理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界生活は大変です

館で1泊

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 いろいろ話を聞く限りザリアン氏は治癒魔法の発展や後進の育成に力を入れたい事が伝わってきた。

 そしてなんとなくだがこの人が弟子に俺の診療所に抜き打ち視察をさせて俺のスキルを使うところを見せたい理由も見えてきた。

「私の弟子でもゴルは特に優秀でな、不定期でもお前の診療所に視察の名目で行ってもらい、そこで何かを掴んでくれたらなと私は思っている」
「やはりそうでしたか」
「無論ユーイチよ、治癒魔法の発展にはお前の協力も必要だ、少しでも新しい事が分かれば情報提供は頼むぞ」
「はい、分かりました」

 俺がこの人への協力を拒否する理由はないな。下手に面倒だからといって断れば、よからぬ噂が流されて診療所にも人が来なくなるしな。

 それに治癒魔法の発展が上手くいって、例えば治癒魔法で後遺症まで残らないように怪我や病気を治癒できれば人々の生活はより安心したものになるはずだ。

 その時までに俺は元の世界に帰る方法を見つけるか、ある程度永住も視野に入れるために、診療所で新たな試みを考える必要があるからな。

 それまでは俺のスキルをサンプルにしてもらって、新たな魔法研究をこの人達に頑張ってもらおう。

「話は以上だ、それではこれで失礼する」
「あ、はい」
「ゴルが診療所を訪れた際は頼むぞ」
「はい、丁重にお出迎えします」

 そう言って、ザリアンさんは館の外に出ていき、外で待たしていた馬車に乗り込み、館をあとにする。

 とりあえず俺はまず部屋の外で待っていてくれたメイドさんに声をかける。

「あ、すいません、話が終わりました」
「それではミヤシタ様のご宿泊されるお部屋にご案内します」

 メイドさんの案内で俺は今日宿泊する部屋へと案内される。

 部屋の前に到着すると、メイドさんが扉の鍵を開き、その鍵を俺に渡す。

「扉の鍵です、お帰りの際にまたお返し願います」
「ありがとうございます」
「御用がございましたら遠慮なくお申しつけください、それでは失礼します」

 そう言ってメイドさんがその場を離れると、俺は部屋に入る、以前も思った事だが、1部屋が広いな。

 この部屋1つでも俺が元の世界で住んでいた部屋よりも広いと感じる。

 今日はなんかいろいろ疲れたな。気疲れだな。病院に勤めていた時もそうそうないぞ、これほどの気疲れは。

 そんな事を考えながら夕食を館でごちそうになり、でかい風呂にも入れさせてもらい、部屋に戻るとそのまま入眠した。

 そして朝を迎えた。今日ようやく帰れるんだな、俺の家兼職場でもある診療所に。
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