20 / 33
第二十話「魔術狙撃と語られる真実」
しおりを挟む
突如として実施されることとなった魔術狙撃。
それも魔導具なしという条件付きだ。
(僕の魔力だけで撃ち抜けだなんて……。嘘だろ……)
ジャックの顔色はみるみるうちに青ざめていく。
「では、始め!」
そんな中、ついに魔術狙撃が始まった。
クラスメイトたちは一人ずつ並んで、順番にこなしていく。
ミシェル、ハンナ、アテコも難なく終えた。
やはり学院に入れるだけあって優秀である。
「次! シエラ・オースティン!」
そして、シエラの番になった。
彼女は深呼吸をすると、ジーッと的を見つめた。
(そういえば、シエラさんは特待生なんだっけか。おそらく凄い実力なんだろうな……)
ジャックは固唾を呑む。
「無慈悲なる氷精よ!
刃となりて、魂の理を貫かん!
ヘイルブレード!」
シエラは右手を突き出し、大きな声で詠唱をした。
すると次の瞬間!
鋭利な氷柱がとてつもない勢いで放たれ、ドスッ!という鈍い音がした。
「あっ……!」
人形を見てみると、心臓の所にぽっかりと穴が開いていた。
「ほう、軍用魔術か」
キャサリンは感心しているようだった。
そう、シエラが放ったのは『ヘイルブレード』という軍用魔術である。
軍用魔術とは、その名の通り、帝国軍で使われる魔術のことだ。
当然、一般人が習得できるような魔術ではない。
クラスメイトたちはどよめき始める。
「小さい頃に父から教わったことがありまして」
「お父様は軍人をされているのか?」
「もうやめてしまいましたけど、昔は帝国軍にいました」
「なるほどな。しかし、それだけの高等魔術を小さい頃に教わっただけで習得してしまうとは。さすがは特待生といったところだ」
「「「と、特待生!?」」」
クラスメイトたちは口を揃えて驚いた。
考えてみれば、シエラが特待生であることを知っていたのはジャックだけである。
他の者が驚くのも無理はない。
それだけ特待生というのは凄いものなのだ。
すると、クラスメイトたちがシエラに詰めかけた。
「シエラさんって特待生だったの!?」
「俺にも軍用魔術を教えてくれよ!」
「特待生ってどうやったらなれるの!?」
シエラは一躍人気者となった。
だが、当の本人は対応に困っている様子である。
「え、えぇっと……」
「ほら、そんなに一気に聞かないの。シエラが困っているでしょ?」
その様子を見かねたハンナが助け舟を出した。
(特待生も特待生なりに苦労があるんだな……)
ジャックは難しい顔をして、ボーっと眺めていた。
とその時、
「次! ジャック・ハリソン!」
と、キャサリンの声が響き渡った。
ついにジャックの番が訪れたのだ。
途端に、彼はとてつもない不安に襲われる。
(ど、どうしよう……。やっぱりディメオなしじゃ……)
ジャックはあからさまにおどおどしていた。
シエラの次ということもあり、余計にプレッシャーを感じる。
すると、キャサリンの顔が険しくなった。
「何をグズグズしているんだ。早くしろ」
「は、はい……」
ジャックの膝はガクガクと震えていた。
このまま魔術を放ったところで、人形を撃ち抜くなど無理な話だ。
場合によっては、魔力を失って気絶することも考えられる。
とはいえ、今更どうにかなる話でもない。
(えぇい! もうどうにでもなれ!)
ジャックはやけになり、右手を無理やり突き出した。
そして、無謀にも魔術を乱射しようとした。
「うぉおおおお!!」
すると次の瞬間!
『待ちなさい』
「……っ!」
途端に、ジャックは我に返った。
(こ、この声は……!)
その声は、ダグラスの船で聞いた謎の女の声だったのだ。
なぜ今になって再び聞こえてきたのだろうか。
何より、この声は一体何なのだろうか。
ジャックが戸惑っていると、女の声は続いた。
『ゆっくりと目を瞑って』
(……え?)
『いいから目を』
ジャックはやむを得ず目を瞑った。
『そうよ。そうしたら今度は右手に意識を集中させなさい。他のことは何も考えないで』
そして、言われるがままに右手に意識を集中させていく。
なんだか右手が熱くなってきた。
魔力が練り上げられていくのが伝わってくる。
だが、ジャックの体がふらつき始めた。
(まずい! このままだと魔力が……)
とその時、
『今よ、放ちなさい』
と、女の声。
ジャックはハッとし、思わず目を開けた。
すると次の瞬間!
ズドオォォォォォン!!
と、何かの魔術が放たれた。
「うおあっ!」
それは凄まじい威力だった。
そして気づいた時には、人形の首が吹き飛ばされていた。
これにクラスメイトたちは呆然としていた。
誰もがジャックを見ている。
視線が痛い。
「お前、その魔術は……」
キャサリンは目を丸くしていた。
すると、聞き覚えのある声がした。
「エンファーじゃな」
その声の方を向いてみると、そこにはアランが立っていた。
相変わらず朗らかに笑っている。
学院長ともあろう人が何しに来たのだろうか。
「が、学院長!?」
キャサリンは驚きを隠せずにいた。
そんな彼女に構うことなく、アランは話を進める。
「新入生の実力がどれほどのものなのか見に来たんじゃが、まさかエンファーを使える者がおるとはのう」
「あのぉ、学院長。エンファーとは一体……」
「なるほど。知らずに使っておったのじゃな」
ジャックの問いかけに、アランは真面目な顔をした。
そこで会話が途切れた。
その間、アランはジャックを見つめながら何かを考えていた。
しばらくすると、アランが口を開いた。
「ここで話すのもなんじゃ、場所を移そう。ついてきなさい」
アランはそう言うと、どこかに向かって歩き始めた。
ジャックは戸惑いつつも、その後を追う。
クラスメイトたちは顔を見合わせ、動揺していた。
(どこに連れて行かれるんだろう……)
ジャックは不安げな顔をしていた。
校舎内の長い廊下を歩く二人。
会話はなく、足音だけが響く。
(き、気まずい……)
ジャックは何か話そうかと考えたが、話題がまるでなかった。
そんなこんなしているうちに、アランが立ち止まった。
「ここじゃ」
そこには、豪華な扉があった。
その上のプレートには『学院長室』と書かれている。
アランは扉を開けると、ジャックを中へと案内した。
見るからに高そうなソファが二つ並んでいる。
アランはどっしりと腰を下ろした。
「ここに座っておくれ」
「は、はい」
ジャックは言われるがままに座った。
「さて、まずは何から話そうかのう」
アランはそう言うと、難しい顔をした。
どうやら話が長くなりそうだ。
「学院長、エンファーについて伺ってもよろしいでしょうか」
そう、ジャックがまず知りたかったのはエンファーについてである。
キャサリンやアランの反応からして、訳ありの魔術なのだろう。
もしかすると、あの謎の女の声と何か関係があるのかもしれない。
すると、アランは重々しく口を開いた。
「エンファーとは攻撃魔術の一つじゃ。空気中に衝撃波を発生させて、相手の首を吹き飛ばす。恐ろしい魔術じゃよ」
「首、ですか……」
アランの話を聞いて、ジャックはふとあることを思い出した。
それは、ディメオが独りでに魔術を発動した時のこと。
イリザの館では、デミオンの首がなくなっていた。
そして模擬戦では、セドリックの首から血が流れていた。
考えてみれば、二人とも首に被害を受けていた。
これらはエンファーによるものだったということなのだろうか。
アランは話を進める。
「じゃが、誰でも使えるというわけではない。エンファーは先天的魔術なのじゃ」
「……先天的魔術?」
「先天的魔術とは、生まれつき備わっている魔術。つまり、どれだけ魔力があったり、詠唱を覚えたりしたところで、他の者には決して使えぬ魔術なのじゃよ。まぁ大抵の場合が親からの遺伝だったりするのじゃがな」
「それが僕に使えたということは……」
「そうじゃ。エンファーは君の先天的魔術ということじゃ」
ジャックは驚きを隠せずにいた。
自分にそんな才能があるだなんて夢にも思わなかった。
とはいえ、まだ腑に落ちないことがある。
「ですが、僕は自らの意志でエンファーを発動したことがありません」
「……どういうことかね?」
「今まで僕が危なくなると、この魔石が独りでにエンファーを発動していたのです。今日だって、謎の女の声の言う通りにしたら発動したわけですし……」
「ほう、それは不思議な話じゃのう」
アランは顔をしかめて考え込んだ。
さすがの彼でも、こればかりは見当もつかないようである。
(やはり全てを知っているのは父上だけなのか……)
そんなことを考えていると、アランがあることを尋ねてきた。
「ちなみに、その魔石の名は何というのかね?」
「ディメオといいます」
「ディメオ……」
その名を聞くや否や、アランの顔が険しくなった。
どうやらディメオについて何か知っているようだ。
ジャックは詳しく聞き出すことにした。
「ディメオについて何かご存じなのですか?」
「実は昔、君の他にもエンファーを先天的魔術とする生徒がおってのう。彼女の使っていた魔石が『ディメオ』という名じゃった」
「……っ!」
「性格は厳しめじゃったが、とにかく優秀じゃった。今でもワシにとって自慢の生徒じゃよ」
「ちょっと待ってください。先天的魔術は親からの遺伝とかじゃない限り、使えない魔術なんですよね? なのにその人もエンファーを使えるってことは……」
「前にも言ったが、君はワシの知り合いとよく似ておってのう。じゃが、ようやく合点がいった」
「まさかその人の名前って……」
「クレア・ダンストリッジ。たしかイリザの領主に嫁いだとか聞いたのう」
その名を聞いて、ジャックは言葉を失った。
クレア・ダンストリッジは、ジャックの亡き母親である。
それも魔導具なしという条件付きだ。
(僕の魔力だけで撃ち抜けだなんて……。嘘だろ……)
ジャックの顔色はみるみるうちに青ざめていく。
「では、始め!」
そんな中、ついに魔術狙撃が始まった。
クラスメイトたちは一人ずつ並んで、順番にこなしていく。
ミシェル、ハンナ、アテコも難なく終えた。
やはり学院に入れるだけあって優秀である。
「次! シエラ・オースティン!」
そして、シエラの番になった。
彼女は深呼吸をすると、ジーッと的を見つめた。
(そういえば、シエラさんは特待生なんだっけか。おそらく凄い実力なんだろうな……)
ジャックは固唾を呑む。
「無慈悲なる氷精よ!
刃となりて、魂の理を貫かん!
ヘイルブレード!」
シエラは右手を突き出し、大きな声で詠唱をした。
すると次の瞬間!
鋭利な氷柱がとてつもない勢いで放たれ、ドスッ!という鈍い音がした。
「あっ……!」
人形を見てみると、心臓の所にぽっかりと穴が開いていた。
「ほう、軍用魔術か」
キャサリンは感心しているようだった。
そう、シエラが放ったのは『ヘイルブレード』という軍用魔術である。
軍用魔術とは、その名の通り、帝国軍で使われる魔術のことだ。
当然、一般人が習得できるような魔術ではない。
クラスメイトたちはどよめき始める。
「小さい頃に父から教わったことがありまして」
「お父様は軍人をされているのか?」
「もうやめてしまいましたけど、昔は帝国軍にいました」
「なるほどな。しかし、それだけの高等魔術を小さい頃に教わっただけで習得してしまうとは。さすがは特待生といったところだ」
「「「と、特待生!?」」」
クラスメイトたちは口を揃えて驚いた。
考えてみれば、シエラが特待生であることを知っていたのはジャックだけである。
他の者が驚くのも無理はない。
それだけ特待生というのは凄いものなのだ。
すると、クラスメイトたちがシエラに詰めかけた。
「シエラさんって特待生だったの!?」
「俺にも軍用魔術を教えてくれよ!」
「特待生ってどうやったらなれるの!?」
シエラは一躍人気者となった。
だが、当の本人は対応に困っている様子である。
「え、えぇっと……」
「ほら、そんなに一気に聞かないの。シエラが困っているでしょ?」
その様子を見かねたハンナが助け舟を出した。
(特待生も特待生なりに苦労があるんだな……)
ジャックは難しい顔をして、ボーっと眺めていた。
とその時、
「次! ジャック・ハリソン!」
と、キャサリンの声が響き渡った。
ついにジャックの番が訪れたのだ。
途端に、彼はとてつもない不安に襲われる。
(ど、どうしよう……。やっぱりディメオなしじゃ……)
ジャックはあからさまにおどおどしていた。
シエラの次ということもあり、余計にプレッシャーを感じる。
すると、キャサリンの顔が険しくなった。
「何をグズグズしているんだ。早くしろ」
「は、はい……」
ジャックの膝はガクガクと震えていた。
このまま魔術を放ったところで、人形を撃ち抜くなど無理な話だ。
場合によっては、魔力を失って気絶することも考えられる。
とはいえ、今更どうにかなる話でもない。
(えぇい! もうどうにでもなれ!)
ジャックはやけになり、右手を無理やり突き出した。
そして、無謀にも魔術を乱射しようとした。
「うぉおおおお!!」
すると次の瞬間!
『待ちなさい』
「……っ!」
途端に、ジャックは我に返った。
(こ、この声は……!)
その声は、ダグラスの船で聞いた謎の女の声だったのだ。
なぜ今になって再び聞こえてきたのだろうか。
何より、この声は一体何なのだろうか。
ジャックが戸惑っていると、女の声は続いた。
『ゆっくりと目を瞑って』
(……え?)
『いいから目を』
ジャックはやむを得ず目を瞑った。
『そうよ。そうしたら今度は右手に意識を集中させなさい。他のことは何も考えないで』
そして、言われるがままに右手に意識を集中させていく。
なんだか右手が熱くなってきた。
魔力が練り上げられていくのが伝わってくる。
だが、ジャックの体がふらつき始めた。
(まずい! このままだと魔力が……)
とその時、
『今よ、放ちなさい』
と、女の声。
ジャックはハッとし、思わず目を開けた。
すると次の瞬間!
ズドオォォォォォン!!
と、何かの魔術が放たれた。
「うおあっ!」
それは凄まじい威力だった。
そして気づいた時には、人形の首が吹き飛ばされていた。
これにクラスメイトたちは呆然としていた。
誰もがジャックを見ている。
視線が痛い。
「お前、その魔術は……」
キャサリンは目を丸くしていた。
すると、聞き覚えのある声がした。
「エンファーじゃな」
その声の方を向いてみると、そこにはアランが立っていた。
相変わらず朗らかに笑っている。
学院長ともあろう人が何しに来たのだろうか。
「が、学院長!?」
キャサリンは驚きを隠せずにいた。
そんな彼女に構うことなく、アランは話を進める。
「新入生の実力がどれほどのものなのか見に来たんじゃが、まさかエンファーを使える者がおるとはのう」
「あのぉ、学院長。エンファーとは一体……」
「なるほど。知らずに使っておったのじゃな」
ジャックの問いかけに、アランは真面目な顔をした。
そこで会話が途切れた。
その間、アランはジャックを見つめながら何かを考えていた。
しばらくすると、アランが口を開いた。
「ここで話すのもなんじゃ、場所を移そう。ついてきなさい」
アランはそう言うと、どこかに向かって歩き始めた。
ジャックは戸惑いつつも、その後を追う。
クラスメイトたちは顔を見合わせ、動揺していた。
(どこに連れて行かれるんだろう……)
ジャックは不安げな顔をしていた。
校舎内の長い廊下を歩く二人。
会話はなく、足音だけが響く。
(き、気まずい……)
ジャックは何か話そうかと考えたが、話題がまるでなかった。
そんなこんなしているうちに、アランが立ち止まった。
「ここじゃ」
そこには、豪華な扉があった。
その上のプレートには『学院長室』と書かれている。
アランは扉を開けると、ジャックを中へと案内した。
見るからに高そうなソファが二つ並んでいる。
アランはどっしりと腰を下ろした。
「ここに座っておくれ」
「は、はい」
ジャックは言われるがままに座った。
「さて、まずは何から話そうかのう」
アランはそう言うと、難しい顔をした。
どうやら話が長くなりそうだ。
「学院長、エンファーについて伺ってもよろしいでしょうか」
そう、ジャックがまず知りたかったのはエンファーについてである。
キャサリンやアランの反応からして、訳ありの魔術なのだろう。
もしかすると、あの謎の女の声と何か関係があるのかもしれない。
すると、アランは重々しく口を開いた。
「エンファーとは攻撃魔術の一つじゃ。空気中に衝撃波を発生させて、相手の首を吹き飛ばす。恐ろしい魔術じゃよ」
「首、ですか……」
アランの話を聞いて、ジャックはふとあることを思い出した。
それは、ディメオが独りでに魔術を発動した時のこと。
イリザの館では、デミオンの首がなくなっていた。
そして模擬戦では、セドリックの首から血が流れていた。
考えてみれば、二人とも首に被害を受けていた。
これらはエンファーによるものだったということなのだろうか。
アランは話を進める。
「じゃが、誰でも使えるというわけではない。エンファーは先天的魔術なのじゃ」
「……先天的魔術?」
「先天的魔術とは、生まれつき備わっている魔術。つまり、どれだけ魔力があったり、詠唱を覚えたりしたところで、他の者には決して使えぬ魔術なのじゃよ。まぁ大抵の場合が親からの遺伝だったりするのじゃがな」
「それが僕に使えたということは……」
「そうじゃ。エンファーは君の先天的魔術ということじゃ」
ジャックは驚きを隠せずにいた。
自分にそんな才能があるだなんて夢にも思わなかった。
とはいえ、まだ腑に落ちないことがある。
「ですが、僕は自らの意志でエンファーを発動したことがありません」
「……どういうことかね?」
「今まで僕が危なくなると、この魔石が独りでにエンファーを発動していたのです。今日だって、謎の女の声の言う通りにしたら発動したわけですし……」
「ほう、それは不思議な話じゃのう」
アランは顔をしかめて考え込んだ。
さすがの彼でも、こればかりは見当もつかないようである。
(やはり全てを知っているのは父上だけなのか……)
そんなことを考えていると、アランがあることを尋ねてきた。
「ちなみに、その魔石の名は何というのかね?」
「ディメオといいます」
「ディメオ……」
その名を聞くや否や、アランの顔が険しくなった。
どうやらディメオについて何か知っているようだ。
ジャックは詳しく聞き出すことにした。
「ディメオについて何かご存じなのですか?」
「実は昔、君の他にもエンファーを先天的魔術とする生徒がおってのう。彼女の使っていた魔石が『ディメオ』という名じゃった」
「……っ!」
「性格は厳しめじゃったが、とにかく優秀じゃった。今でもワシにとって自慢の生徒じゃよ」
「ちょっと待ってください。先天的魔術は親からの遺伝とかじゃない限り、使えない魔術なんですよね? なのにその人もエンファーを使えるってことは……」
「前にも言ったが、君はワシの知り合いとよく似ておってのう。じゃが、ようやく合点がいった」
「まさかその人の名前って……」
「クレア・ダンストリッジ。たしかイリザの領主に嫁いだとか聞いたのう」
その名を聞いて、ジャックは言葉を失った。
クレア・ダンストリッジは、ジャックの亡き母親である。
29
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
商人の男と貴族の女~婚約破棄から始まる成り上がり~
葉月奈津・男
恋愛
「あなたとの婚約、破棄させていただきます!」
王立学院の舞踏会。
全校生徒が見守る中、商家の三男カロスタークは、貴族令嬢セザールから一方的に婚約破棄を突きつけられる。
努力も誠意も、すべて「退屈だった」の一言で切り捨てられ、彼女は王子様気取りの子爵家の三男と新たな婚約を宣言する。
だが、カロスタークは折れなかった。
「商人の子せがれにだって、意地はあるんだ!」
怒りと屈辱を胸に、彼は商人としての才覚を武器に、静かなる反撃を開始する。
舞踏会の翌日、元婚約者の実家に突如として訪れる債権者たち。
差し押さえ、債権買収、そして“後ろ盾”の意味を思い知らせる逆襲劇が幕を開ける!
これは、貴族社会の常識を覆す、ひとりの青年の成り上がりの物語。
誇りを踏みにじられた男が、金と知恵で世界を変える――!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる
六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。
強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。
死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。
再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。
※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。
※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる