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大学生時代(物理的ペナルティ70%+精神的ペナルティ30%)

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 オープンキャンパスで色んな大学を見学して、進学したのは『CIST』の名称で呼ばれる千歳科学技術大学だ。通称、『科技大』だ。ここで見学したとき見せてもらった研究内容に惹かれた。研究者になりたいとも僅かながらに思った。
 
 だが、それは儚い夢となった。大学生生活の中で大事な就活時期に「腎不全」という病気を患ってしまった。
タイプ は微小変化型。症状としてはネフローゼ症候群と呼ばれるものだった。

 何故? ナゼ? なんで俺なの? 
頑張ろうとするといつも障害が発生する。
まるで、自身が乗る人生という一艘の舟は泥舟なのだと叩き込まれているようだった。

「主な原因はストレスです」
主治医から伝えられた言葉はそんな簡単な内容だった。

 事の発端は、おそらく足のむくみだろう。当時の自身は浮腫んでいる箇所を押してその形状に凹む現象を見て、『面白い』と感じていた。
 その日は体調が悪いことも無かったから、アルバイトに向かった。
そのアルバイト中、自身の上司にあたる人から
「顔色悪いぞ。病院行ってきなさい」と言われ、自身には実感が無かった為に心の隅にで『納得いかない』という思いを持ちながらも持参した荷物をしまい、アルバイトで使うエプロンを外し、私服に戻った。
 従業員通用口から出るとアルバイトの先輩が車で来てくれていた。
 呆気にとられた自身に「早く乗りな」と先輩は催促した。
「す、すいません。ありがとうございます」と一言いって、自身は車に乗り込んだ。
 個人経営の小さな病院に着いた。採血をし、レントゲンを撮った。
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