「美少女157人も召喚できるだと!?」社畜の俺、尖ったトラウマを全部『まあるく』収めて大賢者になる。── やっぱりせかいはまあるいほうがいい

あとりえむ

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No.10 イグニア:神々しきIカップ

「一肆の重たい記憶、全部シャボン玉で消してあげるからぁ……。またいつでも呼んでねぇ……一緒に深い夢の底でまどろもうねぇ……」

ユラのまどろみの霊体で完全に癒やされた俺は、彼女が光の粒子となって消える前の、そんな現世への執着をなくすような心地よい別れの言葉の余韻に浸りながら、視界を遮るもののない広大な荒野へと足を踏み入れた。

しかし、開けているはずのその場所は、理のバグによって引き起こされた、天を覆い尽くすほどの絶対的な質量と権力に支配されようとしていた。
ギガント・ピラミッド。
空が突如として暗くなり、見上げるほど超巨大で鋭利な多面体のピラミッドが、俺を最底辺の蟻としてすり潰そうと無慈悲に降下してきたのだ。
俺の脳内のデータ分析プロセスが、決して逆らうことのできない巨大なヒエラルキーの頂点からの、鋭角な圧殺を警告する。

前世で俺を精神的に追い詰めた、絶対的な階層社会や、巨大企業の末端として個人の意思など一切通じずに押し潰された、息の詰まるトラウマそのものだった。
あんな冷酷で巨大な組織のピラミッドに、俺の存在を再び底辺の石ころとして埋め込まれてたまるか。
俺は天から圧しかかる超巨大な鋭角に向かって、魂の呪文を叫んだ。

「出でよっ、ぱいぱいっ! ナンバー10!」

ぼよよぉん!

荒野の大地を激しく震わせ、次元の弾力境界がかつてない規模で突破される音が響いた。
燃え盛る業火の渦と共に現れたのは、頭に立派な赤い竜角を生やし、背中から強靭な尻尾を伸ばした、豪奢なドレスを纏う竜の姫君だった。
圧倒的なボスの風格を漂わせる彼女の胸元には、竜という種族のスケールそのものを体現するような、作中最大級の神々しき質量が鎮座している。



Iカップ。
俺の脳内データが瞬時に弾き出す。
もはや人間の規格を完全に凌駕した、すべてをひれ伏させる絶対的な権力と母性を併せ持つ奇跡の双丘だ。

「お呼びであるな。ナンバー10、竜の姫君イグニアじゃ。あのような矮小な石ころなど、我がまあるく粉砕してくれよう」

イグニアは他者を塵芥と見下すような傲慢な声で名乗りを上げ、俺を圧殺しようと降下してくる超巨大なピラミッドを見据えた。
空を覆うほどの鋭角な質量が迫り来る中、俺はすかさずスキルを発動する。

「万物円満(オール・ラウンド)!」

俺の『π=314』の力が、イグニアの丸いエネルギーを百倍に増幅させる。

「我にまかせておけっ!絶対円鱗!」

イグニアが両腕を広げると、彼女の放つ圧倒的な魔力が百倍に増幅され、完全な球体を描く竜鱗の結界が空中に展開された。
降下してきた巨大なピラミッドの鋭い頂点は、そのまあるい絶対防壁に触れた瞬間、凄まじい轟音を立てて先端から粉々に砕け散っていく。
鋭角だったピラミッドの破片たちは、イグニアの魔力と融合して丸く変質し、俺たちをすっぽりと覆い隠す、巨大で温かい丸い竜の卵へと姿を変えた。
戦闘は一瞬で、そして竜の絶対的なスケールによって、外界を完全に遮断するまあるい絶対防壁の巣へと収まったのだ。

「ふん、他愛もない。……さあ一肆よ、あのような見窄らしい階層の下敷きにされそうになり、さぞ肝が冷えたであろう。我の腕の中へ来るがよい」

イグニアは外界の干渉を一切許さない、巨大で丸い竜の卵の中心に腰を下ろすと、先ほどの傲慢な態度から一転、とろけるような激甘な声で俺を手招きした。

業火のぽかぽかハグ。
それはただの抱擁ではない、絶対に壊れない丸い卵の中で、Iカップという神々しい双丘と強靭な尻尾で対象をぐるぐると巻きにし、竜の吐息で空間を極上の適温に保ちながら、外界のストレスから完全に保護して再孵化させる究極の甘やかし特技だ。

「あの巨大なピラミッドを見たら……前世の絶対的な階層社会で、自分がただの底辺の歯車として上から押し潰されていた記憶が蘇ってきて、息ができなくなりそうだったんだ」

俺が卵の中の絶対的な安心感に息を吐き出しながら吐露すると、イグニアの縦に割れた竜の瞳が、怒りで赤々と燃え上がった。

「我の愛し子を、あのような矮小な石ころの下敷きにしようなどと……! 愚物どもめ、その一族郎党、我の炎で塵一つ残さず焼き尽くしてくれるわ!」

イグニアの竜としての本気の逆鱗が、卵の内部の温度を心地よく、そして力強く引き上げていく。

「あのような脆弱な組織の頂点など、我の爪一つで崩れ去る砂の城にすぎぬ。一肆よ、そなたは我の最も尊き宝物。あのような矮小な者どもの定めた階層など、気にする必要は微塵もないのじゃ」

「イグニア……。そっか、俺を押し潰そうとしてた巨大な組織も、竜から見たらただの砂の城だったんだな……」

「左様。そなたはもはや底辺の蟻などではない。この我の番として、世界の頂点に立つ存在なのだからな。……ほれ、もっと我の熱を感じるがよい」

イグニアは強靭な尻尾で俺の腰を優しく、しかし絶対に逃がさないように絡めとると、ドレスの胸元からこぼれ落ちるIカップの巨大な双丘で、俺の顔面を完全に包み込んだ。
神々しいまでの肉の暴力と、竜の体から発せられる極上の温泉のような温もりが、俺の全身の細胞を甘く溶かしていく。
そして、彼女がシューッと優しく吐き出す竜の吐息が、卵の中を母親の胎内のような完璧な温度に保ち続けていた。
社会の底辺で苦しんでいた俺のトラウマは、彼女の「スケールの違う怒り」と「竜の番という絶対的な肯定」によって、跡形もなく焼き尽くされた。

「イグニアの胸の柔らかさと……この温かい卵の中……最高すぎて、もう外の世界のピラミッドなんてどうでもよくなってきた……」

「うむ、それでよい。一肆は我の腕の中で、まあるく、温かく、新たな宝物として生まれ変わるがよいのじゃ……」

「やはり、世界は丸いほうがいい……」

竜の姫君が与えてくれる絶対的な庇護と、Iカップの神々しき質量による再孵化に完全に自我を溶かされながら、俺は賢者タイム気味に平和を噛み締めていた。
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