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第四章 魔人の過去編
基本のパーティー
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焼肉屋を出て、ホテルをチェックアウトする為に部屋に戻った。サランにも付き合ってもらっている。
部屋に散乱する大量の洋服を見て、サランが目を丸くした。
「洋服が多いですわね……」
「えぇ、レディの嗜みよ。いつもはアレクサンドに持ってもらってたけど、サランに任せていいかしら?」
「ええ、もちろんですわ。こんな便利な能力を得たんですもの、わたくしもオシャレは好きですわ。わたくしの屋敷の各部屋には、ウォークインクローゼットがありますのでご心配なく」
サランが異空間を開き、次々と荷物を収納していく。
これからは気兼ねなく買い物ができるわね。アレクサンドに頼むと、いちいち恩着せがましい顔をされるのが癪だったのよね。
そのままの足で、ワタシ達はサランの屋敷に向かった。
ラオンの屋敷ほどではないけど、十分に広く、趣味の良い建物だ。
「この屋敷に一人で住んでいるのか?」
「いいえ、わたくしの部下は女性が多く、使用人も全て女性ですの。部下が常駐する部屋がありますが、もうラオン一派は解体ですわね。今は信頼できるメイドが数人いるだけですわ」
「ほう、メイドだけの屋敷か。手を出しても?」
アレクサンドが下卑た笑みを浮かべる。
「やめなさいアレクサンド。節操なしは嫌われるわよ? 追い出すわよ」
「……分かったよ。外で済ませてくる」
まったく、この男の性欲はどうなっているのかしら。
荷物を部屋に降ろし、落ち着いたところで三人で紅茶を囲んだ。
香り高いアールグレイ。サランの淹れる紅茶は絶品だわ。
「マモンはアレクから剣術を教わったのでしょう?」
「そうね、まだ習って数ヶ月よ。アナタの兄の剣を手にしてからだから」
「え……? たった数ヶ月で、あそこまで使いこなして父を斬り殺しましたの?」
サランが信じられないといった顔をする。
「マモンは剣の才能があるよ。ボクの流派には双剣術もある。指南書も手元にあるから、キミにも指南しようか?」
「本当に? わたくしは回復術師ですが、剣を振るうのも好きですの。それに、マモンは魔族でしょう? 魔法も教えてくださる?」
「えぇ、魔法は得意よ。アレクサンドは仙術を使うし、それぞれの戦闘法を混ぜたらサランの戦闘力と回復術の効果が跳ね上がると思うわよ」
「攻撃役、盾役、回復役が揃ったね。では、明日から指南しよう」
「剣を振るうくらいならここの庭でもできますわよ。よろしくお願いしますわ」
サランは回復術師。偶然ではあるが、これでバランスの取れたパーティになったわけね。
◆◆◆
次の日、優雅な朝食を終え、屋敷の庭に出た。
手入れの行き届いた美しい庭だ。
「この庭じゃ、剣術の型稽古は出来ても、魔法や仙術の実戦形式はキツイね」
アレクサンドが苦笑する。ワタシも同感だ。こんな綺麗な庭を、クレーターだらけにするのは忍びない。
「サランは狩猟者カードは持ってるのか?」
「えぇ、外に出ることもありますので、Aランクは取得しましたわ」
「そうか、ならギルドの依頼ついでに、外で仙術をレクチャーしようか」
ジョカルドのギルドへ向かい、依頼ボードを眺める。
ここの依頼は主に、南西に広がる森の魔物討伐だ。家畜を襲う魔物が多いらしい。
ただ、ランクの高い魔物の討伐依頼は多くない。SSランクなんて影も形もない。
「『ホワイトファング』っていうのがAランクね」
「ホワイトファングは単体ならBランクの魔物ですわ。でも、群れて行動するからAランクに相当する依頼になりますの」
「なるほど、狼の魔物だろ? ならスピードはありそうだ。練習台には丁度いい。とりあえずそいつを剣術や仙術で仕留めるか」
依頼を受け、森の入口まで来たところで足を止めた。
「さて、サランに魔族の戦闘法と仙術を教えとこうかしら」
「そうだな。キミの能力はこういう時に本当に役に立つ」
「何をしますの……?」
サランが不思議そうに首を傾げる。
ワタシはニッコリと微笑み、彼女の額に手を翳した。
ワタシの記憶と、共有されているアレクサンドの記憶の一部を、直接サランの脳裏に焼き付ける。
「え!? ……っ! なんですのこれ!」
情報の奔流に、サランがよろめく。
「どう? 理解した?」
「えぇ……凄くよく分かりましたわ……頭が割れそうですけれど、便利な能力ですわね」
「ついでに、サランの回復術師としての記憶が欲しいわ。代価としては十分でしょう?」
「えぇ、構いませんわよ」
今度はワタシがサランの頭に手の平を乗せる。
温かい光と共に、彼女の知識が流れ込んでくる。
「へぇ……パク一族はただの養豚業者だけじゃないのね。医者の一族とは驚きだわ」
「えぇ、本業は医者ですわ。養豚はお祖父様の趣味で研究していたものが、成功しただけのようですわ」
アレクサンドにもサランの記憶を共有する。
「医療の知識があると無いとで、回復術の効果も変わるんだね。ボクがこの記憶を貰ったところで、基礎知識がなさすぎて完全には理解できないが」
「そうですわね。わたくしはお祖父様に師事していましたので。ラオンはあの通り頭が良くはありませんでしたから、頭脳労働が求められる医者の家系で落ちこぼれたのでしょうね。それで家を出たのもあったと思いますわ」
なるほど、あの粗暴な男が医者になれなかったのは納得だわ。
サランは回復術はもちろん、魔法のレベルも高い。これに仙術の自然エネルギーを組み込むのが今後の目標だ。
「自然エネルギー……これは凄いですわ。こんな戦闘法があったなんて」
森の中での修練が始まった。
サランは自然エネルギーを、魔力や気力に組み込むのに苦労しているようだ。ワタシも最初は苦労したから気持ちは分かる。
属性魔力と自然エネルギーを気力に組込む事が出来れば仙術は完成する。浮遊術なら風エネルギーと気力だけでいい。
サランのような昇化した人族は仙族に能力が近いけど、魔力が魔族ほど多いわけじゃない。仙術が扱えれば、彼女の戦闘力は飛躍的に向上するはず。
修練あるのみね。
「サランは切れた腕を接合できる程の術師なのかしら? ラオンが切れた腕をどうにかしろって泣きついてたけど」
「いえ、理屈では腕をくっつける方法は分かってますの。ただ、わたくしにそれが出来る程の精密さが足りませんわ。くっつけても全ての指が動く保証はありませんわよ」
「それでも凄いことよ」
アレクサンドの記憶では、龍族に切断した腕を完璧に接合出来るほどの術師がいたらしい。
龍族の技術とパク一族の医療知識をサランが習合すれば、更に化けそうだわ。勿論、その恩恵はワタシ達にも返ってくる。
それから毎日のように森に出向き、サランの仙術と剣術の習得に付き合った。ワタシ自身の剣術の修練も兼ねて。アレクサンドはたまに見に来て指導してくれるけど、それ以外の時間はほとんど街でナンパに勤しんでいる。まあ、優秀なコーチだから許してあげるけど。
素早い動きで連携して襲ってくるホワイトファングの群れは、剣術の実戦練習にはおあつらえ向きだった。
サランは三ヶ月足らずで仙術を自分の物にした。やはり彼女も天才の部類ね。
自然エネルギーを組み込んだ補助術での身体強化は、サランの動きを別次元へと押し上げた。
『剣技 剣光の舞』
双剣はスピードタイプの武器だ。
両手の剣に風エネルギーと気力を纏い、まるで踊るように優雅に、かつ残酷にホワイトファングを切り刻んでいく。
美しいわ。
「いいね。元々剣術の技術は高かったけど、仙術で更に研ぎ澄まされたね」
サランの戦闘力の強化はもちろん、サランから得た医療知識の記憶は、ワタシ達の回復術と補助術をも強化した。人体の構造を深く理解することで、術の効率が劇的に良くなった。
「強くなるっていいわ。ワタシは退屈が大っ嫌いなの。新しい術や技を習得する為に努力するのは、一番の退屈しのぎね。人を殴り殺すのもスッキリするけど、これはまた違った充実感があるわ」
「そうですわね、わたくしも仙術のお陰でかなりレベルアップしましたわ。あと、回復術を圧縮する事で効果が跳ね上がりましたわよ」
アレクサンドの指導の下、ワタシ達は来る日も来る日も剣を振るい続けた。
退屈な日常が、心地よい汗と血の匂いで彩られていく。悪くない日々だわ。
部屋に散乱する大量の洋服を見て、サランが目を丸くした。
「洋服が多いですわね……」
「えぇ、レディの嗜みよ。いつもはアレクサンドに持ってもらってたけど、サランに任せていいかしら?」
「ええ、もちろんですわ。こんな便利な能力を得たんですもの、わたくしもオシャレは好きですわ。わたくしの屋敷の各部屋には、ウォークインクローゼットがありますのでご心配なく」
サランが異空間を開き、次々と荷物を収納していく。
これからは気兼ねなく買い物ができるわね。アレクサンドに頼むと、いちいち恩着せがましい顔をされるのが癪だったのよね。
そのままの足で、ワタシ達はサランの屋敷に向かった。
ラオンの屋敷ほどではないけど、十分に広く、趣味の良い建物だ。
「この屋敷に一人で住んでいるのか?」
「いいえ、わたくしの部下は女性が多く、使用人も全て女性ですの。部下が常駐する部屋がありますが、もうラオン一派は解体ですわね。今は信頼できるメイドが数人いるだけですわ」
「ほう、メイドだけの屋敷か。手を出しても?」
アレクサンドが下卑た笑みを浮かべる。
「やめなさいアレクサンド。節操なしは嫌われるわよ? 追い出すわよ」
「……分かったよ。外で済ませてくる」
まったく、この男の性欲はどうなっているのかしら。
荷物を部屋に降ろし、落ち着いたところで三人で紅茶を囲んだ。
香り高いアールグレイ。サランの淹れる紅茶は絶品だわ。
「マモンはアレクから剣術を教わったのでしょう?」
「そうね、まだ習って数ヶ月よ。アナタの兄の剣を手にしてからだから」
「え……? たった数ヶ月で、あそこまで使いこなして父を斬り殺しましたの?」
サランが信じられないといった顔をする。
「マモンは剣の才能があるよ。ボクの流派には双剣術もある。指南書も手元にあるから、キミにも指南しようか?」
「本当に? わたくしは回復術師ですが、剣を振るうのも好きですの。それに、マモンは魔族でしょう? 魔法も教えてくださる?」
「えぇ、魔法は得意よ。アレクサンドは仙術を使うし、それぞれの戦闘法を混ぜたらサランの戦闘力と回復術の効果が跳ね上がると思うわよ」
「攻撃役、盾役、回復役が揃ったね。では、明日から指南しよう」
「剣を振るうくらいならここの庭でもできますわよ。よろしくお願いしますわ」
サランは回復術師。偶然ではあるが、これでバランスの取れたパーティになったわけね。
◆◆◆
次の日、優雅な朝食を終え、屋敷の庭に出た。
手入れの行き届いた美しい庭だ。
「この庭じゃ、剣術の型稽古は出来ても、魔法や仙術の実戦形式はキツイね」
アレクサンドが苦笑する。ワタシも同感だ。こんな綺麗な庭を、クレーターだらけにするのは忍びない。
「サランは狩猟者カードは持ってるのか?」
「えぇ、外に出ることもありますので、Aランクは取得しましたわ」
「そうか、ならギルドの依頼ついでに、外で仙術をレクチャーしようか」
ジョカルドのギルドへ向かい、依頼ボードを眺める。
ここの依頼は主に、南西に広がる森の魔物討伐だ。家畜を襲う魔物が多いらしい。
ただ、ランクの高い魔物の討伐依頼は多くない。SSランクなんて影も形もない。
「『ホワイトファング』っていうのがAランクね」
「ホワイトファングは単体ならBランクの魔物ですわ。でも、群れて行動するからAランクに相当する依頼になりますの」
「なるほど、狼の魔物だろ? ならスピードはありそうだ。練習台には丁度いい。とりあえずそいつを剣術や仙術で仕留めるか」
依頼を受け、森の入口まで来たところで足を止めた。
「さて、サランに魔族の戦闘法と仙術を教えとこうかしら」
「そうだな。キミの能力はこういう時に本当に役に立つ」
「何をしますの……?」
サランが不思議そうに首を傾げる。
ワタシはニッコリと微笑み、彼女の額に手を翳した。
ワタシの記憶と、共有されているアレクサンドの記憶の一部を、直接サランの脳裏に焼き付ける。
「え!? ……っ! なんですのこれ!」
情報の奔流に、サランがよろめく。
「どう? 理解した?」
「えぇ……凄くよく分かりましたわ……頭が割れそうですけれど、便利な能力ですわね」
「ついでに、サランの回復術師としての記憶が欲しいわ。代価としては十分でしょう?」
「えぇ、構いませんわよ」
今度はワタシがサランの頭に手の平を乗せる。
温かい光と共に、彼女の知識が流れ込んでくる。
「へぇ……パク一族はただの養豚業者だけじゃないのね。医者の一族とは驚きだわ」
「えぇ、本業は医者ですわ。養豚はお祖父様の趣味で研究していたものが、成功しただけのようですわ」
アレクサンドにもサランの記憶を共有する。
「医療の知識があると無いとで、回復術の効果も変わるんだね。ボクがこの記憶を貰ったところで、基礎知識がなさすぎて完全には理解できないが」
「そうですわね。わたくしはお祖父様に師事していましたので。ラオンはあの通り頭が良くはありませんでしたから、頭脳労働が求められる医者の家系で落ちこぼれたのでしょうね。それで家を出たのもあったと思いますわ」
なるほど、あの粗暴な男が医者になれなかったのは納得だわ。
サランは回復術はもちろん、魔法のレベルも高い。これに仙術の自然エネルギーを組み込むのが今後の目標だ。
「自然エネルギー……これは凄いですわ。こんな戦闘法があったなんて」
森の中での修練が始まった。
サランは自然エネルギーを、魔力や気力に組み込むのに苦労しているようだ。ワタシも最初は苦労したから気持ちは分かる。
属性魔力と自然エネルギーを気力に組込む事が出来れば仙術は完成する。浮遊術なら風エネルギーと気力だけでいい。
サランのような昇化した人族は仙族に能力が近いけど、魔力が魔族ほど多いわけじゃない。仙術が扱えれば、彼女の戦闘力は飛躍的に向上するはず。
修練あるのみね。
「サランは切れた腕を接合できる程の術師なのかしら? ラオンが切れた腕をどうにかしろって泣きついてたけど」
「いえ、理屈では腕をくっつける方法は分かってますの。ただ、わたくしにそれが出来る程の精密さが足りませんわ。くっつけても全ての指が動く保証はありませんわよ」
「それでも凄いことよ」
アレクサンドの記憶では、龍族に切断した腕を完璧に接合出来るほどの術師がいたらしい。
龍族の技術とパク一族の医療知識をサランが習合すれば、更に化けそうだわ。勿論、その恩恵はワタシ達にも返ってくる。
それから毎日のように森に出向き、サランの仙術と剣術の習得に付き合った。ワタシ自身の剣術の修練も兼ねて。アレクサンドはたまに見に来て指導してくれるけど、それ以外の時間はほとんど街でナンパに勤しんでいる。まあ、優秀なコーチだから許してあげるけど。
素早い動きで連携して襲ってくるホワイトファングの群れは、剣術の実戦練習にはおあつらえ向きだった。
サランは三ヶ月足らずで仙術を自分の物にした。やはり彼女も天才の部類ね。
自然エネルギーを組み込んだ補助術での身体強化は、サランの動きを別次元へと押し上げた。
『剣技 剣光の舞』
双剣はスピードタイプの武器だ。
両手の剣に風エネルギーと気力を纏い、まるで踊るように優雅に、かつ残酷にホワイトファングを切り刻んでいく。
美しいわ。
「いいね。元々剣術の技術は高かったけど、仙術で更に研ぎ澄まされたね」
サランの戦闘力の強化はもちろん、サランから得た医療知識の記憶は、ワタシ達の回復術と補助術をも強化した。人体の構造を深く理解することで、術の効率が劇的に良くなった。
「強くなるっていいわ。ワタシは退屈が大っ嫌いなの。新しい術や技を習得する為に努力するのは、一番の退屈しのぎね。人を殴り殺すのもスッキリするけど、これはまた違った充実感があるわ」
「そうですわね、わたくしも仙術のお陰でかなりレベルアップしましたわ。あと、回復術を圧縮する事で効果が跳ね上がりましたわよ」
アレクサンドの指導の下、ワタシ達は来る日も来る日も剣を振るい続けた。
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番外編①~2020.03.11 終了
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