母親譲りの大きな黒い瞳に中性的で幼い顔、そして平均成人男性からしたら足りない身長。
昔は女に間違われることも少なくなかった容姿と持ち合わせのない身長。
それらは、僕の想像するカッコいい男の条件を満たしていないと最近になって漸く諦めがついてきた所だった。
だが、やはり、知らない奴に何食わぬ顔で言われるとムカつくな。
それが、イケメン高身長野郎だったら特にだ。
「自己紹介もさせて頂きましたし、少しお話をさせて頂いても宜しいでしょうか。皆様」
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