不老不死カクテル47

ネギモバ

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0008 栃木 メヒョウ

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初体験ってさー、最初は痛いじゃん!


でもさー、転んだ時に擦りむいた傷も、治りかけになった頃に触ると気持ちいいじゃん。


それと同じでアソコも鼻も最初は痛いけど、それを通り越すと快感に変わるんよねー。


IN吉はアタイの鼻をつまんだ。


強く!  強く!  強く!  つまんだ。


あり得ないくらいに鼻が変形するマッサージ攻撃を受けていると、


『鼻血を出した事あるか?』って訊かれた。


『鼻血は出ない!』


アタイは気も強いし鼻も強い!


草野球のグラウンドの近くを歩いていた時、


『危ない!』っていう声が聞こえたから振り向いた瞬間、


場外ホームランになった野球のボールがアタイの鼻に直撃したことがある。


鼻血は出なかった。


アタイの鼻はチョー丈夫!!


だから『鼻血なんかかっこ悪い。絶対にアタイは鼻血は出さない』と強がった。


そしたら鼻毛も抜かれたし、綿棒で鼻の奥をグリグリグリグリとスクリュードライバーされた。


『ぐうぅ!  がぁぁああ!!』


手加減なしで鼻の粘膜を破ろうとするIN吉。ドSと思った。


だけどIN吉は鼻血を出さないギリギリの強さで鼻の粘膜を攻撃していると言った。


マニアック過ぎて分かんねーよ!


……もとい、分かりつつある変な感じ。


フェチって感染(うつ)るんだね。


鼻の粘膜が破れるかどうかの許容範囲。


アタイは許容範囲で頑張ることから快感を見出すようになった。


例えば原付バイク。


元暴走族のIN吉からバイクの改造を教わっていた。


原付でね。


許容範囲の限界に挑む事が快感なんよー!


たった50ccの排気量で、どこまでスピードを上げれるかに挑むんよ。


原付のエンジンにも4ストロークと2ストロークってのがあって、2ストは4ストの2倍の馬力が出る。


原付を徹底的に追求していたら、IN吉よりもアタイの方が詳しくなった。


本来原付で走ってはいけない高速道路で時速120㎞を出せるようになった。


念のため言うけどスクーターじゃなく、アタイの原付はレーサーレプリカ。


そうしてアタイは走り屋気味の『原付きバイクのレディース暴走族』を立ち上げた。


アタイは関東レディース原付連合の総長!


総長の女豹!


鼻フェチの女豹!


そこんとこ夜露死苦!


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