理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界生活は大変です

ボッズの街で

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結局俺はボッズ到着までダウンし、俺はやはり馬車酔いをしていた。そしてミミに魔法で馬車酔いを治してもらったのは言うまでもない。

 気を取り直してボッズの入り口にいる門番らしき人に声をかける。

「あの、すいません」
「む、何用だ?」
「実は私達、キッコの街から来たものなんですが、これは街の窓口担当者の方から頂いた紹介状なので、ご覧ください」

 俺はそう言って、門番らしき人にアレフさんからもらった紹介状を渡し、門番はまじまじとその紹介状を見て、2人いた門番のうちの1人が俺達に言葉を放つ。

「ついてこい!」

 そう言って、俺とミミはその門番についていこうとするが、貸馬車の御者さんが門番に尋ねる。

「あの、私は?」
「貴殿は見たところ、貸馬車の御者であろう、往復の予約をしていたら別であろうが、していなければ早々に立ち去るがよい」

 確かにその御者さんとは片道分の予約しかしていないな。だから俺とミミは御者さんにお礼の言葉と共に帰るように促した。

「御者さん、ここまでありがとうございました。俺達は帰りの馬車はここで見つけます」
「はい、だからもうお帰りになってください、帰り道はお気を付けて下さい」
「お気遣いありがとうございます、それでは私はこれで失礼します」

 その言葉と一緒に御者さんは貸馬車でこの街を離れ、キッコの街へと戻っていく。

 御者さんの姿が見えなくなると門番の人が俺達に再度声をかける。

「挨拶はすんだな?では、改めてついてくるがよい」

 再び俺達は門番の人の案内にされて街中を歩く、傭兵の街だけ会ってキッコとは違い、なんかごつい人が多いな。ダンカンさんやその仲間達はごつかったがその割合が明らかに増えている。

 そしてある建物についた。まさかここが傭兵ギルドか?

「入るがよい」

 そう言われ、俺達は建物の中に入り、キッコの街の詰所にもあった執務室のような所に案内される。

 ん?詰所?執務室?まさかこの展開は?

「ウォーカー様!キッコの街より紹介状を持って来た者をお連れしました」
「入れろ」

 中の声に応じ、門番は扉をあけ、そこにあるソファーに責任者らしき人が俺達に座るよう促した。

「まあ、座れよ」

 俺とミミがソファーに座ると責任者らしき人が門番に声をかける。

「紹介状、見せてみろ」
「はっ!こちらでございます」

 責任者の人はまじまじと紹介状を見て、見終えると俺達に対し言葉を放つ。

「確かにアレフの字、そして印が押されているから間違いないな」

 アレフさんを知っている?一体この人は?
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