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3話 私の仕事が進まないのですけど?
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王太子と婚姻して3ヶ月が経ちました。経ちましたが、今までと何も変わっていません。王太子の代わりに書類を捌いて、王太子の代わりに会議に参加して、王太子の代わりに各部署からの相談にのるという毎日でした。
しかし、今日は朝から国王陛下に呼び出されて、陛下の執務室に伺います。そこには王妃様と今まで何をしていたのかと聞きたくなる王太子とその横にはコレでもかっというほど着飾ったマリアンヌという娘がおり。少し離れたところに側妃様と第二王子がいらっしゃいました。
「お待たせいたしまして申し訳ございません」
一人を除いて王族である皆様に頭をさげます。
「相変わらず貴女っていう人はトロいわね。陛下を待たせるというのはどういうことですか」
王妃様、私は今まで会議に出ていて、会議が終わってから陛下の伝言を聞いて、その足てここに参りましたが?
「公爵令嬢って王様を待たす程偉いんだぁ」
貴女の言葉遣いが失礼だと思わないのですか?マリアンヌ、私は王太子妃ですが?貴女は愛妾ですよ。
「よい。私が急がなくていいと言っていたのだ。今回の会議の議題は緊急に決めなければならない事案だったのでな」
はい。例のサヴァン王国のクーデターが泥沼化しており、難民が周辺国に流れ込んでいるのです。その難民対策を緊急に決めなければならなかったのです。
「では、今回皆に集まってもらったのは、私が数ヶ月国を離れなければならないということになったからだ」
「父上どういうことですか?」
バカ殿ん・・・ヴァレンティーノ殿下が陛下に尋ねます。
「聖女様のお披露目があるのだ」
「聖女?今更何をお披露目する必要があるのです。悪災を招く切っ掛けを作った聖女に」
「ヴァレンティーノ。次代の聖女様だ。通例なら、シャーレン精霊王国で行うのだが、今回はシーラン王国で行うとあった。だから「はん?それは本当に聖女なのですか?」」
バカ殿下!陛下の言葉を遮ってはいけませんと何度も注意したではないですか!
「はぁ。ヴァレンティーノ。いつも言っていることだが、話は最後まで聞きなさい」
はい。いつもの事ですね。
「次代の聖女様は聖女様と勇者様の御子だ。何も問題はない。今、この大陸の北の国々の情勢が怪しい動きをしているとメイアから報告があった。その視察も兼ねて前クラナード公爵とメイアと共に数ヶ月国を空けることになった」
え?お祖父様とお祖母様も国を離れてしまわれるのですか。大丈夫なのでしょうか。お祖父様がいてくださることで、他国への圧力となっていますのに。
「そこで、国の守りはクラナード将軍に一任することとなった。私の代わりは「もちろん、このヴァレンティーノが父上の代わりを務めてみせます」···」
ヴァカ殿下!陛下のコメカミがピクピクしているじゃありませんか!先程、最後まで話を聞くようにと言われたのをもう忘れてしまったのですか。
「ヴァレンティーノ。お前ではなくルチルクレシェに任せる」
「何故です!こんな意地が悪い女に任せるのです」
意地が悪い····ですか。一体何をさして意地が悪いといっているのですかね。
アレですかね。先日はワザと体当たりをしてきたマリアンヌをかわして、雨が止んだばかりの石畳に自ら突っ込んでいき、水溜りにダイブしたマリアンヌを見て、『マリアンヌを突き飛ばすとはどういう事だ!』と怒鳴ってきました。
ヴァレンティーノ殿下、貴方そこで彼女が自ら水溜りに向かって行ったのを見ていたのではないのでしょうか?
それとも、こちらの方でしょうか?私に用があり、王宮に来ていたお兄様に絡んでいたマリアンヌに、王太子の愛妾が殿方と二人でいると問題があると注意していれば、ヴァレンティーノ殿下がやってきて、『俺に相手にされないからと言ってマリアンヌを虐めるとはどういう事だ!』と言ってきました。
私は別にヴァカ殿下に相手にされなくても全く問題ありませんよ。
しかし、私が悪いことは何もないはずです。それとも、意地が悪いという意味を間違えて覚えているのでしょうか。
「ルチルクレシェと宰相のロバルトにだ。お前が王太子になってから何を成した?この18からの2年間で何を成したのだ?ああ、そこのなんの取り柄もない娘を妻にするのは率先して動いていたな。
私の元に上がってくる書類を見ると、今年18歳を迎えるルチルクレシェの方が王太子ではないのかと勘違いしそうだ」
ヴァレンティーノ殿下はフルフルとしながら私を睨んできます。しかし、陛下そこまで言ってしまったらヴァカ殿下が暴走しませんか?もしかして、今までの鬱憤が相当溜まっていたのですかね。
それとも、もっと頑張るように促しているのですかね。はぁ、またヴァカ殿下の八つ当たりが襲来してきそうです。
数日後、陛下は旅立って行かれました。転移を使ってお祖母様の母国であるヴィーリス国まで行って、周辺国の情勢を見聞しながら目的の国まで行くそうです。ですので、お見送りは王宮の転移の間で行われました。陛下の隣にはお祖母様とお祖父様、数人の側近と護衛、そして、転移を行う魔導師が2人という十数人が陛下と共に国を離れて行きました。
「ルーシェ。あまり無理をするなよ」
お見送りのあと転移の間を出ようとしたところに声を掛けられました。振り返ると金髪に王族特有のローズレッドの瞳を持ち、すらりと背の高い美丈夫が立っています。私の父、クラナード公爵です。そして、陛下から国の守りを言い渡されたクラナード将軍でもあります。
今年45歳になるとは思えないほど若く見え、兄と並んだら兄弟に見えてしまうほどです。
「何も無理はしていません。お父様の方が無理をなさらないでくださいませ。お祖父様とお祖母様が国を離れてしまったのですから」
「いや。私の方は大した事はないよ。ただ、ここ数日の王太子の噂を聞いていると、ルーシェが可哀想に思えてしまってな」
はい。陛下から無能扱いされたヴァレンティーノ殿下は案の定、暴走しました。
翌日、私の執務室にやって来て、積み上げられた書類を全て側近の人達と共に持って行かれました。直ぐに、陛下とロバルト宰相に報告をして、書類の山は再び私の元に戻ってきました。
次の日は会議に乱入され、こんなくだらない会議をせずにもっと有意義な話し合いをしろと言ってきました。この日の議題は雨季の水害対策についてでしたから、くだらないものではありません。
そんなこんなで、色々邪魔をされましたが、陛下とロバルト宰相のおかげで、この数日を乗り切りました。しかし、陛下が旅立ってしまわれましたので、ヴァレンティーノ殿下の暴走が酷くならないことを祈るばかりです。
「え?レイル島ですか?」
只今、ヴァレンティーノ殿下が私の執務室に襲来・・・来ていらっしゃいます。
「そうだ。確か広大な島に数十人しか住んでいないのだったな」
おや?一体今度は王妃様から何を言わされているのです?ヴァカ殿下の頭の中にはそんな島の情報は存在しないはずです。以前、『島でもあれば、俺とマリアンヌだけが住める城を建てたい』なんて馬鹿げた事を言っていましたから。
「それがどうしましたか?」
「難民の受け入れ先だ!」
バカですか!一体何人の難民がいると思っているのです。10人20人ではないのですよ。
「1万の難民をどうやって海を渡すのですか?この国は大型船など持っていませんよ。島に渡ったとしてもそれだけの食料は確保できません」
ハッと驚いた顔をして、すごすごと執務室を出ていきました。島で難民を養うのが無理な事ぐらいわかりますよね。
書類に向き合い、100枚ほど裁決し終わったぐらいに、廊下を誰かが走ってくる音がします。このドタバタという足音はヴァレンティーノ殿下ですか。執務室の扉が『バン』と開けられ、そこには肩で息をしている殿下がいました。運動不足ですか?
「船はある!」
ん?どこに?
「食料は自分たちで育てて行けばいい!」
「野菜は1日で育ちませんよ。それに多少なりとも塩害がありますので、そのままの土地での野菜作りは難しいのではないのでしょうか?まずは、土を作らないことには農耕は無理です」
「塩害?土を作る?」
どうやらヴァカ殿下には通じないようです。
「私の言葉をそのまま王妃様にお伝え下さい」
殿下は首を傾げながら、執務室を出ていきました。そして、再び廊下を走る音が・・・。これ、いつまで繰り返すのですか?私の仕事が進まないのですけど?
しかし、今日は朝から国王陛下に呼び出されて、陛下の執務室に伺います。そこには王妃様と今まで何をしていたのかと聞きたくなる王太子とその横にはコレでもかっというほど着飾ったマリアンヌという娘がおり。少し離れたところに側妃様と第二王子がいらっしゃいました。
「お待たせいたしまして申し訳ございません」
一人を除いて王族である皆様に頭をさげます。
「相変わらず貴女っていう人はトロいわね。陛下を待たせるというのはどういうことですか」
王妃様、私は今まで会議に出ていて、会議が終わってから陛下の伝言を聞いて、その足てここに参りましたが?
「公爵令嬢って王様を待たす程偉いんだぁ」
貴女の言葉遣いが失礼だと思わないのですか?マリアンヌ、私は王太子妃ですが?貴女は愛妾ですよ。
「よい。私が急がなくていいと言っていたのだ。今回の会議の議題は緊急に決めなければならない事案だったのでな」
はい。例のサヴァン王国のクーデターが泥沼化しており、難民が周辺国に流れ込んでいるのです。その難民対策を緊急に決めなければならなかったのです。
「では、今回皆に集まってもらったのは、私が数ヶ月国を離れなければならないということになったからだ」
「父上どういうことですか?」
バカ殿ん・・・ヴァレンティーノ殿下が陛下に尋ねます。
「聖女様のお披露目があるのだ」
「聖女?今更何をお披露目する必要があるのです。悪災を招く切っ掛けを作った聖女に」
「ヴァレンティーノ。次代の聖女様だ。通例なら、シャーレン精霊王国で行うのだが、今回はシーラン王国で行うとあった。だから「はん?それは本当に聖女なのですか?」」
バカ殿下!陛下の言葉を遮ってはいけませんと何度も注意したではないですか!
「はぁ。ヴァレンティーノ。いつも言っていることだが、話は最後まで聞きなさい」
はい。いつもの事ですね。
「次代の聖女様は聖女様と勇者様の御子だ。何も問題はない。今、この大陸の北の国々の情勢が怪しい動きをしているとメイアから報告があった。その視察も兼ねて前クラナード公爵とメイアと共に数ヶ月国を空けることになった」
え?お祖父様とお祖母様も国を離れてしまわれるのですか。大丈夫なのでしょうか。お祖父様がいてくださることで、他国への圧力となっていますのに。
「そこで、国の守りはクラナード将軍に一任することとなった。私の代わりは「もちろん、このヴァレンティーノが父上の代わりを務めてみせます」···」
ヴァカ殿下!陛下のコメカミがピクピクしているじゃありませんか!先程、最後まで話を聞くようにと言われたのをもう忘れてしまったのですか。
「ヴァレンティーノ。お前ではなくルチルクレシェに任せる」
「何故です!こんな意地が悪い女に任せるのです」
意地が悪い····ですか。一体何をさして意地が悪いといっているのですかね。
アレですかね。先日はワザと体当たりをしてきたマリアンヌをかわして、雨が止んだばかりの石畳に自ら突っ込んでいき、水溜りにダイブしたマリアンヌを見て、『マリアンヌを突き飛ばすとはどういう事だ!』と怒鳴ってきました。
ヴァレンティーノ殿下、貴方そこで彼女が自ら水溜りに向かって行ったのを見ていたのではないのでしょうか?
それとも、こちらの方でしょうか?私に用があり、王宮に来ていたお兄様に絡んでいたマリアンヌに、王太子の愛妾が殿方と二人でいると問題があると注意していれば、ヴァレンティーノ殿下がやってきて、『俺に相手にされないからと言ってマリアンヌを虐めるとはどういう事だ!』と言ってきました。
私は別にヴァカ殿下に相手にされなくても全く問題ありませんよ。
しかし、私が悪いことは何もないはずです。それとも、意地が悪いという意味を間違えて覚えているのでしょうか。
「ルチルクレシェと宰相のロバルトにだ。お前が王太子になってから何を成した?この18からの2年間で何を成したのだ?ああ、そこのなんの取り柄もない娘を妻にするのは率先して動いていたな。
私の元に上がってくる書類を見ると、今年18歳を迎えるルチルクレシェの方が王太子ではないのかと勘違いしそうだ」
ヴァレンティーノ殿下はフルフルとしながら私を睨んできます。しかし、陛下そこまで言ってしまったらヴァカ殿下が暴走しませんか?もしかして、今までの鬱憤が相当溜まっていたのですかね。
それとも、もっと頑張るように促しているのですかね。はぁ、またヴァカ殿下の八つ当たりが襲来してきそうです。
数日後、陛下は旅立って行かれました。転移を使ってお祖母様の母国であるヴィーリス国まで行って、周辺国の情勢を見聞しながら目的の国まで行くそうです。ですので、お見送りは王宮の転移の間で行われました。陛下の隣にはお祖母様とお祖父様、数人の側近と護衛、そして、転移を行う魔導師が2人という十数人が陛下と共に国を離れて行きました。
「ルーシェ。あまり無理をするなよ」
お見送りのあと転移の間を出ようとしたところに声を掛けられました。振り返ると金髪に王族特有のローズレッドの瞳を持ち、すらりと背の高い美丈夫が立っています。私の父、クラナード公爵です。そして、陛下から国の守りを言い渡されたクラナード将軍でもあります。
今年45歳になるとは思えないほど若く見え、兄と並んだら兄弟に見えてしまうほどです。
「何も無理はしていません。お父様の方が無理をなさらないでくださいませ。お祖父様とお祖母様が国を離れてしまったのですから」
「いや。私の方は大した事はないよ。ただ、ここ数日の王太子の噂を聞いていると、ルーシェが可哀想に思えてしまってな」
はい。陛下から無能扱いされたヴァレンティーノ殿下は案の定、暴走しました。
翌日、私の執務室にやって来て、積み上げられた書類を全て側近の人達と共に持って行かれました。直ぐに、陛下とロバルト宰相に報告をして、書類の山は再び私の元に戻ってきました。
次の日は会議に乱入され、こんなくだらない会議をせずにもっと有意義な話し合いをしろと言ってきました。この日の議題は雨季の水害対策についてでしたから、くだらないものではありません。
そんなこんなで、色々邪魔をされましたが、陛下とロバルト宰相のおかげで、この数日を乗り切りました。しかし、陛下が旅立ってしまわれましたので、ヴァレンティーノ殿下の暴走が酷くならないことを祈るばかりです。
「え?レイル島ですか?」
只今、ヴァレンティーノ殿下が私の執務室に襲来・・・来ていらっしゃいます。
「そうだ。確か広大な島に数十人しか住んでいないのだったな」
おや?一体今度は王妃様から何を言わされているのです?ヴァカ殿下の頭の中にはそんな島の情報は存在しないはずです。以前、『島でもあれば、俺とマリアンヌだけが住める城を建てたい』なんて馬鹿げた事を言っていましたから。
「それがどうしましたか?」
「難民の受け入れ先だ!」
バカですか!一体何人の難民がいると思っているのです。10人20人ではないのですよ。
「1万の難民をどうやって海を渡すのですか?この国は大型船など持っていませんよ。島に渡ったとしてもそれだけの食料は確保できません」
ハッと驚いた顔をして、すごすごと執務室を出ていきました。島で難民を養うのが無理な事ぐらいわかりますよね。
書類に向き合い、100枚ほど裁決し終わったぐらいに、廊下を誰かが走ってくる音がします。このドタバタという足音はヴァレンティーノ殿下ですか。執務室の扉が『バン』と開けられ、そこには肩で息をしている殿下がいました。運動不足ですか?
「船はある!」
ん?どこに?
「食料は自分たちで育てて行けばいい!」
「野菜は1日で育ちませんよ。それに多少なりとも塩害がありますので、そのままの土地での野菜作りは難しいのではないのでしょうか?まずは、土を作らないことには農耕は無理です」
「塩害?土を作る?」
どうやらヴァカ殿下には通じないようです。
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