雪に舞う桜吹雪

白凪雪緒

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6話 違う、はずだ。

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「いや~スイーツ奢ってくれるなんて先輩も太っ腹っすねぇ~W」
 てめぇこれ見越してわざとバカスカ食ったな?…なんてことは言えず。
 俺は渋々財布から諭吉を出す。
 あぁ我が諭吉よ。さらば。
 満面の笑みで定員が返してきたのは…
 昼飯も買えないような小銭だった。
 恨むぞクソ野郎。
「先輩だから仕方なく、だ。」
「またまたぁ~そんなこと言って、本当はこの超絶可愛いレイシャちゃんに奢りたかったんじゃないんですか~?」
 こめかみに青筋が浮かぶ。
 反射で右手が刀の柄に向かい、丁度体が「静」の構えをとる。
「…事故死体が一体増えるな」
「ああまって冗談っす!冗談だからその顔やめて!怖いから!!」
 静かに構えた剣を鞘に収める。
「安心しろ。礼状が出てないやつは誰だろうと殺さん。」
 俺らは店を出た。
 食べた量に比例せずかなりの時間俺らは雑談していたらしく、気がつけば日は茜色に染まり、彼方に消え去ろうとしていた。
 レイシャが数歩先を歩き、くるりと茜色に染った栗毛色の髪をなびかせ、俺の方をむく。
「すみませんね、最後らへん私の愚痴になっちゃって。」
「いいさ。人の話を聞くのは嫌いじゃない」
 ザー、と耳にノイズが走る。
「あはは…だって、先…て…すか。」
 壊れたカセットテープのように、レイシャの言葉が崩壊していく。
 青い蒼い目が、俺を見ていた。
「まぁ…だって…俺も…だから…」
 それはまるで、宝石のような。
「それ…じゃあ…先輩」
 最後に彼女はこういった。
「おやすみなさい。永遠に覚めることない世界で、抗い続けてください。」
 俺は…俺は。
 いいや、違う。
 きっと、同じだったはずだ。
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