128 / 192
目指せSランク
総評を終えて
しおりを挟む
ニラダは補助魔法により肉体の強化そのものには成功したのだが、ケンより身体の動かし方のぎこちなさを指摘される。
その際にニラダも武器の使い方の本を読んで実戦で試していた事を打ち明けるが突如ケンより本の内容を忘れるよう言われる。
「本の内容を忘れろですか?」
「ああ、もっと正確に言えば本より密度の高い事を習った方がいいって事だよ」
「本より密度の高い、もしかしてケンさんみたいにそれぞれの武器の使い手から教わった方がいいって事ですか?」
「そういう事だ、ただ本を読んで実戦で試して満足するだけではそれ以上の事は身に付かないからね」
ニラダはケンより武器の使い手それぞれに技を学んだ方が良い事を勧めてくれて更にその詳しい理由も話す。
「その武器の使い手は実戦で培ったものも大きそうだし、引き受けてくれる人がいるなら積極的に吸収した方がいい」
「はい」
「さっきは今の君がSランクを目指す事は無謀だと言ったが、君は肉体の強さを十分に活かしきれていないだけだと思っている、君の勤勉さがあればSランクに届くと断言はできないけど、まだまだ伸びそうだとは思っている」
「そこまで、ありがとうございます」
ニラダはまだ未熟な点が多いものの、勤勉さを高く評価されて嬉しそうな言葉を発し、更にケンも発言を続ける。
「だから僕も追い抜かれないよう必死で修行するよ、次の模擬戦でも勝てるとは限らないしね」
「ええ、またよろしくお願いします」
「ああ、それじゃあまた」
ケンはそう言うと、見学に来ていた他のパーティーメンバーと共に訓練所をあとにし、ニラダも他のパーティーメンバーに声をかける。
「そろそろ俺達も出ようか、他にも訓練所を使いたいはずの人はいるだろうし」
「ええ、それでニラダ、ケガの方は……、え?治っている!」
「あ、もしかしてケンさん密かに気功スキルを使って治してくれたのかな」
「偉そうなこと言って、コソコソしてるとはなんて奴だ」
「そう言うなよジャン、せっかく治療してくれたんだし、それにやっぱり補助魔法で強くなってもその道に邁進している人の本気にはかなわないって事が思い知らされたよ」
ニラダの発言を聞いてミヨモが尋ねる。
「じゃあ、どうするの?やっぱりもう前衛はやめるの?」
「いや、補助魔法での強化はし続けるけど、ケンさんの言うように身体の使い方や武器の使い方は改めて学びなおそうと思う、クエストの合間だからどこまでしっかりできるか分からないけど、俺はもっと強くなれるはずだ」
改めて武器や身体の使い方を学びなおす事を決意するニラダであった。
その際にニラダも武器の使い方の本を読んで実戦で試していた事を打ち明けるが突如ケンより本の内容を忘れるよう言われる。
「本の内容を忘れろですか?」
「ああ、もっと正確に言えば本より密度の高い事を習った方がいいって事だよ」
「本より密度の高い、もしかしてケンさんみたいにそれぞれの武器の使い手から教わった方がいいって事ですか?」
「そういう事だ、ただ本を読んで実戦で試して満足するだけではそれ以上の事は身に付かないからね」
ニラダはケンより武器の使い手それぞれに技を学んだ方が良い事を勧めてくれて更にその詳しい理由も話す。
「その武器の使い手は実戦で培ったものも大きそうだし、引き受けてくれる人がいるなら積極的に吸収した方がいい」
「はい」
「さっきは今の君がSランクを目指す事は無謀だと言ったが、君は肉体の強さを十分に活かしきれていないだけだと思っている、君の勤勉さがあればSランクに届くと断言はできないけど、まだまだ伸びそうだとは思っている」
「そこまで、ありがとうございます」
ニラダはまだ未熟な点が多いものの、勤勉さを高く評価されて嬉しそうな言葉を発し、更にケンも発言を続ける。
「だから僕も追い抜かれないよう必死で修行するよ、次の模擬戦でも勝てるとは限らないしね」
「ええ、またよろしくお願いします」
「ああ、それじゃあまた」
ケンはそう言うと、見学に来ていた他のパーティーメンバーと共に訓練所をあとにし、ニラダも他のパーティーメンバーに声をかける。
「そろそろ俺達も出ようか、他にも訓練所を使いたいはずの人はいるだろうし」
「ええ、それでニラダ、ケガの方は……、え?治っている!」
「あ、もしかしてケンさん密かに気功スキルを使って治してくれたのかな」
「偉そうなこと言って、コソコソしてるとはなんて奴だ」
「そう言うなよジャン、せっかく治療してくれたんだし、それにやっぱり補助魔法で強くなってもその道に邁進している人の本気にはかなわないって事が思い知らされたよ」
ニラダの発言を聞いてミヨモが尋ねる。
「じゃあ、どうするの?やっぱりもう前衛はやめるの?」
「いや、補助魔法での強化はし続けるけど、ケンさんの言うように身体の使い方や武器の使い方は改めて学びなおそうと思う、クエストの合間だからどこまでしっかりできるか分からないけど、俺はもっと強くなれるはずだ」
改めて武器や身体の使い方を学びなおす事を決意するニラダであった。
0
あなたにおすすめの小説
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
湖畔の賢者
そらまめ
ファンタジー
秋山透はソロキャンプに向かう途中で突然目の前に現れた次元の裂け目に呑まれ、歪んでゆく視界、そして自分の体までもが波打つように歪み、彼は自然と目を閉じた。目蓋に明るさを感じ、ゆっくりと目を開けると大樹の横で車はエンジンを止めて停まっていた。
ゆっくりと彼は車から降りて側にある大樹に触れた。そのまま上着のポケット中からスマホ取り出し確認すると圏外表示。縋るようにマップアプリで場所を確認するも……位置情報取得出来ずに不明と。
彼は大きく落胆し、大樹にもたれ掛かるように背を預け、そのまま力なく崩れ落ちた。
「あははは、まいったな。どこなんだ、ここは」
そう力なく呟き苦笑いしながら、不安から両手で顔を覆った。
楽しみにしていたキャンプから一転し、ほぼ絶望に近い状況に見舞われた。
目にしたことも聞いたこともない。空間の裂け目に呑まれ、知らない場所へ。
そんな突然の不幸に見舞われた秋山透の物語。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れ果てた俺がたどり着いたのは、圧倒的な自由度を誇るVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は、幼い頃から密かに憧れていた“料理人”。しかし戦闘とは無縁のその職業は、目立つこともなく、ゲーム内でも完全に負け組。素材を集めては料理を作るだけの、地味で退屈な日々が続いていた。
だが、ある日突然――運命は動き出す。
フレンドに誘われて参加したレベル上げの最中、突如として現れたネームドモンスター「猛き猪」。本来なら三パーティ十八人で挑むべき強敵に対し、俺たちはたった六人。しかも、頼みの綱であるアタッカーたちはログアウトし、残されたのは熊型獣人のタンク・クマサン、ヒーラーのミコトさん、そして非戦闘職の俺だけ。
「逃げろ」と言われても、仲間を見捨てるわけにはいかない。
死を覚悟し、包丁を構えたその瞬間――料理スキルがまさかの効果を発揮し、常識外のダメージがモンスターに突き刺さる。
この予想外の一撃が、俺の運命を一変させた。
孤独だった俺がギルドを立ち上げ、仲間と出会い、ひょんなことからクマサンの意外すぎる正体を知り、ついにはVチューバーとしての活動まで始めることに。
リアルでは無職、ゲームでは負け組職業。
そんな俺が、仲間と共にゲームと現実の垣根を越えて奇跡を起こしていく物語が、いま始まる。
「お前と居るとつまんねぇ」〜俺を追放したチームが世界最高のチームになった理由(わけ)〜
大好き丸
ファンタジー
異世界「エデンズガーデン」。
広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。
ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。
彼の名はレッド=カーマイン。
最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。
※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる