スラリンと7人の王

プルマ

文字の大きさ
26 / 43
第四章 フィア大陸

4.4. “勇者”の噂

しおりを挟む
 スラリン達はニャシューを堕とし、人間達に囚われていた精霊達を全員解放し、再びカディオ・コロニーに帰ってきた。4人は長老の家を訪ねると、ウィルが挨拶をした。


ウィル
「ただいま、長老様」


長老
「おう、見事精霊達を解放してくれたみたいだな! いやぁ本当に感謝するぜ! ウィルもだいぶ活発になってきたじゃねぇか!」


 スラリン達の姿を確認した長老は、満面の笑みで心から感謝の意を伝えた。


ウィル
「そ、そうかな。ハハ……」


ユキネ
「この子ってそんなに暗かったんですか?」


 長老に褒められて照れるウィルを見て、ユキネがいまいち暗かった頃のウィルが想像できないと言った感じで尋ねた。


長老
「あぁ、昔から人見知りが激しいやつでな。なかなか会話にも溶け込めないところがあったんだよ。だがそれも、あんた達と一緒に旅して何か変わったみたいだな」


 長老はウィルの頭をワシワシと撫でながら、ウィルの成長ぶりを嬉しそうに実感した。


テツゾー
「ウィルもこう見えてなかなか戦闘の筋がある子だったぞ。鍛えれば化けるかもなぁ」


 ウィルを後ろから眺めながら人間との戦いぶりを話すテツゾーに、長老もいち早く反応する。


長老
「お! もしかして、あんたがテツゾーか!? いやぁ、こうして英雄達を揃って見れるとは嬉しいったらありゃしねぇな!」


 テツゾーと長老がガッチリと握手する。


テツゾー
「おうよ! なんか村中で俺を探しててくれたんだってな。悪かったな手間かけさせて」


長老
「いいっていいって! あんた達今日はここに泊まっていけよ! 旅の話でも聞かせてくれ! 今夜は旨い酒が飲めそうだ!」


 その日の夜、村の広場で大きな焚き火が焚かれると、テツゾーと長老は夜遅くまで旅の話に花を咲かせ、酒を飲み交わした。スラリンとユキネの2人は長老が用意した特設のコテージで旅の疲れを癒す事になった。そして朝になり、テツゾーも加わった3人を起こしにウィルが部屋へとやってきた。


ウィル
「スラリン、おはよー。ユキネさんも、おはよー」


ユキネ
「……あ、おはよー……ございます……むにゃ」


 ユキネが寝ぼけ眼でムクリとベッドから起きる。ウィルはテツゾーが寝ているベッドに近づき、頭に触れながら挨拶をした。


ウィル
「テツゾーさんも、おは……あれ?」


 ウィルの手にはテツゾーには無い妙なあった。


ウィル
「テツゾーさんって、こんなに毛がフサフサしてましたっけ?」


 スラリン達がテツゾーのベッドを見ると、そこには人間の女がこちらに背を向けて寝ていた。


ユキネ
「……はて、テツゾー殿は、よそで寝てしまったのでは……?」


 目を擦りながら起きてきたユキネに、ウィルがテツゾーの荷物を確認させた。


ウィル
「そんなはずないよ。ほら、枕元の持ち物はテツゾーさんの物だよ?」


ユキネ
「本当だ……ならば、テツゾー殿はこの者に襲われてどこかへ……!? テツゾー殿! テツゾー殿!!」


 目が覚めたユキネは姿を眩ませたテツゾーを大声で呼び始めた。すると目の前のベッドで寝ていた人間の女が目を覚ます。


???
「ん……なんだよ朝っぱらからうるせーな……少しはのんびり寝せてくれよ……」


ウィル
「……え?」


ユキネ
「!? テ、テツゾー殿……?」


 人間の姿で目覚めたテツゾーに一同驚愕する。テツゾーは目を擦りながら今起きてる事態をユキネに尋ねた。


テツゾー
「どうしたユキネ。何かあったのか……?」


ウィル
「ど、どうしたのテツゾーさん、その格好!?」


 テツゾーはボーっとしたまま自分の足を見る。


テツゾー
「あん? この格好がどうしたって……? ああ、まだ人間のままなのか……ウィル、早く元に戻してくれよ……ムニャ……」


 テツゾーはベッドの上で上半身を起こしたまま寝ぼけていた。


ウィル
「元にって……もうとっくに魔法は解いてるよ!!」


テツゾー
「あぁ、そうだっけか…………な、なにぃ!? じゃあ、どうやって戻るんだよ!!」


 ようやくテツゾーは自分の身に起きたことを把握し、ベッドから飛び跳ねる。その体には身に纏っていなかった。その姿にユキネが慌ててテツゾーに呼びかける。


ユキネ
「テツゾー殿! 服! 服!! 何かで身を隠して!!」


テツゾー
「あん? 何かで身を隠し……って、うお!? なんで素っ裸なんだ!!?」


 テツゾーはユキネに教えられ、さらに自分の姿に驚いた。慣れない動作にワタワタしてるうちに、長老があくびをしながら部屋に入ってきた。


長老
「おーう、おはようさん4人共。昨夜はよく眠れ……」


 長老が全てを喋り終わる前に、ユキネがものすごい勢いで枕を投げつけた。


ユキネ
「今は立ち入り禁止です!!!」


長老
「ぶほーーーー!!??」


 顔面に思い切り枕を食らった長老は、そのまま部屋の外まで吹き飛ばされた。

–––––

 長老を含めたスラリン達5人は、村の広場でテツゾーの身に起きたことを改めて話し合ってみた。


ユキネ
「しかし、なぜテツゾー殿が再び人間の姿に……?」


テツゾー
「俺にだってわかんねぇよ。厄介なのは、この姿が自分でコントロールできない、ってことだな」


 テツゾーは腕を組みながら近くの岩に腰掛けた。


ウィル
「昨日からこの姿だったの?」


長老
「いや、昨夜一緒に飲んでた時は、ちゃんと鉄甲虫の姿だったぞ。酔っ払ってコテージに歩いて行くところもちゃんと見てる。何もおかしな所はなかったなぁ……」


 長老は痛めた鼻をさすりながら昨日の状況を説明した。


テツゾー
「気になるのは、この姿ってウィルに初めて変化の魔法をかけてもらった時の人間なんだよなぁ。どこも違ったところはねぇ。すっかり同じ姿だ……」


ユキネ
「テツゾー殿、ここに来てから何か変わったことはありませんでしたか?」


 ユキネがテツゾーに気になるところをを尋ねた。テツゾーも腕を組みながらボーっと考える。


テツゾー
「んー、地面に落ちてからは確かに頭の中がボヤーっとした感じはあったな……それが、ウィルに人間化魔法をかけてもらったら、スッキリ消えたってのはある」


 テツゾーの証言にウィルを首を傾げた。


ウィル
「うーん、地面に落ちたショックが消えないうちに、魔法を受けたのが何か関係あるのかな……?」


ユキネ
「……そうかもしれませんね。あるいは、昨夜遅くまでお酒を飲んでたでしょうから、その酒が何か悪さをしているのやも……」


テツゾー
「お、おいおい、脅かすなよ……」


 真剣に原因を議論するユキネ達にテツゾーも青ざめる。


長老
「まぁ、ここで考えてたって仕方がネェだろうよ。しばらくは様子見するしかないんじゃねぇか?」


 長老の言葉にテツゾーも同調する。


テツゾー
「そうだなぁ……ま、別にどこかが悪いってこともないみてぇだし、しばらくはこの姿で歩いてみるか」


 テツゾーの姿議論が一通り落ち着いたところで、長老は思い出したように口を開く。


長老
「おっと、ちょっくら野暮用があるんだった。それじゃ、悪いな4人共。俺はここらで消えるとするよ。またここに寄ることがあったらゆっくりしていってくれ」


 長老の挨拶にスラリン達も返す。


ユキネ
「あ、はい、色々と有難うございました」


長老
「なに、礼を言うのはこっちの方さ。住人達を解放してくれてありがとうな。あんた達が居なけりゃどんどん減ってく一方だった。本当に感謝してる」


テツゾー
「いいってことよ。俺達もどうせ堕とす予定だったしな」


長老
「はは、そう言ってもらえるとありがてぇ。じゃ、達者でな英雄達!!」


 長老はスラリン達に右手を振り上げて挨拶すると、そのままどこかへ歩き去っていった。長老が村の中へ消えるのと同じ頃に、スラリン達も次へ向けて出発しようとしていた。


ユキネ
「さてと、では私達も行きましょうか」


テツゾー
「……ちょっと待ってくれ」


 ユキネが出発を促すと、テツゾーは深妙な面持ちで一同に呼びかけた。


ユキネ
「? どうかされました?」


テツゾー
「ちょっとな。出発前に皆に伝えておきたいことがある。ウィル、お前にも間接的には関係のある話だから一緒に聞いてくれ」


ウィル
「う、うん……」


 テツゾーのいつになく真剣な表情にスラリン達も緊張した。


テツゾー
「実はな、昨夜長老と酒を呑んでてさ、ちとヤバい話を聞いてしまってな……」


ウィル
「ヤバい話……?」


ユキネ
「そ、その、ヤバい内容とは……?」


 スラリン達は固唾を飲んでテツゾーの言葉を待つ。少し間が空いた後、テツゾーが重い口を開く。


テツゾー
「おう、なんでも、人間達で言う”勇者”がこの世界のどこかで確認されたらしいのだ」


 “勇者”という言葉に一同ざわつく。


ユキネ
「勇者……『聖なる存在を味方とし、強力な武器と仲間を従えて悪を討ち滅ぼす』という……ですか……?」


 ユキネがいにしえの言い伝えの一部を呟いた。それを聞いたテツゾーがユキネの顔を見ながら話を続ける。


テツゾー
「おうよ、さすがはのユキネだな。わかってんじゃねぇか。それだそれ。がついにこの地上に出現した」


ウィル
「??? よくわかんないけど、スラリン達が言われてる”英雄”とは違うの……?」


 ウィルが率直に感じた疑問を呟いた。その質問にテツゾーが答える。


テツゾー
「ちょっと違うな。”英雄”ってのは結果を出して認められる存在だが、”勇者”は結果を出さなくても認めざるを得ない存在だ」


ウィル
「そんな……でも、まだされただけなんでしょ? どこに居るかわからないんでしょ? そんなに悪い知らせなの?」


 ウィルの声にも明らかな戸惑いが出る。ウィルの質問にテツゾーは少し間を空け、ゆっくりと答えた。


テツゾー
「人間の勇者ってのは、下手をすればあの魔王様ですら敵わない強さかもしれねぇ。そんな奴が、明日この村に出没したら、ここは一体どうなる……?」


ウィル
「はっ……ヤダ……」


ユキネ
「テツゾー殿……」


 テツゾーの少し意地悪な返しにウィルが涙声になる。


テツゾー
「長老さんがさっき言ってたってのも、恐らくその勇者絡みのことだろう。この村がすぐに襲われそうなのか、どうかのな」


ユキネ
「では、私達は一体どうすれば……?」


テツゾー
「今のところ、その”勇者”の不気味な点は現在地がはっきりしねぇところだ。もしかしたら明日にでも鉢合わせることになるかもしれねぇ。そこは覚悟しといてくれ」


 テツゾーがスラリン達の顔を見渡しながら真剣に話す。


ユキネ
「そんな……」


テツゾー
「まぁ、鉢合わせて無理なら無理と直感でわかるだろうから、その時は俺達も全力で逃げさせてもらうけどな」


ユキネ
「そ、そうですね」


ウィル
「…………」


 ウィルが不安そうに揺らめくのをテツゾーは見逃さなかった。


テツゾー
「ん、どうした、ウィル? 浮かない顔して。今の話が相当ショックだったか?」


 ウィルはテツゾーに心のうちを見透かされたような気がして、声を絞り出すように話し始めた。


ウィル
「う、ううん……いや、うん。確かにショックだったけど、それでもどうしてスラリン達は旅を続けてるの?」


 テツゾーはスラリンと顔を見合わせた。


テツゾー
「そりゃあ、この世界を魔物が住みやすいようにするってことだよなぁ、スラリン?」


 スラリンは大きく頷く。


ウィル
「ゆ、”勇者”と戦うことになっても……?」


テツゾー
「ああ、後にも退けぬ状況で鉢合わせたら、戦って倒すしかないだろうな」


 テツゾーは腰に手を当て真顔で答えた。ウィルは震える声でさらに尋ねる。


ウィル
「そこで、し、死んじゃうかもしれなくても……!?」


テツゾー
「まぁ、『後にも退けぬ状況』で全力で戦って負けるなら、死んでも悔いはないだろうよ。だって負けたらどうしようもないもんなぁ?」


 テツゾーの言葉にスラリンも頷いた。


ユキネ
「お二人のその覚悟、本当に感服致します。私も微力ながらついてゆきます……!」


ウィル
「……凄い……」


 スラリンとテツゾー、二人の覚悟と、それを聞いてさらについていくユキネの覚悟に、ウィルは思わず呟くくらいしかできなかった。


ユキネ
「さて、では再び覚悟も決めたところで、先に進みますか」


テツゾー
「ハハ、そうだな。それじゃ、ウィルとはここでサヨナラだな。長老さんによろしく言っといてくれ。達者でな」


 スラリン達はウィルに別れの挨拶を告げ、各々の荷物を抱えたところで、ウィルが慌てたように声をかける。


ウィル
「ちょ、ちょっと待ってよ!!」


テツゾー
「うん? どうした?」


ウィル
「ぼ、僕も連れて行ってよ! 勝手に誘われて、一方的に別れられるのなんて嫌だよ!!」


 ウィルの訴えにユキネも困惑した様子で説得する。


ユキネ
「しかし、今のテツゾー殿の話を聞いたでしょう? 私達の旅はとても危険よ。この先どこかで命を落とすかもしれないのよ? そんな中にあなたを連れて行くわけにはいかない」


 ユキネの説得にウィルは納得いかないと言った様子で語気を強める。


ウィル
「き、危険なのは勿論わかってるよ! さっきの勇者の話を聞いて、正直まだ怖いよ。でも、そんなに危機が迫ってるのに、ここでじっとしているのも嫌だ!!」


ユキネ
「し、しかし……」


 ウィルのワガママとも思える訴えにテツゾー達も困り果てた。


テツゾー
「うーん、困ったな……」


 テツゾーとユキネが困っている様子をよそに、スラリンはウィルに親指を立てて旅の同行を歓迎した。


テツゾー
「お、おい!?」


ユキネ
「ス、スラリン殿!? 本気なのですか!?」


 テツゾーとユキネにはスラリンがまた考えもなしに決定したのではと驚いたが、スラリンには今のウィルの訴えにはウィルなりのを感じ取れたことを説明した。


ユキネ
「た、確かに覚悟は本物でしょうけど……しかし……」


 動揺を隠せないユキネだが、テツゾーは深いため息を一つ吐くと、すぐに気持ちを切り替えた。


テツゾー
「しゃーねぇな。スラリンがそう言うならいいぜ。連れてってやるよ。だがな、これ以上はどうしても無理だと思ったら厳しいようだがそこでだ。いいな?」


ウィル
「う、うん! ありがとう!!」


 ウィルの表情が一気に明るくなった。


テツゾー
「礼ならこいつに言いな。俺達は何もしてねぇ」


 テツゾーはそう言うと、スラリンの頭を手でちょっと強めに撫でた。


ウィル
「うん! ありがとうスラリン! 僕頑張るよ!! じゃあ、改めてよろしくね!」


 ウィルはスラリンに元気よく礼を言うと、3人の仲間として迎え入れられた。


ユキネ
「では、あらためてウィルも仲間になったところで、次はどうするんです?」


テツゾー
「どうするもこうするも、勇者に怯えてたってしょうがねぇ。俺達は先に進むだけだ。な! スラリン?」


 スラリンは大きく頷いた。


テツゾー
「とりあえず次はここの城だな。よーし! フィア城堕とすぞお前ら!!」


ウィル
「いいい、いきなりフィア城……!?」


ユキネ
「も、も、もうちょっと慣れてからにしません……?」


 テツゾーは意気揚々と歩き出したが、スラリンを含む3人は完全に腰が引けていた。



つづく
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...