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8月4日

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 もうそれが日常の一部であるかのように、私たちは秘密基地に集まると性への好奇心を満たしていた。もちろん漫画を読んだり、昨日見たテレビ番組の話など他愛もない雑談を交わしたりもするがお互い――いや、私が必死にそういう空気になるよう努めていたのかもしれない。

 その日、私はソファの隣に座った桜に「ぁ、あのさ……パンツ見せて」と頼み込んだ。桜はそのくらいなんでもないといった具合に、片膝を立てワンピースの裾を捲りあげた。白く健康的な太ももと、その奥に薄緑の下着が見えた。自然と喉が鳴った。その光景だけで私の陰茎はググと硬さを増したが、さらなる要求をぶつけてみた。

「その、下も……」

 昨日、恥ずかしげもなく服を脱ぎ捨てた桜だが、下着だけは履いていた。私の興味はそこへ向き、この図々しい欲求を口にしたのだ。しばらく桜と見つめあい、その時間がひどく長いものに思えた私は、ごめんやっぱり無しで! と口を開きそうになった時、桜はコクリと首を縦に振り、下着に手を掛けた。

 右に左と交互に体重を預け、座ったまま下着を抜き取り、スルスルと両足から抜き取った。なぜかその下着は私に「……はい」と渡された。脱ぎたてのそれは、体温がまだ残りほのかに温かかった。どうしてよいかわからず、下着を手の中で握り、下着の熱と肌触りを感じていると、桜の股間が目に入った。

 下着で隠されていたそこは、1本のスジが露わになっていた。初めて見る女性器に、目が釘付けになる。当然男についているものがそこには無く、スジの上にプクリと豆のようなものがあり、全体的にわずかに肉付いたそこはとても柔らかそうに見えた。

「……その、もっとちゃんと見ていい?」

 私は桜の返事も待たずに、正面にしゃがみこんだ。ちょうど昨日の私たちとは場所を入れ替えた形になる。

 桜の太ももに手を置く、夢中になり今まで手に握っていた桜の下着を慌てて自分のズボンのポケットに突っ込んだ。太ももに両手をあて少し力を入れ、左右に開かせる。股座を覗き込むように顔を近づけると、微かな尿の臭いとチーズに甘い匂いが混ざったようなものを感じた。決していい匂いとは言えなかったが、目の前に広がる光景も相まって、私をひどく興奮させた。

「触っても……いい?」

「……うん」

 さすがに桜も恥ずかしいのか、ためらいがちに頷いたが私は気にも留めなかった。桜の太ももに添えられた手を女陰――桜のおまんこへと移動させた。

 当時の私は女性器の触り方などまったく分からなかったが、自分とは違う、年下の少女のそこを壊れ物を扱うよう慎重に触れ始めた。最初は全体を手でなぞり、感触を確かめた。そこは自分の想像より柔らかく、いつまでも触っていたくなるような感触で、繰り返し手でさすり桜の女陰の柔らかさを味わっていた。ただそれを、桜はくすぐったく感じたようで「ん、ふふっ、ぁ、くふふっ」と笑い声を上げ「それ、くすぐったい」とはっきり言葉に出してきた。

 私はその動作を止め、次にぴったりと閉じられたスジを左右に開いてみた。濃いピンク色の陰部がさらけ出される。先ほど嗅いだ匂いが濃くなり、私の鼻孔を刺激した。膣穴にはヒダ、つまり処女膜があり、当時の私はそれが何なのか分からずに指でつつき弾力を確かめたりしていた。

 そんなことをしていると、膣から透明な液体が溢れてきていることに気が付いた。

「……濡れてる」

「? わたし、おしっこしてないよ」

「うん、俺も気持ちよくなると透明なの出るじゃん。あれと同じじゃない? ――気持ちいい?」

「……わかんない」

 実際、そう気持ちよくはなかったのだろう。私は桜と一緒に快感を得られる場所を探していった。そしてある場所に触れた瞬間、桜は「……アッ」と声を漏らし「そこ気持ちいい」と口にした。そこは豆のような突起物、クリトリスだった。弾力のあるそこを私は優しく、なで続けた。

「んっ、あっ、あ、んんっ、はっはっ、ん、ああっ」

 桜の声が次第に大きくなっていくのと同時に、クリトリスもまた硬さを増しているように感じた。少し強く押し込んでやると、桜の身体は大きくのけ反った。硬さと大きさも増したように感じるそこを、昨日桜がしたように舌でぺろりと舐め上げ、クリトリスを口に含め啜るように吸い込んだ。ジュジュッ、ジュルと音を立て吸い、桜の濡れそぼったそこに舌を這わせる。桜の愛液は少し酸っぱかった。

「あっ、うぅ、くっっふぅうぅっ、あ、あ、あぐっ」

 ビクンと桜の身体が震えるのを、桜の女陰に押し付けた唇ごしに感じた。顔を離すと桜は「んっ、んっ」と断続的に震え、ソファの背もたれに身体を預け脱力し、大きく息をしていた。

「気持ちよかった?」

「……うん」

 呼吸も落ち着いてきた頃、桜はパッと立ち上がった。そのままヨタヨタと危なっかしくも早足で、高架下の柱と森との境にしゃがみ込みワンピースをたくし上げると、チョロロロとおしっこをし始めた。尿が地面を打つ音がしばらく続いた。アンモニア臭が僅かに立ち上る。毎日、自分も出している尿の臭いとは違ったそれと、排泄する姿に興奮を覚えている自分に戸惑いを感じたのを覚えている。

 音が止んだ時、私はズボンに入れてあったポケットティッシュを差し出した。昨日のこともあり竹原商店で買っていたものだ。「ありがと」と桜は受け取ると、数枚ティッシュを取り出し、股に手をあてた。そして私はいまだに握りっぱなしで、くしゃくしゃになった桜の下着を慌てて広げ、返した。「ん」と一言音を出し、受け取った下着に足を通しスルッと引き上げ、ワンピースの下に隠れていった。

 桜の顔がいつもより赤くなっているのが、高架下の日陰の中でも見て取れた。裸を見せたり、私の陰茎をいじったりした時もそういった素振りは見せなかったが、さすがに用を足している所を見られるのは恥ずかしかったのか。

「……つぎは」桜はそう言い私の股間を指さした。

 桜の股間をじっくり観察していたときから勃起を続けていたそれは、私のズボンを窮屈そうに押し上げていた。桜はさした指を、そのままにズボンの膨らみをなぞった。ちょうど亀頭の部分をぐりぐりと指の先で円を描くように動かす。

 悶える私をしばらく眺め、満足すると私のズボンを引っ張り上から覗き込んだ。むわりとズボンの中で蒸れた汗と我慢汁とが混ざった臭いが溢れる。桜は数回スンスン鼻を鳴らし、そのままズボンを太ももの間までずり下ろした。解放された陰茎がブルンと震え、桜に向かって我慢汁を数滴飛ばす。

「ビンビン」

 もうすっかり慣れたような手つきで、桜は我慢汁を手のひらで陰茎全体に塗り広げ、その快感でまたトロトロ溢れ出た我慢汁をぐりぐりと亀頭に擦りつけた。

「……お漏らし、とまんない」

「……ちゅこちゅこ、ちゅこちゅこ、ぴゅっぴゅっ」

 桜は私の後ろに回り、抱き着く形になり両手で陰茎を扱き出した。桜の体温が背中に伝わり、囁く声が熱い吐息とともに耳をくすぐる。我慢汁は垂れ流しになり、桜の手の動きをより滑らかなものにしていった。我慢の限界がくるのに、そう時間はかからなかった。

「あっ、はっ、ンぅっ、さ、桜っもう――出るっ」

 睾丸から込み上げた精液がビュッっと飛び出す。桜の手の動きに合わせて断続的に吐き出される白濁液が床にぼたぼたと落ち、独特の臭いを放った。ハァハァと息を吐きながら快楽の余韻に浸っていると尿意を催してきた。

「桜、俺ちょっとおしっこ」

「うん」

 ズボンを一旦引き上げ、桜が用を足したあたりに行き、また陰茎を取り出すと桜が横からジッと眺めている事に気が付いた。その視線が気になり、なかなか用を足せないでいると、私の陰茎を持つ手に桜が手を重ね「……しーしー」と子供におしっこを促すように声を発した。それになぜか反応し、硬くなりつつある陰茎からようやくじょろじょろと尿がほとばしった。すべて出し切りブルリと身体が震えるまで、桜はその様子をずっと見続けていた。
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