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信仰
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スップの防衛兵団が魔物を討ち果たしている中、ギン達はルルーを連れて町の方まで離れていく。そんな中ルルーからギン達に疑問を投げかけられる。
「い、一応お礼は言っておくわ。ありがとう。でも腑に落ちない点があるわ。この国に関係ないあなた達がどうして私を助けてこの町を守ろうとしたの?」
ルルーの疑問にまずブライアンが答える。
「さっきも言ったが、俺はあんたを助ける気がなかったんだ。だがこいつらの護衛をしている以上、一緒に行くしかなかったんだ。それに一応俺もこの町に住んでいたからな、何もしねえ訳にはいかなかったんだ」
「そうだったの、まあいいわ。でもさっきあなたが言ったあの剣士があの子の為に私を助けに来たっていうのが、どうも釈然としないわ」
ルルーが未だに拭えない疑問にギンが答える。
「それは先程、司祭殿に俺達があなたの防衛に加勢をして町を守り抜いたらあなた達の1人を彼女の村に派遣して欲しいと頼んだんだ」
「あの子の為っていうのはそういうこと。さっきの男の発言に同調するのは癪だけどあなた本当に傭兵バカなの?」
この発言に少し不満げな表情をギンがするが、そんな中エイムがルルーに話しかける。
「あの、ルルーさんですよね?」
「そうよ、ルルーよ」
「その、私はギンさんが傭兵バカかどうかは分かりませんが……」
さすがに傭兵バカという言葉への不快感が限界点に達したのか思わずギンが言葉を発する。
「もう人のことをいい加減傭兵バカと言うのはやめてくれ。俺はただ務めを果たそうとしているだけだ」
「ご、ごめんなさい、いや私が言いたいのはそういうことではなくて」
そう言ったエイムは再びルルーの方を向いて話す。
「私はまずルルーさんを困らしたことを謝らないといけないと思いました。本当にごめんなさい」
「えっ⁉何であなたが謝るの?あなたのお願いに応えなかったじゃない」
「でもはっきりと断らなかったですよね?」
その言葉にハッとするルルーに、エイムは更に言葉を続ける。
「私の間違いかもしれませんが、ルルーさん迷われていたような気がしたので……」
エイムより返答に迷っていたと推察されたルルーは自ら語りだす。
「私、分からなかったの」
ルルーの分からないという言葉にエイムが聞き返す。
「何が分からなかったんですか?」
「うん、確かにプレツとコッポは交易はしているけど主な宗教は違うの。プレツはミッツ教団が多数を占めているけど、コッポはフィラー教が主な宗教でしょ」
ルルーの言葉にギンが反応する。
「確かにそうだな、まさか異教徒の多い国の人間を治癒することに抵抗を感じていたのか?」
「あなたの言う通りの部分もあるわ。でももう一つ、救いを求める者を見捨てることが教えに反する行為になるかもしれないと思ったわ。だからせめて薬屋を紹介しようと思ったけど……」
ルルーの言葉を聞いて思わずブライアンが声をあげる。
「あんたの言いたいことは分かった。だがやっぱり納得できねえ、あんな態度とられたら見捨てられたと思っても無理ねえじゃねえか!」
「そ、それは……」
ブライアンに責められ、ルルーが戸惑っている中エイムがブライアンに言葉を告げる。
「もう止めてください!ブライアンさん!ルルーさんは私のことを考えてくださってそれで迷っていたんです、だからもう止めてください」
「だ、だけどよ……」
戸惑うブライアンにエイムが自分の思いを話す。
「私はこの旅でいろんな人に会いました。私が自分では父を救えないと言った時に、私が動いたから救うきっかけができたと私を励ましてくれたギンさん、私の為に怒ってくれたブライアンさん、私の為に悩んでくださったルルーさん。3人とも私のことを考えてくれたんです。だから責めないでください」
エイムの言葉を聞いてブライアンは我に返り、エイム、そしてルルーに謝罪する。
「すまねえお嬢ちゃん、あんたも悪かったな」
ブライアンの謝罪にルルーは言葉を返し、エイムにも声を掛ける。
「私は別に気にしてないわ。でもあなたはそれでいいの?お父さんのこと」
「もう1度司祭様に相談してみます」
4人は教会へと戻っていく。
続く
「い、一応お礼は言っておくわ。ありがとう。でも腑に落ちない点があるわ。この国に関係ないあなた達がどうして私を助けてこの町を守ろうとしたの?」
ルルーの疑問にまずブライアンが答える。
「さっきも言ったが、俺はあんたを助ける気がなかったんだ。だがこいつらの護衛をしている以上、一緒に行くしかなかったんだ。それに一応俺もこの町に住んでいたからな、何もしねえ訳にはいかなかったんだ」
「そうだったの、まあいいわ。でもさっきあなたが言ったあの剣士があの子の為に私を助けに来たっていうのが、どうも釈然としないわ」
ルルーが未だに拭えない疑問にギンが答える。
「それは先程、司祭殿に俺達があなたの防衛に加勢をして町を守り抜いたらあなた達の1人を彼女の村に派遣して欲しいと頼んだんだ」
「あの子の為っていうのはそういうこと。さっきの男の発言に同調するのは癪だけどあなた本当に傭兵バカなの?」
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「もう人のことをいい加減傭兵バカと言うのはやめてくれ。俺はただ務めを果たそうとしているだけだ」
「ご、ごめんなさい、いや私が言いたいのはそういうことではなくて」
そう言ったエイムは再びルルーの方を向いて話す。
「私はまずルルーさんを困らしたことを謝らないといけないと思いました。本当にごめんなさい」
「えっ⁉何であなたが謝るの?あなたのお願いに応えなかったじゃない」
「でもはっきりと断らなかったですよね?」
その言葉にハッとするルルーに、エイムは更に言葉を続ける。
「私の間違いかもしれませんが、ルルーさん迷われていたような気がしたので……」
エイムより返答に迷っていたと推察されたルルーは自ら語りだす。
「私、分からなかったの」
ルルーの分からないという言葉にエイムが聞き返す。
「何が分からなかったんですか?」
「うん、確かにプレツとコッポは交易はしているけど主な宗教は違うの。プレツはミッツ教団が多数を占めているけど、コッポはフィラー教が主な宗教でしょ」
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「確かにそうだな、まさか異教徒の多い国の人間を治癒することに抵抗を感じていたのか?」
「あなたの言う通りの部分もあるわ。でももう一つ、救いを求める者を見捨てることが教えに反する行為になるかもしれないと思ったわ。だからせめて薬屋を紹介しようと思ったけど……」
ルルーの言葉を聞いて思わずブライアンが声をあげる。
「あんたの言いたいことは分かった。だがやっぱり納得できねえ、あんな態度とられたら見捨てられたと思っても無理ねえじゃねえか!」
「そ、それは……」
ブライアンに責められ、ルルーが戸惑っている中エイムがブライアンに言葉を告げる。
「もう止めてください!ブライアンさん!ルルーさんは私のことを考えてくださってそれで迷っていたんです、だからもう止めてください」
「だ、だけどよ……」
戸惑うブライアンにエイムが自分の思いを話す。
「私はこの旅でいろんな人に会いました。私が自分では父を救えないと言った時に、私が動いたから救うきっかけができたと私を励ましてくれたギンさん、私の為に怒ってくれたブライアンさん、私の為に悩んでくださったルルーさん。3人とも私のことを考えてくれたんです。だから責めないでください」
エイムの言葉を聞いてブライアンは我に返り、エイム、そしてルルーに謝罪する。
「すまねえお嬢ちゃん、あんたも悪かったな」
ブライアンの謝罪にルルーは言葉を返し、エイムにも声を掛ける。
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4人は教会へと戻っていく。
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